ガン完全克服マニュアル

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2015年05月30日 (16:20)

骨髄線維症にJAK2/FLT3阻害薬pacritinibは有意な脾体積減少と症状改善を示す

 原発性骨髄線維症(PMF)、真性多血症から移行した骨髄線維症(PPV-MF)、本態性血小板血症から移行した骨髄線維症(PET-MF)に対し、JAK2/FLT3阻害薬pacritinibは忍容性に優れ、脾体積の有意な減少と症状のコントロールが認められることがフェーズ3試験PERSIST-1で明らかになった。米国Mayo Clinic Cancer CenterのRuben A. Mesa氏らが、5月29日から6月2日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で発表した。

 PERSIST-1試験は多施設共同のランダム化比較対照試験で、PMF、PPV-MF、PET-MFの患者を対象に実施された。またJAK2阻害薬による治療歴がない患者とし、治療開始時の血小板数やヘモグロビン値で患者の除外は行わなかった。

 Pacritinibを投与する群と現状で利用可能な最良の治療(best available therapy:BAT)群に2:1の割合で患者を割り付けた。ランダム化にあたり、血小板数、リスク分類、地域で層別化した。pacritinibは400mgを1日1回投与した。

 主要評価項目は、治療開始から24週までにMRIまたはCTで35%以上の脾体積の減少(SVR)を認めた患者の割合とした。副次評価項目は、骨髄増殖性腫瘍の症状評価フォーム(MPN-SAF)で治療開始から24週までに総症状スコア(TSS)50%以上の低下を認めた患者割合だった。

 試験には327人が登録し、pacritinib群は220人、BAT群は107人だった。PMFが各群65%、55%、PPV-MFが22%、31%、PET-MFが12%、14%だった。JAK2 V617F変異陽性の患者は70%、86%であった。また血小板数が5万/μL未満の患者は16%、15%、5万以上10万/μL未満の患者は両群とも17%、10万/μL以上の患者が67%、68%だった。

 BAT群のうち、hydroxycarbamideによる治療が最も多く、55.7%を占め、経過観察が25.5%だった。

 フォローアップ期間中央値は8.4カ月だった。BAT群の79%はクロスオーバーしてpacritinibの投与を受けた。

 この結果、24週時で35%以上のSVR率はITT集団でpacritinib群19.1%、BAT群4.7%(p=0.0003)、評価できた患者では25%、5.9%(p=0.0001)だった。

 治療開始時の血小板数別には、ITT集団で、35%以上のSVR率は、5万/μL 未満の患者でpacritinib群22.9%、BAT群0%(p=0.0451)、10万/μL未満の患者で16.7%、0%(p=0.0086)であった。また評価できた患者では、5万/μL未満の患者で33.3%、0%(p=0.037)、10万/μL未満の患者で23.5%、0%(p=0.0072)だった。

 このため「血小板数に関わりなく、35%以上の脾体積の減少がpacritinib群で有意に多かった」とした。

 TSS 50%以上の低下は、ITT集団ではpacritinib群24.5%、BAT群6.5%(p<0.0001)に見られた。血小板数別では5万/μL未満の患者で20%、6.3%(p=0.4086)、10万/μL未満で25%、8.8%(p=0.0677)、10万/μL以上で24.3%、5.5%(p=0.0004)であった。

 赤血球輸血依存が治療開始時にはpacritinib群で15.9%、BAT群14%だったが、治療後にはpacritinib群で25.7%が輸血非依存となり、BAT群ではいなかった(p=0.043)。

 pacritinib群の主な有害事象は下痢、悪心、嘔吐で、グレード3以上がそれぞれ5%、0.9%、0.9%であった。消化器毒性は投与開始の2週以内に起こることが多く、特に65歳を超える患者や血小板数が10万/μL未満の患者で多く見られた。血液毒性は2群で大きな違いはなかった。pacritinib群では有害事象による用量減量が10%の患者で行われた。

 この結果を受け、血小板数が10万/μL以下の患者を対象に、pacritinibの400mg 1日1回投与、pacritinibの200mg 1日2回投与、BATの3群を比較するPERSIST-2 試験が計画されている。この試験ではJAK2阻害薬による治療歴のある患者も含まれる。
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2015年05月30日 (10:22)

抗PD-1抗体ニボルマブはドセタキセルよりも既治療進行非扁平NSCLCのOSを有意に延長、死亡リスク27%減

 抗PD-1抗体ニボルマブは、既治療進行非扁平非小細胞肺癌(NSCLC)に対して、ドセタキセルよりも全生存期間(OS)を有意に延長できることを示したオープンラベル無作為化フェーズ3試験CheckMate-057の詳細結果が明らかとなった。ニボルマブ群は、ドセタキセル群に比べて約3カ月、OSを延長した。5月28日から6月2日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で、スペインHosipital Universitario 12 de Octubre in MadridのLuis Paz-Ares氏によって発表された。

 CheckMate-057試験は、3B/4期の非扁平上皮NSCLC患者で白金系抗癌剤を含む2剤投与を受けた経験のある患者を対象に実施された。582人が2週おきにニボルマブの3mg/kgを投与される群(292人、ニボルマブ群)と、3週おきにドセタキセルの75mg/m2を投与される群(290人、ドセタキセル群)に割り付けられた。主要評価項目はOS。副次評価項目は奏効率、無増悪生存期間(PFS)、PD-1発現状態別の効果、QOL、安全性だった。

 試験の結果、ニボルマブ群のOS中央値は12.2カ月、ドセタキセル群は9.4カ月で、ハザード比0.73(96%信頼区間:0.59-0.89)、p=0.0015で有意にニボルマブ群が優れていた。1年OS率はニボルマブ群が51%、ドセタキセル群が39%だった。年齢や性別、喫煙歴などによるサブグループ解析も、多くの場合でニボルマブ群が優れていた。

 また奏効率もニボルマブ群が19%(95%信頼区間:15-24)、ドセタキセル群が12%(同:9-17)で、p=0.0246で有意にニボルマブ群が優れていた。奏効期間中央値はニボルマブ群が17.2カ月(範囲:1.8-22.6以上)、ドセタキセル群が5.6カ月(同:1.2以上-15.2以上)だった。

 PFS中央値はニボルマブ群が2.3カ月、ドセタキセル群が4.2カ月で、ハザード比0.92(95%信頼区間:0.77-1.11)、p=0.3932で差はなかった。1年PFS率はニボルマブ群が19%、ドセタキセル群が8%だった。

 PD-L1陽性患者(1%以上)の方がニボルマブの効果がより高く、カットオフ値を1%、5%、10%にしたいずれの場合でも陽性群でニボルマブ群の方が効果が高かった。41%から60%死亡のリスクが低下していた。

 ニボルマブまたはドセタキセルの投与中止後、ニボルマブ群の42%、ドセタキセル群の50%が後治療を受けた。

 薬剤に関連したグレード3-5の副作用は、ニボルマブ群で10%、ドセタキセル群で54%に発現した。治療関連死はニボルマブ群ではなく、ドセタキセル群は1件だった。

2015年05月29日 (16:38)

新たながん治療薬開発に役立つタンパク質観察法を確立-横浜市大

NMRを用いたタンパク質のリン酸化反応観察法

横浜市立大学は6月4日、同大大学院生命医科学研究科の奥田昌彦特任助教と西村善文学長補佐が、新たながん治療薬開発につながるタンパク質のリン酸化反応観察法を確立したことを発表した。同研究成果は「Oncogenesis」誌に6月1日付でオンライン掲載されている。

今回発表された観察法は、特殊な分光器(NMR)を用いて化学反応観察をリアルタイムに行うもの。DNA修復、細胞周期、アポトーシス、老化、代謝等のさまざまな生物学的過程に関与する転写因子であるp53を、リン酸化をする酵素として報告されていた8種類の酵素を用いて、リン酸化される様子を観察。ある特別のアミノ酸を特異的にリン酸化する酵素を同定する事ができた上、リン酸化の様子をリアルタイムに追跡でき、同時にリン酸化によって陽的タンパク質に結合する様子もリアルタイムに追跡できたという。

同研究では、高磁場NMR分光器を用いて、p53の転写活性化ドメインと基本転写因子p62のPHドメインとの複合体を例に、p53の46番のセリンと55番のトレオニンが特異的にリン酸化反応される過程と、それによりp62PHドメインとの親和性が増加してゆく過程の両方をリアルタイムで同時にモニタリングすることに成功している。

新規抗がん剤開発と皮膚がん発症プロセスの解明に期待

昨年、同研究グループは、この複合体の構造を解析し、p53のリン酸化した転写活性化ドメインの複合体として世界最初の構造を決定することに成功し、米国の化学会誌「Journal of the American Chemical Society」に報告。前回の研究では、タンパク質複合体の静的な構造を調べたのに対して、今回の研究では、動的な相互作用を捉えることができたという。

同成果は、がん特有のリン酸化反応のリアルタイムな観察結果をもとに、新薬の開発と安全性確認のスピード向上と、新しい抗がん剤開発への応用に期待が寄せられる。また、同研究の過程では紫外線によるタンパク質損傷と、損傷タンパク質修復の様子を観察する事にも成功。皮膚がんの発症プロセス解明につながる可能性も示唆されている。(大場真代)

▼外部リンク
・横浜市立大学 プレスリリース

2015年05月29日 (11:31)

ペメトレキセド+シスプラチンへのベバシズマブの追加で悪性中皮腫患者のOSとPFSが改善

 悪性胸膜中皮腫(MPM)患者に対し、標準的治療であるペメトレキセドとシスプラチンの併用療法にベバシズマブを追加することにより、無増悪生存期間(PFS)は2カ月、全生存期間(OS)は2.75カ月と有意に延長し、毒性は増加したものの管理可能であることが、フェーズ2/3のMAPS(IFCT-GFPC-0701)試験のフェーズ3の部分から示された。5月29日から6月2日まで米国シカゴで開催されている第51回米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で、フランスCaen University HospitalのGerard Zalcman氏が発表した。

 MPM患者のOS中央値は、ペメトレキセドと白金系製剤の併用療法でも13カ月を超えておらず、5年時に生存している患者はいない。

 MPMは血管内皮細胞成長因子(VEGF)とその受容体(VEGFR)を高度に発現することから、進行MPM患者を対象として行われた過去のフェーズ2試験では、ゲムシタビン+シスプラチンにベバシズマブを追加することによりPFSは6.9カ月となったが、プラセボとの有意差は得られなかった。

 MAPS試験は、肺癌領域に関わる470人の医師で構成され、フランス国内の250施設のネットワークでサポートされているFrench Collaborative Thoracic Intergroup(IFCT)がスポンサーを務めて実施された、非盲検、多施設共同のフェーズ2/3試験である。

 対象は、組織学的に確認された悪性胸膜中皮腫で切除不能な患者で、75歳以下、化学療法による治療歴がない、PS 0-2、心血管系の合併症がない、血栓症や出血を認めないなどの条件を満たす患者だった。

 治療は21日を1サイクルとして、6サイクル行い、ペメトレキセド500mg/m2、シスプラチン75mg/m2を1日目に投与するA群、ベバシズマブ15mg/kgを1日目に追加するB群のいずれかに、患者を1:1でランダムに割り付けた。B群で増悪を認めなかった患者には、維持療法としてベバシズマブを増悪または毒性の発現まで継続した。クロスオーバーは行わないこととした。

 フェーズ2の部分では、主要評価項目として6カ月時の病勢コントロール率(DCR)が検討され、達成されたことがすでに発表されている。今回はフェーズ3の部分の結果が発表された。フェーズ3の主要評価項目はOS、副次的評価項目は無増悪生存期間(PFS)、QOLなどだった。

 2008年2月から2014年1月までに、73施設から448人が登録された。このうち男性は75.4%、年齢中央値は65.7歳(範囲:34.7-75.9)、PS 0-1の患者は96.7%、喫煙者は56.0%だった。

 フェーズ3の主要評価項目も達成され、追跡期間中央値39.4カ月において、OS中央値は、A群16.07カ月、B群18.82カ月、ハザード比は0.76(95%信頼区間:0.61-0.94)となり、B群で死亡のリスクが24%低下した(p=0.0127)。

 PFS中央値は、A群7.48カ月、B群9.59カ月、ハザード比0.61(95%信頼区間:0.50-0.75)となり、ベバシズマブの追加により有意に延長した(p<0.0001)。

 グレード3-4の毒性が発現したのは、A群62.1%、B群71.2%となった(p=0.04)。グレード3-4の血液毒性は、A群49.6%、B群47.3%に発現し、2群間に有意差はなかった(p=0.63)。ベバシズマブに関連する有害事象でB群に有意に多かったのは、グレード3の蛋白尿(0.0% vs 3.2%)、グレード3の高血圧(0.0% vs 23.0%)、グレード3-4の動脈血栓症(0.0% vs 2.3%)だった。

 QOLは両群で維持され、ベバシズマブの追加により毒性は増加したものの、、QOLに悪影響を及ぼすことはなかった。

 Zalcman氏は「標準的治療を行った群のOSもヒストリカルコントロールや過去の報告と比べて延長しており、ベバシズマブの投与に適格な基準を設定したためと考えられる。治癒切除が困難なMPM患者に対し、ペメトレキセド、シスプラチン、ベバシズマブの3剤併用療法は新たな治療パラダイムになる」と話した。

2015年05月28日 (15:53)

「薬の効かないがん」を「薬の効くがん」に、肺がんの「アキレス腱」発見、米国エール大学が報告

 薬が効かない肺がんの弱点。

 新しい2種類の新薬候補が「薬の効かないがん」を「薬の効くがん」に変える効果があると分かった。

 米国エール大学の研究グループが、米国化学学会誌で2015年5月14日に報告した。

EGFR標的薬剤が効かない

 肺がんには弱点があると知られている。

 「上皮増殖因子受容体(EGFR)」として知られるタンパク質の遺伝子に突然変異があると、薬の効果が上がるというものだ。

 イレッサ(商品名、一般名はゲフィチニブ)と呼ばれる薬をはじめ2000年代以降に登場している。もともと副作用も問題になったが、遺伝子の突然変異の有無で効果が変わると徐々に分かってきた。個別に治療方針を変えていく医療に期待を抱かせるものだった。

 問題はがんの多くで薬が効かなくなる変化が起こったところだった。

非抵抗性の形態に

 研究グループは、薬が効かなくなる秘密として、上皮増殖因子受容体の構造的な変化を発見した。

 さらに、最近の臨床試験で実用化に向けて検証が進んでいる2つの新薬候補が、この薬の効かない構造の変化を薬が効くように変化させると分かった。

 専門的に言えば、「薬剤抵抗性の上皮増殖因子受容体」でも効果があるというわけだ。

 「AZD9291」「ロシレチニブ(CO-1686)」という薬が有望となる。

 今後、構造的な変化を薬の「効く」「効かない」の指標として活用できる可能性がある。さらに、突然変異の状況次第でうまく使い分けのできる薬の登場にもつながる可能性がある。

 まずは2つの新薬候補の実力が注目される。


文献情報

Drug-resistant lung cancer may have Achilles heel

http://news.yale.edu/2015/05/19/drug-resistant-lung-cancer-may-have-achilles-heel

2015年05月28日 (11:41)

前立腺がんの診断に新技術、光を使ってがん細胞の乱れから悪質かどうかを見極める

 生命の危険に関わるような前立腺がんをあらかじめ見極めるための新技術の開発が実用化に向けて動いている。

 米イリノイ大学内のクオンティテイティブ・フェイズ・イメージング研究所のシャミラ・スリドハルン氏らの研究グループが、オンライン科学誌であるサイエンティフィック・リポーツ誌において2015年5月15日に報告している。

手術は過剰である可能性

 米国がん協会によると、2015年、米国で前立腺がんと新たに診断を受けた人は22万800人に上ると推定されるという。前立腺がんで死亡する男性は約2万7540人。がんによる死亡全体の5%に当たる。

 一方で、最近の研究によると、過剰ながんの広い上げや過剰な手術による治療も問題になりつつある。

 有力医学誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌によると、2010年に前立腺切除を受けた48人のうち寿命の延長のための手術が効果的と判断できたのはわずか1人にとどまっていた。手術によって尿失禁や性的不能といった副作用を起こして、生活の質に影響を及ぼす可能性もある。

 前立腺切除の手術を受けた後には、リンパ節への転移、前立腺の組織、前立腺特異抗原(PSA)の値を参考として再発のリスクを計算する。手術の前に病気の進行が分かれば、そもそも手術を避けられるので望ましい。

光を使った技術

 研究グループでは、「空間光干渉顕微鏡法(SLIM)」とこの方法を使った「定量位相イメージング(QPI)」を用いて、手術前に前立腺がんの進行の度合いを推定できないかを検証した。

 2つの技術は文字通り光を使った技術。組織の単純な見た目だけではなく、がん細胞の乱れを知ることができるところが特徴だ。

 がん細胞のまとまった組織の厚みや光の屈折の変化を画像化して、組織がまとまっているのか、組織の中で成分が断片化されて乱れているのかを確認できる。研究グループは、「生存率が低い転帰の悪い人では、転帰の良い人と比べると、がんの土台となる部分をつなぐ組織に乱れがある」と説明する。

再発の特定に有効

 研究グループは、がんの手術に踏み切る前に、このがんの組織の乱れを確認できるかを前立腺がんの人の組織で調べた。

 研究グループは既に前立腺切除を受けた181人の組織を検証。半分は再発しておらず、半分は死亡していた。

 空間光干渉顕微鏡法で組織の乱れを見ることであらかじめ腫瘍が再発する人を特定できた。

 従来、前立腺がんの進行度を見るために血液検査のPSAという値が参考とされてきた。医療の適正化の面で発言力のある組織、米国予防医学専門委員会(USPSTF)がPSAによる定期的なスクリーニングは推奨しない。PSAが高くなったからといって、症状のない人では命に関わるようながんではない場合も多いと報告されている。前立腺がんの病気の進行は慎重に見る動きが強まっている(前立腺がんはすぐには手術をしない、「積極的な監視」が有効を参照)。

 空間光干渉顕微鏡法が、今後、手軽な病気の状況の判定で威力を発揮するかもしれない。

文献情報

Beckman Researchers Develop New Screening Method for Prostate Cancer Recurrence

http://beckman.illinois.edu/news/2015/05/popescu-prostate-screening

2015年05月27日 (16:36)

免疫療法薬2剤の併用、皮膚がんに効果 国際共同研究

(CNN) がん治療の国際共同研究でこのほど、2種類の免疫療法薬の併用により皮膚がんの一種である「メラノーマ(悪性黒色腫)」の進行を抑える効果が報告された。

当該の研究結果は米シカゴで2日まで開催の米臨床腫瘍(しゅよう)学会の年次会合で発表されたほか、論文として米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンにも掲載された。

それによると、免疫療法薬の「イピリムマブ」と「ニボルマブ」の両方を投与したメラノーマ患者のうち58%で、1年近く進行を止める効果がみられた。メラノーマは皮膚がんの中でも悪性度が高く、肺や肝臓、骨、リンパ節、脳などに転移する恐れがある。

ただ、投与を始めた患者のうち36%が、副作用のため治療の中断を余儀なくされたという。

英国のがん研究機関、キャンサーリサーチUKの広報担当者を務めるネル・バリー氏はCNNに対し、「免疫療法については今後、長期的な生存率の研究が必要だ。また副作用として、入院が必要になるほど重い胃腸の炎症を起こす恐れがある」と指摘した。それでもこれらの治療法がメラノーマや肺の進行がん、全身に転移したがんなど、治療が難しいとされてきたがんと闘う患者にとって「新たな武器の一つになる」との見方を示した。

今回の研究チームを率いたジェームズ・ラーキン博士も、英紙テレグラフとのインタビューで「がん治療の新しい時代が始まる」と手ごたえを口にしている。

2015年05月27日 (11:14)

がんをウイルスで溶かす、初のメラノーマへのウイルス療法「T-VEC」、最終試験で好成績

 皮膚がんをウイルスで治療する方法が、試験最終段階で好成績を上げている。メラノーマの新しい治療として実用化が近づく。

 世界中で64の研究所が関わる臨床試験を行っている国際的研究グループが、がんを専門とする国際的オンライン誌ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー誌2015年5月26日に報告した。

ヘルペスウイルスを使った薬

 かねてウイルスによってがんを溶かす治療は注目されていた(がん撃退する「GLV-1h68」腫瘍溶解ウイルスを参照)。

 ウイルス免疫療法薬の「タリモジーン・ラハーパレプベック(Talimogene Laherparepvec)」は「T-VEC」とも呼ばれている。単純ヘルペスウイルス1型から遺伝子操作によって作られた薬。腫瘍崩壊を引き起こす。腫瘍の内部でだけ増殖するよう設計されている。さらに、顆粒球マクロファージ・コロニー刺激因子(GM-CSF)を作り出して、全身の抗腫瘍免疫反応を強めるようになる。

 リンパ節に転移のあるステージ3B~全身のほかの臓器への転移のあるステージ4のメラノーマ436人を対象として。2:1の割合で、無作為にT-VECを使うグループまたは免疫を強めるGM-CSFだけを使うグループに割当てた。

 最も重要視した評価項目は、がんに対して6カ月以上にわたって効果を示しているという「持続的反応率(DRR)」。副次的な評価項目としては、全生存期間と、期間は問わない全体的な反応率も確認している。

V-TECの順調な成果

 持続的反応率DRRはCM-CSFのグループでは2.1%、T-VECのグループでは16.3%と差が付いた。全体的な反応率についてはT-VEC治療群で31.5%だったのに対し、CM-CSF治療群では5.7%だった。

 全生存期間は、V-TECグループで23.3カ月、GM-CSFグループでは18.9カ月だった。

 V-TECの効果は、転移があってメラノーマの大きさも大きな「ステージ3B」「ステージ3C」「ステージ4M1a」のほか、治療歴のない人で最も明白に表れた。

 副作用としては、疲労、寒気、発熱があった。T-VEC治療を受けている人でグレード3もしくは4の副作用が2%以上の割合で起こったのは、蜂巣炎(2.1%)だけだった。

 日本でも東京大学医科学研究所でがんのウイルス治療が実用化に向けて進んでいると知られている(「第4のがん治療」日本初の治験着手へ、治療困難な脳腫瘍をウイルスで殺す、東大医科研が発表を参照)。手術、薬、放射線に続く、新しいがん治療として定着する可能性もありそうだ。

文献情報

Andtbacka RH et al. Talimogene Laherparepvec Improves Durable Response Rate in Patients With Advanced Melanoma.J Clin Oncol. 2015 May 26. [Epub ahead of print]

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26014293

2015年05月26日 (17:08)

肺がん転移抑制、心臓から分泌のホルモンで 臨床研究へ

 国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)などは1日、心臓から分泌されるホルモンを使って、肺がんの手術後の転移を抑える臨床研究を大阪大、東京大の各付属病院など国内10施設が9月以降、順次始めると発表した。がん細胞ではなく、血管に働きかけて転移を防ぐ新しいタイプの薬として効果が出るかどうか注目される。

 研究に使われるのは、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)と呼ばれるホルモン。心不全の治療薬としてすでに承認されている。近年、ANPが血管に作用して、がんの転移を抑制する効果が確認された。

 臨床研究は、ANPの効果を詳しく調べるのが目的。肺がんの手術を受ける患者500人を手術の直前からANPを3日間点滴する群と、点滴しない群に分けて、手術後に肺がんが転移した割合などを比べる。ANPは、がんを抑える薬として未承認だが、研究は医療費の一部に公的医療保険が使える「先進医療」の枠組みが適用される。

 主任研究者を務める国循の野尻崇・ペプチド創薬研究室長は「ANPが、がんの転移を抑制するという新しいアイデアを活用した初めての臨床研究になる」と話す。

 臨床研究を実施する施設は以下の通り。

 大阪大、東京大、北海道大、山形大、神戸大の各付属病院、国立病院機構刀根山病院、大阪府立成人病センター、大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター、山形県立中央病院、国立がん研究センター東病院(今直也)

2015年05月26日 (11:12)

ニボルマブが欧州で進行扁平上皮非小細胞肺癌対象の承認に肯定的意見

 米Bristol-Myers Squibb社は5月22日、抗PD-1抗体ニボルマブについて、既治療の進行扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)を対象にした承認に、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHM)から肯定的意見を獲得したと発表した。

 今回の肯定的意見は、化学療法の経験のある進行または転移を有する扁平上皮NSCLCを対象に行われたCheckMate-017試験とCheckMate-063試験の結果に基づくもの。

 CheckMate-017試験は無作為化オープンラベルフェーズ3試験。事前に規定した中間解析で、対照群であるドセタキセル群に比べてニボルブマブ群は、死亡のリスクを41%減少させることが示されていた。

 ChekMate-063試験は単群国際フェーズ2試験で、確認奏効率が14.5%だった。

 なお、非扁平上皮NSCLCを対象にしたフェーズ3試験の結果は、5月29日から開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表される。

2015年05月25日 (16:43)

抗PD-1抗体pembrolizumabが未治療または既治療の進行悪性黒色腫対象の欧州での承認に肯定的意見

 米Merck社は5月22日、抗PD-1抗体pembrolizumabについて、未治療または既治療の進行悪性黒色腫を対象にした承認に、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHM)から肯定的意見を獲得したと発表した。

 今回の肯定的意見は、1500人以上の進行悪性黒色腫患者を対象に行われた3件の試験結果によるもの。KEYNOTE-001は大規模フェーズ1b試験で、進行悪性黒色腫患者に対する持続的な効果を示した。2つめは無作為化フェーズ2試験のKEYNOTE-002で、イピリムマブ難治性の進行悪性黒色腫を対象に行われ、化学療法群に比べて有意な無増悪生存期間の延長を示した。3つめがフェーズ3試験のKEYNOTE-006で、全生存期間、無増悪生存期間、奏効率のいずれもで、イピリムマブよりも優れることが示されていた。

2015年05月25日 (11:24)

多発性骨髄腫治療薬ポマリドミドが発売

 セルジーンは5月25日、多発性骨髄腫治療薬ポマリドミドを5月21日に発売したと発表した。

 ポマリドミドは、レナリドミド及びボルテゾミブの治療歴を有する再発または難治性の多発性骨髄腫の治療薬になる。ポマリドミドには催奇形性を有する可能性があり、胎児への暴露を避けるための「レブラミド・ポマリスト適性管理手順」が定められている。

 ポマリドミドの薬価は1mgカプセルが4万2624.80円、2mgカプセルが5万802.00円、3mgカプセルが5万6294.50円、4mgカプセルが6万548.00円。用法・用量は、デキサメタゾンとの併用において、通常、成人にはポマリドミドとして1日1回4mgを21日間連日経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返すとなっている。4mgを21日投与すると約130万円となる。

2015年05月23日 (16:42)

がんに米粒大の装置、30種までの薬効を事前予測可能に、MITの新システム

200~300μLの薬をがんに注入、がん細胞へのダメージ確認
新技術

 米粒ほどの小さな装置をがんに埋め込み、30種類までの薬剤を微量に出して薬の効果を事前予測できるという一風変わったシステムが登場するかもしれない。

がんの中に埋め込む

 米国マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究グループが、サイエンス・トランスレーショナル・メディシン誌で2015年4月22日に報告している。

 米国ではがん治療には100種類以上の薬剤が承認されている。ではどの薬剤がどの人に効くか。予測するのは難しい。

 研究グループは、米粒ほどの大きさの埋め込み型装置を開発した。

 30種類までの少量の薬剤を内部に入れられるようになっている。装置をがんの中に埋め込み、がん細胞の中へと薬剤を放出。各薬剤ががん細胞をどれくらい死滅させたかを測定して、薬の効き具合を実際の治療の前に諮ってしまおうという新技術だ。

体内に検査室

 硬い素材で作られた装置で、がん細胞を採取するときに使う針でがんの中に埋め込むようになっている。

 埋め込んだら、腫瘍の中に200μLから300μLの薬剤ががん細胞の中へと注入される。

 薬にさらされてから1日経って、埋め込み装置を周囲の組織ごと取る。

 組織を切って、細胞死の程度、増殖の程度を調べて、薬の有効性を分析する。

 その結果に合わせて使う薬を選ぶ。

体内に検査室

 将来的には、体内から取り出さずに効果を測定できる方法も検討していくという。

 がんによって適切な薬を選んだり、一緒に使う薬を選んだりできる。「真に個別化された医療への道が開かれる」という展望もあるようだ。

遺伝子による分析も組み合わせれば、さらに高度な個別化医療も可能となるのかもしれない。

2015年05月23日 (10:09)

抗がん剤による免疫抑制性細胞の誘導に重要な因子「GM-CSF」を発見-北大

抗がん剤によって膵がん細胞からのGM-CSF産生量が増加

北海道大学は5月20日、抗がん剤をかけられると膵がん細胞から産生されるGM-CSF(顆粒球単球コロニー刺激因子)というサイトカインが増えることを発見したことを発表した。これは同大学医学研究科の平野聡教授と遺伝子病制御研究所の清野研一郎教授のグループが行った研究によるもの。

がん治療では抗がん剤が投与されることが多いが、抗がん剤ががん微小環境にどのような変化をもたらすかについては不明な点が多い。今回、同研究グループは、ヒトの膵がん細胞や末梢血、また手術で摘出された膵がん組織を使って、がん細胞に抗がん剤を作用した場合どのようなタンパク質が産生されるか、またその免疫細胞に対する影響は何かなど、がん微小環境について調査した。

GM-CSFの阻害で免疫抑制細胞が減少

その結果、抗がん剤をかけられると膵がん細胞から産生されるGM-CSFが増えることを発見。GM-CSFは周囲のマクロファージに働き、免疫抑制性の細胞に変化させることも分かった。免疫抑制細胞が増えると、がんを攻撃しようとする免疫の働きが弱められるが、GM-CSFを抗体で阻害すると、免疫抑制性細胞の生成が減ることも明らかになったという。

今後は膵がんに対して抗がん剤で治療する際に、GM-CSFを阻害するような薬剤も併用すれば、免疫機能を高め治療効果が改善することが期待される。なお、この研究成果は、米科学雑誌「Cancer Research」オンライン版に5月7日付で掲載されている。(大場真代)

▼外部リンク
・北海道大学 プレスリリース

2015年05月22日 (16:36)

進行黒色腫患者に対する術後のイピリムマブの投与でRFSが改善

 再発のリスクが高いIII期の進行黒色腫患者に対し、切除後に抗CTLA-4抗体イピリムマブを投与すると無再発生存期間(RFS)が有意に改善することが、国際的なフェーズ3試験(EORTC18071)から示された。同試験に参加した米Moffitt Cancer Centerが5月19日、明らかにしたもので、結果はLancet Oncology誌に掲載された(Lancet Oncology 2015 May;16(5):522-30)。

 EORTC18071試験に参加した研究者らは、進行期の黒色腫患者に対し、原発巣である黒色腫の切除と所属リンパ節の郭清を行った後、イピリムマブを投与することにより、生存期間を改善することができるかを検討した。

 対象は、2008年7月10日から2011年8月1日までに19カ国から登録された患者951人。イピリムマブ10mg/kgを3週毎に4回、その後は3カ月毎に3年間投与する群(イピリムマブ群)に476人、プラセボを投与する群(プラセボ群)に475人がランダムに割り付けられた。主要評価項目はRFSだった。

 その結果、イピリムマブ群では、黒色腫の再発を認めずに生存期間が延長した。RFS中央値は、イピリムマブ群26.1カ月、プラセボ群17.1カ月、ハザード比0.75(95%信頼区間:0.64-0.90)となった(p=0.0013)。3年無再発生存率は、イピリムマブ群46.5%、プラセボ群34.8%だった。

 研究者らは、イピリムマブの効果が高い患者特性として、所属リンパ節に微小転移を有する患者であること、イピリムマブが奏効し表面を覆う皮膚が崩壊した腫瘍であることも見い出した。

 有望な結果が示された反面、プラセボ群と比べてイピリムマブ群では毒性が強く、胃腸障害、腎機能低下、下垂体炎などが観察された。このような有害事象により、イピリムマブ群では患者の52%が治療完遂前に治療を中止し、このうち39%は最初の4回の投与期間中の中止だった。さらにイピリムマブ群では、5人(1%)が有害事象により治療期間中に死亡している。

 EORTC18071試験で使用されたイピリムマブの用量は、黒色腫患者に通常使用される用量よりも有意に高かった。同試験の用量による有用性と毒性が増すリスクのどちらが重要であるかを確認するためには、さらに臨床試験で検討する必要がある。

2015年05月22日 (10:54)

新規抗がん剤「レンビマ」、根治切除不能な甲状腺がんの適応で発売-エーザイ

新たな治療法の開発が望まれていた根治切除不能な甲状腺がん

エーザイ株式会社は5月20日、根治切除不能な甲状腺がんを効能・効果とする、新規抗がん剤「レンビマ(R)カプセル4mg、同10mg」 (一般名:レンバチニブメシル酸塩)を、日本において発売したと発表した。

レンビマは、腫瘍血管新生や腫瘍増殖に関わるVEGFR、FGFR、RET、KIT、PDGFRなどに対する選択的阻害活性を有する経口投与可能な分子標的薬。特に甲状腺がんの腫瘍血管新生、腫瘍増殖に関与するVEGFR、FGFRおよびRETを同時に阻害する。また、同剤は、VEGFR2とのX線共結晶構造解析から、新たな結合様式(タイプV)を有することが確認された薬剤であり、標的分子に素早く結合し強力なキナーゼ阻害作用を示すことが確認されている。

甲状腺がんの多くは手術および放射性ヨウ素療法で治療できる一方、根治切除不能な甲状腺がんに対する治療選択肢は限られており、新たな治療法の開発が望まれていた。なかでも、甲状腺未分化がんは、臨床的に悪性度が高く、予後が最も悪いがん腫のひとつであり、新しい治療法の開発が望まれていた。

2015年2月から米国において発売開始、欧州でも承認勧告を受領

同剤は、分化型甲状腺がんに加えて、甲状腺髄様がん、甲状腺未分化がんを含む根治切除不能な甲状腺がんの効能・効果を有する。グローバルで実施した分化型甲状腺がんを対象とした臨床第3相試験(SELECT試験)において、プラセボに対して無増悪生存期間を統計学的に有意に延長するとともに、高い奏効率を示していた。同試験において認められた主な副作用は、高血圧、下痢、疲労・無力症、食欲減退、体重減少だったという。また、国内で実施した臨床第2相試験(208試験)では、甲状腺髄様がん、甲状腺未分化がんにおいても、忍容性と有効性が示唆されている。

同剤は既に、米国において局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんの適応で2015年2月から販売中。2015年3月には欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)より、成人での放射性ヨウ素治療抵抗性の進行性又は再発の分化型甲状腺がん(乳頭がん、濾胞がん、ヒュルトレ細胞がん)の適応で新薬承認勧告を受けている。また、スイス、韓国、カナダ、シンガポール、ロシア、オーストラリア、ブラジルにおいては、現在申請中。また、同剤に関しては、肝細胞がんを対象としたグローバル臨床第3相試験や腎細胞がん、非小細胞肺がんなど複数のがん腫を対象にした臨床第2相試験が進行中だ。(遠藤るりこ)

▼外部リンク
・エーザイ株式会社 ニュースリリース

2015年05月21日 (17:13)

癌ワクチンS-588410の食道癌患者を対象とした術後補助療法としてのフェーズ3が開始

 塩野義製薬は、癌ワクチンS-588410の食道癌患者を対象とした術後補助療法としてのフェーズ3多施設共同プラセボ対照二重盲検無作為化比較試験を開始した。

 切除を行った患者でリンパ節転移が陽性だった患者に対してS-588410かプラセボを投与し、無再発生存期間を比較する。S-588410かプラセボを投与開始後12週までは週1回、13週以降94週までは2週に1回皮下投与する。目標参加者数は270人。

 S-588410はオンコセラピー・サイエンスが開発し、塩野義製薬にライセンスした癌ワクチン。S-288310とS-488410を混合した5種ペプチドワクチンになる。オンコセラピー・サイエンスは食道癌術後補助療法としてS-588410のフェーズ3試験を実施する覚書を塩野義製薬と締結したことを2月に発表、5月21日に第一被験者の登録に伴いマイルストーンを受領したことを発表した。

2015年05月21日 (10:01)

エベロリムスが胃腸と肺の進行非機能性神経内分泌腫瘍のPFSをプラセボよりも有意に延長

 スイスNovartis社は5月21日、胃腸と肺の進行非機能性神経内分泌腫瘍(NET)を対象にしたフェーズ3試験RADIANT-4で、mTOR阻害薬エベロリムス投与と対症療法を行った群(エベロリムス群)は、プラセボ投与と対症療法を行った群(プラセボ)群よりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長したことを発表した。主要評価項目が達成された。

 RADIANT-4試験は、二重盲検無作為化プラセボ対照多施設フェーズ3試験。十分に分化した胃腸または肺の進行NETで、カルチノイド症候群の活性化した症状がないか履歴がない、過去6カ月に病状が進行した患者302人をエベロリムス群とプラセボ群に2対1で割り付け、エベロリムス10mgかプラセボを1日1回経口投与した。主要評価項目はPFS、副次評価項目は安全性、奏効率、全生存期間などだった。

 試験結果の詳細は今後学会発表される予定。なお、Novartis社は今回の結果に基づき、申請を各国で2015年に行うという。

 非機能性NETは、ホルモンを分泌しない。そのため、腫瘍の成長による症状のみが起きる。診断時に胃腸のNETで最大44%、肺のNETで最大28%が進行した状態と言われている。

2015年05月20日 (16:49)

レンバチニブが根治切除不能な甲状腺癌を対象に発売

 エーザイは、5月20日、レンバチニブを根治切除不能な甲状腺癌を対象に同日発売したと発表した。分化型甲状腺癌に加えて、甲状腺髄様癌、甲状腺未分化癌を含む、根治切除不能な甲状腺癌を対象とした日本で初めての分子標的薬となった。

 用法・用量は、通常、成人にはレンバチニブとして1日1回24mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量するとされた。薬価は4mg3956.40 円、10mg9354.20円。1日1回24mgを月に30日投与すると仮定すると月に67万9944円となる。

 レンバチニブは、腫瘍血管新生や腫瘍増殖に関わるVEGFR、FGFR、RET、KIT、PDGFRなどに対する選択的阻害薬。VEGFR2とのX線共結晶構造解析から、新たな結合様式(タイプV)を持ち、速度論的解析からは、標的分子に素早く結合し強力なキナーゼ阻害作用を示すことが確認されているという。

 レンバチニブは分化型甲状腺癌を対象とした国際フェーズ3試験SELECTにおいて、プラセボに対して無増悪生存期間を統計学的に有意に延長すること、高い奏効率を示すことが明らかとなっている。さらに国内で実施したフェーズ2試験208試験で、甲状腺髄様癌、甲状腺未分化癌でも忍容性と有効性が認められていた。

 日本の甲状腺癌患者数は、約1万3000人から2万9000人と推定されているという。その一部が実際に投与対象になる。

2015年05月20日 (11:30)

乳癌家族歴は乳癌女性の予後不良を意味しない

 英Southampton大学の乳腺外科の准教授であるRamsey Cutress氏らは、大規模研究を行い、乳癌の家族歴を有する女性が乳癌と診断された場合に、治療後の予後は、家族歴の無い女性と同様であることを明らかにした。詳細はBritish Journal of Surgery誌に報告された。

 先進国の乳癌患者の約4分の1は、遺伝的な素因を有すると考えられている。乳癌の家族歴を持つ女性にとっては、この事実は大変に恐ろしいことかも知れない。しかし、乳癌診断後の予後は、家族歴のある患者と無い患者の間で異なるのか。

 この疑問に答えるために、Cutress氏らは、POSHスタディを実施した。乳がんと診断され英国で治療を受けた41歳未満の患者2850人について分析したこの研究は、家族歴あり群と無し群の、治療後の癌再発率には有意差が無いこと、すなわち、家族歴は単独で予後不良を意味しないことを確認した。こうした結果は、乳癌の家族歴を持つことで悩んでいた女性に希望を与えると考えられた。

 研究者たちは今後、異なる乳癌治療の効果に、特定の乳癌遺伝子の変異が影響を及ぼすかどうかを調べる研究を進める計画だ。In vitro実験のデータや観察研究の結果は、BRCA1遺伝子を有する女性は、特定の化学療法に特に反応しやすいことを示唆している。そうした特徴が明らかになれば、乳癌遺伝子を有する女性の乳癌予防のための選択や、診断後の治療の選択が容易になるだろう。 

2015年05月19日 (10:51)

去勢抵抗性前立腺癌でエンザルタミドとビカルタミドを比較したSTRIVE試験の詳細結果が発表

 米国泌尿器科学会年次総会(AUA)のPlenary Sessionで、アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミドの前立腺癌を対象としたフェーズ2試験、STRIVEの詳細データが発表された。アステラス製薬が5月18日に発表した。同社は4月3日に、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の結果について公表していたが、今回、副次評価項目、サブグループ解析の結果が発表された。

 STRIVE試験は、非転移性または転移性の去勢抵抗性前立腺癌患者を対象に、エンザルタミドとビカルタミドを比較した試験。エンザルタミドとビカルタミドを直接比較した試験としては、TERRAIN試験に次いで2番目となる。

 STRIVE試験には396人が組み入れられ米国で実施された。黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アナログによるホルモン療法あるいは外科的去勢術後に進行した転移性前立腺癌患者257人、非転移性前立腺癌患者139人が登録された。主要評価項目はPFSで、ランダム化から画像診断上の進行、PSA値の増悪、原因を問わない死亡のいずれかが最初に起こるまでの期間と定義された。エンザルタミド160mgを1日1回投与した群とビカルタミド50mgを1日1回投与した群とを比較した。

 試験の結果、PFSは、エンザルタミド群ではビカルタミド群と比較して統計学的に有意な延長が認められた。ハザード比0.24(95%信頼区間:0.18-0.32)、p<0.0001だった。PFS中央値は、ビカルタミド群が5.7カ月、エンザルタミド群が19.4カ月だった。

 副次評価項目である画像診断による無増悪生存期間、前立腺特異抗原(PSA)値の増悪までの期間、PSA奏効率においても、エンザルタミド群ではビカルタミド群と比較して有意に改善していた。

 非転移性去勢抵抗性前立腺癌患者におけるPFS中央値は、ビカルタミド群では8.6カ月、エンザルタミド群では解析時点で未到達で、ハザード比0.24(95%信頼区間:0.14-0.42)、p<0.0001だった。転移性去勢抵抗性前立腺癌患者におけるPFS中央値は、ビカルタミド群の5.5カ月に対し、エンザルタミド群では16.5カ月だった。ハザード比0.24(95%信頼区間:0.17-0.34)、p<0.0001となった。

2015年05月19日 (00:13)

今井雅之、大腸がん明かす…手術や副作用の影響で「発声に限界」主演舞台降板


俳優の今井雅之(54)が大腸がんを患っていることを、21日、自身のブログや所属事務所を通じて公表した。またこの影響により、5月1日より全国公演を予定していた主演舞台「THE WINDS OF GOD」を降板することが発表された。

【写真】20キロやせたという今井雅之…

 今井は自身が出したコメントの中で「昨年大腸を患い検査を行ったところ大腸癌であることがわかり、緊急手術を行いました」と明かし、現在は抗がん剤治療を行っていると説明。舞台降板については、「開腹手術、また抗がん剤による副作用等の影響で、舞台上での発声に限界があり、お客様に完璧な状態で舞台をお観せすることが出来ないと判断」したためであるという。
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 「THE WINDS OF GOD」は、5月7日の宮城公演などを含めた3公演が中止となるものの、重松隆志(41)が代役を務め全国ツアーを敢行するという。またブログには「今井本人は可能であれば5月下旬の公演に出演出来るようにと、現在は体に負担のかからない程度のお仕事とリハビリに日々邁進しております」とも書かれており、今井は舞台への参加を今でも望んでいるよう。今年2月に行われた「THE WINDS OF GOD」製作発表会見で今井は、ライフワークとしていた同舞台で主演するのは今ツアーで最後になると話していた。
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 昨年がんであることは明かされていなかったが、腸の緊急手術をして医師から「余命3日」と宣告を受けたということが話題となっていた今井。製作発表会見では、当時の状況を「大腸が腐って破裂寸前だった」と語っていた。(濱島裕)

2015年05月18日 (16:51)

モルヒネを大量に投与されたら死期が近いはウソ!? 緩和ケアへの誤解が、がん治療の妨げに

 緩和ケアというと、どのようなイメージを持つだろうか。「ほかに治療手段がなくなった時に行うもの」「死を迎えつつある患者に行うケア」と思う人が多いかもしれない。

 しかし、これは大きな誤解だ。緩和ケアは、がんに伴う身心の苦痛・つらさに対する積極的な治療であり、「がんと診断されたら同時並行で始める」ことが必要な、発症早期からの治療である。日本では2007年のがん対策基本法にうたわれた頃から、その取り組みが本格化したが、WHO(世界保健機関)はすでに2002年に「緩和ケアは疾患の発症早期から始まる」と定義している。

痛みを取り除くだけでなく延命効果もある

 緩和ケアは単に苦痛を取り除くだけではない。それどころか、患者を元気にし、延命をもたらす効果もある。

 痛みを我慢すると不眠や食欲不振に陥り、気持ちも沈んでしまう。するとなおさら痛みを強く感じ、手術、抗がん剤治療、放射線治療などができなくなったり、治療の効果が上がりにくくなったりする。逆に痛みを取れば体が楽になるだけでなく、治療の効果も上がるのだ。

 日本人は痛みをぎりぎりまで我慢してしまう人が多いようだが、がん治療に関してはその習慣を捨て、小さな痛みも訴えて取り除いてもらい、楽に過ごすのが得策らしい。

 痛みの取り方は、1980年代にWHOが定めた方法に基づく。痛みの程度に応じて鎮痛効果の弱い薬から強い薬へと、3段階で進めていく方法だ。

 1段階目は、市販薬にもあるアスピリン、アセトアミノフェンなどの非オピオイド鎮痛薬。2段階目が、コデイン、トラマドールなどの弱オピオイド鎮痛薬。3段階目が、モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどの強オピオイド鎮痛薬となっている。

モルヒネ中毒は起こらない

 アメリカでこのような研究結果がある(Bercovitch M, et al, Cancer 101, 1473-1477, 2004)。抗がん剤が効かなくなり、痛みを取るためにモルヒネを服用している再発・転移がんの患者を、モルヒネの使用量の差で4つのグループに分けて生存期間を調べた。結果は、最もモルヒネを多く使用したグループがいちばん長生きしたのだ。副作用は4グループ間で差がなかった。

 モルヒネは「中毒になる」「廃人になる」などと考える人がいるが、これは大きな誤解だ。痛みのない人が使うと薬物依存になりやすいのは確かだが、痛みのある人が使っても決して薬物依存は起こらない。

 また、「モルヒネが次第に効かなくなって量が増える」「大量に使うようになったら死期が近い」という誤解もある。こうした誤解から服用量を抑えると、痛みを十分に取り除けない。モルヒネが効かないと訴える人の中には、服用量が不足している場合がある。十分に痛みがとれる量のモルヒネを使うことが延命効果をもたらすのは、先ほどの研究結果で明らかである。

長生きするだけでなくQOLも上がる

 さらに、アメリカでトップレベルの病院である、マサチューセッツ総合病院で行われた臨床研究がある(The New England Journal of Medicine 2010;363:733-742)。進行性非小細胞肺がんの患者を、抗がん剤治療だけを行うグループと、抗がん剤治療と並行して緩和ケアを行うグループに無作為に分けて治療した。すると、早期から緩和ケアを行ったグループでは抑うつや不安などが少なく、QOLが優れていた。そればかりか、生存期間は前者が8.9か月、後者が11.6か月で、緩和ケアを併用したほうが延命効果があった。この研究結果も、緩和ケアの有用性、優位性を物語るものといえよう。

 しかし、これだけの研究結果が示されても、モルヒネへの恐怖心や拒絶感は根深く、他の患者と比較して「モルヒネの量が増えたから死が近い」と思う人もいる。

 モルヒネの量は体重などに応じて決まるものではなく、個々の患者によって必要量が異なる。いわば100%オーダーメイドの治療なのだ。過去の知識に惑わされず、早くから十分な量を使って痛みを抑え、QOLを高めて長生きしたいものだ。
(文=編集部)

2015年05月18日 (10:33)

ほくろのがん悪性黒色腫(メラノーマ)に新薬登場へ、日本では4月に承認申請、3つの薬の組み合わせも海外では有望

「ほくろのがん」とも言われる悪性黒色腫(メラノーマ)は厄介ながんの代表。

 最近、「BRAF阻害薬」「MEK阻害薬」という分子標的薬に加えて、「免疫療法」を組み合わせる3種類の薬が登場、世界的に徐々に利用可能になってきている。

 治療効果についても証明されており、副作用も軽くなっていると分かった。

 日本でも発売に向けた動きがあり、注目される。

早期発見は前提

 米国ボストン大学医学部やボストンメディカルセンターの皮膚科専門医は悪性黒色腫の先進的な治療について解説、米国皮膚病学会が2015年3月20日に紹介している。

 悪性黒色腫が皮膚がんの中でも治りにくいと知られている。研究グループによれば、米国では皮膚がんによる死亡の約75%を占める。2015年は1万人近くが悪性黒色腫で死亡すると予測する。悪性黒色腫は早期発見すれば治療できる可能性が高いが、リンパ腫や他の臓器まで広がると生存率は下がる。

 冒頭の通り、この5年間で、進行性の悪性黒色腫に対する治療法として、分子標的薬や免疫療法が登場している。

 分子標的薬の一つは、「BRAF阻害薬」。

 悪性黒色腫の人の半数が持つBRAF遺伝子の突然変異を持つ人を標的としてがんを攻撃できる。がん遺伝子のスイッチをオフにすることで、がん細胞の増殖を止めて、がん細胞を生き残れなくする。

 さらに、分子標的薬には、「MEK阻害剤」という薬も出ている。BRAF阻害薬の効かなくなったがんに使ってやはりがんを死滅させる。なお、この薬は日本の京都府立医科大学の酒井敏行氏とJTの医薬総合研究所の共同研究から生み出された薬だ。

 この2つの薬を一緒に使うと、進行した悪性黒色腫をより効果的に治療できるとも分かってきた。単独で使うよりも副作用も軽くなるのが重要だ。

有望な「免疫チェックポイント阻害薬」

 一方で、免疫療法も重要になってきている。

 体にもともと備わっていて、異物に抵抗するために働いている「免疫」の仕組みを利用してがんを攻撃する治療法だ。

 人間は免疫の仕組みによって、感染症やがんをはじめ病気の原因を攻撃している。

 免疫療法で注目されているのは、この免疫の力をそぐ仕組みだ。

 例えば、がん細胞は免疫にブレーキをかける仕組みとして「PD-L1」というタンパク質を持っている。一方で、人間の方では「PD-1」というタンパク質で反応して免疫を働かなくしている。

 この対応関係は「免疫チェックポイント」と呼ばれている。

 この仕組みは、もともとは免疫の暴走を防ぐ働きを果たすので好ましいはずが、攻撃すべきがんへの攻撃力を弱めてしまっている。

 免疫チェックポイントを邪魔して、がんへの攻撃力を高めようとする薬が登場している。「免疫チェックポイント阻害薬(そがいやく)」と呼ばれる薬だ。

 今回の解説によると、免疫療法が有効な人は、進行した悪性黒色腫の一部の人と言う。最近の報告では、遺伝子の条件でも治療の「効く」「効かない」が変わると判明している(免疫チェックポイント阻害薬も遺伝子は重要、メラノーマへの効果を左右「NRAS遺伝子」)。

3つの薬の組み合わせも検証中

 分子標的薬と同様に、より効果的な治療のために免疫療法の併用も行われている。

 米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校を中心とする研究グループは3種類の薬を組み合わせる治療の効果について、有力医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン誌で2015年3月18日に報告した。

 メラノーマと診断された人うち、BRAF阻害薬が効くBRAFと呼ばれる遺伝子に突然変異を持つのは半数程度という。

 研究グループは、BRAF阻害薬のダブラフェニブ(一般名)とMEK阻害薬のトラメチニブ(一般名)を用いた標的療法に加えて、免疫療法を一緒に実施して、効果を確かめている。なお、日本ではノバルティスが2015年4月27日に、ダブラフェニブとトラメチニブの承認申請を発表している。

3種類でより効果的に

 デブラフェニブはBRAF遺伝子変異がある人に効く一方で、突然変異のない悪性黒色腫に悪く働いてむしろ別のタイプの皮膚がんを生むことが問題になっていた。

 トラメチニブはこの問題を解決する。

 別のがんを生むもとになる「MAPK/ERK」と呼ばれる仕組みの過剰反応を防ぐからだ。

 その上で、研究グループは3種類の治療を使ったときにより効果的になると説明している。免疫を強化する上に、単独使用で現れる副作用も減らすという。

 かつては多くの人が死に至ったがんに解決の道が開いている。

2015年05月16日 (17:40)

適度な運動ががん予防にもなるって本当!?

 楽しかった大型連休があっという間に過ぎてしまいました。皆さん、連休中は楽しめましたでしょうか。旅行に行ったり、ショッピングに出かけたりと、普段とは違った時間を過ごし、ストレスも発散できたのではないでしょうか。ここぞとばかりにお金を使って財布が空っぽになった人も多いことでしょう。逆にこの連休中に増えたものといえば......体重? そうです、BBQや飲み会が続いた人にとっては、体重の増加は気にかかる問題でしょう。



 そこで、ダイエットしようと思って運動を始める方もいると思います。運動はダイエット効果もあり、体に良いと言われますが、最近の研究では、知られざる効能もわかってきています。



 京都府立医科大学学長で書籍『「悪い脂が消える体」のつくり方』の著者・吉川敏一さんは、同書の中でこう綴っています。



「運動には、大腸がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、子宮体がんに対しての抑制効果があることが、さまざまな研究からわかってきました。特に大腸がんの予防効果は確実にあると報告されています」



 なんと運動ががん予防になるというのです。実際、厚生労働省が、全国の45~74歳の男女約8万人を対象に、約8年間にわたり行った追跡調査「身体活動とがん罹患との関連について」の研究(平成20年発表)によると、体を動かす機会が最も多いグループは、最も少ないグループよりも、がんにかかるリスクが男性で13%、女性で16%低いという結果が出ています。



 また、吉川さんの研究チームは、人が体を動かすと筋肉細胞から大腸がんを抑える物質「SPARC」が分泌されることを発見したそう。



「このSPARCには例えば、『がんを避ける』『血糖値を下げる』『インシュリンの感受性を強くする』効果があることがわかっています。ですから、運動をすれば糖尿病にかかる確率も低くなりますし、さまざまな病気を予防してくれるのです。さらにSPARCは、過脂化を促進しにくくしてくれます」(同書より)



 それでは、どの程度の運動が効果的なのでしょう。健康面を考えた場合、過度な運動はむしろ禁物で、適度な運動を心がけるべきだそうです。



「個人差がありますが、『人と話せる程度』の強度で行う行動を目安にするといいでしょう。脈拍数でいうと1分間に120回を超えない程度です。体を動かしながら人と話せる程度の軽い運動ということですから、ハアハアと息切れして話せないような運動は、強すぎということになります」(同書より)



 健康面だけでなく、効果的なダイエットのためにも、激しい運動より、酸素をより多く消費するウォーキングやジョギング、水泳、自転車などが良いとされています。大切なのは、思いつきで強度の高い運動をするのではなく、強度の低い運動を長く続けること。ダイエットの効果が見込めるだけでなく、がんの抑制につながるという研究結果が出ている今、適度な運動をしない理由はありません。

2015年05月16日 (10:58)

男性の乳がん、実態が判明

がん細胞の表面にあるタンパク質のパターンで悪性度に違い

 男性の乳がんの実態がこのたび報告された。

男性乳がんのデータは少ない

 米国のボーモント医療システムの研究グループが、2015年5月7日から9日にブリュッセルで開催されたIMPAKT乳がん会議で報告した。

 男性の乳がんのデータはかねて少ない。

 研究グループは2010年以降に診断された男性の乳がんに関して、がん細胞の表面にあるタンパク質「受容体」のパターンが分かっている922人からのデータから特徴を調べた。

 さまざまなパターンの間で、がんの特徴には違いがあるという結果が分かった。

受容体のパターンが異なる

 その結果、外部からの信号を受け取るタンパク質「受容体」をどのように持つかのパターンが異なっていた。ここは女性と共通していることになる。

 全体の8割に当たる757人はホルモンを受け取る「ホルモン受容体」を持ち、がんの増殖を促す「HER2受容体」については持たない人となっていた(HR+/HER2ー)。

 さらに15%に当たる135人は、ホルモン受容体とHER2受容体を両方持っていた(HR+/HER2+)。

 1%の11人はホルモン受容体を持たず、HER2を持っていた(HR-/HER2+)。2%の19人は受容体のいずれも持っていなかった。(HR-/HER2-)。

受容体のない人は生存短い

 さらに1年間の全生存率は全体としては95%だった。

 受容体のパターン別では、「HR+/HER2-」では96.7%、「HR-/HER2+」では90.0%、「HR+/HER2+」では89.9%だったのに対して、「HR-/HER2-」では67.9%と低かった。

 ホルモンには2種類があるので、受容体をすべて持たないがんは「トリプルネガティブ」と呼ばれている。女性では薬が効きにくく、治療が難しいと知られている。男性でも厄介ながんだったというわけだ。若い人が多く、1年生存率も極めてよくなかった。

 男性の乳がんでもがん細胞の特徴を調べることに意味があるといえそうだ。

2015年05月15日 (16:43)

進行したがんにも効果アリ!?キューバ製「肺がんワクチン」に世界が注目

国交正常化が行われれば、食料や資源だけでなく医薬品などの輸入も可能になる。そして今、世界の研究者がキューバからもたらされる薬に期待を寄せているという。

その薬とは「Cimavax」。肺がんのワクチンとして、非常に効果があるとされている。

進行したがんのステージも引き戻せる

イギリスのがん研究所によれば、「Cimavax」は腫瘍の成長を妨げ、転移を防ぐ力があるという。しかも驚くことに進行したステージにある患者を、いくらか治療できる段階へと引き戻すことも可能だとか。

実際に比較した場合、このワクチンを使った患者は、使っていない人に比べ平均で4~6カ月長く生きる、というデータもあるそう。とはいえ、決して奇跡を起こせるものではなく、末期患者の命までは救うことはできないという。

最も恐ろしい「再発」を防ぐ可能性も

これに似たワクチンは現在、アメリカにも存在する。しかしながら「Cimavax」の利点は、毒性の低さと、かなり手ごろな値段で入手できること、そして何よりもがんの再発を防ぐ可能性が高いところだとか。

がんが最も恐ろしいのは「再発」。たとえ早期に発見して早い段階で手術し、切除したとしても、再発のリスクは高いまま残り続けるそうだ。

ロズウェルパークがん研究所のCEO、キャンデイス・ジョンソン氏はWIREDの中で「将来は実験によってこのワクチンをレベルアップさせ、できれば完全に再発を防ぐものとしての可能性を探っていきたい」と語っている。

ヘビースモーカーの人にも効果がある

4月にはニューヨーク州のロズウェルパークがん研究所と、キューバの分子免疫学センターが、「Cimavax」の研究協力に合意したと発表があり、進展の期待が高まっている。

このワクチンは、肺がんのリスクが高いヘビースモーカーや、慢性的な肺疾患の人にも、効果があるようだ。研究が進み、苦しんでいる多くの患者が、この薬で救われることを願う。

2015年05月15日 (10:52)

進行、転移の乳がんに新しい選択肢、タグ付けして攻撃する「抗体薬物複合体(ADC)」

HER2を持つがんで検証結果

 乳がんに一風変わった薬が効果を示すようだ。

HER2を標的にする「抗体薬物複合体(ADC)」

 米国エール大学のパトリシア・ロルッソ氏らの研究グループが、米国がん研究会議のウェブサイト上で2015年4月20日に報告している。

 MM302は「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる薬剤だ。「HER2」と呼ばれるがん細胞の表面にある標的に取り付いてドキソルビシンという抗がん剤を運ぶ。HER2を持っている乳がんに効果を示しやすいと見られている。

 研究グループは、MM302単独、またはトラスツズマブと呼ばれる抗がん剤と組み合わせて、進行したHER2を持った乳がんに安全性と有効性を検証した。

がんの反応が確認されたのは24%

 結果として、MM302で治療した62人は、MM302単独でも、トラスツズマブと組み合わせても効果を示した。

 病気が進行するまでの期間は7.6カ月を中心として分布した。

 効果的な抗がん剤であるアントラサイクリンをまだ使っていない人では病気の進行のない生存期間は11カ月を中心に分布していた。がんの反応が確認できた人は24%となっていた。

HER2を持つ乳がんの人には新しい治療の選択肢になりそうだ。

2015年05月14日 (16:53)

ビタミンB3に皮膚がんリスク減らす効果、研究

【5月14日 AFP】特定の種類のビタミンB3には、非黒色腫皮膚がんの発症リスクを23%低下させる効果がある可能性があるとの研究結果が13日、発表された。今回の成果は、米シカゴ(Chicago)で今月開かれる米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology、ASCO)年次総会で発表される。

 研究を率いたオーストラリア・シドニー大学(University of Sydney)のディオナ・ダミアン(Diona Damian)教授(皮膚科学)は「この結果は、単体のビタミンと適切な日焼け防止対策を組み合わせて用いて皮膚がんを減らせることの世界初の明白な証拠だ」と語る。「ニコチンアミド」として知られるビタミンB3のサプリメントについては、DNAの修復を促進し、皮膚の免疫力を回復させる効果があることが判明しているという。

 今回の研究は、基底細胞がんや扁平上皮細胞がんなどの少なくとも2種類の皮膚がんの診断を最近5年間に受けた患者386人を対象に実施された。

 このうちの半数の患者には、ニコチンアミド500ミリグラムを1日に2回服用させ、残り半数にはプラセボ(偽薬)を与えた。

 今回の研究をめぐっては、ニコチン酸ではなく、ニコチンアミドが対象となっている点が強調された。広く用いられているビタミンB3の一種であるニコチン酸は、顔面の紅潮や低血圧を含む一部の副作用との関連が指摘されている。

 研究で対象となった30歳~91歳の患者らは、この治療法に対して高い認容性(患者が副作用に耐えられる程度)を示した。これらの患者らは、皮膚がんの病歴から発症リスクが高いとみなされている。

 研究ではまた、患者がサプリメントの服用を止めると、約6か月後に患者のがん発症リスクが再び上昇することも確認された。このことは、サプリメントを常時服用しないと効果が得られないことを示している。

「この治療法は今すぐにでも、診療の場にそのまま投入できる」とダミアン教授は話す。しかし、今回の研究では一般人向けの治療法や予防策としての試験は行われておらず、皮膚がん防止にはやはり日焼け止め剤が欠かせないと同教授は注意を促している。(c)AFP

2015年05月14日 (11:47)

コレステロールを下げる薬スタチンが肺がんを持つ人の死亡率を低減

特にシンバスタチンをはじめ脂肪に溶けやすいタイプのスタチンで効果強く
がん

 コレステロールを下げる薬「スタチン」を使うと、肺がんを患う人の死亡率を下げると分かった。

 アイルランドのベルファスト大学の研究グループが、がん予防についての専門誌、キャンサー・エピデミオロジー・バイオマーカーズ・アンド・プリベンション誌に2015年5月に報告した。

1万人以上のデータを解析

 肺がん細胞を使った実験、動物実験のデータによると、スタチンががんに抵抗する効果がある可能性は示されていた。このたび研究グループは、実際に肺がんを患っている人を対象として、スタチンを使っていると、がんによる死亡の危険度が低下するのかを検証した。

 1998年から2009年の間に新たに診断された肺がんの1万人以上を対象として調査した。英国のデータベースから薬の使用状況、2012年までの国のデータベースから死亡をそれぞれ調べている。「コックス回帰モデル」と呼ばれる方法で、がんと診断される前、診断される後のスタチン使用とがんの死亡の危険度との関連を分析した。関連する条件で調整している。

スタチンが死亡率を下げる

 診断後にスタチンを使った人では、肺がんによる死亡の危険度が11%低下すると分かった。

 さらに、2つの場合には、その危険度の低下の度合いは強まった。12回を超えて処方されていると19%低下、「シンバスタチン」をはじめとして、脂肪に溶けやすいタイプのスタチンを使っていると19%低下というもの。

 さらに、診断前にスタチンを使った人では、肺がんによる死亡の危険度が12%低下するとも分かった。

 研究グループは、今後、スタチンを使う人とニセ薬を使う人をランダムに分けて追跡調査して、さらに詳しく検証すると良いと勧めている。

 肺がんの診断を受けた人にとっては、参考としたい結果と言えそうだ。
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