ガン完全克服マニュアル

当ブログはガンを克服するための最新治療法を全て掲載しています。
ガンの部位別に適した治療法のわかる国内最大級の完全データベースです。

2009年1月28日より、新しく掲示板と、病院評価ランキングを追加しました。 どんどん活用して下さい。


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日本生化学大会で発表された新しい癌治療法SOLWEED

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2015年06月30日 (16:55)

大腸がんのチーム医療(2)大腸の新しい検査法 「CTコロノグラフィー」

 近年、大腸がんによる死亡者数および罹患(りかん)率が男女とも増加傾向にありますが、大腸がん検診受診率は低迷しています。受診率低迷にはさまざまな要因が考えられますが、その中でも「前処置が苦痛である」「怖い」などの心理的な理由で検査を敬遠される患者さんも少なからず見受けられます。

 今までの大腸がんの検査といえば大腸内視鏡や注腸エックス線検査が主流でしたが、当院では大腸がん検診の選択肢の一つとして、患者さんのニーズに応える目的で、苦痛が少なく客観的で再現性の高い検査としてCTコロノグラフィー(大腸CT検査)を導入しました。

 CTコロノグラフィーは大腸を炭酸ガスで拡張させてCT撮影を行い、画像処理することで、内視鏡を挿入しなくても内視鏡検査や注腸エックス線検査と同じような大腸の画像を作成し、観察・診断する検査方法です。

 検査の流れとしては、健診などで便潜血陽性の結果が出た場合、病院を一度受診していただき、検査の予約から前処置の説明を受けていただく必要があります。

 前処置は患者さんにとって一番心配な部分でもあると思われますが、当院ではCTコロノグラフィー専用食と清涼飲料水(または水かお茶)、下剤、ガストログラフィンを前日から服用してもらいます。検査を施行した患者さんからは検査食がおいしかったと評価をいただき、概ね前処置は楽だったと感想をいただいています。

 CTコロノグラフィーにおける前処置は、偽陽性や偽陰性の原因となる残便や残液の無い状態にするのが理想です。そのため便に色を付ける薬(ガストログラフィン)を飲んでいただきます。これは残便や残液が残っていた場合でも画像処理で消すことができるため死角がなくなり、病変の見逃しが減少します。

 またCTで撮影を行うことにより、大腸だけでなく他の臓器も観察することができ、装置の進化により被ばく線量も注腸エックス線検査に比べ半分の線量で行うことができます。最新の機器ではさらに少ない線量の報告もあります。ただし、メリットだけではありません。5ミリ以下のポリープは6ミリ以上のポリープに比べて検出率が落ちることや、病変が見つかった場合に、その場で切除などの処置を行うことができない点がデメリットとして挙げられます。


新しい検査法「CTコロノグラフィー」

 まだ全国的にも検査を行う施設が多くない現状で検査の標準化や精度向上など課題がありますが、少しでもCTコロノグラフィーで地域の人々に貢献でき、早期大腸がんの発見に寄与できるよう普及させていきたいと思っています。



 倉敷成人病センター((電)086―422―2111)

きのした・たくみ 倉敷南高、鈴鹿医療科学大卒。2001年倉敷成人病センター勤務。診療放射線技師。主にCTとシステム担当。X線CT認定技師。肺がんCT認定技師。
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2015年06月30日 (10:57)

切らずに治すがん陽子線治療 岡山大病院・津山中央病院市民公開講座


 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)と津山中央病院(津山市川崎)は5月末、同大Jホールで市民公開講座「切らずに治す がん陽子線治療」を開いた。両病院が共同運用する「がん陽子線治療センター」が来春、津山中央病院にオープンする。藤木茂篤・津山中央病院長ら3人の新しい放射線治療に関する講演の要旨を紹介する。

岡山大病院放射線科助教 勝井邦彰
腫瘍だけに集中照射

 放射線治療は臓器を摘出することなくがんを治したり、痛みや呼吸困難などがんに伴う症状を軽減または予防する。

 従来使用されてきたエックス線と同様、今回新たに導入する陽子線などの粒子線は、体外からの外(がい)照射で行う。エックス線は現在、がんの形状に応じて高圧で照射できる。しかし体表から数センチが線量ピークとなるため、体の奥にあるがんを治療するには複数方向から照射する必要があり、正常な臓器や組織にも不必要に当たる難点がある。

 一方、粒子線は腫瘍部分に線量ピークを合わせることができるので、不必要な照射を減らせる。

 例えば食道がん。エックス線ではお腹側と背中側から照射が必要だが、健康な心臓や肺などにも当たる。全国的な調査では、エックス線でがんが消失した182人のうち、1割以上が呼吸不全や心不全などで亡くなったというデータもある。陽子線は腫瘍だけに集中照射できるのが大きなメリット。副作用が減るのではと期待されている。

 陽子線治療は、水素原子の電子をはぎ取り、残った原子核(陽子)を加速器「シンクロトロン」で光の速さの70%まで加速、回転ガントリーで方向を変え、患者に照射する。食道がんのほか、肝臓や首周辺のがん、エックス線がききにくい腺がんなどに向いている。半面、広範囲の照射には適さない。

 照射は1日1回を最大週5回、合計で数回から30回以上。十分な説明の後に、照射時に体を固定する器具を作成。コンピューター断層撮影(CT)検査などを行って治療計画をつくり、医師や診療放射線技師、医学物理士らで計画を検討してから実際の治療を開始する。

 副作用として、二日酔いのような症状が出る場合があるほか、照射部位によってただれや皮膚の日焼け、脱毛などが起こる。数カ月~数年後に出る症状もある。医師は予想される副作用を治療前に必ず説明するので、納得してから治療を選択してほしい。

津山中央病院院長 藤木茂篤
総合病院で西日本初

 津山中央病院でがん治療する患者は年々増加しており、昨年は1285人。そのうち開胸、開腹内視鏡手術は根治性が高いが、適用となるのは約60%。40%は化学療法、放射線治療を行う。近年は放射線治療を適用する例が増加している。

 がん陽子線治療センターは、岡山大病院と共同で16年3月の運用開始を目指し、8月に施設完成、9月には試運転を始める予定。陽子線治療施設が全国でも10カ所と少ない中、地元大学病院との共同運用は、将来全国的なモデルとなるのではないか。

 同センターは中四国では初であり、総合病院としては西日本唯一でもある。入院対応可能で、がん以外の病気も同時管理しながら治療ができるのが利点。九州や近畿の患者にも選択肢の一つとなる。

 治療を受けるには、かかりつけ医からの紹介で、岡山大か津山中央の専門外来を受診してもらう。適用となればセンターで治療を受け、治療後の管理は行う。保険外診療で費用は約300万円と高額になる。がん保険の先進医療特約などを活用してほしい。

 高齢化の進展など社会情勢の変化とともに、医療情勢も変化している。がん患者の多くが、心臓病や糖尿病など複数の病を同時に患う複合疾患化が問題となっている。

 医療費も増加し続け、卒後臨床研修制度によって若手医師は都市部に集中している。今後地域医療を守っていくには、医療の効率化が求められている。あらゆる病院に同じ医療機器を導入するより、一つの地域で医療資源を有効活用していく方がいい。今回センターの共同運用で両病院が連携を強めたことは、良質な地域医療の促進につながる。

 センター運用に当たり岡山大病院は、粒子線治療の先進施設である兵庫県立粒子線医療センター(兵庫県たつの市)に医師4人を派遣し、治療のトレーニングを実施。16年1月には両病院に専用の外来を開設し、岡山大からは治療専門常勤医を派遣する。今年12月には津山中央病院の協力で専門講座を設け、大学病院として陽子線治療の研究にも力を入れる。

2015年06月29日 (17:01)

消えもせず増殖もしない「遅行がん」との付き合い方

 進行がん患者のCさんに、あるときこう言われたことがあります。
「標準治療だとデータが出揃っています。だから、いったんそれを選んでしまうと、“レールに乗ってしまう”気がして恐いのです」

 確かに、がんは部位ごとに、それぞれの治療法の治癒率から副作用の発生率まで、さまざまな数値が公表されています。それらのデータは、確かに透明性を担保してくれます。それをCさんは「(確率論で割り切れる)レールに乗ってしまう」と表現してくれたのでしょう。

 その気持ちを推しはかって言えば、「データに裏打ちされた次元とは別の、偶発的な出来事に恵まれる可能性のあるところに居続けたい」。そのような気持ちが、Cさんの心の奥底にあったのかもしれません。けれども私はその痛切な言葉を耳にして、「そういう心理になることもあるのだ」と興味深く思いました。医師として、そのような患者さんの心理に触れられたのは貴重な経験です。

 現代の医療の現場では「EBM」(Evidence Based Medicine)という言葉が盛んに言われます。「臨床結果に基づいた根拠のある医療」ということです。一定量以上の客観的なデータや、学会誌や医学雑誌に発表されるような根拠を重視する姿勢のことです。

 私たち医師は、EBMを第一に考えるように教えられ、自身を科学的たらんとして訓練し続けています。

■多額の出費を伴う代替療法をどう考えるか

 患者さんが、データの裏付けに乏しい代替療法を望まれることはよくあります。特に標準治療で策が尽きた場合、「代替医療にチャレンジしたい」という相談にも、私たちは向き合わねばなりません。

 『がんが自然に治る生き方』にあったような瞑想などには、賛同できる部分もあります。私の勤める病院でも、レイキやヨガなどの体験セミナーを開催することもあります。ただし、それはがんの完治を目指す手段としてではなく、あくまでリラックスや心身の癒しの手段としてです。それを取り入れたからといって、明らかな健康被害や金銭的な負荷を負わせるものではないから、安心しておすすめしている部分もあります。

 困るのは、少なからぬ額の出費を伴う代替療法のケースです。

 「高額な金銭と引き換えに、その患者さんはいったい何を得たいと願っているのか」

 本質的なことを言うと、医師はその部分について徹底的に考えるべきなのです。

 つまり医師というのは、科学的、医療的な面に判断していく頭脳的な役割と、患者さんの心理や、患者さんが紡ぎ出す物語に誠実に接していくメンタルケアの役割と、一人で二役を務めることが理想です。

 たとえば、標準治療を拒んでまでも代替医療を希望する患者さんや、厳しすぎる食事療法に傾倒しがちな患者さんには、医師が科学的な無効性を訴えるだけでは、足りないのです。

 患者さんとの対話の際には、次のような姿勢や話法も必要になってきます。

 「医師としては、その食事療法は絶対にすすめません。けれども、あなたの生き方にどうしてもその厳格な食事療法が支えになるのなら、私は止めません」

 しかし最もデリケートであるこのようなコミュニケーションの部分に関しては、少なくとも患者さんからみて不十分なところも多く存在しているようにも見受けられます。

 極端な例を挙げると、「余命はあと数カ月、治療の手立てはなし」というような余命宣告を突然行い、ホスピスなどへの終末医療への転換を提案して、治療の終了を告げる。非常に残念なことではありますが、そのような医師がいることも事実です。よその医療機関で、そのような宣告された患者さんが、私たちの病院に泣いて駆け込んでくることもあります。

 医師とは、揺るぎない事実を冷徹に見極めながら、それを伝えるときには、別の角度からも考える。そのような複眼的な思考が必要なのです。
■医師は「呪いの言葉」を口にしていないか

 実際のところ私たち医師は、毎日のように患者さんやご家族に厳しい言葉を伝えざるを得ません。病名の告知、短い予後、予想される治療の副作用、だんだんと体力が落ちていく経過の予告など、数え上げればきりがありません。

 ある医師はそれらの言葉をもって「呪い」と表現していました。確かに、むきだしの言葉を患者さんに突き付けることは、患者さんの気持ちを下げこそすれ、前向きにする要素は一つとしてないでしょう。

 患者さんが「代替療法を受けたい」という希望を口にしたとき、それを頭ごなしに否定してはいないか。それもある意味「呪い」で、患者さんがその治療法と前向きに生きていこうという気持ちまで萎えさせてはいないか。

 医師は本来、もっとその部分に敏感になるべきなのです。

 「もう先は長くないので、あとは自分の時間を大切に過ごして下さい」という類の言葉をかけられて、いったいどれほどの人が「自分の時間を大切に」過ごせるでしょうか。

 「死に向かって、前向きに生きる」というのは並大抵のことではないはずです。私たち医師は、患者さんとの「無配慮」な向き合い方について、反省が必要ではないでしょうか。

 もちろん、私自身が理想的なコミュニケーションを完全に実践しているというわけでも、明確な答えが見えているというわけでもありません。ですが本書は、科学者として、同時に心を持った一人の人間として「こういった患者さんたちと向き合う覚悟がまずは大切である」と反面的に教えてくれている面もあります。

 がんサロンなどで出会う患者さんは、前向きな方も本当に多いのですが、「死に向かって前向き」というよりも、あくまでも生に向かって前向きであり、「自分の人生を生き抜く」という決意を感じることが多いものです。

 このような患者さんたちに接していると、緩和ケアで教えられる「死を見つめ、受け入れることが大切」といった表現が、いささか綺麗事のようにも見えてきます。

 ただ、そのような方々も何もせずに突然そういった心境になるわけではありません。皆さん、多くの葛藤や苦しみを乗り越えた上で、そういった生き方を選んだことでしょう。誰しもが簡単に乗り越えられるような道程ではないはずです。

 特に本書で繰り返し目にする「治療法は自分で決める」「より前向きに生きる」「『どうしても生きたい理由』を持つ」といったメッセージには、私も同意できますし、多くの方の共感を呼ぶはずです。

■消えもせず、増殖もしないがん

 医療の究極の目的についても、本書は考えさせてくれます。

 がんという病気は一直線に悪化の一途を辿るものではありません。進行のペースは、千差万別です。

 中には、明らかに肉眼で見えるのに、数カ月、ときには年単位で、同じ状態を維持し続けるケースさえあります。

 そのような消えもせず、増殖もしないがんを「スロープレグレッシブ」(遅行性)と言い表します。

 その場合は、体に多大な負荷をかけてまで、抗がん剤などでがんを一気に小さくしようとするだけではなく、「共存する」「一緒に生きていく」という考え方を重視して、慎重に観察を続けながら柔軟性に満ちた治療方針に切り替えることもあります。進行がん=抗がん剤投与と考えるのはそれはそれで間違いだと思います。

 私は患者さんに必ず、「あなたはどのように生きていきたいですか」ということを尋ねています。医療の目的は闇雲に命を延ばすことだけに限りません。確かに命の長さは明確に計測ができます。しかし本来、長く生きることは「幸せ」を測る指標の一つに過ぎないはずです。

 医療の本当の目的は「人生を幸せに生き抜いてもらう手助けをすること」と私はとらえています。

 実際のところ「幸せ」とはそれぞれの人によって違うものであるし、量的には測ることができないものであるはずです。「がんを少しでも小さくする」「少しでも長く生きる」といった考え方から解放され、少しでも心豊かな瞬間が増えるとすれば、それも「幸せ」の一つの形ではないでしょうか。

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西 智弘(にし・ともひろ)
川崎市立井田病院・かわさき総合ケアセンター医師。2005年、北海道大学医学部卒。家庭医療を志した後、緩和ケアに魅了され、緩和ケア・腫瘍内科医として研修を受ける。2012年から現職。緩和ケアチームの業務を中心として、腫瘍内科、在宅医療にも関わる。日本内科学会認定内科医、がん治療認定医、がん薬物療法専門医。http://tonishi0610.blogspot.jp/
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川崎市立井田病院・かわさき総合ケアセンター医師 西 智弘 構成=山守麻衣

2015年06月29日 (10:53)

欧州CHMPが多発性骨髄腫の治療薬としてpanobinostatに肯定的意見

 スイスNovartis社は6月26日、多発性骨髄腫の治療薬として、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬panobinostat(LBH589)の承認に関し、欧州医薬品庁(EMA)の諮問委員会(CHMP)が肯定的意見を示したと発表した。panobinostatは、ボルテゾミブと免疫調整剤(IMiD)を含む2レジメン以上の治療を受けた再発・難治性の多発性骨髄腫患者に対し、ボルテゾミブとデキサメタゾンとの併用で投与される。承認された場合、欧州においてpanobinostatは多発性骨髄腫に対する初めてのHDAC阻害薬となる。

 今回のCHMPの勧告は、PANORAMA-1(PANobinostat ORAl in Multiple MyelomA)試験のサブグループ解析結果に基づく。PANORAMA-1試験は、再発および/もしくは難治性の多発性骨髄腫の患者を対象に、panobinostatをボルテゾミブ+デキサメタゾンと併用した群とボルテゾミブ+デキサメタゾンのみの群を比較した国際的な多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験。

 世界215施設の768人を対象に実施され、現在のところ多発性骨髄腫では最大の国際的試験である。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)だった。主な副次評価項目である全生存期間の最終データは得られていない。その他の副次評価項目には、全奏効率、奏効期間、安全性が含まれる。

 サブグループ解析は、同試験の対象患者のうち、ボルテゾミブと免疫調整剤(IMiD)を含む2レジメン以上の治療を受けた患者147人について行われた。

 サブグループ解析の結果、panobinostat群(73人)のPFS中央値は12.5カ月で、プラセボ群(74人)の4.7カ月に対し、PFSを7.8カ月延長させ、ハザード比は0.47(95%信頼区間:0.31-0.72)だった。

 主な非血液毒性は、下痢、倦怠感、吐き気、嘔吐だった。治療関連の血液毒性は、血小板減少症、貧血、好中球減少症、リンパ球減少症であった。

 QTc延長(480msec<QTc<500 msec)は1.3%、ベースラインからの変化(>60 msec)が 0.8%の患者で認められた。500 msecを超えるQTcの延長を示す患者はいなかった。

 心イベント(頻繁な心房細動、頻脈、動悸、洞頻脈)がpanobinostat群17.6%、プラセボ群9.8%に認められ、失神がそれぞれ6.0%、2.4%であった。有害事象による投与中止は36.2%だった。投与中止に至った主な有害事象は、下痢(4.5%)、無力症・倦怠感(それぞれ2.9%)、肺炎(1.3%)だった。

 Panobinostatは多発性骨髄腫に対して効果を示した最初のHDAC阻害薬。HDAC阻害薬によるエピジェネティックな効果は多発性骨髄腫患者において、細胞機能の修復に作用すると見られている。

 Panobinostatは、ボルテゾミブとIMiDを含む少なくとも2レジメンによる治療を受けた多発性骨髄腫患者に対し、ボルテゾミブとデキサメタゾンとの併用で、米国では2015年2月に、チリでは2015年5月に承認されている。この適応症に対する承認の継続は、検証試験において臨床的有用性を証明し記載することが条件となっている。

2015年06月27日 (17:07)

バイアグラで皮膚がんになるって本当? 専門家の答えは…

昨年、「バイアグラ」(一般名・シルデナフィル)を服用した男性で、皮膚がんの一種であるメラノーマになる危険性が服用していない人の2倍高かったことが、米内科専門医学誌「JAMA Internal Medicine」(2014; 174: 964-970)に報告された。これを受け、米ニューヨーク大学医学大学院のステーシー・ローブ准教授ら国際共同研究グループは、スウェーデンの男性2万人以上を対象に検証。その結果、バイアグラを含むPDE阻害薬の服用でメラノーマになる危険性は1.2倍と、昨年の報告よりも軽度ながら関連が認められたことを、姉妹誌の「JAMA」(2015; 313: 2449-2455)に報告した。ただし、ローブ准教授らは、バイアグラをメラノーマの原因として捉えることには大きな疑問が残るとしている。その理由とは…?

◆ED患者は2025年に3億人突破
たかがED(勃起不全)治療と侮ってはいけない。2025年には、世界のED人口は3億2,200万人に達すると試算されており、治療薬として最も多く処方されている「バイアグラ」などのPDE5阻害薬が死に至る可能性がある皮膚がんのメラノーマを引き起こすとすれば、大きな問題になるだろう。

今回の研究では、2006~12年にスウェーデンのデータベースに登録されたメラノーマ患者4,065人(メラノーマ群)と、メラノーマでない2万325人(対照群)を対象に検討した。対象はほとんどが白人男性で、PDE阻害薬(バイアグラ、レビトラ、シアリス)を処方されたことがある人はメラノーマ群で11%(435人)、対照群で8%(1,713人)だった。

分析の結果、PDE5阻害薬を服用していた人では、服用していなかった人に比べてメラノーマになる危険性が1.21倍に上がっていた。しかし、リスクが上昇していたのは処方回数が1回だけだった人だけで(1.32倍)、2回以上の人では認められなかった。

また、PDE5阻害薬の服用は、ステージ0~1の初期段階のメラノーマになる危険性と関連していたが(それぞれ1.49倍、1.21倍)、ステージ2~4の進行したメラノーマとは関連が認められなかった。さらに、短期間と長期の服用、3種類のPDE5阻害薬の間で差はなかったという。

◆因果関係が疑わしい理由
2014年の報告はアンケート調査から導き出したもので、メラノーマ患者も142人と少なく、そのうちバイアグラを服用していたのは14人のみだった。一方で今回の研究は、メラノーマ患者が4,000人以上、PDE5阻害薬を服用していたのは435人(うちバイアグラは275人)で、調査の精度はより高いと言える。

その今回の研究結果でも、メラノーマになる危険性が上がっていたのは1回処方された人だけで、2回以上処方された人では認められなかった。もし、バイアグラがメラノーマに関係するのならば、普通は服用量が多いほどリスクが上がるはずだ。また、進行したメラノーマとの関係も認められなかった。

これらのことから、ローブ准教授らは「メラノーマになりやすいという結果の背景には、収入や社会的地位、生活習慣などが関連している可能性がある」と指摘している。今回の研究でも、PDE5阻害薬を服用していた人はそうでない人と比べて高学歴・高収入で、学歴や収入はメラノーマと関連することが過去の研究で指摘されている。

こうした結果を総合して、ローブ准教授らは「PDE5阻害薬の服用によるメラノーマを危惧するより、むしろ日焼けを避けるなど皮膚がんの予防を常に心がけるべき」と勧めている。

【記事提供元】
あなたの健康百科
http://kenko100.jp/

Mocosuku編集部

2015年06月27日 (10:04)

「がんが消える」患者は決してゼロではない

 「アメリカでベストセラーとなり、日本でも版を重ねている」と聞いたのが、『がんが自然に治る生き方』(ケリー・ターナー著/プレジデント社)を手にとるきっかけでした。医師として、その人気の理由を知りたいと思いました。精読したあと、多くの方と本書の発するメッセージと、本書を読む際の注意点を共有したくて、患者さんや医療関係者を対象とした読書会で取り上げるに至りました。

 本書では、著者が調査・取材した「劇的な寛解」の100余りの事例から導き出された9つの共通点が仮説として示されています。世界中に、厳しい余命宣告を受けながらも、そこから劇的な快復を見せ、がんが消えたり長期生存したりする方たちがいるのです。

 また、著者が出会った腫瘍内科医たちは皆「がんを劇的に寛解させた患者」を診たことがある、と回答したそうです。

 かくいう私も、ここ10年ほどでがんが自然に寛解したり進行しない例については何件も目の当たりにしてきました。

 たとえば悪性リンパ腫と宣告され、抗がん剤治療をすすめられていたAさんという男性の患者さんがいます。Aさんは抗がん剤治療を頑なに拒み、途中からぱったりと病院に現れなくなりました。そして「具合が悪くなっては受診し、抗がん剤治療をすすめられると、姿を消す……」ということを繰り返していました。

 まるで“いたちごっこ”のような日々の末、ようやく抗がん剤治療に踏み切ろうとしたAさんの患部のCTを撮ったところ、進行しているに違いない……と思っていた病巣が見当たらなくなっていたのです。当時の私は主治医ではなく担当医として関わっていたのですが、「そもそも最初の診断が誤診だったのではないか? 」と問うAさんの怒りの表情は、今も瞼に焼き付いています。

 ※注:きちんと組織検査はしていましたしAさんは数年後、同じところにがんが再燃したため、誤診ではありませんでした。

■緩和ケア病棟から退院する人も

 また、次のような例もあります。ホスピスに入所してきたBさんという女性の「末期がん」と他院で宣告された患者さんのケースです。

 彼女は、余命約3カ月と宣告されていて、緩和ケア病棟に入るために自宅を売り払い、身辺整理を済ませてきました。しかし、入院後に何度検査をしても、がんの影は小さいまま。3カ月で亡くなるどころか1年以上たってもがんは大きくならず、日常生活にも支障はないので、ご自身の人生のためにも退院することをおすすめしたところ「資産も戻る家も処分してしまって帰る場所も無いのに」と、困惑していらっしゃいました。

 最終的にBさんは緩和ケア病棟から退院となり介護施設に移りましたが、その後もしばらく、がんは全く進行せず数年間長生きすることができました。

 もちろん、これらは一般的なことではなく極めてレアなケースです。しかしこのような自然な寛解だったり「進行しないがん」の可能性がゼロではない、という事実は、もっと知られてもよいと感じます。それに、抗がん剤治療をすることで寛解にいたる例も、固形がんであったとしても決してゼロではありません。

 しかも、AさんもBさんも、本書に挙げられている「9つの実践項目」、たとえば「抜本的に食事を変える」などの取り組みを、意識的に実践してはいなかったはずです。

 このように、がんとはある意味不思議な病気で、統計的な予測を覆す側面を少なからずはらんでいます。それにもかかわらず、本書では最初に「これは仮説です」と前置きしていながら、読んでいると「明日から実践しましょう」と書かれているところ、そして「これが『がんが自然に治る生き方』です」とタイトルに示しているところが、注意して読むべき本と思った理由です。

■「治療の手引き」として読むべきではない

 本書に挙げられていた「劇的な寛解」のある事例についても指摘すべき点があります。

 ドンナさんという58歳の女性のケースです。

 彼女はステージ3の進行性結腸がんと診断され、腸の切除手術を経て、人工肛門を形成するに至ります。そして術後数週間後から、再発を抑えるための抗がん剤治療に挑みます。しかし白血球減少などの副作用で集中治療室に入院することになってしまった彼女は医師から、今後の抗がん剤治療の中断と帰宅をすすめられることになります。

 そこでドンナさんが選択したのは、カナダの「クーガーマウンテンセラピー・センター」で行われる、鍼とハーブによる集中治療のプログラムです。それは「抗がん剤を身体から出しきったほうがよい」という瞑想サークルの友人の助言によるものでした。

 プログラムの期間中、ドンナさんは健康的な野菜と魚の料理を楽しみ、磁器パルサー発生装置による治療を受け、さらには参加者との交流で過去の感情を発散させていたそうです。

 当初は、「歩くのもままならない」という状態で到着した彼女でしたが、10日間のプログラムが終了したときには何キロも歩けるようになっていたといいます。

 それから彼女は通常の生活に戻り、愛する孫の成長を見守り、肉や小麦、砂糖、乳製品を控えた食事療法、ビタミン剤の摂取や瞑想を続けます。そして退院から2年目、人工肛門を外せるまでに快復を遂げます。さらにそれから6年以上経っても、ドンナさんは小康状態を保ち、孫の子守りやボランティア活動に励んでいるのだそうです。

 この描写から、「クーガーマウンテンセラピー・センターのプログラムに参加した結果、元気になった」というメッセージを一般的には読み取るかもしれません。しかし、こういったケースを「劇的な寛解」と取り上げていることも、本書を注意して読んだ方がいい理由のひとつです。

 もちろん、このプログラムがドンナさんのメンタル面を強化してくれたということはあるかもしれません。しかし厳密に言えば、彼女がこのプログラムに参加をしていなくても、快方へと向かっていた可能性は高いのです。

 なぜなら一般的に、抗がん剤治療の副作用で体調が悪かったのであれば、それを中止するだけでも、体調の快復が得られることは珍しくはないからです。そして、ステージ3で手術をしたのであれば、その後抗がん剤をしなくても再発しない、という可能性も少なくはなく、つまりはこのプログラムで治った、というよりはがんの手術でがんが治った、という可能性の方が高いのです。

 この9つの実践で万人が治るわけではない「仮説」である以上、この本をそういった「治療の手引き」としてとらえるならそれはやはり注意した方がよいと言わざるを得ません。でも、その点に注意したうえで、前向きに生きるためのヒント、がんを持ちながら生きるためのヒントを得るための本としては、読む価値があるかもしれません。

 我々医療者は、科学者として伝えるべきことはきちんと伝えるべきだし、危険な治療法や詐欺に患者さんが向かおうとしているのなら、それは止めるべきと思っています。しかし一方で、患者さん達がいかに前向きに人生を生ききることができるかを常に考え続けないとならないとも思っています。この本を読んだことをきっかけに、患者さんが前向きな希望を持てた、というのであれば、この本はひとつの役割を果たしたと言えると思いますし、その「希望」自体を私が否定するものではありません。それならば私は、人間としてその希望を支えつつ、医学の科学者としてアドバイスをしつつ、患者さんの生きる道に寄り添って行きたいと思います。

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西 智弘(にし・ともひろ)
川崎市立井田病院・かわさき総合ケアセンター医師。2005年、北海道大学医学部卒。家庭医療を志した後、緩和ケアに魅了され、緩和ケア・腫瘍内科医として研修を受ける。2012年から現職。緩和ケアチームの業務を中心として、腫瘍内科、在宅医療にも関わる。日本内科学会認定内科医、がん治療認定医、がん薬物療法専門医。http://tonishi0610.blogspot.jp/
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川崎市立井田病院・かわさき総合ケアセンター医師 西 智弘 構成=山守麻衣

2015年06月26日 (16:10)

欧州でもペルツズマブを用いた乳癌術前補助療法が承認に近づく

 スイスRoche社は、2015年6月26日、欧州で、同社のペルツズマブを含むレジメンが、再発リスクが高い、局所進行性または炎症性でHER2陽性の早期乳癌患者に対する術前補助療法として、承認に向けて前進したと発表した。

 欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHAMP)が、トラスツズマブ+化学療法にペルツズマブを加えたレジメンの承認を勧告した。

 欧州での承認申請は主に、フェーズ2 NeoSphere試験で得られた病理学的完全寛解(pCR;手術の時点で原発巣およびリンパ節転移巣などに癌細胞が見つからない状態)達成率に基づく。この試験は、新規診断の、局所進行性または炎症性のHER2陽性早期乳癌患者417人を登録し、以下の4通りの術前補助療法に割り付けて12週間適用したものだ。ドセタキセル+トラスツズマブ、ペルツズマブ+ドセタキセル+トラスツズマブ、トラスツズマブ+ペルツズマブ、ドセタキセル+ペルツズマブ。これらの術前療法を完了後に手術を行った。

 pCR達成率は、ドセタキセル+トラスツズマブ群が21.5%、ペルツズマブ+ドセタキセル+トラスツズマブ群は39.3%で、両群間の差は有意だった(p=0.0063)。なお、トラスツズマブ+ペルツズマブのpCR達成率は11.2%、ドセタキセル+ペルツズマブでは17.7%だった。

 ペルツズマブを用いるレジメンの有害事象発生率は、トラスツズマブ+ドセタキセル群と同様だった。ペルツズマブ・レジメンを適用された患者に最も多く見られたグレード3以上の有害事象は好中球減少症で、44.9%に報告された。続いて、発熱性好中球減少症(8.4%)、白血球減少症(4.7%)、下痢(5.6%)が多く見られた。

 ペルツズマブは、すでに米国と他の20カ国で、HER2陽性の早期乳癌患者に対する術前補助療法に用いられている。

 また、HER2陽性早期乳癌患者に対する術後補助療法にペルツズマブを用いるフェーズ3 APHINITY試験が進行中で、得られるデータは、乳癌治療におけるペルツズマブのさらなる可能性を明らかにすると期待されている。

2015年06月26日 (10:46)

プロテアソーム阻害薬ボルテゾミブがマントル細胞リンパ腫へ適応拡大

 ヤンセンファーマは6月26日、プロテアソーム阻害薬ボルテゾミブが、中悪性度リンパ腫であるマントル細胞リンパ腫への適応追加の承認を取得したと発表した。

 ボルテゾミブのマントル細胞リンパ腫への適応拡大は、LYM3002試験を主要な試験成績として行われたもの。LYM3002試験は、未治療のマントル細胞リンパ腫患者を対象に、R-CHOP療法とボルテゾミブを含むVcR-CAP療法とを比較した日本を含む国際共同フェーズ3試験。試験の結果、VcR-CAP療法はR-CHOP療法に比べて主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を有意に延長することが明らかになっていた。

2015年06月25日 (16:29)

私たちにとってなじみ深い飲み物に死亡リスクを下げる効果があった!?

 緑茶には、カテキンなど健康に良いといわれている成分が含まれていることが知られていて、以前に肥満予防の効果があることをお伝えしたことがあります。

 これまで、緑茶と日本人の主な死亡要因であるがん、心臓病、脳卒中などの脳血管疾患、肺炎との関係はあまりよく分かっていませんでした。

 国立がん研究センターの研究グループは、がんや心筋梗塞や動脈硬化などの病気になっていない40~69歳の男女約9万人を対象にして、緑茶の摂取量と全死亡および死亡要因との関連を調べました。

 具体的には、緑茶を飲む量を1日1杯未満、毎日1~2杯、3~4杯、5杯以上飲むという4つのグループに分けて、グループ毎に調査期間中に死亡した人数とがん、心臓病、脳血管疾患、呼吸器疾患(肺炎など)による死亡リスクについて、18年~21年にわたる追跡調査を行いました。

●緑茶を飲むほど死亡リスクが下がった

 その結果、緑茶を1日1杯未満飲むグループを基準として比較した場合、死亡リスクは、男女共に緑茶を飲む量が多いグループほど死亡リスクが低下する傾向がみられました。

 次に死因別に調べてみると、男性の場合、1日3杯以上緑茶を飲んでいる人は、ふだん緑茶を飲まない人に比べ、脳血管疾患や呼吸器疾患による死亡のリスクが低くなることが分かりました。

 女性の場合では、1日3杯以上緑茶を飲んでいる人は、心臓病による死亡のリスクが低くなっていました。一方、がんによる死亡リスクについては、男女ともに緑茶を飲む量との関連はなかったそうです。

●死亡リスクが低くなった理由は

 なぜ緑茶を飲む量が多い人の死亡リスクが低くなったのでしょうか?

 研究グループは以下の3つの効果をあげています。

・カテキンによる血圧、体脂肪、脂質、血糖値の改善による効果
・カフェインによる血管の内側の修復および、それにより血管が健康に保たれた効果
・カフェインによる気管支の拡張、呼吸器の機能の改善による効果

 食後にお茶を飲むようにすると1日3杯になります。これまで緑茶を飲む習慣がない人は、食後にお茶を飲むことから始めてみてはいかがでしょうか。

●編集部より:

 本記事は自宅で遺伝子検査ができる「MYCODE(マイコード)」のサイト内で掲載している情報を転載したものです。

 MYCODEトピックスでは、実は知らなかった意外な食事や健康法、気になる病気の新発見情報など、生活改善の最新ネタをお伝えしていきます。今日から始められるダイエットや病気の予防など、思わず人に話したくなる日々の生活改善のヒントをお届しています。

2015年06月25日 (10:37)

進行がんにも効果発揮する 患者の負担減の「IVR治療」とは

 病気の診断として、X線や超音波、CTやMRIなどの画像診断が行なわれている。これらの機器を使い、リアルタイムで体内を見ながら、カテーテルなどを挿入し、治療を行なうのがIVR(画像下治療)だ。狭窄(きょうさく)や閉塞した血管や胆管、気管の拡張や閉塞性動脈硬化症に対するステント留置などが行なわれている。傷口が小さく、患者の負担が少ない治療だ。近年IVRが、がん治療にも応用され、効果をあげている。

 日本医科大学付属病院放射線科IVRセンターの村田智准教授に話を聞いた。

「IVRのがん治療で、一般的に行なわれているのが、肝がんに対する肝動脈化学塞栓(そくせん)術です。脚の付け根の動脈からカテーテルを入れ、肝臓内のがんの近くまで持っていき、がん細胞に栄養を運ぶ血管に抗ガン剤を注入し、腫瘍が栄養とする血管を医療用ゼラチンで塞栓する治療です。塞栓することで、血管内の抗ガン剤の濃度が高くなり、がん細胞を攻撃することができるようになります」

 抗ガン剤が、がん細胞に正確に届いているかをチェックするために、血管内に造影剤を注入し、その流れをX線で撮影する血管造影とCTを合体させたアンギオCTシステムを利用する。がんを特異的に攻撃できるので、治療成績がよく、合併症が少ないのが特徴だ。

 この施設では、骨盤内の臓器に発生する進行した膀胱がん、直腸がん、子宮がんなどを対象に全国で唯一、閉鎖循環下抗ガン剤灌流療法を実施している。高濃度の抗ガン剤をがん細胞内で灌流させることで、がんを死滅させる治療だ。高濃度の抗ガン剤を直接がんに流す方法としては、以前から動注(どうちゅう)化学療法があった。

?しかし、抗ガン剤が一時的にがんに流れても、やがて全身を巡る。これでは正常細胞までも影響を受け、副作用の危険性があり、あまり実施されなくなっている。

「閉鎖循環下抗ガン剤灌流療法は、骨盤内に入る血流と出ていく血流を一時遮断して、骨盤内だけで血液が循環するような状態にしてから、高濃度の抗ガン剤を流す治療です。進行して手術ができない症例や再発などに対して治療を行なっています」(村田准教授)

 脚の動脈からカテーテルを入れ、腹部大動脈と下大(かだい)静脈の中でバルーンを膨らませ、骨盤内の臓器への血流を遮断する。同時に太ももをベルトで締めて、下肢に向かう血流も遮断する。そこに高濃度の抗ガン剤を動脈から流し、ポンプで鼠径(そけい)部の静脈に通した左右2本ずつの管から吸引して、再び動脈に戻す。

 これで抗ガン剤が骨盤内を灌流し、がんを攻撃することができる。流す時間は約30分で、処置後は血液透析で抗ガン剤を完全にろ過する。

 この他、膵がんや肝がんでも臓器への血流を遮断し、同様の治療を行なっている。副作用が少なく、高い有効性が確認されている。現在は自費診療のため、先進医療への申請を準備中だ。

■取材・構成/岩城レイ子

※週刊ポスト2015年7月10日号

2015年06月24日 (16:38)

中高年は要注意の病気のシグナル(4)おしっこの異常

尿の異常は病気のサインです。血尿をはじめ、乏尿、無尿などがありますが、意識していないと気づくのが遅れる場合もあります。さまざまな尿の異常の特徴をよく知って、病気の可能性を疑い、適切な受診につなげていくことが大切です。

◆肉眼的血尿と顕微鏡的血尿

尿に血が混ざることを「血尿」といいます。これは腎臓や尿道の病気のサインです。比較的男性より女性に多く見られます。また、血尿が発見される確率は、加齢とともに上昇します。血が混ざっていることが目で見てわかる状態を「肉眼的血尿」、色の変化が見た目ではわからないものを「顕微鏡的血尿」と呼びます。

いずれも非常に重要な病気のサインです。膀胱がんの85%は、肉眼的血尿をきっかけに発見されます。また、腎臓がんも肉眼的血尿をきっかけに見つかることが少なくありません。また、顕微鏡的血尿でも、がんなどが発見されることがあるので注意が必要です。

◆血尿の原因となる病気

血尿の原因は、がんや結石、膀胱炎などの炎症、腎臓の病気などさまざまです。
顕微鏡的血尿を起こす主な病気は、腎臓の糸球体(しきゅうたい)に原因があることがあります。この場合尿にタンパク質が混ざっているかどうかが重要なサインです。

血尿を伴うことがあるがんには、「膀胱がん」「腎臓がん」「前立腺がん」「尿管がん」「腎盂がん」──などがありますが、いずれも早期発見が重要です。中でも、膀胱がんは顕微鏡的血尿で診断されるがんの中で最も多いものです。

また、「尿路結石症」では、ほとんどが顕微鏡的血尿を伴います。「膀胱炎」でも血尿や膿尿(白血球が混じった濁りのある尿)を伴う場合があります。このほか、腎臓の血管の奇形でも血尿をきたすことがあります。

◆乏尿と無尿

健康な成人の場合、24時間の平均尿量は、男性は1500ml、女性は1200mlと言われています。腎臓における尿の生成が少なくなり、1日の尿量が400ml以下になった場合を「乏尿」と呼びます。これは腎機能の急激な低下をきたした「急性腎不全」に特有の症状です。さらに症状が進み、尿量が極端に減少して1日尿量が100ml以下になった場合を「無尿」といいます。

膀胱内の尿を排出できない「尿閉」とは区別が必要です。尿閉は膀胱に尿が溜まっているため、強い尿意を自覚したのちに下腹部に激痛が生じます。一方、乏尿や無尿の場合は尿そのものの生成量が減っている、もしくは生成した尿を膀胱へ運ぶための経路に問題があるため、尿意などの症状がないという違いがあります。

2015年06月24日 (11:03)

化学療法抵抗性RAS野生型で転移のある大腸癌に対しパニツムマブはOSを有意に改善

 米Amgen社は6月18日、化学療法抵抗性KRAS exon2野生型で転移を有する大腸癌において、パニツムマブとbest supportive care(BSC)の併用療法を評価したフェーズ3試験(Study 0007)で、全生存期間(OS)が有意に改善し、主要評価項目に達したと発表した。またパニツムマブによりRAS野生型(KRAS exon 2,3,4変異およびNRAS変異がない)患者においてもOSが改善した。

 試験は国際的多施設共同無作為化オープンラベル試験として実施された。化学療法抵抗性、KRAS exon2 野生型で転移を有する大腸癌患者を、パニツムマブ(6mg/kgを14日毎に投与)とBSCを併用する群とBSC単独群に1:1の割合で割り付けた。

 主要評価項目はOS、副次評価項目はKRAS野生型患者における無増悪生存期間(PFS)、RAS野生型患者におけるOSおよびPFSであった。

 この結果、パニツムマブ群では主要評価項目であるOSは統計的有意に改善し、副次評価項目も有意に改善した。パニツムマブ群で観察された有害事象はこれまでに報告されていた安全性プロファイルと一致していた。詳細な結果は今後開催される学術集会で報告され論文化される予定。

 パニツムマブは米国では2006年9月に単剤療法として、フルオロピリミジン、オキサリプラチン、イリノテカンを含む治療で増悪したEGFR陽性の転移を有する大腸癌患者を対象に承認された。また2014年5月に、パニツムマブはFOLFOXとの併用で、KRAS exon2野生型の転移を有する大腸癌患者のファーストライン治療として承認されている。

2015年06月23日 (17:54)

子宮頸がんは死亡率増加、肝がんは死亡率減少が大幅に加速

 第51回がん対策推進協議会が、6月10日、厚生労働省内で開かれ、2012年からの5カ年計画である「第2期がん対策推進基本計画」(がん基本計画)の進捗状況を示す中間評価をまとめた。

 がん基本計画では、3つの全体目標を掲げており、その1つは、2005年からの10年間で「がんの年齢調整死亡率(75歳未満)の20%減少」だ。しかし、国立がん研究センターがん情報対策センターの推計では、2005~2015年におけるがんの年齢調整死亡率の減少率は17%程度にとどまり、達成が難しい見通しとなった。20%の減少の達成が難しくなったことについて中間報告では、喫煙率半減、がん検診受診率50%が実現できなかったことが要因と分析している。

 2005~15年の年齢調整死亡率の推移はがん種により大きく異なっているが、最も死亡率の推計減少率が大きかったのは肝がんで47.9%減だった。胃がんも30.8%減少する見込みだが、肺がん(7.5%減)、大腸がん(9.1%減)は減少率が鈍化した。乳がんについては1995~05年は13.7%増だったが、05~15年は0.1%減となり、ほぼ横ばいになる見込み。逆に増えているのが子宮頸がんで、5.9%増加する見通しだ。

からだの苦痛が軽減したと回答したのは6割弱
 今回、初めて、厚生労働省の指標研究班(代表者は国立がん研究センターがん対策情報センター長の若尾文彦氏)が、がん診療連携拠点病院(以下、がん拠点病院)で治療を受ける患者に対し「患者体験調査」を実施(調査票回収率55.2%)。その結果が中間報告に反映された。

 がん基本計画では、2つ目の全体目標として、「全てのがん患者とその家族の苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上」を掲げている。これに関して、患者体験調査で6729人の患者からの回答を集計したところ、「苦痛の制御された状態で、見通しをもって自分らしく日常生活が送ることができている(からだの苦痛の軽減)」と答えた人は57.4%にとどまることが明らかになった。また、「自分の治療について納得のいく治療を選択することができた」と回答した人は84.5%、治療を開始する前に医師からセカンドオピニオンを受けられることの説明を受けた人は40.3%だった。

 第2期がん基本計画で新たに加わった3つ目の全体目標「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」の達成率についても患者体験調査によって検討。家族からの孤立を感じている人は30.7%、職場や近所の人など社会からの孤立を感じている人は22.3%だった。「がん患者の家族の悩みや負担をやわらげてくれる支援・サービス・場所がある」と思う人は37.1%と少なかった。就労とがん治療を両立させるために勤務先から支援が得られたがん患者の割合は68.3%、がん休職後の復職率は84.5%、がん患者のために退職した患者のうち新規就労した人は47.2%だった。

 同研究班は、169か所のがん拠点病院の院内がん登録とDPCデータから5大がん(肺がん、乳がん、肝がん、胃がん、大腸がん)の12~13年2年間の標準的治療実施率も調べている。報告によると、標準的治療として実施すべき項目のうち低率だったのは、「乳房切除後高リスク症例放射線療法実施率」33.1%、「肺がん術後化学療法実施率」45.0%、「大腸がん術後化学療法実施率」49.6%だった。また、吐き気・嘔吐の副作用が高頻度に出やすい化学療法を行う際には、あらかじめ制吐剤を処方するのが世界標準だが、「高度催吐性リスク化学療法制吐剤処方率」は60.5%と低かった。そもそも、全国にがん拠点病院の整備したのは、どこに住んでいてもレベルの高い最適な治療を受けられる「がんの均てん化」が目的だったが、未だに標準的治療が浸透していない病院も少なくないようだ。


「信頼性の低い情報発信や広告に何らかの規制や指導を」

 協議会委員でNPO法人がんと共に生きる会副理事長の濱本満紀氏は、患者・家族の相談にのってきた経験から、患者の選択も科学的根拠に乏しいインターネット・報道・書籍等や広告に振り回されているとし、次のように要望した。「もう治療法がないと言われた、またはより体に負担が少ない治療を求める患者が、藁にもすがる思いで、信頼性に劣る高額な治療に走ったり、本来受けられるべき治療を受けなかったりで、取り返しのつかない状態に陥った例が後を絶たない。信頼性の低い情報発信や広告に何らかの規制や指導を検討して欲しい」――。

 さらに、同協議会では、「今後のがん対策の方向性について~これまでに取り組まれていない対策に焦点を当てて~」とする提言をまとめ、今後推進が必要な事項として、(1)将来にわたって持続可能ながん政策の実現、(2)全てのがん患者が尊厳をもった生き方を選択できる社会の構築、(3)小児期、AYA世代(思春期と若年成人世代)や高齢者等のライフステージに応じたがん対策の推進を求めた。最後に、同協議会会長でがん研究会有明病院長の門田守人氏は、「中間評価と『今後のがん対策の方向性について』を次のステップにつなげ、がん対策を前進させていただきたい」と強調した。

2015年06月23日 (10:27)

メディネットが九州大学から成人T細胞白血病の治験薬ATL-DC-101の製造支援業務の委託を受ける

 メディネットは6月19日、九州大学から成人T細胞白血病を対象にした治験薬ATL-DC-101の製造支援業務の委託を受けたと発表した。

 メディネットは、2011年7月から九州大学先端医療イノベーションセンターに設置された細胞培養加工施設(CAMI-CPC)の運営管理業務、イノベーションセンターで実施される免疫細胞治療に必要な細胞培養技術者、細胞培養加工に関わる製造技術・ノウハウ、信頼性保証技術などを提供していた。

 九州大学は九州がんセンターからの委託を受け、医師主導治験「病因ウイルス特異抗原を標的とした成人T細胞白血病既治療例への新規複合的ワクチン療法:抗CCR4抗体を併用した自家樹状細胞療法(第Ia/IIb相試験)」(研究代表者:九州がんセンター末廣陽子細胞治療科・血液内科医長)について、厚生労働科学研究費補助金の分担研究として、ATL-DC-101の製造をCAMI-CPCで行う予定となっている。

2015年06月22日 (16:48)

ベースラインのAFP値上昇進行肝細胞癌対象に抗VEGFR2抗体ラムシルマブの新たなフェーズ3試験が開始へ

 米Eli Lilly社は、ベースラインのαフェトプロテイン(AFP)値が上昇している進行肝細胞癌を対象に、抗VEGFR2抗体製剤であるラムシルマブを投与する新たなフェーズ3試験REACH-2を近く開始する。

 Lilly社は肝細胞癌患者を対象に、セカンドラインとしてラムシルマブを投与したフェーズ3試験REACHを既に実施、この試験の結果がThe Lancet Oncology誌に掲載されたと6月19日に発表した。

 REACH試験は、ソラフェニブ投与後の肝細胞癌患者にラムシルマブ投与と支持療法を行う群(ラムシルマブ群)と、プラセボ投与と支持療法を行う群(プラセボ群)を比較した、世界規模で実施された無作為化二重盲検試験。主要評価項目の全生存期間(OS)中央値が、ラムシルマブ群9.2カ月、プラセボ群7.6カ月だったが、ハザード比0.866(95%信頼区間:0.717-1.046)、p=0.1391で統計学的に有意な延長は認められなかった。しかし、事前に規定されたサブグループ解析の結果、ベースラインのAFP値が400ng/mL以上の患者では有意なOSの延長が確認された。AFP値が400ng/mL以上の患者のOS中央値は、ラムシルマブ群が7.8カ月、プラセボ群が4.2カ月。ハザード比0.674(95%信頼区間:0.508-0.895)、p=0.0059だった。

 このサブグループ解析の結果を受けて、REACH-2試験が実施される。REACH試験と同様に、ラムシルマブ投与と支持療法を行う群とプラセボ投与と支持療法を行う群を比較する、無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験となり、主要評価項目もOSだ。ClinicalTrials.govによると試験実施国には日本も含まれている。

2015年06月22日 (11:30)

切除不能な進行・再発の胃癌を対象にラムシルマブが発売

 日本イーライリリーは6月22日、切除不能な進行・再発の胃癌を対象にラムシルマブを発売した。ラムシルマブはVEGF-R2に対する抗体製剤で、進行胃癌患者を対象にした2つの臨床試験(REGARD、RAINBOW)で、セカンドラインとして全生存期間と無増悪生存期間の両方で統計学的に有意な改善を示していた。

 承認された用法・用量は「通常、成人には2週間に1回、ラムシルマブとして1回8mg/kgをおよそ60分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する」とされている。薬価は100mgバイアル7万5265円、500mgバイアルが35万5450円。

 22日に開催されたラムシルマブの発売記者会見で国立がん研究センター先端医療開発センターセンター長の大津敦氏は、「フェーズ1で胃癌患者1例で部分奏効が認められ、単剤でも効くというところに注目していた。ラムシルマブは胃癌領域で、OS延長を示した初めての血管新生阻害薬になった」と語った。

2015年06月20日 (16:48)

中国初の抗がん漢方薬、米国で第3期臨床段階に入る―中国メディア

2015年6月29日、浙江中医薬大学はこのほど記者会見を開き、中国が独自の知的財産権を持つ抗がん中医薬「康莱特注射液」がアメリカ食品医薬品局(FDA)の審査に合格し、第3期臨床段階に入り、米国のがん患者の間で使用を拡大したと発表した。同製品は米国で第3期臨床段階に入った、初の中医薬注射剤となった。人民網が伝えた。

同製品は中国工程院院士、浙江中医薬大学教授の李大鵬(リー・ダーポン)氏が率いる研究チームが、超臨界二酸化炭素流体抽出などの世界トップレベルの技術を用い、「ヨクイニン」から抗がん成分を抽出し生産した、安全で即効性が高く、高い生産技術を持つ静脈注射用乳剤だ。同製品は米国、日本、EUなど11の国と地域で発明特許を出願し、ロシアなどの国から薬品登録証書を取得し、販売に成功している。

第2期臨床試験の主要指標によると、同製品を使用した患者の生存期間中央値は、米国の通常の抗がん剤を使用した患者を1.9カ月上回り、奏効率は85.7%上回った。前者の1年間の生存率は26.9%で、後者は9.1%。前者の無疾患生存期間中央値は114日で、後者の57.5日を大幅に上回った。米サイエンス誌は、同製品は麻黄素や青蒿素の発明に続く、特許を有する代表的な成果になったと称賛した。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)

2015年06月20日 (10:15)

竹原がん手術から1年 妻に感謝 「1人だったら諦めていた」

 ボクシングの元WBA世界ミドル級王者で、昨年6月にぼうこうがんの手術を手術を受けたタレントの竹原慎二が1日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)で、術後1年が過ぎた現状と、闘病を支えている妻・香織さんへの思いを語った。

 竹原のがんが判明したのは13年の年末。それ以前から頻尿を覚え、ぼうこうえんや前立腺炎などと診断されていたが、大規模な血尿が出たことで診察を受け直し、「浸潤性ぼうこうがん」であることが判明した。この時点で5年生存率が「40(%)を切っていますね」と宣告されてしまった。

 「だめだと思いました」と絶望した竹原を支え抜いたのが妻の香織さんだった。ぼうこうを全摘出しなければならなかった竹原のために、小腸を用いて新たなぼうこうをつくる術式を調べたり、がんの症状を軽減する民間療法を探したりし、竹原に「パパを絶対、死なせないから」と寄り添った。

 番組では香織さんからの手紙も紹介された。「大手術から1年がたちました。今こうして以前と変わらない毎日が過ごせていることにとても感謝しています」、「自分の経験を公表することで同じ思いをしている方々の元へ勇気を届けてください。第3の人生のスタートです」といった妻からの言葉を聞いた竹原の目には涙が。「1人だったら諦めてますよ。もういいやって」とがん発覚当時を振り返り、「いい人を見つけたなあと思いますね」としみじみと感謝した。

 現在はがんの再発がないか経過を観察している。竹原は「生存率が30%だろうが20%だろうが僕はチャンピオンになったんだと。チャンピオンになる確率は何%だと思えば、(生存する方が)全然高いじゃないですか。そう思って大した事ないんだと気持ちを切り替えています」と病気と真っ正面から向き合っていることを明かした。

2015年06月19日 (16:29)

免疫療法の実態

NK細胞療法(免疫療法)をご存知でしょうか?
近年、免疫療法だけを行うクリニックが増えています

その理由に儲かるということがあるのはご存知でしょうか?

培養費用は2万~4万くらいですが、治療費は1クール100万以上かかります。
奏功率は大手が発表しているデータを参考にすると5%くらいでしょうか。

費用対効果をよく考える必要があります。

2015年06月19日 (10:50)

残留iPS細胞を選択的に除去する技術を開発、ALA技術を応用


 SBIファーマは2015年6月8日、リプロセルとの共同研究で、iPS細胞由来の分化細胞を用いた再生医療で問題となる残留iPS細胞を、5-アミノレブリン酸(ALA)を使って選択的に除去する技術を開発したと発表した。

 従来、iPS細胞から心筋・神経・肝臓などの細胞を作製する際には、iPS細胞が変化せずに残留することがあり、それが生体に移植した際にがん化する恐れがあった。そのため、体細胞に変化した細胞群の中から、効率的に残留iPS細胞のみを除去する技術の開発が求められていた。

 同研究では、がん細胞とiPS細胞に共通する特徴に着目。ALAを含んだ培養液中で、iPS細胞から変化させた体細胞に特殊な条件で光照射することで、残留iPS細胞のみを選択的に除去することに成功した。

 ALAは、再生医療に適する安全なアミノ酸で、正常組織では人体に多様な働きを持つヘムという物質へ変化する。一方、がん組織では、プロトポルフィリンIXという物質へと変化し、蓄積するという特徴がある。このプロトポルフィリンIXは、特殊な波長の光を浴びると細胞を破壊する物質を生成することから、ALAは海外ではがん治療(光力学治療:PDT)の薬として承認されているという。

 同技術は、iPS細胞技術を再生医療に応用する際に、大きな課題を克服する画期的な技術になるという。今後、再生医療を目指した研究開発の他、事業的用途としても幅広い利用が見込まれるとしている。

2015年06月18日 (16:53)

がん細胞だけピンポイントで狙う体幹部定位放射線治療の成果

 従来の放射線治療は、がん細胞の周囲にある正常細胞を傷つけないように、低い線量を何回にも分けて照射するため、長期の治療期間が必要だった。体幹部定位(たいかんぶていい)放射線治療(SBRT)は、がん細胞だけをピンポイントで狙うことで、周囲の正常細胞へのダメージを極力減らすために開発された技術だ。

 1960年代に頭部病変に対して、開発されたガンマナイフが最初で、その後にIT技術や、照射技術の進歩により発展し、体幹病変に対してはSBRTが応用されるようになった。日本では、1998年に肺がんへの治療成績が報告されている。東京放射線クリニックの柏原賢一院長に話を聞いた。

「従来の放射線治療は、1日2Gy(グレイ)を30~35回、総量60~70Gy照射するので、治療期間は1か月半~2か月ほどかかりました。それに対し、SBRTは保険診療ですと1日あたり、10~12Gyを外来で4~5回照射、約1週間で完了です。1期の非小細胞がんの治療後、2年生存率が75%という報告もあり、有効な治療効果をあげています」

 1回の照射時間は数分で、治療は約30分で終了する。がんの位置や大きさによっては、呼吸を止めてもらう必要があり、その場合は1時間程度かかることもある。

「保険適用は、5センチ以内、3個までですが、現在は9センチという大きながんに対しても、自費診療でSBRTを行なっています。治療1か月後から、がんが小さくなり、1年10か月を経過しても再発なく、元気に暮らしている患者さんもいらっしゃいます。また、原発性だけでなく、転移したがんでも効果をあげています」(柏原院長)

 副作用は、放射線肺炎の可能性がある。治療終了後3~6か月経過した頃、放射線を照射した部位の一部に、肺炎がみられることもある。症状が出ることはなく、数か月で治る。外来でも実施できるSBRTは、短期間で治療するので、他の病気を併発して手術ができない患者や、低肺機能患者や高齢者でも治療が可能だ。低侵襲(ていしんしゅう)の放射線治療として、注目されている。

■取材・構成/岩城レイ子

※週刊ポスト2015年6月26日号

2015年06月18日 (10:24)

がんを患った彼女にサプライズプロポーズ!日本のカップルを中国ネットも祝福=「きっと奇跡が起きるよ」「日本のすべてが嫌いだけど…」

2015年6月17日、日本のあるカップルのプロポーズが、中国のネットユーザーの間で大きな話題になっている。

網易新聞は17日、日本のプロ野球の始球式で感動的なプロポーズが行われたと伝えた。舞台は5月31日、千葉ロッテマリーンズの本拠地QVCマリンフィールド。プリモ・ジャパンと千葉ロッテマリーンズが11年から毎年行っているサプライズプロポーズイベントで、千葉県在住の25歳の花島工真さんが、同じ年の舘石彩さんにプロポーズをした。

舘石さんは1年前に骨のがん(骨肉腫)が発覚。花島さんに「一緒にいない方がいい」「別れた方がいい」と話していたが、花島さんの意思は固かった。花島さんが「いつも支えてくれてありがとうって言ってくれるけど、僕は自分の方が支えられていると思っています。これからもずっと一緒にいてください。結婚してください」とプロポーズすると、舘石さんは「よろしくお願いします」と答えた。

この感動的なプロポーズの様子が伝えられると、中国のネットユーザーからは4000件以上のコメントが寄せられた。コメントは、「感動した」「日本人、いいぞ」「これは真の愛だ。病気になったときこそ分かる。彼らを祝福したい」「男らしい兄ちゃんじゃないか!お幸せに」「日本のすべてが嫌いだが、彼らの愛は祝福したい。たくさんいい思い出を作ってほしい」「この女性にはきっと奇跡が起きるよ。頑張って」など、2人を祝福するものが並んでいる。(翻訳・編集/北田)

2015年06月17日 (16:08)

進行性メラノーマに光明 免疫チェックポイント阻害薬で効果

 悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚の色素を作り出す細胞が悪性化した腫瘍だ。発生部位は足の裏が多く、爪や顔、体などあらゆる皮膚に発生する。早期であれば手術で治療可能だが、進行すると決定的な治療法がなく、予後(よご)が悪い。5年後の生存率は約10%と極めて危険ながんだ。

 ここ30年ほど、メラノーマの治療薬は開発されていなかったが、2014年に世界に先駆け、日本で免疫チェックポイント阻害剤のニボルマブ(商品名:オプジーボ)が保険承認された。

 国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科の山崎直也科長に話を聞いた。

「がんの免疫療法は、1970年代から盛んに開発されましたが、ほとんど成功しませんでした。しかし、メラノーマの中には、自然消退(しょうたい)といって、がんが小さくなったり、消えたりする例が5%程度あることが知られています。これは、免疫の力でがんを治したために起こったものです。免疫チェックポイント阻害薬は、従来とは作用機序(きじょ)の違う方法で、免疫力を引き出す治療として開発されたものといえます」

 がんは自分の細胞が変化したものなので、体の外から来る細菌やウイルスのように、免疫細胞によって攻撃対象だと認識されにくい。認識した時にはすでに遅く、太刀打ちできないほどに増殖している。しかも、がん細胞には、Tリンパ球など強力な細胞の免疫機能を抑制する特別な能力がある。これによって、がんは免疫細胞の攻撃を避けることができる。

 免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞による抑制機能を解除し、再びがんを攻撃させる薬だ。チェックポイントというのは、免疫細胞の表面についているタンパク質のことで、免疫細胞には働きを抑制するものと活性化するものがある。チェックポイントの一つであるPD-1が、がん細胞のPD-L1と結合すると働きが抑制される。ニボルマブは抗PD-1抗体として結合を阻害することで、がんへの攻撃を再開させる。

「普通、薬には量に応じて効果が変わる用量依存性がありますが、ニボルマブはありません。体重当たり0.1mgでも10mgでも効果は出る。しかし、適量がわかりにくい。

 また、最初の3か月は変化がないか、逆に症状が悪化しても、その後に効き始めることがあり、ずっと効果が持続するという特徴もあります。中には治療後すぐに転移してしまっても、あきらめずに治療していると、ゆっくり効く場合もあります。しかも、1度効果が出ると長期にわたり効果が持続します」(山崎科長)

 海外で使用されている同様の作用機序のイピリムマブには、10年間効果が継続している患者もいるという。副作用は皮膚のかゆみや下痢、肝臓障害、ホルモン障害、間質性(かんしつせい)肺炎などがあるので、専門医の指導のもと、治療することが重要だ。ニボルマブは他のがんの治療薬としても注目され、治験が始まっている。

■取材・構成/岩城レイ子

※週刊ポスト2015年6月12日号

2015年06月17日 (10:46)

たばこを長く吸っていた人の禁煙 高ストレスで免疫力下がる説

 どちらかというと体に悪いと思われていたコーヒーと緑茶。しかし1日3杯以上飲む人は、がんなどの死亡リスクが低くなる、という国立がんセンターの発表に皆が驚いた。信じ込んでいた健康常識が、実は違っていたなんてことがほかにも。

 たとえば、たばこは肺がんの原因になるので絶対禁煙すべき、とは常識といわれているが、免疫学の第一人者で順天堂大学医学部免疫学特任教授の奥村康さんは、こう語る。

「たばこの吸いすぎは肺気腫などの病気を引き起こしますが、日本人の場合、肺がんのいちばんの原因にはならないとも考えられています。

 肺がんの最大の原因は排気ガスなどの空気汚染。むしろ1日1箱以内の喫煙なら、ニコチンが脳を活性化させるため、軽いうつ病や認知症、パーキンソン病予防に効果的という研究結果も。また、長く吸っていた年配の人が突然禁煙を始めると、ストレスが高まり 免疫力が低下し、さまざまな病気を引き起こすともいわれています」(奥村さん)

 御年89才の、イギリスのエリザベス女王は毎日シガーとウィスキーを嗜まれるというから、節度を守って楽しむことが健康の秘訣かも。

※女性セブン2015年6月25日

2015年06月16日 (18:02)

真性多血症患者の80%がルキソリチニブで長期の寛解を達成、EHAで発表

 スイスNovartis社は6月13日、ハイドロキシウレアに抵抗性または不耐容の真性多血症患者を対象として、JAK1/JAK2阻害薬ルキソリチニブを評価したフェーズ3のRESPONSE試験から、長期の安全性と有効性の結果が得られたと発表した。予定されていた18カ月目の解析から、それまで疾患が適切にコントロールされていなかった患者で、ルキソリチニブの投与を受けた80%で、1年以上持続する寛解が得られたことが明らかになった。これらの患者では、瀉血療法を行わずにヘマトクリット値が45%未満に維持され、脾臓容積が縮小した。6月11日から14日までオーストリア・ウィーンで開催された第20回欧州血液学会(EHA)で発表された。

 RESPONSE試験は、国際的な非盲検のランダム化比較試験。90を超える施設から、ハイドロキシウレアに抵抗性または不耐容の真性多血症患者222人が登録され、ルキソリチニブ(開始用量:10mgで1日2回投与)を投与する群(ルキソリチニブ群)、または現状で利用可能な最良の治療(best available therapy:BAT)を行う群(BAT群)に、1:1でランダムに割り付けられた。ルキソリチニブの用量は試験期間を通して必要に応じて調整し、BATは試験担当医師が選択した単剤療法または経過観察とした。

 ルキソリチニブ群では、患者が真性多血症の診断を受けてからの期間の中央値は8.2年、前治療のハイドロキシウレアによる治療期間中央値は約3年間だった。80%を超える患者がスクリーニング前の24週間に瀉血療法を2回以上受けていた。modified European LeukemiaNet(ELN)の判定基準に基づき、患者をハイドロキシウレアに不耐容または抵抗性に分類した。

 同試験の主要評価項目は、8週目から32週目の間に瀉血療法なしでヘマトクリット値がコントロールされ、脾臓の容積がベースラインから32週目の画像所見による評価で35%以上縮小した患者の割合だった。瀉血療法に適格と考えられた同試験の対象は、ヘマトクリット値が45%を超えており、ベースラインから3%以上上昇しているか、ヘマトクリット値が48%を超える患者だった。予定された解析は18カ月目に行い、最初に得られた寛解の持続性、ヘマトクリット値のコントロール、脾臓の容積の縮小、血液学的完全寛解、安全性を評価した。18カ月目のデータカットオフの時点で、血液学的パラメータを評価する別の解析もベースラインの値を用いて行った。

 ルキソリチニブ群では83%が18カ月の時点でも投与を継続中で、薬剤の曝露期間の中央値は111週間だった。BAT群では0%だった。瀉血療法を行わずにヘマトクリット値がコントロールできたルキソリチニブ群の患者では、89%が最初に寛解が得られてから18カ月間寛解が維持され、最初に脾臓の容積が縮小した全例で縮小が維持されていた。ルキソリチニブ群では、90%が32週目から80週目の間に瀉血療法を受けていなかった。さらに、ルキソリチニブ群で32週目に血液学的完全寛解が得られた患者では、69%が最初の寛解から18カ月以上、寛解が維持された。

 18カ月目の別の解析では、ルキソリチニブの投与により、真性多血症の重要な血液学的パラメータである白血球数と血小板数のコントロールが維持され、ベースラインで最も値が上昇していた患者で最大の低下が示された。

 ルキソリチニブの忍容性は全体的に良好だった。ルキソリチニブ群では、グレード3または4の貧血と血小板減少の発現は、100患者年あたりそれぞれ0.9と2.6となり、48週目の解析から増加しなかった。ルキソリチニブ群で最も多かった非血液毒性は、頭痛、下痢、そう痒、疲労感だったが、多くはグレード1または2だった。有害事象による治療中止はルキソリチニブ群では4.5%と低かった。

2015年06月16日 (17:13)

ボルテゾミブとIMiDを含む治療歴のある多発性骨髄腫に対しpanobinostat追加でPFSが7.8カ月延長

 スイスNovartis社は6月12日、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬panobinostat(LBH589)は、ボルテゾミブとデキサメタゾンとの併用により、ボルテゾミブと免疫調整剤(IMiD)を含め2レジメン以上の治療歴がある多発性骨髄腫に対し、無増悪生存期間(PFS)を改善することがフェーズ3試験PANORAMA-1の新たなサブグループ解析で示されたと発表した。この結果は欧州血液学会(EHA)の第20回年次集会で報告された。

 PANORAMA-1試験は、国際的多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照のフェーズ3試験。再発もしくは再発して難治性となった多発性骨髄腫患者768人を対象に、ボルテゾミブとデキサメタゾンにpanobinostatを加えた群と、ボルテゾミブとデキサメタゾンにプラセボを加えた群(対照群)を比較した。

 EHAで発表されたサブグループ解析は、ボルテゾミブとIMiDを含め、2レジメン以上の前治療を受けた患者147人を対象とした。その結果、panobinostat群のPFS中央値は12.5カ月、対照群では4.7カ月で、7.8カ月の差があった(ハザード比0.47、95%信頼区間:0.31-0.72)。

 完全奏効または完全奏効に近い奏効は、panobinostat群21.9%、対照群8.1%で、全奏効率はそれぞれ58.9%、39.2%であった。

 このサブグループにおいて、主なグレード3/4の非血液毒性は、下痢がpanobinostat群33.3%、対照群15.1%、無力症/倦怠感がそれぞれ26.4%、13.7%、末梢神経障害が16.7%、6.8%だった。主なグレード3/4の血液的検査異常は、血小板減少症68.1%、44.4%、リンパ球減少症48.6%、49.3%、好中球減少症40.3%、16.4%だった。治療中の死亡割合は、panobinostat群6.9% 、対照群6.8%でほぼ同じであった。

 Panobinostatはボルテゾミブとデキサメタゾンとの併用で、ボルテゾミブとIMiDを含む少なくとも2レジメンの治療を受けた多発性骨髄腫患者に対し、2015年2月に米国で承認された。

 これは、PANORAMA-1試験の193人を対象とした解析によるPFSの結果に基づいて、米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認制度の下で承認されたもの。この承認の継続は、検証試験において臨床的有用性の確認と報告を条件としている。またFDAは治療におけるリスクを軽減するため、panobinostatに対して、risk evaluation and mitigation strategy (REMS) を課している。

2015年06月15日 (16:59)

米大発表のがん新薬 前立腺がん、白血病などに効く可能性も

 米ペンシルベニア州フィラデルフィアで4月18~22日、世界最先端のがん治療研究が発表される「米国がん研究会議」(米国がん学会主催)が開かれた。

 そこで、米ジョンズ・ホプキンス大学キンメルがんセンターの研究チームが、新しい治療法の効果について驚くべき発表を行なった。従来の医学ではなす術がなかった末期がん患者に新薬を投与したところ、がん細胞が“消滅”したという。

 この新薬は「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれる。従来の免疫療法では、免疫力を高め、がん細胞への攻撃力を強めることに主眼が置かれていた。ところが、新薬はまったく新しい発想が取り入れられている。

 一体どんな薬なのか。慶應大学医学部先端医科学研究所長の河上裕教授が解説する。

「最近の研究で、がん細胞には免疫細胞の攻撃に“ブレーキ”をかけるタンパク質が備わっていることがわかりました。がん細胞の表面にある『PD-L1』というタンパク質が、免疫細胞の『PD-1』に働きかけると免疫の攻撃がストップしてしまう。この対応関係のことを『免疫チェックポイント』と呼んでいます。

 もともと、『PD-1』は免疫系の暴走を防ぐための仕組みなのですが、がん細胞はそれを逆手にとっているわけです。その免疫チェックポイントを無効にして、免疫系が攻撃できるようにするのが、免疫チェックポイント阻害薬のメカニズムです」

 この新薬は2013年、米学術誌『サイエンス』において、「ブレーク・スルー・オブ・ザ・イヤー2013」に選ばれ、大きな注目を集めてきた。最近では、世界中の研究機関で、驚くべき有効性が次々と確認されている。

 小野薬品工業の研究によると、切除不可能で転移のある「悪性黒色腫(メラノーマ)」の末期患者に新薬を投与すると、43%でがん細胞の増大が止まり、そのうち23%(患者全体の約1割)で腫瘍が消えるか縮小する効果が現われた。

 また、米ダナ・ファーバーがん研究所によると、2種類の新薬を併用したところ61%の患者のがん細胞が縮小し、寛解した患者が22%も出たという。

 悪性黒色腫は進行・転移した場合、治療困難ながんとして知られる。最近では南海キャンディーズ・山崎静代のボクシングトレーナーを務めた梅津正彦氏が44歳の若さで命を落とした。

 治療の難しい肺がんにも効果があった。カリフォルニア大ロサンゼルス校の研究チームはこの4月、他の治療法では効果がなかった肺がん(進行非小細胞肺がん)の患者で試験を行なった。半分以上のがん細胞の中に「PD-L1」が現われていた患者の45%に効果が確認できたと発表した。

 米製薬会社「ブリストル・マイヤーズ スクイブ」の肺がんの研究でも、化学療法が効かない患者、または他の臓器から転移した末期の肺がん患者の死亡リスクを、既存の抗がん剤より4割も低減したという。

 その他、欧米の研究では卵巣がんや前立腺がん、膀胱がん、白血病など、さまざまながん種に効果がある可能性が示されている。

 だが、この新薬も“夢の万能薬”ではない。一般的な抗がん剤とは異なる副作用が現われることがあり、注意を要する。

「免疫機能が高くなることで正常な細胞まで攻撃してしまい、甲状腺機能異常や腸炎などが出ることがあります。ごくまれに致死的な肺炎が起きるので、副作用を早期に発見し、治療することが重要です」(同前)

 また、免疫チェックポイントによって免疫が機能しなくなっているタイプのがん細胞に対しては効果があるが、それらが働いていない場合にはあまり効果が期待できないとされる。

「まだ新薬の研究は始まったばかりです。たとえば、免疫チェックポイントはPD-1だけでなく、他にも見つかっている。今後、さまざまな免疫チェックポイントを阻害する薬が開発され、それらを組み合わせたり、従来の治療法とセットで行なうなどすれば、効果が期待できる患者はさらに増えるはずです」(同前)

※週刊ポスト2015年6月5日号

2015年06月15日 (11:06)

急性骨髄性白血病で標準プロトコールにソラフェニブを加えることが有効な可能性

 急性骨髄性白血病(AML)に対する無作為化試験で、初めてチロシンキナーゼ阻害薬が有効である可能性が示された。標準的なプロトコールにソラフェニブ投与を加えた群(ソラフェニブ群)とプラセボ投与を加えた群(プラセボ群)を比較したフェーズ2試験の結果、示されたもの。6月11日から14日までオーストリア・ウィーンで開催された欧州血液学会(EHA)で、ドイツUniversity Hospital Technical University DresdenのGerhard Ehninger氏によって発表された。

 フェ-ズ2試験は18歳から60歳のAML患者267人を対象に、ソラフェニブの安全性と有効性を検証する目的で行われた。ソラフェニブ群には134人、プラセボ群には133人が割りつけられた。3年間の観察期間後、ソラフェニブ群の無イベント生存期間中央値は20.5カ月、3年無再発生存率は56%だったのに対して、プラセボ群の無イベント生存期間中央値は9.2カ月、3年無再発生存率は38%だった。

 ソラフェニブ群では発熱、皮疹、出血などの副作用が見られたが一般的に忍容性が認められた。

2015年06月13日 (17:02)

胃がん患者が日本海側に多い理由 「伝統的な食生活」と関係か

 今年3月、国立がん研究センターはがんの罹患状況を地域別に初めて公表。分析した同センターの担当者は「日本はアメリカなどの他民族国家ほど地域性や人種の違いはないはずなのに、思った以上に地域差が見られた」と語る。さらにがんの種類によっても地域差があるという。
 
 胃がんは男女とも日本海側や瀬戸内海沿岸に多いが、エリアごとに異なるリスク要因が考えられる。例えば、全国比1.1倍以上の秋田、山形、新潟、福井、石川は胃がんのリスクを高める食塩摂取量の多い地域でもある。

 それらの地域で伝統的な、塩分の多い食生活が胃がん発症に影響していると推測される。

 同じく全国比1.1倍以上の山陰や瀬戸内海沿岸の県は食塩摂取がそれほど多くない。食塩以外のリスクを検討する必要がある。胃がんリスクを高める要因としては他にピロリ菌感染が有力だが、ピロリ菌感染者に地域差があるかどうかは不明という。

※SAPIO2015年6月号

2015年06月13日 (10:52)

がんなどの死亡率が高い秋田 「塩分摂取」「井戸水」も要因か

 都道府県によってがんや脳卒中の死亡率に差が出るのはどうしてか。厚労省の統計データなどをもとに、「健康格差」を徹底調査した。

 2013年の死亡率ランキングで目を引くのはがん、脳卒中などの死亡率で全国ワースト1位の秋田県だ。その背景について、秋田大学大学院医学系研究科の金子善博准教授(公衆衛生学)はこう見る。

【がん死亡率】 
1位 秋田 392.8
2位 青森 369.7
3位 島根 367.6



45位 愛知 253.7
46位 神奈川 251.3
47位 沖縄 213.3

※人口10万対、厚労省「2013年人口動態統計」より

【脳血管疾患死亡率】
1位 秋田?? ?162.8
2位 岩手?? ?160.9
3位 山形?? ?152.1 



45位 愛知 73.2
46位 大阪 69.5
47位 沖縄 60.8

※人口10万対、厚労省「2013年人口動態統計」より

「高齢化だけでなく食生活や生活環境が関係しています。脳卒中はいまだに高血圧が多いことが要因。また、秋田県はがんでは胃がんが非常に多い。高血圧も胃がんも、塩分の濃い食べ物を多く摂る地域に多い。胃がんについては、子供の頃に井戸水を使った人が多いことなどによるピロリ菌感染率が高いことも要因なのではと言われています」

※SAPIO2015年6月号
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