ガン完全克服マニュアル

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2014年09月30日 (16:38)

HER2陽性乳癌のファーストライン治療でペルツズマブ、トラスツズマブ、ドセタキセル併用のOS中央値は56.5カ月【ESMO2014】

 転移を有するHER2陽性乳癌患者で、ファーストライン治療としてペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセル併用療法を行う群(ペルツズマブ群)とプラセボ+トラスツズマブ+ドセタキセル群(対照群)を比較したフェーズ3試験であるCLEOPATRA試験の全生存期間(OS)に関する最終解析結果が明らかとなった。ペルツズマブの投与によりOS中央値は、約16カ月延長した。ペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセル併用療法が、転移を有するHER2陽性乳癌のファーストラインの標準療法であることを示す結果となった。

 9月26日から30日までスペインマドリードで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2014)で、米Medstar Washington Hospital CenterのS.Swain氏によって発表された。

 CLEOPATRA試験には808人(ペルツズマブ群402人、対照群406人)の転移を有するHER陽性乳癌患者が参加し、OSの最終解析は385人の死亡が起きた時点で行われるよう計画されていた。

 観察期間中央値50カ月で、最終解析OSはペルツズマブ群で統計学的に有意に改善していた。ハザード比0.68(95%信頼区間:0.56-0.84)、p=0.0002だった。ペルツズマブ群のOS中央値は56.5カ月、対照群は40.8カ月で、15.7カ月の差があった。前もって規定しておいたサブグループでのOSの解析結果は過去に認められたものと一致しており、全般的にペルツズマブ群が優位だった。

 無増悪生存期間のアップデートした結果も発表された。中央値はペルツズマブ群が18.7カ月、対照群が12.4カ月で6.3カ月の差があった。ハザード比は0.68(95%信頼区間:0.58-0.80)、p<0.0001で有意にペルツズマブ群で長かった。

 安全性プロファイルは過去に報告されていたペルツズマブの安全性プロファイルと一致し、長期間の循環器の安全性プロファイルは維持されていた。
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2014年09月30日 (11:17)

化学療法未治療mCRPC対象のアビラテロンのCOU-AA-302試験のOS最終結果発表、OS中央値は34.7カ月【ESMO2014】

 化学療法未治療の転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)に対して、CYP17阻害剤であるアビラテロンとプレドニゾンの併用とプレドニゾン単剤を比較したフェーズ3試験であるCOU-AA-302試験の、OS(死亡イベント96%発生時を当初は予定)と安全性の最終解析の結果が発表された。併用群は有意に全生存期間(OS)を延長し、OS中央値は34.7カ月となった。9月26日から30日までスペインマドリードで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2014)で、米University of California San FranciscoのC. Ryan氏によって発表された。

 COU-AA-302試験は、化学療法の治療歴がなく、ECOG PS 0または1、無症候性または症状が軽度のmCRPC患者を対象に行われた。アビラテロン1000mgを1日1回とプレドニゾン5mgを1日2回投与する群(アビラテロン群)またはプラセボとプレドニゾン(同量)を投与する群(プラセボ群)に、患者を1対1でランダム化した。アビラテロン群に546例、プラセボ群に542例が割り付けられた。主要評価項目は画像学的無増悪生存期間(radiographic PFS:rPFS)とOSだった。

 試験の結果、最終解析時点の観察期間中央値は49.2カ月で、741人の死亡が認められた。OS中央値はアビラテロン群は34.7カ月、プラセボ群は30.3カ月でハザード比0.81(95%信頼区間:0.70-0.93、p=0.0033)だった。プラセボ群の44%がクロスオーバーでアビラテロンの投与を受けており、調整したハザード比は0.74となった。サブグループ解析でも全体的にアビラテロンの方がOSが優れていた。また、癌関連疼痛に対する鎮痛剤使用までの時間の中央値はアビラテロン群が33.4カ月、プラセボ群が23.4カ月で、ハザード比0.72(95%信頼区間:0.61-0.85)、p<0.0001で有意にアビラテロン群が長かった。この他PSA増悪までの時間などすべての副次評価項目で、アビラテロン群の方が有意に優れていた。

 アビラテロン群で多く認められたグレード3/4の副作用は高血圧(アビラテロン群5人、プラセボ群3人)、低カリウム血症(3人、2人)、ALT上昇(6人、1人)、AST上昇(3人、1人)、循環器疾患(8人、4人)などだった。新規の安全性の問題は認められなかった。

2014年09月29日 (17:35)

肺扁平上皮癌のセカンドライン治療としてアファチニブはエルロチニブを上回る効果【ESMO2014】

 プラチナ系抗癌剤を含む化学療法の治療歴がある進行肺扁平上皮癌のセカンドライン治療として、アファチニブはエルロチニブに比べて無増悪生存期間(PFS)を延長し、病勢制御率(DCR)が高いことが、無作為化オープンラベルフェーズ3試験LUX-Lung 8(LL8)で明らかになった。カナダOttawa Hospital Cancer CentreのGlenwood Goss氏らが、9月26日から30日までスペイン・マドリードで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2014)で発表した。

 対象は、ステージIIIB/IVの非小細胞肺癌で、組織学的に扁平上皮癌であり、ファーストライン治療としてプラチナ系抗癌剤を用いた併用療法を4サイクル以上受けた患者とした。患者をアファチニブ投与群とエルロチニブ投与群に1:1の割合で無作為化割付した。

 アファチニブは40mg/日を投与し、有害事象の評価基準を満たした患者では2サイクル目からは50mg/日を投与した。エルロチニブは150mg/日を投与し、両群とも病勢増悪もしくは許容できない有害事象の発現まで投与を継続した。

 無作為化にあたり、東アジア人とそれ以外に層別化された。主要評価項目は独立評価委員会によるPFSとした。最も重要な副次評価項目は全生存期間(OS)で、客観的奏効率(ORR)、DCR、腫瘍縮小、健康関連QOL、安全性も副次評価項目として設定された。

 統計的仮説として、372イベント以上の発生で、アファチニブ群のPFSは14週、エルロチニブ群は10週と推定された。また両側検定でハザード比0.714、検出力90%に必要なサンプルサイズは500人であった。

 試験は2012年3月に開始し、2014年1月に患者登録を終了した。PFSの解析は2013年10月に行われた。解析対象は669人で、アファチニブ群は335人、エルロチニブ群は334人だった。患者背景は2群間でほぼ同じだった。患者の年齢中央値は65歳、男性は85%、東アジア人が22%、非喫煙者が5%であった。

 解析の結果、独立評価委員会によるPFS中央値が、アファチニブ群は2.4カ月、エルロチニブ群は1.9カ月だった(ハザード比0.82、95%信頼区間:0.68-1.00、p=0.0427)。治験担当医評価によるPFS中央値は、アファチニブ群2.7カ月、エルロチニブ群1.9カ月だった(ハザード比0.78、95%信頼区間:0.65-0.93、p=0.0053)。

 腫瘍縮小もアファチニブ群で多く認められた。独立評価委員会によるORRはアファチニブ群で5%、エルロチニブ群は3%(オッズ比1.63、p=0.2332)で、DCR はそれぞれ46%、37%(オッズ比1.44 、p=0.0203)であった。

 有害事象は2群間で大きな違いはなかった。グレード3以上の有害事象がアファチニブ群50%、エルロチニブ群49%で、重篤な有害事象もそれぞれ39%、38%だった。薬剤関連のグレード3以上の有害事象は、下痢がアファチニブ群9.7%、エルロチニブ群2.4%、口内炎はそれぞれ3.3%、0.0%と、アファチニブ群で多かった。逆に、発疹/ざ瘡はアファチニブ群5.5%、エルロチニブ群は9.0%だった。いずれも管理可能であった。

 患者報告アウトカムでは、アファチニブ群のほうが良好であった。全般的健康状態(QLQ-C30で評価)に改善が見られた患者はアファチニブ群で36.4%、エルロチニブ群は27.1%(p=0.026)、咳(QLQ-LC13で評価)の改善が見られた患者はそれぞれ43.6%、32.6%(p=0.01)だった。

2014年09月29日 (10:55)

頭頸部扁平上皮癌にアファチニブはメトトレキサートより高い臨床効果を示す【ESMO2014】

 プラチナ系抗癌剤をベースにした治療後に増悪した、再発および/もしくは転移性の頭頸部扁平上皮細胞癌に対し、セカンドライン治療として、アファチニブはメトトレキサートに比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、抗腫瘍効果も高く、患者報告アウトカムも良好であることが、フェーズ3試験LUX-Head & Neck 1で明らかになった。なお全生存期間(OS)の有意な延長は見られなかった。ベルギーCliniques Universitaires Saint-LucのJ-P. Machiels氏らが、9月26日から30日までスペイン・マドリードで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2014)で発表した。

 頭頸部扁平上皮癌ではおよそ90%の患者でEGFR過剰発現が認められ、予後不良に関連するといわれている。アファチニブはErbBファミリーを不可逆的に阻害する。

 フェーズ3試験は、19カ国101施設で実施され、日本も参加している。プラチナ系抗癌剤を用いた治療中もしくは治療後に増悪した再発/転移性の頭頸部扁平上皮癌患者を、2:1の割合で、アファチニブ40mg/日経口投与する群(322人)とメトトレキサート40mg/m2/週を静注する群(161人)に無作為割付した。無作為化にあたり、ECOG PS(0/1)、再発/転移性治療における抗EGFR抗体薬による前治療歴の有無で層別化した。

 主要評価項目はPFS、副次評価項目は全生存期間(OS)、客観的奏効率 (ORR)、患者報告アウトカム(PRO)、安全性とした。

 この結果、アファチニブはメトトレキサートに比べて有意にPFSを改善した。PFS中央値はアファチニブ群が2.6カ月、メトトレキサート群は1.7カ月だった(ハザード比0.80、95%信頼区間:0.65-0.98、p=0.030)。
 
 PFSに関するサブグループ解析で、抗EGFR抗体薬による前治療のない患者ではアファチニブ群が有意に良好だったが、前治療のある患者では有意ではなかった。またp16陰性ではアファチニブ群が有意に良好だったが、p16陽性では有意ではなかった。

 ベースラインからの腫瘍縮小はアファチニブ群で35%、メトトレキサート群は22%に認められた。ORR はそれぞれ10.2%、5.6%だった(p=0.101)。また病勢制御率はアファチニブ群で有意に高く、アファチニブ群は49.1%、メトトレキサート群は38.5%であった(p=0.035)。

 一方、OSは有意な改善は認められなかった。OS中央値はアファチニブ群6.8カ月、メトトレキサート群6.0カ月だった(ハザード比0.96 、95%信頼区間:0.77-1.19、p=0.700)。

 患者報告アウトカムで、症状悪化までの期間を比較した結果、全般的健康状態はメトトレキサート群に比べてアファチニブ群で有意に良好で(ハザード比0.74、p=0.027)、疼痛(ハザード比0.73、p=0.022)、嚥下障害(ハザード比0.67、p=0.004)も良好だった。

 主なグレード3/4の有害事象は、アファチニブ群では40%、メトトレキサート群は36%だった。アファチニブ群での主なグレード3/4の有害事象は、発疹/ざ瘡(G3:10%)、下痢(G3:9%、G4:1%)、メトトレキサート群では口内炎(G3:8%)、好中球減少症(G3:6%、G4:1%)だった。また投与量の減量や中止、致死的イベントもアファチニブ群のほうが少なかった。

 これらの結果から、プラチナ系抗癌剤をベースにした治療後に増悪した再発/転移性頭頸部扁平上皮癌を対象にしたフェーズ3試験で、アファチニブは効果を示し、患者報告アウトカムを改善した最初の経口チロシンキナーゼ阻害剤であるとした。

2014年09月27日 (15:34)

ボスチニブが前治療薬に抵抗性または不耐容の慢性骨髄性白血病を対象に承認

 ファイザーは9月26日、経口SRC/ABLチロシンキナーゼ阻害剤ボスチニブについて、前治療薬に抵抗性または不耐容の慢性骨髄性白血病を対象に製造販売承認を取得したと発表した。

 ボスチニブは海外および国内の臨床試験において、イマチニブ抵抗性または不耐容(2次治療)の慢性骨髄性CML患者に対して、また、イマチニブ治療後のダサチニブまたはニロチニブ抵抗性または不耐容(3次治療以降)の慢性骨髄性白血病患者に対して、有効性が認められ、忍容性も良好だったことが明らかとなっている。

2014年09月27日 (11:33)

持続型G-CSFペグフィルグラスチムが癌化学療法による発熱性好中球減少症対象に承認

 協和発酵キリンは9月26日、持続型G-CSFであるペグフィルグラスチムについて、癌化学療法による発熱性好中球減少症を対象に国内医薬品製造販売承認を取得したと発表した。

 ペグフィルグラスチムは、癌化学療法による好中球減少症に対し、癌化学療法1サイクルに1回の投与で、フィルグラスチム連日投与に劣らない効果を発揮することから、医療上の簡便性に優れ、特に、患者の投与負担軽減や外来化学療法後の通院負担軽減に寄与できることが期待されているという。また、好中球減少症の発症前に投与することで、好中球減少症による感染症発症リスクを低減し、がん化学療法の投与量やスケジュール遵守が可能となるといった、メリットも期待されているという。

2014年09月26日 (16:32)

多発性骨髄腫を対象にHDAC阻害剤panobinostatが承認申請

 ノバルティス ファーマは9月26日、クラスI、IIおよびIVのヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)を阻害する経口剤panobinostat(LBH589)について、再発または難治性の多発性骨髄腫を対象に日本で製造販売承認申請を行ったと発表した。

 panobinostatとボルテゾミブ、デキサメタゾンの3剤併用療法は、ボルテゾミブとデキサメタゾンの2剤併用療法よりも無増悪生存期間を有意に延長することが、ランダム化二重盲検フェーズ3試験Panorama1で明らかにされている。

 panobinostatは、米国では2014年3月、欧州連合(EU)では5月に多発性骨髄腫治療薬として申請されている。日本では9月17日に、厚生労働省より希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)として指定されている。

2014年09月26日 (11:16)

ディーシー ビーズの多血性腫瘍への動脈塞栓療法としての使用目的、効能・効果が追加申請

 エーザイは9月26日、日本において、中心循環系血管内塞栓促進用補綴材ディーシー ビーズについて、新たに多血性腫瘍または動静脈奇形の患者に対する動脈塞栓療法に関する使用目的、効能・効果の追加申請を行ったと発表した。

 ディーシー ビーズは、英Biocompatibles社が開発した、架橋化ポリビニルアルコール高分子からなる親水性の球状微粒子。注入用カテーテルを通じて目標とする血管を選択的に塞栓する。2013 年4 月に肝細胞癌に対する肝動脈塞栓療法を使用目的として製造販売承認を取得し、2014年2月から販売されている。

 多血性腫瘍は、腫瘍組織に発達した血管網を介して栄養供給を受けている腫瘍の総称で、一般的に肝細胞癌、一部の肝転移、腎細胞癌、骨軟部腫瘍などが含まれている。これらの癌腫において腫瘍組織に栄養供給している血管を選択的に塞栓することで、腫瘍の縮小、壊死効果が期待されている。

2014年09月25日 (16:45)

岡山大、副作用を抑えながら効率よくがんに治療薬を届ける技術を開発

 岡山大学は、代表的ながん治療薬であるパクリタキセルを用いた研究で、副作用を抑えながらがんを効率的に標的にする新たなドラッグデリバリーシステム(DDS)を開発したと発表した。

同研究成果は同大学大学院自然科学研究科ナノバイオシステム分子設計学研究室の妹尾昌治 教授、岡山理科大学理学部の濱田博喜 教授と塩水港精糖の共同研究グループによるもので、米科学誌「PLOS ONE」に掲載された。

パクリタキセルは広範囲ながんに有効ながら、副作用が強く、水にも溶けにくいためヒマシ油とエタノールを含む液に溶解させ、ブドウ糖液に分散させたものを点滴により投薬する方法がとられている。岡山理科大の濱田教授らは20年以上にわたりパクリタキセルに水溶性を持たせ、利用しやすいがん治療薬とする研究を行ってきたという。

今回その研究に岡山大の妹尾教授が加わり、水溶性の高くなったパクリタキセルを用い、溶媒に対する溶解度の差を利用することで効率よくリソポーム(人工の小胞)に封入する技術の開発に成功した。

さらに、リポソームの表面にがん細胞を認識する抗体を結合させる処理を行うことで、正常細胞には影響が少なく、がん細胞にのみ高い細胞毒性を発揮させることができたとのこと。

同研究グループは「水溶性を高めたパクリタキセル誘導体を効率よくリポソームに封入し、がん細胞を特異的に認識する抗体を結合させるこの技術は、がん治療薬の副作用を抑制しつつ、がん細胞への集積効果を高めることのできる新たなDDSだ」とコメント。また、リポソームは肝臓を介して腸管へ排出されるが、パクリタキセルは腸管から吸収されないため、過剰投与しても副作用を起こすことが考えにくい安全な製剤が可能になるという。

2014年09月25日 (10:29)

欧州でidelalisibが慢性リンパ性白血病と濾胞性リンパ腫を適応として承認獲得

 米Giliad Sciences社は、2014年9月19日、欧州委員会が同社のidelalisib 150mg錠を、慢性リンパ性白血病(CLL)と濾胞性リンパ腫(FL)の治療に適用することを承認したと発表した。

 CLL治療では、治療歴がある患者にリツキシマブと併用すること、17p欠失またはTP53変異を有し、化学免疫療法が適さない患者には、リツキシマブとともに第1選択薬として用いることが認められた。FL治療においては、2通り以上の治療の経験を持つ難治性患者に単剤適用される。

 idelalisibは、ホスホイノシタイド3キナーゼ(PI3K)デルタに対する特異性の高い阻害薬で、経口投与される。PI3Kデルタは、Bリンパ球の活性化と増殖、生存に必須のたんぱく質で、B細胞性のリンパ腫と白血病の多くにPI3Kデルタの過剰発現が見られている。これを阻害するidelalisibは、CLLや他のB細胞性悪性疾患の患者に、化学療法剤を含まない治療を提供できると期待されている。

 CLLとFLは、ゆっくりと進行する血液がんで、貧血、重篤な感染症、骨髄不全などの生命を脅かす合併症が生じる危険性がある。これらの疾患に対する治療の目標は、全生存期間の延長とQOLの改善におかれる。

 CLLとFL治療の第1選択は化学免疫療法だが、再発しやすく、治療を繰り返す必要があり、そのたびに患者の選択肢は減っていく。また、17p欠失またはTP53変異を有するCLL患者には化学免疫療法は適さないため、別の第1選択薬が必要だ。こうした変異を持つCLL患者の進行は早く、予後は不良であるのに、選択肢は限られている。

 CLLを適応とする承認は主に、無作為化フェーズ3試験(スタディ116)で得られた結果に基づく。この試験は、再発性CLLで標準治療不忍容の患者を220人登録し、idelalisibとリツキシマブまたはリツキシマブのみに割り付けたもので、中間解析で、無増悪生存期間におけるidelalisib併用の優越性が明瞭になったため、試験は早期中止された。無増悪生存のハザード比は0.18(95%信頼区間0.10-0.32、p<0.0001)だった。

 低悪性度の非ホジキンリンパ腫(iNHL)としては最も一般的なFLを適応とする承認は、シングルアームのフェーズ2試験(スタディ101-09)で得られた結果に基づく。こちらは、リツキシマブとアルキル化薬を含む化学療法に反応しないiNHL患者を125人登録して、idelalisibを単剤投与したもの。登録患者のうちの72人がFLで、この集団におけるidelalisibの全奏効率は54%になった。奏効期間については現在も追跡中で、中央値はまだ得られていない。これら臨床試験の結果はNEJM誌2014年3月号に報告された。

 臨床試験でidelalisib群に報告されたグレード3以上の有害事象は、感染、好中球減少症、肺炎、下痢/大腸炎、トランスアミナーゼ値の上昇、発疹、発熱などだった。

2014年09月23日 (16:49)

特殊光線の内視鏡 食道がん早期発見

 発見の遅れで治療が難しくなる例が多い食道がんを、早期に見つけられる検査装置が普及してきた。NBI(狭帯域光観察)内視鏡と呼ばれる機器で、通常の光を当てても分かりにくい小さながんを、特殊な光線で浮かび上がらせる。

自覚症状、表れにくい

 食道がんは、喉から胃の入り口につながる細長い食道のうち、中間部や下部にできやすい。飲酒や喫煙が主な原因と考えられるが、最近は胃酸の逆流が原因となるタイプが増加傾向にある。年間2万人以上が新たに診断され、2012年には1万1592人(男性9724人、女性1868人)が死亡した。

 このがんは、かなり大きくなるまで自覚症状が表れにくい特徴がある。のみ込みにくさや胸の奥の痛みなどを感じた時は、すでにリンパ節や他の臓器に転移した進行がんになっていることが多い。

 たとえ検査を行っても、従来の方法では早期発見が難しい問題もあった。早期の食道がんは平らで、白色光をあてる通常の内視鏡検査では発見しにくいのだ。

 さらに、がんのリスクが高い人の食道は、長年の飲酒や喫煙の影響で粘膜が荒れていることが多く、がんが目立たない。食道の内視鏡検査は、通常は胃の検査と同時に行われるため、食道を詳しく見る時間が限られることも発見を難しくしている。

NBI内視鏡で見ると…

 こうした中、活用され始めたのがNBI内視鏡だ。口から入れた内視鏡の先から、特殊な波長の光を照射する装置で、がんの部分が黒く浮かび上がる。そこを内視鏡で拡大して見ると、正常であればきれいに見えるはずの血管が見えなかったり、変形したりしているなど、がんに特有の変化が分かる。この部分の組織をつまみ取り、病理検査で診断を確定する。

 食道がんの検査としては以前から、食道内にヨード液をまき、がんの有無を内視鏡で確認する「ヨード染色法」もある。正常な粘膜はヨード液を吸収して茶褐色に染まるが、がんの部分は変色しない。がんの範囲がはっきり分かるなど精度が高く、内視鏡による手術時の切除範囲の特定にも使われる。

 だが、ヨード液は粘膜への刺激が強く、患者がむせたり、まいた部分に炎症が起こったりするなどの欠点があり、検診では使いにくかった。

 そこで大阪市立大病院の消化器内科医、永見康明さんは、食道がんの再発の可能性がある患者202人を対象に、早期がんの発見精度をNBI内視鏡とヨード染色法とで比較した。すると、両手法のがん発見率は同等か、NBI内視鏡がやや高い結果となり、NBI内視鏡だけでも、早期がんをほぼ確実に見つけられることが分かった。

飲酒・喫煙習慣ある40歳代以降の人に

 永見さんは「NBI内視鏡は光を当てるだけなので、患者の体に負担をかけず、早期がんを正確に見つけ出せる。早期に発見できれば、口から入れた内視鏡でがんの部分をそぎ取るだけで済むので、飲酒や喫煙の習慣がある40歳代以降の人は、NBI内視鏡検査を定期的に受けてほしい」と話している。(佐藤光展)

2014年09月23日 (15:57)

慶応大、乳がんの術前抗がん剤治療に最適な薬剤の組み合わせを同定

 慶應義塾大学(慶応大)は、乳がんの術前抗がん剤治療に関する複数の臨床試験を対象として、使用される薬剤の組み合わせについての比較検討を行い、最も有効性かつ安全性に優れた治療法を明らかにしたと発表した。

同成果は、同大医学部外科学(一般・消化器)教室の北川雄光 教授らによるもの。詳細はの研究グループは、医学雑誌「Journal of the National Cancer Institute」電子版に掲載された。

乳がんが判明した患者は基本的に手術が施されるが、その手術前に抗がん剤治療を行うことで、がんの大きさをできる限り小さくし、乳房の形状変化を最小限に抑えることが行われている。近年、この術前抗がん剤治療のみで、乳がん細胞が完全に死滅する現象(病理学的完全奏効)が認められるようになり、そうした患者は、再発率が著しく減少することに報告されるようになっていた。

乳がんは、薬剤に対する反応性などにより複数の病態に分類され、それぞれ悪性度や治療法が異なる。乳がん全体の20%を占めると言われる「ヒト上皮細胞増殖因子受容体2(human epidermal growth factor receptor 2:HER2)」陽性乳がんでは、従来は他の乳がんと比較して、再発率および死亡率が高いとされていたが、近年、分子標的治療薬「トラスツズマブ」を、以前から使用されてきた抗がん剤と併用することで、高い治療効果を発揮することがわかってきたほか、トラスツズマブの他にもHER2タンパクを標的とするラ新たな分子標的治療薬が開発されるようになり、逆に、手術前治療として、どの薬剤をどのように組み合わせて使用することが、最も有効かつ副作用の発現が少ないのかが、不透明となっていた。

そこで研究グループでは、統計学的手法である「ネットワークメタ解析」を、すでに行われた複数の臨床試験結果に行うことで、最適な組み合わせの探索を行ったという。具体的には1047件の論文から、HER2陽性乳がんに対する術前抗がん剤治療を扱った、合計2247人の患者を含む、10種類の臨床試験を対象として、解析を行ったという。

その結果、有効性の指標である病理学的完全奏効と、安全性の指標である治療完遂率・副作用(下痢・好中球減少)・心毒性・皮疹について、従来抗がん剤のみと、それと分子標的治療薬(トラスツズマブ、ラパチニブ、ペルツズマブ)の7種類の組み合わせにおいて、抗がん剤のみに比べ、現在の標準治療である「抗がん剤+トラスツズマブ」が治療法として最も優秀ではないものの、効果と副作用発現のバランスがとれた、優れた治療法であることが判明したとする。

なお、研究グループでは、今回の研究をもとにした新しい臨床試験の遂行・検討がなされることで、日本においても将来的に有効性および安全性に優れた適正な薬剤選択が、HER2陽性乳がん患者に対して行われることが期待できるようになり、それにより治療による副作用を増加させることなく、再発率および死亡率を抑えることができるようになることが期待されるとコメントしている。

2014年09月22日 (16:02)

東大、ピロリ菌への感染による胃がん発症に関連するマイクロRNAを発見

東京大学(東大)は9月5日、ピロリ菌感染による胃がん発症の鍵となるマイクロRNAを発見したと発表した。

この成果は同大学医科学研究所の氣駕恒太朗 特任研究員、三室仁美 准教授と千葉大学真菌医学研究センターの笹川千尋 特任教授らの研究グループによるもので、英国科学誌「Nature Communications」に掲載された。

ヒトの胃に慢性的に定着する細菌であるピロリ菌は、胃に炎症を起こし、胃炎、胃潰瘍、胃がんの原因となることが知られている。しかし、ピロリ菌がどのようにがん化に重要と考えられている異常な細胞増殖を誘導するのかわかっていなかった。

近年、マイクロRNA(miRNA)による遺伝子発現の制御が、がんを始めとするさまざまな生命現象に重要な役割を果たしていることが明らかになっており、遺伝子発現調節におけるmiRNAの重要性を考えると、ピロリ菌の感染の際に見られるがん関連遺伝子の応答にもmiRNAが関与していると推測されていた。

今回の研究では、スナネズミを用いた実験などにより、ピロリ菌の感染に応答するmiRNAとしてmiR-210を同定したという。また、miR-210がSTMN1とDIMT1という遺伝子を直接的な標的とし、細胞の増殖を制御していることを示すことに成功した。STMN1は胃がんを含む腫瘍形成の早期に重要な遺伝子と考えられていることから、ピロリ菌の慢性感染によってmiR-210が減少し、細胞のがん化につながる可能性が示唆されるとともに、同様に胃上皮増殖作用を持つDIMT1も新たながん遺伝子であるという可能性も浮かんできたという。

同研究チームはこの研究結果について「胃病態形成の理解を大きく深めた今回の研究成果は、ピロリ菌による炎症誘発機構や、胃がん発症の原因解明に役立つことが大いに期待される」とコメント。今後は、ピロリ菌がどのようにして miR-210の発現を調節しているのか、より精細な解析をすると共に、miR-210 や STMN1、DIMT1 を利用した胃がん検査や治療へ貢献することを目指すという。

2014年09月22日 (10:58)

癌患者に対する緩和ケア、国によるギャップが明らかに

 欧州臨床腫瘍学会(ESMO)が9月19日に発表したプレスリリースによると、癌患者に対する緩和ケアにはギャップがあることが新たな研究から示された。この知見は、9月26日から30日までスペイン・マドリッドで開催されるESMO2014で発表される予定で、欧州、カナダ、南米、アフリカの15の癌専門施設が「ESMO Designated Centre of Integrated Oncology and Palliative Care」に認定される際に明らかになる。

 ESMO Palliative Care Working Groupのメンバーである、ルーマニアInstitute of Oncology BucharestのAlexandru Grigorescu氏は、「緩和ケアの統合が課題となっている。特に財源が乏しい国々では、医療のための予算が少なく、緩和ケアの専門家が不足しており、病院は資金不足から入手できない薬剤がある」と指摘した。

 ESMOでは、臨床腫瘍の部門で行われている特定の癌治療を緩和ケアと統合し、新しいアプローチを導入している。そうした状況の中、Grigorescu氏らは、治癒不能な進行癌患者を対象として、緩和ケアのニーズと実際の状況を評価する、前向きの長期的な多施設共同研究を行った。

 研究にはルーマニアの5施設とスイスの1施設が参加し、対象は進行癌患者291人(年齢中央値61.5歳、女性52%)となった。主な癌腫は、肺癌、消化器癌、泌尿生殖器癌で、78%が化学療法を受けていた。197人で1年以上の追跡が可能だった。

 その結果、患者の17%は緩和ケアを受けておらず、26%は症状に対する取り組みが何もなされなかったことがわかった。また患者の5人に1人は、終末期の問題について医療の専門家と話し合いたいと望んでいたが、実際に行われたのは15%に過ぎなかった。ケアプランが作成されたのは10%のみだった。

 Grigorescu氏は「治癒不能な進行癌患者に対する緩和ケアは、実際の状況に明らかなギャップがあることが示された。私たちは、本研究が終末期の患者に対する医療の重要性を指摘するものとなることを望んでいる」と話した。同氏によると、ルーマニアでは緩和ケアの独立した専門性が確立されておらず、臨床腫瘍医が担当せざるをえないという。

 癌患者に良質の緩和ケアを提供できるよう、ESMOは「ESMO Designated Centres of Integrated Oncology and Palliative Care accreditation programme」などを通し、促進している。同プログラムは、各施設が腫瘍学と緩和ケアを統合させたプログラムを開発できるよう、動機づけと構造化されたモデルを提供する初の世界的な試みであり、2003年に開始された。同プログラムの認定を受けられるのは、腫瘍学と緩和ケアが高い標準で統合されている施設とされ、認定の有効期間は3年間である。これまでに175施設が認定されており、このうち25施設は財源などが乏しい国の施設である。今年は新たに15施設が加わり、44施設が再認定される。

 ESMOは、基本的な疼痛緩和について、有効性と利用可能性を妨げる要因の同定に関し、欧州および発展途上国で中心的な役割を果たしている。ESMO Palliative Care Working Groupの前会長であるNathan Cherny氏は、「緩和ケアは、欧州および世界の研究、教育、公衆衛生の政策に関するESMOの任務において、中心的な部分となってきている。今回新たに認定または再認定される施設がより多くの癌患者に適切で質の高い緩和ケアを提供できるよう最善を尽くすことで、状況は改善する」としている。

2014年09月20日 (16:29)

抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体ipilimumabが悪性黒色腫対象に申請

 ブリストル・マイヤーズは、9月19日、ヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体ipilimumabについて、切除不能または転移性悪性黒色腫を対象として厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。

 Ipilimumabは、切除不能または転移性悪性黒色腫患者を対象とした海外フェーズ3試験で、対照群と比較して統計学的に有意な全生存期間(OS)の延長を示した。ipilimumab3mg/kg単独投与群の1年生存率は対照群の25%に対して46%、2年生存率は対照群の14%に対して24%だった。さらに、切除不能または転移性悪性黒色腫患者を対象としたipilimumabの12試験の統合解析デー タ(N=1861)では、最長10年までの追跡結果に基づく3年生存率は22%であり、生存率は3年目以降、ほぼ一定となることが確認され、長期生存を示す結果が報告されているという。

2014年09月20日 (11:46)

転移性大腸癌に対する第2選択療法としてのramucirumab+FOLFIRIは患者に生存利益をもたらす

 米Eli Lilly社は、2014年9月12日、第1選択療法が奏効しなかった転移性大腸癌患者にramucirumabと化学療法を併用したフェーズ3 RAISE試験で、主要エンドポイントを達成したと発表した。

 この国際的な二重盲検の無作為化試験は、ベバシズマブ、オキサリプラチン、フルオロピリミジンを用いた第1選択療法中、または治療終了後に進行を見た患者を登録し、第2選択療法としてramucirumab+FOLFIRI(イリノテカン、フォリン酸、5-フルオロウラシル)、または、偽薬+FOLFIRIのいずれかに割り付けて投与したもの。2010年に始まった試験には、26カ国で1000人を超える患者が登録された。主要評価項目は全生存期間に、副次的評価項目は無増悪生存期間に設定されており、いずれもramucirumab群の方が有意に長かった。

 Ramucirumab群に多く見られた有害事象は、好中球減少症、疲労、高血圧、下痢などだった。

 Ramucirumabは、血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)-2の細胞外ドメインを標的とするヒトIgG1モノクローナル抗体製剤で、VEGFリガンドであるVEGF-A、VAGF-C、VEGF-Dの結合を阻止し、血管新生を阻害する。

 大腸癌の治療は近年進歩しているが、第2選択薬を必要とする患者は今も、生存利益が得られる選択肢を求めている。

 同社は2015年に、RAISE試験のデータを学会発表する計画だ。また、2015年前半には承認申請に取りかかる予定だという。

2014年09月19日 (17:05)

高リスク非転移性去勢抵抗性前立腺癌に対しアンドロゲン受容体阻害薬ODM-201のフェーズ3試験が開始

 Bayer社は9月16日、Bayer HealthCare社とフィンランドのOrion社が、前立腺癌患者を対象に、経口アンドロゲン受容体阻害薬ODM-201のフェーズ3試験において、患者登録を開始していると発表した。ARAMISと呼ばれるこの試験で、転移リスクが高い非転移性の去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)男性を対象に、無転移生存期間(MFS)におけるODM-201の効果を評価する。

 ARAMIS試験は、多施設共同二重盲検プラセボ対照のランダム化フェーズ3試験で、PSAレベルは上昇しているが転移は検出されていない非転移性CRPC患者を対象に、ODM-201の安全性と有効性を評価する。およそ1500人の患者が、ODM-201の600mg投与を1日2回受ける群とプラセボ投与を受ける群に2:1の割合でランダム化される予定。ランダム化において、PSA倍加時間(PSADT)が6カ月以下、6カ月超と、破骨細胞に対する治療の有無で層化される。

 主要評価項目はMFSで、ランダム化から転移または何らかの原因による死亡までの期間と定義された。 副次評価項目は、全生存期間(OS)、症候性骨関連事象(SSE)の初回発現までの期間、殺細胞性化学療法の開始までの期間、痛みの増悪までの期間、ODM-201の安全性と忍容性とされた。

 ODM-201は、前立腺癌細胞の成長を妨げるようにデザインされた新規アンドロゲン受容体阻害剤。アンドロゲン受容体と高い親和性をもって結合し、受容体機能を阻害する。非臨床的モデルにおいて、ODM-201は血液脳関門を最小限に透過する程度であることが示されている。

 進行性の転移性CRPC患者を対象としたフェーズ2試験では、ODM-201は3つの用量(100mg、200mg、700mg、1日2回)における有効性と安全が評価された。患者は124人で、過去にアビラテロンおよび/あるいは化学療法による治療を受けた患者や化学療法による治療歴のない患者が含まれた。その結果、ODM-201による病勢制御効果および良好な安全プロファイルが示された。この成果は2013年9月末に開催されたECCOで報告され、The Lancet Oncology誌に2014年6月に発表された。

 今年初め、同2社はODM-201を共同で開発する世界的な協定を締結した。これによりBayer社が今後の開発の費用の多くを負担する。またBayer社はODM-201をグローバルに製品化し、Orion社は欧州においてODM-201の共同販売促進に関する選択権を持つ。Orion社はまた製品を製造する責任も負うことになる。

2014年09月19日 (11:15)

ルキソリチニブの真性多血症への効能追加が承認申請

 ノバルティス ファーマは、9月12日、ルキソリチニブについて、真性多血症の効能追加の承認申請を行ったと発表した。

 ルキソリチニブはJAK1およびJAK2に高い選択性を持つJAK阻害剤。真性多血症の患者では、JAK2のシグナル伝達経路の恒常的な活性化が見られ、ルキソリチニブは病態の中心となるJAK2を介したJAK-STAT経路を阻害することで、赤血球数をコントロールし、QOL低下の主な原因である脾腫や諸症状を改善することが期待されている。

 ルキソリチニブはフェーズ3試験RESPONSEの結果、ハイドロキシウレア抵抗性または不耐容の真性多血症に有効であることが示されている。

2014年09月18日 (15:55)

経口アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミドが米国で化学療法歴のないmCRPCにも利用可能に

 アステラス製薬は、9月11日、米国Medivation社と共同で開発・商業化を進めている経口アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミドについて、米国食品医薬品局(FDA)から追加適応を獲得し、化学療法の施行歴のない転移性去勢抵抗性前立腺癌患者(mCRPC)にも使用可能となったと発表した。

 エンザルタミドは、米国においては2012年8月に、ドセタキセルによる化学療法施行歴を有するmCRPCを対象に承認を取得していた。

 今回の米国での適応拡大はフェーズ3試験PREVAILの結果に基づいたもの。

 PREVAIL試験において、エンザルタミドの投与を受けた患者では、プラセボの投与を受けた患者と比較して、統計学的に有意な全生存期間と画像診断による無増悪生存期間の延長が認められた。プラセボと比較して死亡のリスクを29%低下させ(ハザード比0.71、p<0.0001)、画像診断による増悪又は死亡のリスクを83%低下させた(ハザード比0.17、p<0.0001)。

 さらに、エンザルタミドの投与により、プラセボと比較して、化学療法による治療開始までの期間、骨関連症状発現までの期間を遅らせることができた。

2014年09月18日 (10:53)

未治療多発性骨髄腫患者対象のレナリドミドとデキサメタゾン療法を評価するFIRST試験の結果が論文掲載

 米Celgene社は、造血幹細胞移植非適応の未治療多発性骨髄腫(NDMM)患者を対象にレナリドミドとデキサメタゾンの継続療法を評価する無作為化非盲検フェーズ3試験FIRST(MM-020/IFM07-01)のデータが、New England Journal of Medicine誌9月4日号に掲載されたと発表した。

 主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の達成を含む初回の試験結果は、2013年12月の第55回米国血液学会(ASH)年次総会ですでに発表されている。

 FIRST試験は、18カ国からの65歳以上または65 歳未満の造血幹細胞移植非適応の患者1623名を対象に、レナリドミド+低用量デキサメタゾンを28日ごとに病勢進行まで投与する群(Rd継続群)、レナリドミド+低用量デキサメタゾンを72週間(18サイクル)投与する群(Rd18 群)、メルファラン+プレドニゾン+サリドマイドを42 日ごとに72週間(12サイクル)投与する群(MPT群)に割りつけて行われた。

 論文に掲載された結果によると、生存患者を対象とした追跡期間中央値37カ月時点でのPFSの中央値は、Rd継続群で25.5カ月、Rd18群で20.7カ月、MPT群で21.2カ月だった。この結果は、Rd継続群での病勢進行または死亡のリスクが、MPT群と比較して28%(ハザード比:0.72、95%信頼区間:0.61-0.85、p<0.001)、Rd18群と比較して30%(ハザード比0.70、95%信頼区間:0.60-0.82、p<0.001)低下したことになる。

 あらかじめ計画されていた全生存期間の中間解析では、MPT群と比較してRd継続群の死亡リスクは22%低下したが(ハザード比:0.78、95%信頼区間:0.64-0.96、p=0.02)、事前に設定されていた有意水準(p<0.0096)には到達しなかった。解析時点(2013年5月24日)では、Rd継続群535名中121名(23%)が治療継続中だった。

 追加的な副次的評価項目では、奏効率は、Rd継続群(75%)とRd18群(73%)がMPT群(62%)よりも有意に(p<0.001)高い結果だった。非常に良好な部分奏効以上を達成した患者割合は、Rd継続群(44%)、Rd18群(43%)、MPT群(28%)だった。完全奏効率は、Rd継続群で15%、Rd18群で14%、MPT群で9%。奏効期間中央値は、Rd継続群の35.0カ月に対し、MPT群で22.3カ月(ハザード比0.63、p<0.001)、Rd18群で22.1カ月(ハザード比0.60、p<0.001)だった。病勢進行までの期間の中央値は、Rd継続群の32.5カ月に対し、MPT群で23.9カ月(ハザード比0.68、p<0.001)、Rd18群で21.9カ月(ハザード比0.62、p<0.001)だった。

2014年09月17日 (17:41)

切除不能進行・再発胃癌にオキサリプラチンが保険適応に、胃癌学会が適正使用目的にステートメントを公表

 切除不能進行・再発胃癌に対するオキサリプラチン使用が9月より保険適応の対象となった。対象となったのはオキサリプラチンを3週毎に130mg/m2投与すること。医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議および薬事・食品衛生審議会での審議を経て、切除不能進行・再発胃癌に対するオキサリプラチンの公知妥当性の事前評価が終了し、保険適用となったもの。シスプラチンの代わりにオキサリプラチンを使えば、大量輸液が不要で外来治療が可能というメリットがある。

 日本胃癌学会はオキサリプラチンが使用可能になったことを受けて、安全性に配慮した適正使用を推進することを目的とするステートメントを公表、学会ホームページで公開した。

 同ステートメントでは、推奨されるレジメンとしてオキサリプラチン130mg/m2、3週毎投与を経口フッ化ピリミジンと併用することとし、安全性の面からは他癌腫での使用経験のあるCapeOX(カペシタビン+オキサリプラチン)療法、SOX(S-1+オキサリプラチン)療法などのレジメンの選択が望ましいとしている。

 また、減量基準として、1.血小板減少症(グレード3)、2.好中球減少症および発熱性好中球減少症(グレード3)、3.感覚性神経障害(コースを超えて継続するグレード2および7日以上継続するグレード3)、4.その他の非血液毒性(グレード3)の4種を認めた場合にはオキサリプラチンの減量、グレード3の感覚性神経障害がコースを超えて継続する場合には中止を検討するとされている。

 ステートメントでは推奨レジメンの根拠、CapeOXおよびSOX療法の注意すべき有害事象について、詳しく記載され、参考資料も紹介されている。

2014年09月17日 (11:40)

9月に登場した5つのがん治療薬

 今年9月、複数のがん治療薬が登場した。発売されたのは、抗PD-1抗体のニボルマブ、ALK阻害薬のアレクチニブ、CYP17阻害剤のアビラテロン、抗悪性腫瘍剤カバジタキセル、JAK阻害薬のルキソリチニブ――の5つ。以下に5剤の特徴や承認の基となった臨床試験などを紹介する。




●抗PD-1抗体ニボルマブ
 「根治切除不能な悪性黒色腫」の適応症で販売を開始したのが抗PD-1抗体のニボルマブ(商品名:オプジーボ点滴静注20mg/100mg)だ。

 ニボルマブは、がん細胞が免疫機構から逃れようとする仕組みを標的にした抗体医薬で、免疫チェックポイントと呼ばれるPD-1を標的にした薬剤。新しい機序の薬剤として注目を集めている。同剤は、T細胞上に発現するPD-1に結合することで、PD-1が免疫のブレーキ信号のスイッチを入れる癌細胞上の分子PD-L1、PD-L2と結合することを阻害し、抗腫瘍効果を発揮すると考えられている。

 承認の基となった臨床試験データは、国内フェーズ2試験。ダカルバジンによる化学療法歴を有する根治切除不能なIII期/IV期または再発悪性黒色腫患者35例を対象にした同試験において、奏効率は22.9%(35人中8人、90%信頼区間:13.4-36.2)、全生存期間中央値は473.0日(90%信頼区間:276.0-)だった。

 悪性黒色腫は皮膚がんの1つで最も悪性度が高いとされている。I期の5年生存率は95~100%で、II期は70~80%、III期は50~60%、IV期は10%前後だ。初発病巣のみを切除しても、高い確率でその周辺に腫瘍が再発することが知られる。また、悪性黒色腫の一部に直接メスを入れて病理組織検査を行うと、転移を誘発することがあると考えられており、初治療では初発病巣辺縁より数cm大きい範囲で切除することが原則となっている。III期以降は外科療法だけでなく、化学療法や放射線療法などを組み合わせて行うことが多い。日本における進行期の悪性黒色腫に対する標準薬物療法は、現在、抗悪性腫瘍剤ダカルバジンの単剤療法のみであるため、新たな薬剤の登場が期待されていた。


●ALK阻害薬アレクチニブ
 「ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の適応症で販売を開始したのがアレクチニブ(商品名:アレセンサカプセル20mg/アレセンサカプセル40mg)だ。

 アレクチニブは、ALKチロシンキナーゼ活性を阻害することで、ALK融合遺伝子陽性の腫瘍細胞の増殖を抑制する薬剤。ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんでは、ALKチロシンキナーゼ活性が異常に亢進しており、がん化と腫瘍増殖に関与していることが知られる。

 承認の基となった国内フェーズ1/2試験は、1レジメン以上の化学療法歴を有するALK融合遺伝子陽性の進行・再発非小細胞肺がん患者を対象に、国内13施設で実施された。フェーズ1部分では、用量制限毒性の発現が認められず、最大投与量の1回300mgの1日2回投与が推奨用量として決定。推奨用量でフェーズ2部分(主要評価項目は奏効率)が46人で行われ、奏効率は93.5%(95%信頼区間:82.1-98.6)だった。


●CYP17阻害剤アビラテロン
 「去勢抵抗性前立腺癌」(CRPC)の適応症で販売を開始したのはアビラテロン(商品名:ザイティガ錠250mg)だ。

 アビラテロンは、アンドロゲン生合成に必要な酵素であるCYP17を、精巣だけでなく副腎や前立腺がん組織内でも選択的に阻害することで、アンドロゲン生合成を抑制し、抗腫瘍効果を示す薬剤。
 
 承認の基となった主な臨床試験の1つが、海外フェーズ3試験(COU-AA-302試験)の結果だ。化学療法歴のない転移性CRPC患者を対象にした同試験では、プレドニゾン併用で、プラセボ群のOS中央値は27.2カ月だったのに対し、アビラテロン群が推定不能(ハザード比0.752、95%信頼区間:0.606-0.934)。 最新の中間解析では、プラセボ群が30.1カ月だったのに対し、アビラテロン群が35.3カ月だった(ハザード比0.79、95%信頼区間:0.66-0.96)。

 また、ドセタキセルによる化学療法歴(2レジメン以内)を有する転移性CRPC患者を対象にしたフェーズ3試験(COU-AA-301試験)では、プレドニゾン併用で、プラセボ群のOS中央値が10.9カ月だったのに対し、アビラテロン群は14.8カ月と有意に改善した(ハザード比0.646、95%信頼区間:0.543-0.768)。最新の中間解析では、プラセボ群が11.2カ月だったのに対し、アビラテロン群が15.8カ月だった(ハザード比0.74、95%信頼区間:0.64-0.86)。

 男性ホルモンであるアンドロゲンによって増殖する前立腺がんでは、アンドロゲンの作用を遮断する治療法が有効だ。アンドロゲンを産生する精巣を摘除してしまう外科手術(外科的去勢術)や、内科的去勢術としてアンドロゲンが働かないようにするホルモン療法が行われる。

 だが、ホルモン療法を長期間継続すると、ホルモン療法に抵抗性を示すがん細胞が徐々に増え、治療効果が消失しまう状態になることが知られ課題となっていた(外科的去勢術後に増悪した患者とあわせて「去勢抵抗性前立腺がん」と呼ぶ)。そこで、従来薬とは異なるターゲットの新規治療薬の開発が求められていた。


●抗悪性腫瘍剤カバジタキセル 
 「前立腺癌」への適応症で販売を開始したのは抗悪性腫瘍剤カバジタキセル(商品名:ジェブタナ点滴静注60mg)だ。

 カバジタキセルは、細胞内の微小管に作用することで、細胞分裂を阻害する薬剤。

 承認の基となった主な臨床試験データは、ドセタキセルによる化学療法歴がある去勢抵抗性前立腺がん患者を対象にした海外フェーズ3試験(TROPIC試験)と国内フェーズ1試験。

 海外フェーズ3試験では、プレドニゾンまたはプレドニゾロンとの併用で、ミトキサントロン群の生存期間(OS)中央値が12.7カ月だったのに対し、カバジタキセル群は15.1カ月、ハザード比0.70(95%信頼区間:0.59-0.83、p<0.0001)と、全生存期間(OS)を有意に延長した。

 また、国内フェーズ1試験では、腫瘍縮小効果奏効率が16.7%(2/12例)、PSA奏効率(PSA値がベースラインから50%以上低下した患者の割合)は29.3%(12/41例)だった。

 なお、臨床試験の結果を踏まえ、当面の間、投与対象はドセタキセルによる化学療法歴がある去勢抵抗性前立腺がん患者となる。


●JAK阻害薬ルキソリチニブ
 「骨髄線維症」の適応症で販売を開始したのがJAK阻害薬のルキソリチニブ(商品名:ジャカビ錠5mg)だ。

 ルキソリチニブはJAK1およびJAK2に高い選択性のあるJAK阻害剤。

 承認の基となったのは、欧米を中心に行われた国際共同フェーズ3試験(COMFORT-IおよびCOMFORT-II)と、日本も参加したアジア国際共同フェーズ2試験の結果。

 骨髄線維症患者309例を対象に実施した海外フェーズ3試験では、主要評価項目である「24週時点の脾臓容積がベースラインから35%以上縮小した被験者の割合」はルキソリチニブ群が41.9%、プラセボ群が0.7%で、プラセボ群と比較してルキソリチニブ群で有意に高かった(p<0.0001)。

 また、骨髄線維症患者219例を対象にした海外フェーズ3試験では、主要評価項目である「48週時点の脾臓容積がベースラインから35%以上縮小した被験者の割合」はルキソリチニブ群が28.5%、Best Available Therapy群が0%で、ルキソリチニブ群で有意に高かった(p<0.0001)。

 また、アジア国際共同フェーズ2試験は日本人患者30例を含む120例を対象に実施され、主要評価項目の「24週時点で脾臓容積がベースラインから35%以上縮小した被験者の割合」は31.7%だった。

 骨髄線維症は、造血組織である骨髄が線維化することで、正常な血液の産生が妨げられる進行性の血液がん。一般に予後不良で、国内の5年生存率は38%、生存期間の中央値は3.4年とされている。骨髄線維症の主要な合併症への対処療法として薬物治療が行われるが、効果は限定的だ。造血幹細胞移植によってのみ治癒する可能性があるが、高齢者が多いため、移植の対象となる患者はごく一部だ。また対象となった場合でも実際の実施率は低いと言われている。骨髄線維症の病因は十分には解明されていないが、JAK経路の恒常的な活性化が大きく関わっていると考えられている。

2014年09月16日 (16:21)

進行乳癌への1次治療でエリブリンまたはエリブリンとトラスツズマブ併用は2種類の抗癌剤の投与経験の有無に関わらず有効【ASCO Breast2014】

 1次治療として、局所再発または転移を有するHER2陰性乳癌に対するエリブリン投与とHER2陽性乳癌に対するエリブリンとトラスツズマブ併用は、アントラサイクリン系抗癌剤、タキサン系抗癌剤の投与経験の有無に関わらず有効で、忍容性もある可能性が明らかとなった。

 ただし、HER2陽性乳癌ではアントラサイクリン系抗癌剤の投与経験の有無で奏効率は変わらなかったが、タキサン系抗癌剤については投与経験がない方が奏効率が高く、アントラサイクリン系抗癌剤またはタキサン系抗癌剤の投与経験がない患者の方が無増悪生存期間(PFS)が長い可能性も示された。

 HER2陰性患者を対象にしたフェーズ2の206試験とHER2陽性患者を対象にしたフェーズ2の208試験の、事前に規定された、アントラサイクリン系抗癌剤、タキサン系抗癌剤の投与経験の有無での解析の結果示されたもの。9月4日から6日までサンフランシスコで開催されたBreast Cancer Symposium(ASCO Breast2014)で、米Sylvester Comprehensive Cancer CenterのStefan Gluck氏によって発表された。

 206試験、208試験ともに患者は21日間を1サイクルとして、1日目と8日目にエリブリン1.4mg/m2の投与を受けた。208試験においては1日目にトラスツズマブ(1回目は8mg/kg、その後は6mg/kg)を投与された。奏効率、PFS、忍容性について評価された。

 206試験には56人が参加し、アントラサイクリン系抗癌剤の投与経験があったのは27人、タキサン系抗癌剤の投与経験があったのは26人だった。208試験には52人が参加し、アントラサイクリン系抗癌剤の投与経験があったのは11人、タキサン系抗癌剤の投与経験があったのは23人だった。

 奏効率は、206試験のアントラサイクリン系抗癌剤の投与経験のある患者(27人)は25.9%、経験のない患者(29人)は31.0%、タキサン系抗癌剤の投与経験のある患者(26人)は26.9%、経験のない患者(30人)は30.0%だった。208試験のアントラサイクリン系抗癌剤の投与経験のある患者(11人)は63.6%、経験のない患者(41人)は73.2%、タキサン系抗癌剤の投与経験のある患者(23人)は56.5%、経験のない患者(29人)は82.8%で、208試験のタキサン系抗癌剤の投与経験のない患者が高い傾向があった。臨床利益率、PFS、奏効期間は同様か、もしくはアントラサイクリン系抗癌剤、タキサン系抗癌剤の投与経験のない患者で良好な傾向があった。

 特にPFS中央値は、206試験のアントラサイクリン系抗癌剤の投与経験のある患者は5.8カ月、経験のない患者は6.9カ月、タキサン系抗癌剤の投与経験のある患者は5.8カ月、経験のない患者は7.6カ月、208試験のアントラサイクリン系抗癌剤の投与経験のある患者は6.7カ月、経験のない患者は11.6カ月、タキサン系抗癌剤の投与経験のある患者は6.8カ月、経験のない患者は13.1カ月で、HER2陽性乳癌ではアントラサイクリン系抗癌剤、タキサン系抗癌剤の投与経験のない患者で長かった。

 グレード3-5の副作用は同様かもしくはアントラサイクリン系抗癌剤、タキサン系抗癌剤の投与経験のない患者で少なかった。

2014年09月16日 (10:35)

HER2陽性乳癌のファーストラインでトラスツズマブとエリブリン併用はトラスツズマブ投与経験に関係なく有効な可能性【ASCO Breast2014】

 HER2陽性の転移を有する乳癌に対してファーストラインとしてトラスツズマブとエリブリンを併用投与することは、トラスツズマブの投与経験の有無に関係なく有効で忍容性のある可能性が明らかとなった。フェーズ2試験の前もって規定されていた解析で示されたもの。9月4日から6日までサンフランシスコで開催されたBreast Cancer Symposium(ASCO Breast2014)で、米Baylor Charles A. Sammons Cancer CenterのJoyce O'Shaughnessy氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、単群試験で、HER2陽性の転移を有する乳癌患者で転移乳癌に対して化学療法歴のない患者を対象に、21日間を1サイクルとして、1日目と8日目にエリブリン1.4mg/m2、1日目にトラスツズマブ(1回目は8mg/kg、その後は6mg/kg)を投与した。トラスツズマブ投与の経験の有無で分けて奏効率、無増悪生存期間(PFS)、忍容性について評価が行われた。

 52人がエリブリンとトラスツズマブの併用を受けた。平均年齢は59歳だった。40%にあたる21人が術前療法または術後補助療法としてトラスツズマブを投与された経験があった。術後補助療法終了から、転移乳癌に対してエリブリンとトラスツズマブの併用療法を受けるまでの期間の中央値は23カ月だった。

 トラスツズマブの投与経験のある患者の奏効率は61.9%、臨床利益率は81.0%、PFS中央値は11.5カ月、奏効期間中央値は9.5カ月。一方、トラスツズマブの投与経験のない患者の奏効率は77.4%、臨床利益率は87.1%、PFS中央値は12.2カ月、奏効期間中央値は11.8カ月で、奏効率は投与経験のない患者で高いものの、他は経験のある患者と概ね同等だった。

 トラスツズマブの投与経験のある患者のグレード3以上4の副作用は76.2%、治療関連副作用は100%、投与中止になった副作用は23.8%。トラスツズマブの投与経験のない患者のグレード3以上の副作用は67.7%、治療関連副作用は100%、投与中止になった副作用は19.4%で同等だった。

2014年09月15日 (16:25)

早期乳癌患者に対する化学療法中のLH-RHアナログ併用で妊娠数が多くなる傾向【ASCO Breast2014】

 早期乳癌患者に対する化学療法中に、黄体ホルモン放出ホルモン(LH-RH)アナログ剤triptorelinを併用することは、併用しない場合に比べて、妊娠数が多い傾向が明らかとなった。フェーズ3無作為化PROMISE-GIM6試験の長期解析の結果示されたもの。9月4日から6日までサンフランシスコで開催されているBreast Cancer Symposium(ASCO Breast2014)で、イタリアIRCCS AOU San Martino-ISTのMatteo Lambertini氏によって発表された。

 PROMISE-GIM6試験によって、早期乳癌患者に対する化学療法中に、triptorelinによって誘導される一時的な卵巣抑制が、化学療法による早期の閉経の発生を減らすことが既に報告されている。しかし2013年のASCOとESMOの生殖機能保全に関するガイドラインにおいては、長期的な卵巣機能と妊娠率に関するデータがないこと、特にホルモン受容体陽性乳癌患者に対する安全性に疑問が残るとして、この方法は、実験的な位置づけとされている。そのため、今回の発表はPROMISE-GIM6試験の長期的結果について報告したものだ。

 PROMISE-GIM6試験は、2003年10月から2008年1月までに、術後補助化学療法、術前補助化学療法の候補となるステージ1から3の281人の閉経前乳癌患者が、化学療法のみを受ける群(133人)と、化学療法に加えてtriptorelinを投与される群(148人、少なくとも化学療法の1週間前から化学療法期間中4週おきに3.75mgのtriptorelinを投与)に無作為に割り付けられた。主要目的は化学療法のみ群とtriptorelin併用群で、化学療法による早期閉経の発生を比較することだった。今回の発表では、再発、妊娠、長期間の卵巣機能に関するデータの解析が行われた。

 ホルモン受容体陽性患者は化学療法のみ群で82%、triptorelin併用群で79%だった。解析時点の観察期間中央値は7.3年(四分位範囲:6.3-8.2)。5年間無病生存率は、化学療法のみ群で83.7%、triptorelin併用群で80.5%で、ハザード比1.17(95%信頼区間:0.72-1.92)、p=0.519)で差がなかった。術後補助療法後、化学療法のみ群では3件の妊娠、triptorelin併用群で8件の妊娠だった。5年間の見積もり蓄積妊娠率は化学療法のみ群で1.6%、併用群で2.9%でハザード比2.56(95%信頼区間:0.68-9.6)、p=0.142だった。月経の再開は化学療法のみ群の96人、併用群の116人に認められた。5年間の見積もり蓄積月経再開率は化学療法のみ群で64.0%、併用群で72.6%でハザード比1.28(95%信頼区間:0.98-1.68)、p=0.071だった。

2014年09月15日 (11:29)

乳房切除後再建手術で両側の乳房切除術でも片側の乳房切除術でも合併症は一般的にまれ【ASCO Breast2014】

 両側の乳房切除術と片側の乳房切除術を受け、乳房再建術を受けた乳癌患者1万8000人以上を対象に米国で行われた術後30日間の合併症の調査の結果、両側の乳房切除術でも片側の乳房切除術でも合併症は一般的にまれなことが示された。

 全体としての合併症発生率は5.3%で、両側の乳房切除術を受けた患者で5.2%、片側の乳房切除術を受けた患者で5.4%だった。ただし、両側の乳房切除術を受けた患者の方が、片側の乳房切除術を受けた患者に比べて、インプラントの失敗率、輸血が必要になる率が高く、入院期間もより長かった。9月4日から6日まで米サンフランシスコで開催されているBreast Cancer Symposium(ASCO Breast2014)で、米University of Chicago Pritzker School of MedicineのAmanda Silva氏によって発表された。

 米国においては、予防的対側乳房切除術(CPM)の率は過去10年で5倍に増加しているという。大多数の女性にとって、CPMが生存を改善するとする証拠はない。しかし、BRCA遺伝子変異のような遺伝的な体質で片側の乳房に乳癌が発生した患者や乳癌の強い家族歴のある患者では、CPMが生存を改善する可能性が示唆されている。

 研究グループは、American College of Surgeons National Surgery Quality Improvement Program(NSQIP)データベースから、両側の乳房切除術または片側の乳房切除術を受けた乳癌患者1万8229人のデータを同定した。患者の多く(64.3%)は、片側の乳房切除術を受けており、自己の他の組織を用いて乳房再建した患者よりも、インプラントを用いた乳房再建を行った患者が多かった(両側の乳房切除術を受けた患者の88.6%、片側の乳房切除術を受けた患者の79.4%)。データを基に術後30日以内に発現した合併症について、解析が行われた。

 解析の結果、インプラントを用いた再建を受けた患者では、両側の乳房切除術を受けた患者の方が片側の乳房切除術を受けた患者よりもインプラント失敗率が高く(1%対0.7%)、最初の30日で2回目の手術を受ける見込みが高かった(7.6%対6.8%)。また再建の方法に関わらず、両側の乳房切除術は出血関連合併症のため輸血がより多く行われ、特に自己組織再建を行った患者で多かった。片側の乳房切除術を受けた患者で輸血が必要になった率は3.4%だったのに対し、両側の乳房切除術を受けた患者では7.9%だった。インプラントベースの再建を行った患者では輸血の頻度は少なかった。片側の乳房切除術を受けた患者で0.3%、両側の乳房切除術を受けた患者で0.8%だった。さらに両側の乳房切除術を受けた患者では、片側の乳房切除術を受けた患者よりも入院期間は長かった(インプラントベースの患者で1日対2日、自己組織ベースの患者で4日対5日)。肺炎や心臓の障害は少なく、どちらのグループでも同様な結果だった。

2014年09月13日 (16:16)

ALK阻害薬アレクチニブが発売

 中外製薬は、9月5日、ALK 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌を対象にALK阻害薬アレクチニブ(商品名「アレセンサ」)を発売したと発表した。

 アレクチニブは、中外製薬鎌倉研究所で創製された選択性の高い経口のALK 阻害剤。用法・用量は通常、成人にはアレクチニブとして1 回300mgを1日2回経口投与する。薬価は1カプセル20mgが901.70円、40mgが1763.90 円。

2014年09月13日 (10:45)

FDAが進行メラノーマの治療薬として抗PD-1抗体pembrolizumabを承認

 米食品医薬品局(FDA)は9月4日、既存の治療が無効となった進行メラノーマを適応として、抗PD-1 (programmed death receptor-1)モノクローナル抗体pembrolizumabを迅速承認したと発表した。

 pembrolizumabは、免疫チェックポイント受容体であるPD-1とそのリガンドであるPD-L1、PD-L2の結合をブロックする薬剤。

 今回の承認で、抗CTLA-4抗体ipilimumabおよびBRAF V600変異陽性患者ではBRAF阻害剤による治療後に増悪した、切除不能もしくは転移性のメラノーマ患者に対し、pembrolizumabは3週おきに2 mg/kgが投与される。

 pembrolizumabは、米国では初めて承認された抗PD-1抗体薬であり、進行メラノーマに対してBreakthrough Therapyの指定を受けていた。また2011年以降に承認されたメラノーマ治療薬としては6番目の薬剤で、これまでにipilimumab (2011)、peginterferon alfa-2b (2011)、BRAF阻害剤のvemurafenib (2011)とdabrafenib (2013)、MEK阻害剤trametinib (2013)が承認されている。

 pembrolizumabの効果は、治療歴がある進行メラノーマ患者を対象とした臨床試験で、3週おきに2 mg/kgを投与した患者での奏効率が24%と報告されている。この効果は1.4-8.5カ月続き、多くの患者で効果はさらに持続した。

 主な副作用は、倦怠感、咳、悪心、掻痒症、皮疹、食欲低下、便秘、関節痛、下痢で、免疫介在有害反応として、肺臓炎や大腸炎、肝炎、下垂体炎、腎炎、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下が報告されている。

2014年09月12日 (17:01)

前立腺癌治療薬カバジタキセルが発売

 サノフィは、9月4日、前立腺癌治療薬カバジタキセル(商品名「ジェブタナ」)を発売したと発表した。

 カバジタキセルは細胞内の微小管に作用し、細胞増殖を阻害する。ドセタキセル治療後の前立腺癌患者に対して、全生存期間の延長を示した薬剤だ。

 海外で実施されたフェーズ3試験(TROPIC試験)で、生存期間の中央値がミトキサントロン群の12.7カ月に対してカバジタキセル群は15.1カ月、ハザード比0.70(95%信頼区間:0.59-0.83)、p<0.0001と、全生存期間の有意な延長を示した。

 用法及び用量は、プレドニゾロンとの併用において、通常、成人に1日1回、カバジタキセルとして25mg/m2(体表面積)を1時間かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量することとなっている。60mg製剤の薬価は59万3069円。

2014年09月12日 (11:13)

進行黒色腫に対する腫瘍溶解性免疫療法薬talimogene laherparepvec、欧州で販売承認申請

 米Amgen社は、9月2日、局所進行または遠隔転移を認める黒色腫に対する腫瘍溶解性免疫療法薬talimogene laherparepvecについて、成人患者を対象として、欧州医薬品庁(EMA)に対し中央審査方式による販売承認申請を行ったと発表した。承認されれば、talimogene laherparepvecは腫瘍溶解性免疫療法の新たな画期的医薬品(ファースト・イン・クラス)となる。

 talimogene laherparepvecは、選択的に腫瘍内で増殖し、転移している癌細胞を標的として免疫反応を開始するようデザインされている。その作用は2つの重要かつ相補的な方法で発揮される。まず、talimogene laherparepvecを腫瘍内に直接注入すると、腫瘍細胞内で増殖し、破裂させる。腫瘍細胞が破裂すると、腫瘍由来抗原が顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)とともに放出され、白血球が体内に拡散した腫瘍細胞を見つけ出して標的とする、全身の腫瘍特異的免疫反応が誘導される。

 EMAに対する販売承認申請は、米食品医薬品局(FDA)に対する生物製剤承認申請(BLA)に続いて行われた。申請は、切除不能なIIIB、IIIC、IV期の黒色腫の患者400人以上のデータを含むもので、talimogene laherparepvecの有効性と安全性をGM-CSFとの比較において評価した、国際的、非盲検、フェーズ3のランダム化試験の結果に基づいている。
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