ガン完全克服マニュアル

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2015年04月30日 (16:20)

がん「動く」仕組み解明 転移抑制への応用期待 神戸大教授ら

 神戸大学バイオシグナル研究センター(神戸市灘区)は、生物の体内で細胞が動くのに、細胞膜の張り具合(張力)が重要な役割を果たしていることを明らかにし、張力センサーとなるタンパク質を初めて発見した。がん細胞の転移にもかかわるメカニズムといい、英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー電子版に発表した。(武藤邦生)


 細胞生物学を専門とする同センターの伊藤俊樹教授、辻田和也助教らによる成果。

 体を構成する細胞は通常、適切な場所に存在するよう、運動が制御されている。しかしがん細胞では運動が過剰になり、転移が起こるとされる。

 運動が活発化するメカニズムを調べるため、伊藤教授らはサルやヒトのがん細胞を使って実験。細胞膜に存在する「FBP17」というタンパク質が、正常の細胞に比べて張りが弱いことを感知すると、運動の原動力となる分子を片側に集中させていた。それによって細胞が特定の方向への推進力を得ることが分かった。

 正常な細胞には十分な張りがある一方、がん細胞は張りがやや弱まった状態と考えられるという。FBP17の働きを抑制するなど、新たながん治療に応用できる可能性もあるといい、伊藤教授は「張力と細胞のがん化の関係を明らかにしていきたい」と話す。
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2015年04月30日 (11:03)

国立がん研究センターが2015年の癌罹患数、死亡数の予測値を算出

 国立がん研究センターは4月28日、2015年の癌罹患数、死亡数の予測値を算出したと発表した、予測癌罹患数(新たに癌と診断される癌の数)は98万2100例(男性56万300例、女性42万1800例)で、2014年予測値より約10万例増加、実測値に近い2011年度推計から約13万例増加となった。また、癌による死亡数は37万900人(男性21万9200人、女性15万1700人)と、2014年予測値より約4000人の増加、実測値である2013年人口動態統計から約5000人増となった。

 癌罹患数は、全国がん罹患モニタリング集計のがん罹患数1975~2011年全国推計値と将来推計人口(国立社会保障・人口問題研究所中位推計)に基づいて算出された。罹患数が多いのは全体では大腸癌(13万5800例)、肺癌(13万3500例)、胃癌(13万3000例)、前立腺癌(9万8400例)、乳癌(女性、8万9400例)。大腸癌、前立腺癌の罹患数が増加し順位が上がり、男性では前立腺癌が最多となった。がん登録の精度向上と前立腺癌のPSA検診の普及が要因と考えられるという。肺癌も順位を上げた。全体として、2014年予測値と比べて罹患数が増加した要因は、高齢化とがん登録精度の向上が考えられるとしている。

 死亡数は、人口動態統計がん死亡数(1975から2013年実測値)と将来推計人口(国立社会保障・人口問題研究所中位推計)に基づいて算出された。肺癌(7万7200人)、大腸癌(5万600人)、胃癌(4万9400人)、膵臓癌(3万2800人)、肝臓癌(2万8900人)の順に死亡数が多かった。大腸癌が胃癌を抜いて2番目となった。

 長期的傾向については、罹患数、死亡数とも胃癌と肝臓癌の順位が下がり、肺癌と大腸癌の順位が上がっている。また、罹患数は前立腺癌と女性乳癌の増加が顕著だという。

2015年04月28日 (17:10)

ペグインターフェロンα-2bの悪性黒色腫の術後補助療法が部会を通過

 薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は4月24日に開いた会合で、MSDが申請しているペグインターフェロンα-2bの悪性黒色腫の術後補助療法としての効能追加について、承認を了承した。

 ペグインターフェロンα-2bの悪性黒色腫の術後補助療法への適応は、未承認薬・適応外薬検討会議での開発要請を受けており、希少疾病用医薬品としての指定も受けている。

2015年04月28日 (11:36)

再発慢性リンパ性白血病対象フェーズ3でオファツムマブとフルダラビン、シクロホスファミド併用がPFS延長

 スイスNovartis社は4月27日、再発慢性リンパ性白血病(CLL)を対象にした、抗CD20抗体製剤オファツムマブとフルダラビン、シクロホスファミドを併用投与した群と、フルダラビン、シクロフォスファミドを併用投与した群を比較したフェーズ3試験COMPLEMENT2において、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の有意(p=0.0036)な延長が確認されたと発表した。副作用はオファツムマブの他の試験で認められたものと同様だった。

 COMPLEMENT2試験は、対象に18カ国365人の再発CLL患者を対象に行われた、オープンラベル2群無作為化フェーズ3試験。患者は最長6サイクルまでオファツムマブとフルダラビン、シクロホスファミドを併用投与される群と、最長6サイクルまでフルダラビンとシクロホスファミドを併用投与される群に1対1で割りつけられた。主要評価項目は独立審査委員会によるPFS。副次評価項目は奏効率、全生存期間、患者報告アウトカムなどだった。

 試験結果は今後開催される学会で発表される予定だ。

2015年04月27日 (18:02)

BRAF V600遺伝子変異を持つ悪性黒色腫対象にBRAF阻害薬dabrafenibとMEK阻害薬trametinibが申請

 ノバルティス ファーマは4月27日、BRAF V600遺伝子変異を有する悪性黒色腫の治療薬として、BRAF阻害薬dabrafenibとMEK阻害薬trametinibの2剤について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。2剤は、3月のグラクソ・スミスクラインの癌領域事業の移管により、ノバルティスに譲渡された製品。

 悪性黒色腫の国内の患者数は約4000人と推定されている。日本の悪性黒色腫患者の20~30%で、MAPキナーゼ経路上のBRAF V600遺伝子に変異が生じているものと推定されており、進行例ではさらに変異例の割合が多いという。BRAF V600遺伝子に変異が生じると、活性化されたBRAF蛋白が同じ経路を構成するMEK蛋白を過剰に活性化し、癌細胞の増殖や転移を促進するシグナルが伝達されていくと考えられている。

 dabrafenibは、強力かつ選択的なBRAF阻害薬で、ATP結合部位に競合的に結合することでBRAFキナーゼ活性を阻害し癌細胞の増殖を抑制すると考えられている。

 trametinibは、日本たばこ産業と京都府立医科大学教授の酒井敏行氏が共同で見出したもので、強力かつ選択的なアロステリックMEK阻害薬。trametinibは、BRAFによるMEK1/MEK2の活性化とそのキナーゼ活性の両方を阻害することで、癌細胞の増殖を抑制すると期待されている。

 dabrafenibは、BRAF V600E遺伝子変異陽性の進行性または転移性の悪性黒色腫患者を対象としたフェーズ3試験で、化学療法(DTIC)と比較して、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長することが認められている。またtrametinibも、BRAF V600E/K遺伝子変異陽性の進行性または転移性の悪性黒色腫患者を対象に、既存の化学療法と比較して実施したフェーズ3試験で、統計学的に有意なPFSの延長が認められている。

 また、dabrafenibとtrametinibの併用は、ベムラフェニブ単剤療法を対照とした試験、またはdabrafenib単剤療法を対照とした試験が実施されており、それぞれ対照群と比較して有意なPFSの延長が確認され、ベムラフェニブを対照とした試験においては、主要評価項目の全生存期間(OS)においても統計学的に有意な延長が併用群で報告されているという。また、dabrafenib単剤療法を対照とした試験における最新の解析でも、統計学的に有意なOSの延長が併用群で示されているという。

2015年04月27日 (10:42)

骨転移のある前立腺癌の治療薬として塩化ラジウム-223注射液の製造販売承認を申請

 バイエル薬品は4月24日、骨転移のある前立腺癌の治療薬として、塩化ラジウム-223注射液の製造販売承認申請を厚生労働省に提出したと発表した。

 今回の承認申請は、大規模フェーズ3試験ALSYMPCA(ALpharadin in SYMptomatic Prostate CAncer)試験のデータ、および日本人の患者を対象に塩化ラジウム-223の安全性および有効性を評価した試験データに基づいている。

 ALSYMPCA試験は、19カ国の100以上の施設から、921名の患者が参加した二重盲検プラセボ対照国際フェーズ3試験。症候性の骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌患者を、標準的治療下で、塩化ラジウム-223を投与した群とプラセボを投与した群に無作為に割り付けて行われた。患者には4週間おきに最大6回までの塩化ラジウム-223あるいはプラセボが静脈内投与された。主要評価項目は全生存期間(OS)。重要な副次評価項目の1つは、症候性骨関連事象の初回発現までの期間だった。

 ALSYMPCA試験の中間解析では、塩化ラジウム-223はOSを有意に延長することが示されている。標準的治療下で塩化ラジウム-223を投与した群ではOS中央値が14.0カ月であったのに対して、標準的治療下でプラセボを投与した群では11.2カ月だった。ハザード比0.695(95%信頼区間:0.552-0.875)、p=0.00185だった。また、この中間解析では、プラセボ群との比較において、塩化ラジウム-223群では症候性骨関連事象の初回発現までの期間延長が認められた。盲検解除後に実施した最新の解析では、塩化ラジウム-223群ではプラセボ群との比較において、OSにさらなる延長が認められ、OS中央値はそれぞれ14.9カ月、11.3カ月となっている。ハザード比は0.695(95%信頼区間:0.581-0.832)だった。

2015年04月25日 (16:44)

ラムシルマブが米国で進行大腸癌対象に承認

 米Eli Lilly社は4月24日、抗VEGF-R2抗体製剤であるラムシルマブが、ベバシズマブ、オキサリプラチン、フルオロピリミジン治療後に増悪した進行大腸癌の治療薬として、FOLFIRIとの併用で米国食品医薬品局(FDA)から承認されたと発表した。

 今回の承認はフェーズ3試験RAISEの結果に基づくもの。RAISE試験は日本を含め国際的に行われたフェーズ3試験で、標準的なセカンドライン治療であるFOLFIRIへのラムシルマブの上乗せ効果と安全性について評価が行われた。ベバシズマブ、オキサリプラチン、フルオロピリミジン併用のファーストライン治療後に進行した転移を有する大腸癌患者で、ECOG PSが0または1で適切な臓器機能を有する患者を、2週間おきにFOLFIRIとラムシルマブ(8mg/kg)の併用投与を行う群(ラムシルマブ群)とFOLFIRIとプラセボの併用投与を行う群(プラセボ群)に1対1に割り付けて行われた。

 主要評価項目は全生存期間(OS)で、副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、奏効率、安全性などだった。

 2010年12月から2013年8月までに1072人が無作為に割り付けられ、ITTは各群536人だった。実際に投与を受けたのはラムシルマブ群529人、プラセボ群528人だった。

 試験の結果、OSのハザード比(層別化)は0.84(95%信頼区間:0.73-0.98)、p=0.0219(層別化)で有意にラムシルマブ群で優れ、主要評価項目が達成された。OS中央値は、ラムシルマブ群が13.3カ月(95%信頼区間:12.4-14.5)、プラセボ群が11.7カ月(同:10.8-12.7)だった。PFSのハザード比(層別化)は0.79(95%信頼区間:0.70-0.90)、p=0.0005(層別化)で有意にラムシルマブ群で優れていた。PFS中央値はラムシルマブ群が5.7カ月(95%信頼区間:5.5-6.2)、プラセボ群が4.5カ月(同:4.2-5.4)だった。

2015年04月25日 (11:35)

熊本大、ヒト乳がん細胞がホルモン療法で耐性持つ仕組み解明-ポリフェノールに可能性

 熊本大学発生医学研究所の斎藤典子准教授、中尾光善教授らのグループは、ヒト乳がん細胞がホルモン療法の継続で耐性を持ってしまう仕組みを解明した。ポリフェノールの一種「レスベラトロール」を投与すると、耐性にかかわる遺伝子などの発現を抑えて乳がん細胞の増殖を防ぐことから、ホルモン療法が効きにくくなった患者に適用できる可能性を明らかにした。

 乳がんは女性ホルモンのエストロゲンに依存して増えるため、これを阻害する薬剤を使ったホルモン療法が有効だ。しかし、長期になるとエストロゲンに結合する受容体の遺伝子が活性化し、がん細胞が薬剤に耐性を持って再発するのが問題となっている。
 モデル細胞を使った実験で、エストロゲン受容体の遺伝子の活性化と、たんぱく質を作らない非コードRNAの多量生成がかかわっていることを明らかにした。これを「エレノア」と名付け、遺伝子の「オン・オフ」を制御する仕組みを解明した。耐性を持った患者を早期に見つける診断法に、エレノアが使えるかもしれないという。

2015年04月24日 (17:37)

悪性黒色腫の治療薬として、ダブラフェニブとトラメチニブの承認を申請-ノバルティス

悪性黒色腫患者の20~30%で生じるBRAF V600遺伝子に変異

ノバルティス ファーマ株式会社は、「BRAF V600遺伝子変異を有する悪性黒色腫」の治療薬として、BRAF阻害剤「ダブラフェニブ」およびMEK阻害剤「トラメチニブ」の国内における製造販売承認申請を行ったことを発表した。

日本では、悪性黒色腫の患者の20~30%で、重要な細胞増殖促進経路であるMAPキナーゼ経路上のBRAF V600遺伝子に変異が生じているものと考えられている。BRAF V600遺伝子に変異が生じると、それによって活性化されたBRAFタンパクが同じ経路を構成するMEKタンパクを過剰に活性化し、がん細胞の増殖や転移を促進するシグナルが伝達されていくという。

単剤および併用療法にて、米国やEUでは製造販売が承認

ダブラフェニブとトラメチニブは、2015年3月のグラクソ・スミスクライン社のがん領域事業の移管により、ノバルティス ファーマに譲渡された薬剤。

ダブラフェニブは、グラクソ・スミスクライン社によって開発されたBRAF阻害剤。同剤は、BRAF V600E遺伝子変異陽性の進行性または転移性の悪性黒色腫患者を対象とした第3相臨床試験において、化学療法(DTIC)と比較して、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長することが認められている。2013年5月には、BRAF V600E遺伝子変異陽性の切除不能または転移性の悪性黒色腫に対する治療薬として、米国で初めて承認された後、EUにおいても製造販売が承認されている。

一方、トラメチニブは、日本たばこ産業株式会社と京都府立医科大学の酒井敏行教授が共同で見出し、その後グラクソ・スミスクライン社によって開発されたアロステリックMEK阻害剤。同剤も、BRAF V600E/K遺伝子変異陽性の進行性または転移性の悪性黒色腫患者を対象に、既存の化学療法と比較して実施した第3相臨床試験において、統計学的に有意なPFSの延長が認められている。2013年5月に、BRAF V600E/K遺伝子変異陽性の切除不能または転移性の悪性黒色腫に対する治療薬として、米国で承認された後、EUにおいても製造販売が承認されている。

さらに、ダブラフェニブとトラメチニブの併用は、ベムラフェニブ単剤療法を対照とした試験、またはダブラフェニブ単剤療法を対照とした試験が実施されており、それぞれ対照群と比較して有意なPFSの延長が確認。また、ベムラフェニブを対照とした試験においては、主要評価項目の全生存期間(OS)においても統計学的に有意な延長が併用群で報告されている。2剤の併用療法は、2014年1月に米国で承認されている。(遠藤るりこ)

▼外部リンク
・ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース

2015年04月24日 (10:39)

「クリスパー」でがん治療の可能性、世界初の報告

血液のがん「バーキットリンパ腫」を死滅させた
新技術

 「クリスパー」と呼ばれる、世界で注目される新しい技術を使って、血液のがんが治療できる可能性が出てきた。

注目の新技術「クリスパー」

 オーストラリアのウォルター・エライザ・ホール医学研究所の研究グループが、最先端の生体医学専門誌セル誌のオンライン版、セル・リポート誌で2015年3月13日に報告した。

 「クリスパー・キャス9(CRISPR-Cas9)」と呼ばれるこの新技術は、ゲノムDNAに埋もれている目的の遺伝子を、効率的に探り出すものだ。さらに、探り出した遺伝子を、働かなくしたり切り離したりといった応用が広がっており、世界的に注目されている(ノーベル賞が来年でもおかしくはない、「クリスパー・キャス」の進化)。

 クリスパー・キャス9を、遺伝子の「エラー」で起こる病気に応用する研究も、既に始まっている(肺がんを悪くする遺伝要因を見極める「クリスパー」、成長と転移の秘密を探る革新技術)。

リンパ腫を死滅させた

 今回、研究グループにより、クリスパー・キャス9の、血液のがん治療への直接的な応用が試みられた。

 研究グループは、血液のがんの1種「バーキットリンパ腫」の細胞をシャーレで培養し、クリスパー・キャス9のシステムを使って、がん細胞の生存と成長に欠かせない「MCL-1」という遺伝子を狙って切り取らせることに成功した。この切り取りにより、がん細胞は死滅した。

 今回の報告は、クリスパー・キャス9が、がん治療に応用できる可能性があると示した最初の報告であると研究グループは述べている。

2015年04月23日 (16:39)

抗PD-1抗体ニボルマブが非小細胞肺癌を対象に申請

 小野薬品工業は4月22日、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体ニボルマブについて、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(非扁平上皮癌を除く)に対する効能追加承認申請を行ったと発表した。

 ニボルマブは化学療法の治療歴を有する進行期肺扁平上皮癌患者で全生存期間(OS)延長を世界で初めて示した免疫チェックポイント阻害薬。海外フェーズ3床試験(CheckMate-017)の中間解析で、ドセタキセルと比較して死亡リスクを41%低減させ、OSの改善を示した。OSの中央値はニボルマブ群が9.2カ月(95%信頼区間:7.3-13.3)、ドセタキセル群が6.0カ月(95%信頼区間:5.1-7.3)だった。

2015年04月23日 (11:17)

再発・難治性CD22陽性ALLを対象としたinotuzumab ozogamicinのフェーズ3試験で主要評価項目を達成

 米Pfizer社は4月21日、再発もしくは難治性CD22陽性急性リンパ性白血病(ALL)患者を対象としたinotuzumab ozogamicinのフェーズ3試験INO-VATE ALLで、標準的化学療法に比べて高い完全寛解率を示し、主要評価項目の1つを達成したと発表した。

 INO-VATE ALL試験(Study 1022)はオープンラベル無作為化フェーズ3試験。試験では、血液学的な完全寛解率と全生存期間という2つの主要評価項目が設定された。血液学的な寛解は、血小板および/もしくは好中球の回復の有無に関わらない完全寛解(CR/CRi)と定義された。

 副次評価項目には、無増悪生存期間、血清中のinotuzumab ozogamicinの分布容積と全身クリアランス、奏効期間、幹細胞移植の施行率、微少残存病変と細胞遺伝学的特性、安全性、QOL(EORTC QLQ-C30とEQ-5D)が含まれる。

 Inotuzumab ozogamicinは、3週間の間に週1回静脈内投与され、1サイクルは3~4週間として、6サイクルまで行った。化学療法は、FLAG療法(フルダラビン、シタラビン、G-CSF)、高用量シタラビン(HIDAC)、またはシタラビン+ミトキサントロンの中から治験担当医師が選択したレジメンが投与された。

 試験には326人が登録され、患者登録は終了している。同社は全生存期間について十分なデータを得るため試験を継続している。新たなもしくは予想外の安全性の問題は確認されていない。この試験における有効性と安全性のデータは、今後開催される医学学術集会で報告される予定だ。

 Inotuzumab ozogamicinは、B細胞性悪性腫瘍のおよそ90%に発現している細胞表面抗原であるCD22を標的とするモノクローナル抗体(mAb)と殺細胞性薬剤とを結合した抗体薬物複合体(ADC)。Inotuzumab ozogamicinがCD22抗原に結合すると、腫瘍細胞内に取り込まれ、殺細胞性薬剤であるcalicheamicinを放出して細胞を破壊する。

2015年04月22日 (16:32)

進行悪性黒色腫へのイピリムマブとニボルマブの併用はイピリムマブ単剤よりもより高い効果

 未治療の進行悪性黒色腫に対して抗CTLA-4抗体イピリムマブと抗PD-1抗体ニボルマブの併用は、イピリムマブ単剤よりもより高い効果を示す可能性が明らかとなった。併用が高い効果を示すことはBRAF変異の有無に関係なかった。フェーズ2試験の結果示されたもので、4月18日から22日まで米国フィラデルフィアで開催されているAmerican Association for Cancer Research Annual Meeting(AACR2015)で、米Dana-Farber Cancer InstituteのF.Stephen Hodi氏によって発表された。

 イピリムマブとニボルマブの併用は、前臨床試験で2剤を順番に投与するよりも高い効果を示す可能性が明らかとなり、フェーズ1試験で併用の忍容性が確かめられ、抗腫瘍効果が確認されていた。

 フェーズ2試験は、以前に治療を受けていない進行悪性黒色腫患者142人を対象に、二重盲検試験で実施された。142人のうち、109人はBRAF遺伝子野生型で、33人がBRAFV600変異を有していた。患者はイピリムマブ+ニボルブマブを併用投与し、ニボルブマブのみを継続投与する併用群と、イピリムマブ+プラセボを投与し、プラセボのみを継続投与するプラセボ群に2対1で割り付けられた。併用群が95人、プラセボ群が47人だった。

 患者には3週間おきにイピリムマブ3mg/kgとニボルマブ1mg/kgかプラセボを4回投与し、その後は2週間おきにニボルマブ3mg/kgかプラセボを病勢進行が起こるか忍容不能な副作用が発現するまで投与された。主要評価項目はBRAF野生型患者における奏効率。副次評価項目は、BRAF野生型患者における無増悪生存期間(PFS)、BRAF変異型患者における奏効率とPFS、安全性だった。

 試験の結果、BRAF野生型患者においては、併用群(72人)の奏効率は61%(95%信頼区間:49-72)で、そのうち完全奏効(CR)が22%、部分奏効(PR)が39%だった。プラセボ群(37人)の奏効率は11%(95%信頼区間:3-25)ですべてPRだった。併用群で有意に高い数字となった(p<0.001)。

 BRAF変異患者においては、併用群(23人)の奏効率は52%(95%信頼区間:31-73)で、CRが22%、PRが30%、プラセボ群で(10人)の奏効率は10%(95%信頼区間:0-45)ですべてPRだった。

 BRAF野生型患者において、併用群のPFS中央値は、データベースロック時点(2015年1月30日)で未到達で、プラセボ群は4.4カ月(95%信頼区間:2.8-5.7)だった。ハザード比0.40(95%信頼区間:0.23-0.68)、p<0.001で有意に併用群で長かった。BRAF変異型患者においても同様な結果で、PFS中央値は併用群が8.5カ月、プラセボ群が2.7カ月だった。

 グレード3/4の副作用は併用群でより多く認められ、投与の中止が多かった。併用群の治療関連副作用は全グレードは86人(91%)で発現し、グレード3/4が51人(54%)だった。プラセボ群の治療関連副作用は全グレードは43人(93%)で発現し、グレード3/4が11人(24%)だった。投薬中止につながった副作用は、併用群が全グレードで44人(47%)、グレード3/4で36人(38%)、プラセボ群が全グレードで8人(17%)、グレード3/4で6人(13%)だった。治療関連死は併用群でのみ3人に発生した。併用群で投薬を中止した44人中33人(68%)はCRまたはPRを継続することができた。

2015年04月22日 (10:48)

進行NSCLC患者を対象に抗PD-L1抗体製剤avelumabのフェーズ3試験が開始

 ドイツMerck KGaA社と米Pfizer社は、4月20日、IIIb/IV期の非小細胞肺癌(NSCLC)でプラチナダブレットによる治療後に増悪した患者を対象として、抗PD-L1抗体製剤avelumab(MSB0010718C)の有効性と安全性をドセタキセルと比較して評価するフェーズ3試験(EMR 10070-004)において、最初の患者に治療を開始したと発表した。

 avelumabは、PD-L1を標的とする完全ヒト型IgG1モノクローナル抗体製剤で、MSB0010718Cの提案中の国際一般名(p-INN)である。同剤は、PD-L1とその受容体であるPD-1の相互作用を阻害することにより、腫瘍に対するT細胞の免疫応答を回復させるとともに、Fc領域を維持することにより、自然免疫系に関与して抗体依存性細胞傷害(ADCC)を誘発すると考えられている。Merck KGaA社とPfizer社は、2014年11月、avelumabの開発と商業化を共同で進める戦略的提携について、合意したことを発表している。

 EMR 10070-004試験は、非盲検、多施設共同のランダム化比較試験で、PD-L1の状態を問わずに、IIIb/IV期のNSCLC患者をavelumabまたはドセタキセルを投与する群に1:1で割り付ける。北南米、アジア、アフリカ、欧州の30を超える国々の290施設から、約650人の患者が参加する予定だ。北米ではMerck KGaA社の代わりに、米国およびカナダでバイオ医薬品事業を展開しているEMD Serono社が試験を実施する。

 同試験の主要評価項目は、IIIb/IV期のPD-L1陽性NSCLCで、プラチナダブレットによる治療後に増悪を認めた患者の全生存期間(OS)である。副次的評価項目は、PD-L1の状態を問わない全対象で評価し、OS、奏効率、無増悪生存期間(PFS)、患者報告アウトカムなどが含まれる。

 同試験は、さまざまな癌腫の治療薬としてavelumabを検討する、国際的なJAVELIN臨床試験プログラムの一部。同プログラムには他に、転移を有するメルケル細胞癌の患者を対象とする国際的なフェーズ2試験、転移を有する、または局所進行性の固形腫瘍の患者を対象とする国際的なフェーズ1試験、転移を有する、または局所進行性の固形腫瘍の日本人患者と胃癌のアジア人患者の拡大コホートを対象とするフェーズ1試験などが含まれる。フェーズ1試験のプログラムでは、NSCLC、乳癌、胃癌、卵巣癌、膀胱癌、黒色腫、中皮腫などのさまざまな癌腫で治療歴がある840人以上の患者が対象となる。

2015年04月21日 (16:51)

がん増殖や抗がん剤耐性に関わる発見、「形」や「密着度」でがん治療変えられる?

新技術「ハイコンテンツ画像解析」から証明
がん

 がんの増殖や抗がん剤耐性に関わる「NF-κBシグナル」。このシグナルは、細胞の形や、細胞を取り巻く微小環境の影響を受けて変化する場合があると初めて証明された。

NF-κBシグナル

 英国のがん研究所を中心とした研究グループが、生命現象をシステムとして理解する学問「システム生物学」の専門誌、モレキュラー・システムズ・バイオロジー誌2015年3月号で報告した。

 人間の細胞の中にある「NF-κB(えぬえふかっぱーびー)」というタンパク質は、核の中に入り込み、DNAに直接くっついて必要な遺伝子をオンにする。炎症や免疫を中心に幅広く生体反応に関わるものだ。細胞に伝わってくるさまざまな種類のシグナルの最後に位置するアンカーとなる。

 NF-κBシグナルに、細胞の形や、細胞を取り巻く微小環境が影響しているのかどうかについてはほとんど分かっていない。今回研究グループは、乳がんの細胞と正常な乳腺上皮細胞で、細胞の形や微小環境がNF-κBシグナルに影響を与えるかどうかを調べた。

 その際、「ハイコンテンツ画像解析」という技術で何千もの細胞の形や状態を1つ1つ調べた。これを「ベイズ理論」という統計手法に基づいて処理し、個々の細胞を「細胞ネットワーク」として全体で見るモデルを立てた。これにより、細胞集団が作る微小環境が分かるわけだ。

細胞の形や微小環境の影響で変化

 結果、細胞の形や微小環境はいずれもNF-κBのシグナルに影響を与えていた。

 正常な乳腺上皮細胞は細胞の形(細胞骨格)がしっかりしており、近隣の細胞と密にくっついている。それに対し、乳がんの細胞は、細胞骨格がゆるく丸みを帯びており、近隣細胞との接着があまり密ではない。画像分析の結果として、NF-κBのシグナルとこの細胞の形や細胞同士の関係の変化の関係が分かった。

 NF-κBは、シグナルを次々に伝えるために、核に入ったり再び核の外へ出たり、行ったりきたりを繰り返している。この出入りの繰り返しが変化していた。同じタンパク質でも、シグナルが細胞に入るきっかけとなるタンパク質が同じでも、細胞の形や微小環境によって、伝わり方が違う場合があると説明できた。世界で初めての報告とのことだ。

 がんの治療にうまく生かす道もこれから出てくるかもしれない。

2015年04月21日 (11:23)

薬の効かない血液がんの人に朗報、抗がん剤を効きやすくする薬の開発が進行中

白血病や非ホジキンリンパ腫に有効か
新技術


 薬に耐性のある血液がんに効果的な治療法ができる可能性があると分かった。

 英サウサンプトン総合病院のマーク・クラッグ氏らの研究グループが、がん分野の国際誌キャンサー・セル誌において2015年4月13日に報告している。

 モノクローナル抗体と呼ばれる免疫を担うタンパク質から作られる薬が、いくつかのがんの治療に広く使われるようになっている。がん細胞の表面に見られる特定のタンパク質にくっつくことによって働く薬である。がんの成長を損なわせるもの。

 この薬が、がんを攻撃する元の免疫システムにも影響を及ぼす可能性がある。

血液がん薬への耐性に打ち勝つ薬に?

 研究グループは薬に耐性を持つがんの仕組みを検証。がん細胞がモノクローナル抗体を取り込んでいると発見した。がん細胞を攻撃する役目を持つ免疫細胞から自らを隠してしまう。

 研究グループは、このモノクローナル抗体のがん細胞への取り込みを防ぐ薬として「BI‐1206」という開発名の新たな抗体を作り出した。動物研究において、リンパ腫や白血病によく使われるリツキシマブのような抗体薬への耐性を防ぐことに成功した。

 人に対する治療でも安全で有効かを調べる方針。今年始まる臨床試験の結果はどうなるか。

2015年04月20日 (17:16)

サルモネラ菌を改造してがんを殺す、もろ刃の剣をコントロールする新しい技術

セルロースの量で毒性を弱める道も
新技術

 サルモネラ菌の毒を弱めて、がんを殺すために役立てられるようだ。

サルモネラ菌に遺伝子工学的な改変を行う

 ドイツと米国の研究グループが、米国微生物学会のオープンアクセス・オンラインジャーナルであるエム・バイオ誌2015年4月号で報告している。

 サルモネラ菌の力はもろ刃の剣と言える。

 サルモネラ・エンテリカ(サルモネラ菌の一種)などのサルモネラ菌にがん細胞を死滅させる働きを果たし得るとこれまでも報告があった。サルモネラ・エンテリカは固体の腫瘍に入り込む上に、がんそのものを消し去る効果を発揮する。

 問題はサルモネラ菌そのものが体にとって有害であるところだ。重篤な食中毒の原因になり、敗血症を起こす。

 がんを殺すほどの効果と人間を殺すほどの有害性をうまくコントロールして、がんを殺す目的に特化する形で使えないか。

 研究グループは、サルモネラ菌の改造を模索した。有害性につながる、外側の膜にある「リポ多糖」の構造を改変、毒性を弱めるように変化させた。リポ多糖構造は敗血症を誘導する原因になるもの。研究グループは遺伝子工学技術で、リポ多糖構造の合成に関わる遺伝子を削除したサルモネラ菌株を作り出した。

さらなる改変を行う

 しかもがん細胞を殺すのに最も効果的な株を特定。腫瘍に入り込みやすいように、「アラビノース誘導プロモーター」という遺伝的改変も追加した。

 研究グループは、変化を起こしたサルモネラ菌のがんへの効果をがんを持ったネズミで検証。結果として、正常な細胞に害を与えることなく、腫瘍に入りこんで効果を発揮した。

セルロース邪魔して弱い菌に

 サルモネラ菌の有害性が問題となった一方で、サルモネラ菌そのものが自らの有毒性を下げる仕組みもあるようだ。

 米国エール大学を中心とした研究グループが、米国科学アカデミー紀要2015年2月号で報告しているものだ。

 有毒性を左右するのは、食物繊維の主成分でもある「セルロース(地球上で最も多い炭水化物)」。

 研究グループが検証したところ、作られるセルロースを邪魔すると、サルモネラ菌の毒性が強まると証明した。セルロースがサルモネラ菌の毒性を調節しているという結論。

 セルロースを増やしていくと、毒性が弱まって、人間からの抵抗を避けられるようになる。

 サルモネラの毒性をコントロールできれば、新しい有効活用の道も開けるのかもしれない。

2015年04月20日 (10:49)

同時性の大腸癌両葉肝転移に対する集学的治療、術前化学療法では投与期間とレジメンに注意を

 同時性の大腸癌両葉肝転移では、治癒に向けさまざまな治療を組み合わせた集学的治療が必要であり、術前化学療法を行う場合は投与期間とレジメンに注意すべきであることが示された。4月16日から18日まで名古屋市で開催された第115回日本外科学会定期学術集会で、千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学の吉留博之氏が発表した。

 大腸癌両葉多発肝転移では、肝切除の意義が認められているものの、高率な再発が問題となっている。さまざまな集学的治療が検討される中、術前化学療法、肝切除のタイミング(原発巣との同時切除か待機的肝切除か)、術後補助化学療法などについて、明確にしていく必要がある。肝転移に対する術前化学療法には、Conversion chemotherapyとneoadjuvant chemotherapyがあり、切除可能症例に対して行う場合には微小肝転移を制御できる可能性が重要になるとみられる。

 吉留氏らは、両葉肝転移の中で特に同時性転移に焦点を当てて問題点を検討するとともに、術前化学療法の影響について検討した。

 同科で初回肝切除を行った400人を超える患者の多変量解析では、同時性転移が生存に関する因子として抽出されている。これらの患者の切除標本の評価では31%に微小肝転移を認め、平均径は0.51mm、平均個数は3個だった。微小肝転移の顕在化により、待機的肝切除では根治的肝切除と早期の肝転移を減少する可能性が示唆されている。

 肝切除適応基準を満たした、同時性の両葉肝転移の患者83人のレトロスペクティブな解析では、同時切除は52人、待機的肝切除は31人に行われ、待機期間は2カ月(中央値)だった。21人(68%)に新たな肝転移の出現を認め、過去の待機的肝切除の検討と比べて、両葉肝転移では微小肝転移の発生率が高いことが示された。

 83人の生存期間中央値(MST)は25カ月、5年全生存率(OS)は33%だった。OSは、同時切除と比べて待機的肝切除で有意に改善したが、原発巣のリンパ節転移がN1以下の患者では待機的肝切除のみで有意に改善した(p=0.04)のに対し、N2以上の患者では、待機的肝切除を施行しても2群間に差はなかった。多変量解析では、待機的肝切除、原発巣のリンパ節転移、5個以上の肝転移が、生存の予測因子として抽出された。したがって、同時性の両葉肝転移で原発巣がpN2以上の患者には、術前化学療法の必要性があると考えられた。

 術前化学療法を行わなかった患者では、肝臓における無再発生存期間(HFS)は同時切除と待機的肝切除で差はなかったが(p=0.098)、OSはそれぞれ23カ月と95カ月となり、有意差がみられた(p=0.02)。吉留氏は「根治が期待できる待機的肝切除に加え、肝実質が温存できれば再肝切除が可能になり、OSが改善すると考えられる」と説明した。

 ただし、術前化学療法によって脾腫をきたす症例があり、肝再生に関与する可能性がある。同氏らは術前化学療法としてConversion chemotherapyのみを行っており、同治療を行った51人(化学療法あり群)と、同時切除を行った67人(化学療法なし群)を比較した。51人中、Conversionできたのは43人、切除不能は8人だった。化学療法あり群では、腫瘍の個数、原発巣のリンパ節転移陽性例、肝外転移併存例が有意に多かった。

 化学療法あり群において、オキサリプラチンベースで治療した患者は、イリノテカンベースで治療した患者と比べて、脾腫を判定するsplenic index(SP index)が有意に上昇した(p<0.05)。治療コース数が9コース以上になると、オキサリプラチンベースの治療で増大した脾腫が、ベバシズマブの追加により有意に抑制されることもわかった(p<0.05)。

 SP indexのカットオフ値を1.2とし、化学療法あり群の1.2以上、1.2未満、化学療法なし群の3群で比較すると、ICG-R15は脾腫がある群で有意に不良だった(p<0.05)。

 さらにこの3群間で、3区域以上のMajor liver resectionを行った患者について比較すると、SP indexが1.2以上で脾腫がある群では術前に肝機能低下が認められた。予定残肝容積は3群ともに約50%で差はなかった。

 手術時間と出血量は、脾腫がある群で有意に延長または増加した。Clavien-Dindo分類でIII以上の術後合併症は3群間で有意差はなかったが、術後の高ビリルビン血症の発生率は脾腫がある群で有意に高かった。

 吉留氏は「同時性の大腸癌両葉肝転移では、さまざまな治療戦略を組み合わせていかなければcureが得られない。術前化学療法を行う場合は、投与期間とレジメンに注意した治療方針が必要であることが示唆された」と述べた。

2015年04月18日 (11:52)

既治療進行NSCLC対象抗PD-1抗体ニボルマブのフェーズ3が早期中止、OSの優越性が証明

 米Bristol-Myers Squibb社は4月17日、既治療進行非小細胞肺癌(NSCLC)を対象に抗PD-1抗体ニボルマブとドセタキセルを比較したオープンラベル無作為化フェーズ3試験CheckMate-057について、ニボルブマブ群での全生存期間(OS)が優れることが証明されたとして、試験の早期中止を行ったと発表した。独立データモニタリング委員会が主要評価項目が達成されたと結論したことを受けての措置になる。

 CheckMate-057試験は、進行または転移を有する非扁平上皮NSCLC患者を対象に実施された。582人が2週間おきにニボルマブの3mg/kgを投与される群と、3週おきにドセタキセルの75mg/m2を投与される群に割り付けられた。主要評価項目はOS。副次評価項目は奏効率、無増悪生存期間などだった。

2015年04月18日 (10:38)

MDN30以上の大腸癌多発肝転移例ではFOLFOXIRI+分子標的薬導入後の肝切除が有望

 大腸癌多発肝転移でMDN(Maximum Diameter×Number:腫瘍最大径×個数)≧30の症例では、FOLFOXIRI+分子標的薬を導入後に肝切除を行うことにより、長期生存が得られる可能性が示された。4月16日から18日まで名古屋市で開催されている第115回日本外科学会定期学術集会で、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部消化器・移植外科の森根裕二氏が発表した。

 森根氏らは、大腸癌肝転移に対する肝切除の適応として、腫瘍の大きさや個数は限定しておらず、残肝容量が40%以上であることとしている。同氏らは、大腸癌多発肝転移例の長期生存を目指した治療戦略を確立することを目的として検討を行った。

 対象は、1994年9月から2014年4月までの大腸癌肝転移の患者219人中、初回肝切除を行った患者119人と、2004年以降に新規化学療法を導入した切除不能な患者49人。

 5年時の全生存率(OS)は、初回肝切除を行った患者で57.8%、切除不能肝転移に対して新規化学療法を導入後にConversionを行った患者で32.0%となり、化学療法のみを行った患者と比べて延長し、長期生存に肝切除は必須と考えられる結果だった。

 初回肝切除を行った119人では、多変量解析から、原発巣では分化度(poor)(オッズ比11.870、p<0.0001)が、転移部位では非治癒切除(オッズ比4.219、p=0.0002)に加え、MDN≧30(オッズ比2.268、p=0.0045)が、独立予後規定因子として抽出された。

 初回肝切除を行った患者の5年時のOSは、MDN<30の患者(104人)で62.6%、MDN≧30の患者(15人)で26.8%となった(p=0.003)。無再発生存期間(RFS)は、MDN<30の患者で26.9%、MDN≧30の患者で7.4%となり(p=0.017)、MDN≧30では残肝再発がほぼ必発することが示された。残肝再発に対し、再肝切除が可能だった患者と比べて、不能だった患者の予後は不良であるとともに、MDN≧30は残肝再発においても予後不良因子となった。「残肝再発をきたした患者でも、肝切除を中心に治療方針を立てるべきと考える」と森根氏は述べた。 

 切除不能で新規化学療法を導入した49人では、MDN≧30の36人を解析対象とした。36人におけるConversion率は41.6%(15人)となった。3年時のOSは、Conversionとなった患者では56.1%となり、初回肝切除を行った患者とほぼ同等の結果で、化学療法のみの患者では4.8%だった(p<0.001)。

 FOLFOXIRIの導入の有無でConversion率をみると、FOLFOXIRI+分子標的薬を投与した11人で54.5%、FOLFOXIRI以外+分子標的薬を投与した16人で37.5%、FOLFOXIRI以外を投与した9人では33.3%となった(p=0.299)。症例数は少なく、有意差には到達しないが、FOLFOXIRIによるConversion率の向上が期待された。
 
 Conversion例の平均投与期間は、FOLFOXIRI+分子標的薬を投与した患者で171.3日、FOLFOXIRI以外±分子標的薬を投与した患者で309.8日となり、FOLFOXIRIでより早期に切除可能となった(p=0.045)。

 術後成績は、FOLFOXIRI+分子標的薬を投与した患者では、FOLFOXIRI以外±分子標的薬を投与した患者と比べて有意に良好で、3年時のOSはそれぞれ83.3%と41.7%となった(p=0.042)。しかし、FOLFOXIRI+分子標的薬を投与した患者では再発までの期間も延長したものの、全例に再発を認めた。ただし、再切除可能期間(time to surgical failure)はFOLFOXIRI+分子標的薬を投与した患者で有意に延長しており(p=0.0110)、FOLFOXIRI+分子標的薬における再肝切除の割合は50%、FOLFOXIRI以外では33.3%だった。

 森根氏は「切除不能症例にFOLFOXIRI+分子標的薬を導入することにより、高いConversion率が得られ、早期に切除可能となり、術後成績も良好となった。できる限り全例に肝切除を行っているが、MDN≧30は予後を予測する1つの指標と考えられる」とした。

2015年04月17日 (16:51)

子どもに多い骨のがん「骨肉腫」、悪性度につながる仕組みを解明

新たな標的治療につながる可能性も
がん

 子どもに多い骨のがん「骨肉種」。その悪性度につながる仕組みの一部が解明された。新たな標的治療につながる可能性がありそうだ。

 米国ニューヨーク大学医学部の研究グループが、オンライン科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ誌2015年4月号で報告した。

「Sox2」と「がん幹細胞」

 「骨肉種」は、代表的な「骨のがん」。発症する原因はまだ完全には解明されていない。子どもに多く、急激に悪化し、治療に骨の切断が必要になる場合が多いため、原因究明が急がれている。

 研究グループは以前、DNAにくっついてがん細胞の増殖スイッチをオンにする役割のタンパク質「Sox2」が、骨肉種に「がん幹細胞」が存在し続けるために重要であると報告した。

 がん幹細胞は、次々にがん細胞を生み出し、いろいろな種類のがんに変化する能力も持つ、たちの悪い特殊な細胞。「セルフリニューアル」という能力で、悪性度が高い状態を保ちながら増殖を続け、がんの進行、転移、再発、抗がん剤耐性を起こす原因に直接関わっている。

 今回研究グループは、ネズミと人間の骨肉腫の細胞を使って、Sox2がどういう仕組みで骨肉種にがん幹細胞を存在させ続けているのかを解析した。

2つ邪魔して1つ開放

 その結果、Sox2は「ヒッポパスウェイ」と呼ばれる、シグナルの受け渡しの一連の流れに働きかけ、それが骨肉腫の悪性度につながっていると分かった。

 ヒッポパスウェイは、動物の器官の大きさを制御するシグナル経路。細胞の増殖にも関与すると知られており、がんの増殖を促す「YAP」というタンパク質を抑え込んでがんを防いでいると分かっている。

 Sox2は、ヒッポパスウェイで働いている「Nf2」「WWC1」という2つのタンパク質を直接邪魔していた。その結果、YAPがたくさん作られ、がん幹細胞の維持につながっていると判明した。

 実際、骨肉腫のがん幹細胞では「Nf2」「WWC1」の量が少なく、「YAP」の量が多かった。また、遺伝子操作により骨肉腫細胞でYAPが作れないようにした場合、存在するがん幹細胞の数は劇的に減った。

 今回骨肉腫で判明した、Sox2がヒッポパスウェイを邪魔してがん幹細胞を維持する仕組みは、Sox2が関与している他の種類のがんでも確認された。例えば、悪性脳腫瘍「グリオブラストーマ」でも同様だった。

 新たな治療の標的になり得る「Sox2」の発見は、骨肉腫の克服に向けて踏み出した重要な一歩と言えるだろう。

2015年04月17日 (11:52)

筋肉増強用サプリで精巣がんのリスクが高まる?調査の結果、2倍以上に

25歳前に始めたり、3年以上続けたりした場合は特に要注意
がん

 筋肉増強用のサプリメントは精巣がんのリスクを高める可能性があるようだ。

 特に25歳前にこの使用を始め、3年以上続けた場合は注意が必要だ。

増える精巣がん

 中国・米国を含む研究グループが、がん領域の国際誌ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー誌2015年3月号で報告した。

 研究グループによると、精巣がんの発症率が増加傾向にある。1975年は10万人あたり3.7人だったが、2011年10万人あたり5.9人になっている。

 研究グループは、米国のマサチューセッツ州とコネチカット州在住の男性のうち、精巣がんの診断を受けた356人を含めた900人を対象として面接調査を実施した。

 面接ではサプリメントの使用以外に、喫煙、飲酒、運動習慣、精巣がんの家族の病歴などを質問した。

使用者は2倍程度リスクが高い

 その結果、サプリメントの使用者は使用歴のない人より1.65倍精巣がんの発症率が高いと分かった。2種類以上のサプリメントを使う人は2.77倍、3年以上の使用歴のある人は2.56倍、25歳前に使用を始めた人は2.21倍高くなっていた。

 さらに検証は進みそうだが、使用している人は気にしておきたい。

2015年04月16日 (16:55)

パクリタキセルの後発薬、胃がんに対する用法・用量の一部変更承認を申請-日本化薬

後発医薬品として2006年より販売中の抗悪性腫瘍剤

日本化薬株式会社は4月15日、抗悪性腫瘍剤「パクリタキセル注30mg/5mL「NK」、同100mg/16.7mL「NK」」(一般名:パクリタキセル)について、「胃がんに対する用法・用量80mg/m2(体表面積)の週1回投与(E法)」の追加に係る医薬品製造販売一部変更承認申請を行ったことを発表した。申請日は3月31日付け。

同剤は、2006年7月より販売を開始した抗悪性腫瘍剤の後発医薬品。現在は、卵巣がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、子宮体がん、再発又は遠隔転移を有する頭頚部がん、再発又は遠隔転移を有する食道がん、血管肉腫、進行又は再発の子宮頸がん、再発又は難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍)の治療に使用されている。

半年程度の審査期間での承認に期待

同剤を含有する先発医薬品は、学会からの効能・効果追加要望に基づき、2015年1月23日に開催された「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、公知申請への該当性に関する報告書が作成されている。その後に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、公知申請を行っても差し支えないとの事前評価が得られていた。

このような先発医薬品の事前評価に加え、2011年2月23日に厚労省発出の「薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた医薬品の後発医薬品の取扱いについて」に記載された「標準先発品と同時期の公知申請を積極的に検討されたい」との通知を受け、今回の公知申請に至ったという。

今回の申請は、半年程度の審査期間での承認が期待される。同社は引き続き、がん治療に有用な新薬の開発を進め、製造販売承認を有する抗がん薬に関して国内と海外のドラッグラグ解消に取り組んでいきたいとしている。(遠藤るりこ)

▼外部リンク
・日本化薬株式会社 ニュースリリース

2015年04月16日 (10:53)

ホルモン受容体陽性HER2陰性転移性乳癌対象CDK4/6阻害薬palbociclibのフェーズ3、PALOMA-3が成功、早期終了

 米Pfizer社は4月15日、内分泌療法後に進行したホルモン受容体陽性HER2陰性転移性乳癌患者を対象にしたCDK4/6阻害薬palbociclibのフェーズ3試験PALOMA-3において、患者での有効性が確認されたことから、試験を早期中止したと発表した。palbociclibは米国においてはレトロゾールとの併用で迅速承認されているが、今回のフェーズ3試験の成功で、内分泌療法に新たな治療の選択肢ができることが期待できる。

 PALOMA-3試験は、内分泌療法後に進行したホルモン受容体陽性HER2陰性転移性乳癌患者を対象として、palbociclib+フルベストラントとプラセボ+フルベストラントを比較したもの。CDK4/6阻害薬の初めてのフェーズ3試験になる。独立データモニタリング委員会による効果評価で、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の有意な延長が認められた。

 PALOMA-3試験は、世界150施設以上で521人が登録され実施された無作為化多施設二重盲検試験。palbociclibを4週間1サイクルとして3週間毎日125mg、フルベストラント500mgを1サイクル目は1日目と15日目に筋肉内に投与し、その後は28日を1サイクルとして1日目に投与する併用群と、プラセボとフルベストラントを投与する群に2対1で患者を割り付けた。

 試験の効果と安全性については、来月末に行われる米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表される。

2015年04月15日 (16:39)

悪性脳腫瘍の遺伝子異常の全体図を解明-京大

低悪性度神経膠腫に関する最大規模のゲノム解析を実施

京都大学は4月14日、同大学医学研究科の小川誠司教授、名古屋大学医学研究科の夏目敦至准教授を中心とした共同研究チームが、300例以上の低悪性度神経膠腫の遺伝子解析を実施。公開されている約400例の症例と合わせて700例を超える世界最大規模の網羅的遺伝子解析を行い、低悪性度神経膠腫における遺伝子異常の全貌を明らかにしたと発表した。

低悪性度神経膠腫は、頻度の高い脳原発悪性腫瘍で進行は比較的ゆっくりだが、完治させることが極めて困難な病気だ。多くの患者では治療開始後数年から数十年後で、より悪性度の高い腫瘍として再発する。

低悪性度神経膠腫の発症~進行においてどのような遺伝子異常が生じているのか、これらの遺伝子異常が腫瘍の発生や悪性化に対してどのような役割をもっているかを解明する必要があった。

多様性に富んだ複雑な腫瘍である低悪性度神経膠腫

研究チームは、300例を超える症例を対象に、最先端の遺伝子解析技術を駆使し低悪性度神経膠腫の網羅的遺伝子解析を実施した。その結果、低悪性度神経膠腫は遺伝子異常に基づいて明確に三つのサブグループに分けられることが判明、それぞれのサブグループにおいて起こりやすい遺伝子異常を同定した。また、それぞれの遺伝子異常に対し、腫瘍の発生から進展までどの段階で生じているかも明らかにしたという。以上のことから、低悪性度神経膠腫は異なった遺伝子異常をもつ複数の腫瘍細胞群から構成され、多様性に富んだ複雑な腫瘍であることが明らかになったとしている。

今回の解析は、低悪性度神経膠腫について行われたものの中では、これまでで最大規模の網羅的解析であり、低悪性度神経膠腫の分子病態の解明、治療法の開発等に大きな進展をもたらすものと研究グループは述べている。((横山香織)

▼外部リンク
・京都大学 研究成果

2015年04月15日 (10:47)

甲状腺がんの仕組み解明 秋田大、2遺伝子が機能失い発症

 甲状腺がんは、がんを抑える2種類の遺伝子が機能を失うことによって発症する仕組みを発見したと、佐々木雄彦秋田大教授(医科学)らのチームが16日付の米医学誌に発表した。

 2種類のうち、がんを抑える「主ブレーキ役」は回復できないが「補助ブレーキ役」の働きは薬剤で回復できることを、共同研究先の米ハーバード大が確認した。治療薬開発に道を開く成果として注目される。

 2つの遺伝子は乳がんや前立腺がんで機能が低下する「INPP4B」と、多くのがん細胞で欠損する「PTEN」。チームは、これらの遺伝子を操作したマウスを作り甲状腺を分析した。

 その結果、2つの遺伝子が作るタンパク質はいずれも、がん発症に関わるとされる脂質を分解する働きがあり、脂質の量が少ないときはPTEN、多いときはINPP4Bと、役割を分担して働いていることが分かった。両方の遺伝子がないと、悪性の甲状腺がんを発症することも分かった。

 佐々木教授らは甲状腺がんでは、がんを初期段階で抑える主ブレーキ役のPTENがまず機能を失い、補助ブレーキ役のINPP4Bが代わって脂質の分解を担うものの、やがて機能を失い発症に至ると結論づけた。

 ハーバード大のチームは薬剤を使い、細胞レベルでINPP4Bの機能回復に成功した。

 佐々木教授は「INPP4Bを薬で活性化させることで、がんを制御できる可能性はあると思う」と話した。〔共同〕

2015年04月14日 (16:35)

乳がんで効いていた薬が効かなくなる問題、その理由が判明

「TGFBR2」の低下がタモキシフェン耐性に関与、診断マーカーにも
がん

 「エストロゲン受容体」が出ている乳がんの治療には「タモキシフェン」という薬が使われる。しかし、実際タモキシフェンが効かなかったり、徐々に効かなくなったりする人が多く、問題となっている。今回、がん細胞に「TGFBR2」というタンパク質が少ない人では、タモキシフェンが効かないと新たに分かった。タモキシフェンが効かない人をあらかじめ診断するための指標にできるかもしれない。

 スウェーデンのヨーテボリ大学を中心とした研究グループが、がんの専門誌キャンサー・リサーチ誌の2015年4月号で報告した。

複雑なシグナルに着目

 およそ3分の2の乳がんは、女性ホルモン「エストロゲン」の影響を受けて増殖が促進される。これらの乳がん細胞には、エストロゲンを受け取る「エストロゲン受容体α(ERα)」が出ている。エストロゲンがエストロゲン受容体αにくっつくと、がん細胞に「増えろ」というシグナルが伝わる仕組みになっている。

 このタイプの乳がんの治療には、この受容体をふさいで、がん細胞が増殖のためにエストロゲンを使えなくする薬「タモキシフェン」が使われている。ところが実際は、ERαが出ている乳がんの3分に1の人は、タモキシフェンが効かないか、最初効いても使っているうちに効かなくなってしまう。

 これまでの研究で、エストロゲンから乳がん細胞に伝わる「増えろ」というシグナルは、同じがん細胞内の「TGFβ」と呼ばれる物質から入る「増えるな」というシグナルと相互作用していると分かっている。

 研究グループは、タモキシフェンが効かない乳がんでは、TGFβのシグナルが異常になっているのではないかと考え、今回検証を行った。

 対象者は、閉経前に乳がんになった女性564人。がんの切除手術と放射線治療を行った後、半数は2年間タモキシフェン治療を行い、もう半数は経過観察のみとした。また、手術で取ったがんの組織を解析し、ERαと、TGFβの受容体(TGFBR2)が出ている様子も調べ、治療効果と比較した。

薬が効かない人を特定できるか

 その結果、乳がん細胞でTGFBR2の出ている量が少ない人は、タモキシフェンが効きにくいと分かった。

 がん細胞にERαが出ている人でのタモキシフェン治療の効果は、同じがん細胞にTGFBR2が多く出ている人の方が少ない人よりも高かった。TGFBR2が少なかった人は、多かった人よりがん再発のない生存率が73%低かった。これまでにタモキシフェン治療を受けた乳がんの、入手可能な遺伝子情報を含んだ過去のデータを4つ解析したところ、やはりTGFBR2が少ないことと再発のない生存率の低さは関連していると確認できた。

 さらに、乳がんの細胞を詳しく調べたところ、TGFBR2をなくしたがん細胞は、エストロゲンで増えることもなく、タモキシフェンで死ぬこともなくなった。つまり、TGFBR2がないことと、ERαのシグナル異常に何らかの関係があると分かった。

 タモキシフェンが効かない乳がんの細胞では、TGFBR2が少なく、シグナルが異常に伝わるように変化していると分かった。シグナルの異常で、がん細胞に薬に対する抵抗性を与える物質「ABCG2」が出てくることも突き止めた。

 TGFBR2はタモキシフェンが効かない乳がんの診断に使えるかもしれないと研究グループは見ている。

2015年04月14日 (11:51)

がんだけを光らせるスプレー、手術検体で効果確認

 東京大学大学院 医学系研究科・薬学系研究科 教授の浦野泰照氏は、同氏らが開発した手術中にがん細胞だけを光らせるスプレー蛍光試薬について、乳がん患者の手術検体で有効性を確かめた。国内外約30の医療機関と共同研究を進めており、近く事業化に向けた組織を立ち上げる。


 「第29回 日本医学会総会 2015 関西」の学術講演(2015年4月11~13日、国立京都国際会館など)の「医・薬・工学の連携が生み出す未来のサイエンス」と題するセッションに登壇。「術中迅速がんイメージングを可能にする小分子蛍光プローブの開発」と題し、最新の成果を紹介した。


 浦野氏らが開発したスプレー蛍光試薬(小分子蛍光プローブ)は、がん細胞においてある種の酵素活性が高くなっていることを利用するもの。手術時にがんが疑われる部分にスプレーを噴霧するだけで、がん細胞だけを光らせて周辺組織と区別することを可能にする。噴霧量は約100μgとごく微量で済み、蛍光は肉眼で数分以内に確認できるという。


■乳がんを90%以上の感度・特異度で


 今回、「GGT」と呼ぶ酵素活性を持つがん細胞だけを光らせるスプレー蛍光試薬について、乳がん患者の手術検体で効果を検証。検出の感度、特異度ともに高く、90%を超えたという。試薬を噴霧して1分ほどで明るい蛍光を確認できた。実際の臨床応用では「蛍光が確認できた場合には迅速病理(検査)に回す、といった使い方ができる」と浦野氏は話す。


 ただし、すべてのがんでGGT活性が高いわけではない。例えば、食道がんはGGT活性に着目した試薬での検出が難しいという。そこで同氏らは多種多様な試薬を開発中で、既に約350種類を作製した。


 食道がんに対しては、糖尿病治療薬のターゲット物質でもある「DPP-4」と呼ぶ酵素の活性に着目して試薬を開発。その有効性を確かめた。この試薬は、内視鏡と組み合わせて健診にも使える可能性があるという。


(日経デジタルヘルス 大下淳一)

2015年04月13日 (16:15)

病院によって使用する抗がん剤の種類は違ってくる?

病院によって使用する抗がん剤の種類は違ってくる?


Q. 同じがんであっても、病院によって使用する抗がん剤の種類に差があるのですか?

新しく認可された薬のほうが、なんとなく効果がありそうに思えますが、たとえば、未だに胃がんや大腸がんで、古い抗がん剤の代表格である5-FUを使用している病院もありますよね?

医師はどのような基準で数種類ある抗がん剤の中から特定のものを選択して、患者さんに勧めているのでしょうか?


A. 各医学会が示した標準治療というものに準拠して行われているのだと思います。
   普通は保険適応になっているはずです。

   科学的根拠(エビデンス)に基づいて、時代とともに標準治療は変わっていきます。
   そして標準治療は唯一無二という示し方ではなく、選択肢と捉えたほうがいいかも。

   具体的には、Aという方法もいいけど、Bもいいし、Cでもいい、という場合がある。
   ましてセカンドライン(次善の策)には、複数の選択肢があることが普通です。

   ですから病院によって、使う薬剤が違うことは十分あり得ます。

   さらに、Aという薬がいいよ、との噂になって1~2年後に保険適応になったとしましょう。
   よく考えると、その1~2年前には、標準治療ではない治療法をやっていたことになります。

   薬の普及にはどうしても時間がかかります。
   年単位と思っていただいていいでしょう。

   ですから、ある程度のタイムラグがあるものです。
   保守的な医師もいれば、進歩的な医師もいるのです。

   医師から見れば薬剤選択にはいくつかの選択肢があり、どれを選ぶかは医師の裁量です。
   さらに、薬剤の種類だけでなく薬剤の量も非常に大切です。
   
   Aという抗がん剤を10という量で使う医師もいれば、信念により1で使う医師もいます。
   薬の量は一応決められていますが、さじ加減は医師の裁量であり、同時に医師の責任です。

   ですから、「がん医療の均てん化」といえども、どこでもまったく同じということは無いはず。
   だいたい同じだけど、細かく見ると少しずつ違う、というのが現状ではないでしょうか。

   ですから抗がん剤の主治医とは、しつこい位によく話し合っておいたほうがいいでしょう。
   毒を盛られるのですから、事前に毒の量について聞いて納得しておくのは当然だと思います。

2015年04月13日 (11:52)

自分の細胞で白血病を治す、キメラ抗原受容体T細胞療法(CART)、FDAは「画期的治療」

CTL019、遺伝子治療と免疫治療を合体させたような治療
新技術

 自分の細胞で白血病を治すという治療が拡大する可能性があるようだ。

 血液がんに対する、自己細胞を用いた新しい治療法「CTL019」と呼ばれるもので、米国特許商標局が特許を発行した。

 米国・ペンシルベニア大学の研究グループが取り組むもので、同大が2015年4月7日に報告している。

血液のがんを治療

 キメラ抗原受容体(CAR)を使った治療は、自分自身の細胞を使って実施するものだ。がんに出ている標的のターゲットを探るアンテナを仕込むような技術だ。がんを攻撃する免疫機能を担う「T細胞」に入れ込んで、がんへの攻撃力を高める。

 この治療方法は、「キメラ抗原受容体T細胞療法(Chimera Antigen Receptor T therapy:CART)」と呼ばれている。遺伝子治療と細胞治療が合体したような特徴を持っている。

 新しい免疫療法でかねてそのがん治療への効果が期待されている(「がん征圧」の初夢、実用見据える「免疫療法CART」「遺伝子エクソーム解析」、西川伸一を参照)。

 アンテナを仕込んだT細胞を再びがんになった人の体に戻す。既存の治療では進行が抑えられなかったがんを対象としている。研究グループは、白血病とリンパ腫の治療に成功し、その他のがんにも効果のある新しいCARを開発中という。

 米国食品医薬品局(FDA)は、2014年7月にCTL019を、再発・治療耐性のある急性リンパ性白血病(ALL)に対する「画期的治療(Breakthrough Therapy)」と位置付けている。FDAが治療の効果が高いと認める治療の審査を加速する制度だ。

 CTL019は製薬企業のノバルティス社が開発に関わる。

T細胞の「改造技術」で攻撃力高める

 いくつかの技術で特許を取得しており特別な技術を背景にした治療となる。

 細胞の表面にはさまざまなタンパク質があり、ここを攻撃するのがポイントだ。細胞表面のタンパク質には「CD番号」と呼ばれる通し番号がつけられる。細胞の種類によって、どれが表面に存在するか、いろいろ調べられている。

 今回の治療では、CD19という白血病で多数表面に出てくるタンパク質をT細胞が攻撃するようになる。

 まず、「抗CD19 CAR」という白血病になった血液のがん細胞を攻撃するT細胞を投与するところに技術が秘められている。さらに、人のT細胞が、このがん細胞を攻撃するためのCD19を標的とするキメラ抗原受容体を出す形にある技術も重要だ。

 白血病で現われるCD27に対して刺激するための仕組みも組み入れるような技術も取り入れている。

 がん細胞の攻撃すべき標的をはっきりさせた新しい治療。強力な治療になるか?
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