ガン完全克服マニュアル

当ブログはガンを克服するための最新治療法を全て掲載しています。
ガンの部位別に適した治療法のわかる国内最大級の完全データベースです。

2009年1月28日より、新しく掲示板と、病院評価ランキングを追加しました。 どんどん活用して下さい。


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2015年07月31日 (16:12)

人間は「思い込み」だけでも死んでしまう! 


NHK白熱教室と言えば、サンデル教授を始めこれまで数々の最先端講義を日本の視聴者に届けてきた人気番組だ。放送のたびに、熱心な視聴者は、ウエブ上でまとめサイトをつくり情報交換をするなど、ビジネスパーソンが仕事の武器とするために積極的に利用している番組。7月24日(金)から始まる「心と脳の白熱教室」のレクチャラーエレーヌ・フォックス教授が、番組放送に先だってその回ごとのポイントをわかりやすく伝える全4回の予習シリーズ第1弾は、「恐怖のメカニズム」。 

 NHKの「心と脳の白熱教室」の講義は、オックスフォード大学にある美しいマグダレンカレッジの劇場で行われました。オックスフォードの学生のみならず一般の人々にも公開された全4回の講義では、私の専門である脳科学の最新の知見を一緒に学ぶことになります。第1回のポイントは、「思い込みと恐怖」についてです。

 まずは「思い込み」。みなさんは「思い込み」によって人は健康にも不健康にもなり、時には何の病気にもなっていないのに死んでしまうことがあると聞いたら信じますか?  実は、この「思いこみ」が病気を引き起こすことがあるというのは、心の科学の分野では、すでに共通の認識でもあるのです。

■ がんで死んだ患者はがんではなかった

 2005年にクリフトン・メドア博士が科学誌に発表した論文では、多くの臨床例を基に、この問題を重点的に取り扱っています。そこには末期の肝臓がんと診断され、余命数カ月と宣告された患者の例が報告されています。

 その患者は、告知後、がっくりと気落ちし、みるみる体力を失い、告知された余命すらまっとうできず死にました。しかし、驚いたのはその死後のことです。実は医師の診断が間違っていたことがわかったのです。患者はがんなどにはかかっていませんでした。彼は「自分はがんで死ぬ」と信じたせいで死ぬことになってしまうのです。
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 1996年にレベッカ・フェルカーが発表した研究によれば、「自分は心臓病にかかりやすい」と信じている女性の死亡率は、そう信じていない女性の4倍にのぼったということです。

 こうした「思い込み」のバイアスは、よい方向に働く場合もあります。有名なプラシーボ効果はその一例です。その薬が、砂糖を丸めたものにすぎなくとも、有意に実際に症状が改善されます。「これを飲めば絶対に自分はよくなる」と信じて薬を飲んだり治療をうければ、その効果がより増すことが、統計的に確かめられているのです。

 がんでないのに、がんと誤診されたことで、具合が悪くなり死んでしまう男性の例のように、その逆をノーシーボ効果と言います。

■ 楽観脳と悲観脳

 では、人はどちらの「思い込み」に、よりとらわれるのでしょうか。それが、全4回を通じたこの「脳と心の白熱教室」のテーマである「楽観脳と悲観脳」の問題に行き着くのですが、個人差があります。つまり、悲観的な思い込みにとらわれやすい人と、楽観的な思い込みにとらわれやすい人。あなたがそのどちらであるかを調べる実験を番組の中で披露します。

 それは、「注意プローブテスト」と呼ばれるものです。コンピュータのスクリーン上に、一対の2枚の写真が次々に現れます。たとえば歯をむき出してうなっている犬の写真と、愛くるしい子犬の写真。おいしそうなアップルパイとしなびたサンドウィッチの写真といった具合です。0.5秒でそうした写真は消え、画面のどちらかに△(プローブ)が現れます。プローブが現れたら、手元のボタンを押すという手順でテストを行います。

 このテストを通じて、あなたが、楽観的なほう、悲観的なほうどちらに注意を引きつけられるかがわかるのです。

 悲観的な思い込みは悪いことのように思われがちですが、そうではありません。人間は危機を回避するため、両方のバランスをとれるようにプログラミングされているとも言えるのです。講義では、わたしが実際に接したリンダという患者のことについて報告します。彼女は30歳のときに、てんかんの治療のために扁桃体と記憶に重要な役目を果たす海馬の左部分を除去する手術を受けました。私が初めて彼女に会ったとき彼女は40代前半で、手術から10年このかた、ほとんど発作を経験してこなかったのです。外科医は海馬の切除で記憶に影響を受けることを心配しましたが、おそらく海馬の右側が残されたおかげで、そうした問題は起きていませんでした。

 しかし、ひとつ問題が起きていたのです。扁桃体を削除したことによって、彼女は「恐怖」を感ずることができなくなってしまったのです。人間にとってなぜ「恐怖」が必要なのでしょうか。

 そこには、太古からの進化のメカニズムの中で発達した人間独特の「危機回避システム」があるのです。

 このリンダという女性は、危険を示す一般的なサインを認識できないのです。わたしが付き合った期間でも、たとえばうなり声をあげている犬を平気でなでようとしたり、走っている車の目の前を歩きだそうとしたりしました。熱い炭をそのままつまみあげ、やけどをしてしまったこともあります。

 そして第1回の講義では、私たちの感じる「不安」はどこから来るのかについて考えます。

エレーヌ・フォックス
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2015年07月31日 (10:47)

握力低下で心筋梗塞や脳卒中の死亡率が増える!? 「5キロ低下で1.16倍」の報告も!!

運動をしない限り年を取るごとに筋力は落ちていくが、そんな筋力を簡単に測定できるのが握力だ。カナダ・マックマスター大学健康科学部医学科のダリル・リョン准教授らは、世界17カ国14万人分のデータを解析した研究の結果、握力を測ることで死亡リスクを予測できると、5月13日発行の英医学誌「ランセット」(電子版)に報告した。握力が5キロ下がるごとに、死亡リスクが1.16倍になったという。


◆心筋梗塞や脳卒中のリスクも予測
これまでの研究から、筋力の低下は早死にや病気・障害と関係することが指摘されている。そんな筋力を手早く簡単に測れるのが握力だ。握力と早死にや病気・障害との関連を調べた研究もあったが、所得が高い国での調査データしかなかったという。

そこでリョン准教授らは、カナダ、スウェーデン、アラブ首長国連邦(以上、高所得国)、アルゼンチン、ブラジル、チリ、マレーシア、ポーランド、南アフリカ、トルコ(以上、高位中所得国)、中国、コロンビア、イラン(以上、低位中所得国)、バングラデシュ、インド、パキスタン、ジンバブエ(以上、低所得国)の17カ国で、35~70歳(計13万9,691人)を対象に約4年間追跡調査した。

分析の結果、握力が5キロ低下するごとに死亡リスクが1.16倍になることが分かった。死因別では、心筋梗塞や脳卒中など心血管病による死亡が1.17倍、それ以外の病気による死亡も1.17倍だった。

心筋梗塞になる危険性は1.07倍、脳卒中になる危険性は1.09倍と、死亡リスクよりも控えめだが握力との関連が認められた。これらの関連は、年齢や学歴、就業状態、運動量、喫煙、飲酒などの影響を取り除いても変わらなかった。


◆鍛えればリスク下がる?
握力の弱さと死亡リスクとの関連は、心血管病やがんにかかっている集団で強く、このことから、重病患者の死亡リスクを握力を測ることで予測できる可能性が示された。リョン准教授らは「握力測定は、簡単で安価な死亡リスク、心血管病リスクの評価法となるかもしれない。一方、筋力を鍛えれば死亡や心血管病のリスクが下がるのかどうかについては、さらなる研究が必要だ」と述べている。

英サウサンプトン大学のアバン・アイヒー・セイヤー教授と英ニューカッスル大学のトーマス・カークウッド教授は、同号の付随論評(電子版)で「こうした発想は目新しいものではないが、過去の研究結果を裏付けるもの」とコメント。加齢によって筋力が下がっていく過程を評価する方法はほかにもあるが、筋力を下げるような病気はまれなため、握力は特に有用かもしれないという。
(あなたの健康百科編集部)

2015年07月30日 (17:22)

ピンクリボンバッジ、収益金寄付 松山赤十字病院


 乳がんの早期発見や検診受診の大切さを訴えるオリジナルグッズ「バリィさんピンクリボンバッジ」を販売している松山赤十字病院(松山市文京町)は22日、収益の50万円を乳がんの啓発活動をするNPO法人乳房健康研究会(東京)に寄付した。
 バッジは、バリィさんの腰にピンクリボンをあしらったデザインで、乳腺外科の川口英俊部長が考案。2013年3月から院内で販売しており、これまで約1万5000個を売り上げた。1個500円(税込み)で、うち300~350円を寄付金として、13年10月から乳がん患者を支援する団体に贈っており、今年で3回目。
 22日は、同病院で川口部長が乳房健康研究会の高木富美子常務理事に目録を手渡した。同研究会は6~7月、乳がん検診に関する意識を全国調査しており、寄付金を結果の集計や分析に充てる。本年度中にデータを発表する予定。
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愛媛新聞社

2015年07月30日 (10:50)

ハゲや皮膚がんまで!? 男こそ気をつけたい日焼けの恐ろしさ4つ

夏は薄着になるため日焼けする機会が増える季節です。男性の場合、日焼けを気にする女性とは違い、少しくらい焼けたほうがいいという考える人も多いのではないでしょうか。確かに自然な小麦色の肌は、男の魅力をさらに惹きたてるでしょう。しかしきちんとした肌ケアを行わないと、紫外線による肌への悪影響が年齢と共に現れるそうです。そこで今回は趣味がサーフィンという医師・小田切先生に、日焼けが招く恐ろしい症状について詳しくお話を伺いました。



■1:シミは男の顔を何倍も老け顔に

「紫外線を浴びることによって出来やすいシミは、化粧をしない男性にとって非常に目立つ存在です。そのたった1つのシミが、老けている印象を相手に与えてしまうのです。ですので男性こそ、保湿などのシミ対策を忘れないようにしましょう」



■2:死を招く皮膚がん

「若い頃から炎症を起こすような日焼けを繰り返していると、皮膚細胞が少しずつ破壊され、年を取った頃に皮膚がんを引き起こしてしまう原因となります。長時間、日差しを浴びるような時は日焼け止めクリームを忘れずに塗りましょう」



■3:日光による炎症でハゲに

「盲点となりやすいのが頭皮の日焼け。数時間、日を浴びただけで赤みを帯びる人もいるほど、頭皮は皮膚の中でもかなり弱い部分です。ですので紫外線によって頭皮の異常を感じた場合は、通気性のいい帽子を被るなどして毛根を守りましょう」



■4:髭そりは肌のバリアを破壊

「通常、肌は外部の刺激から身を守るために水分を蓄えています。しかし髭剃りなどで表面を削ってしまうと、髭と一緒にバリア機能が失われ無防備な肌となってしまいます。その状態で紫外線を浴びると肌の老化に繋がりますので、髭を剃る際は刃を押し付けすぎないようにしてください」

いかがでしたか? 女性だけでなく、男性も日焼けには気をつけなくてはならないということがわかっていただけたと思います。若々しい元気な肌を保つためにも、紫外線対策をはじめてみましょう。

2015年07月29日 (16:38)

ワーカホリックとストレスなしの人 がんになりやすいのは

 いまや日本人の2人に1人ががんとなり、3人に1人ががんで亡くなる時代。食生活や生活習慣の変化に起因しているが、実は「がんになりやすい」「こんな生活をしていればがんにならない」と思っていたものが案外間違っていることも。

 今回は、『がんにならないのはどっち?』(あさ出版)などの著書がある、秋津医院院長の秋津壽男さんに聞いた。

【疑問】運動不足の人が始めるならウオーキングとジョギング、どっちがよりがん予防になる?

【回答】ウオーキング
「運動の種類はあまり関係ありません。ですが、体を動かしたことのない人がジョギングをいきなりしても続きません。がん予防には継続できる運動が適しているので、ウオーキングのほうがいいでしょう。日常でもひと駅歩くなどの工夫を」(秋津さん、以下「」内同)。

【疑問】睡眠時間が1日4時間の人と1日10時間の人、どっちががんになりやすい?

【回答】どちらかといえば4時間。
「睡眠は個人により適正時間が変わるので、がんとの関係ははっきりしていません。ただし、睡眠不足だと大量の飲酒や喫煙など、がんになりやすい生活につながることに」

【質問】ストレスでがんになることがあるといわれるが、ワーカホリックとストレスなく過ごしている人、どっちががんになりやすい?

【回答】ストレスなく過ごしている人。
「仕事人間というのは、忙しそうに見えても楽しんでやっているケースが多いので、実はストレスを感じていない。まったくストレスのない生活というのも、かえってストレスに。ストレスは体の免疫を下げ、結果、がんになりやすい体質になるんです」。

※女性セブン2015年7月30日・8月6日号

2015年07月29日 (11:24)

医者のがん告知を「冷静に受け入れる」と早死にする

 がんを告知された場合、患者が受ける心理的ショックは大きい。誰でも気持ちが滅入ってしまうことだろう。

 がん告知を受け、手術を受けた後の患者の心理的対応に、その後の治癒の状態が大きく関わっているという研究がある。たとえばがんの術後状態が同じ場合、どちらの態度が「長生き」するのだろうか。

 a.冷静に受け入れる
b.(がんであることを)否認し、怒る

 日本人患者はaの態度を取り、医師に従順になる。しかし、痩せ我慢でなければ長生きするのはbらしい。

 鹿児島大大学院の山中寛教授は、aのような態度を取れば、医師の言うとおりの長さの余命になるケースが多いのではないかと疑問を呈す。

 「私たちは医師を偉い人と思っているので、従順になりがち。でも余命は誰にもわからない。医師に依存せず、喜怒哀楽を表出するタイプの人こそ長生き。そういう人を多く見てきましたし、私もその好例かもしれません」

 山中教授は主体的にがんと向き合い、医師の余命宣告を大きく裏切って精力的に講演や執筆を行っている。

 「2009年4月に大腸がんが見つかり、すでに肝臓に転移していました。医師の告知は淡々としていて、私の顔を見ずにMRIの画面を見ながら話す。患者の心情に寄り添わない態度に、失望しました(笑)。

 まず大腸がんを切りました。次に3カ月~半年後に肝臓のがんを切除する予定でしたが、大腸がんの手術のときに薬の副作用が強くて、アレルギー反応や薬剤性肝炎などで死にかけました。それなのに、主治医は『手術は大成功』と言う。怒りが込み上げてきました。死にかけているのに、何が大成功だと。

 でも、何も言わずに我慢した。すると症状はますます悪くなった。こういうときに怒りを表出する人が早く治るんですね。それに気づき、薬の副作用もあって肝臓がんの手術に踏み切れませんでした。抗がん剤も使わない、放射線治療も受けない、いわゆる標準治療をしない道を選択しました。『1年後には死にますよ』と医師は言った。淡々としたものです。その後、代替医療や祈り、食事や運動に注意するなどして、今でも生きている。がんは少しずつ大きくなっていますが、医師のバイオロジカルな見立てどおりにはいかない。ひとの命は不思議です」

 そういった体験もあり、山中教授はがん患者の気持ちのあり方に興味を持ったという。


 「イギリスの大学病院のキングス・カレッジというところで、乳がん患者の気持ちの持ち方が延命にどう影響するかを調べたデータがあります。同じ症状の患者に、術後3カ月の心理状態を確認すると、大きく4通りに分かれました。

 ・絶望している人
・冷静に受容する人
・(がんであることを)否認する人
・闘争心を持つ人

 そういう分類をして、13年後まで追跡調査をした。

 1番長生きしたのは闘争心を持つ人でした。がんなんかに負けないと思った人。2番目が否認する人。医師が間違っている、私はがんじゃないと思うような人です。日本人には冷静に受容しようとする人が多いのですが、そうするとわりと早く死にます。絶望している人も、もちろん長生きできません。

 がんは自分の生き方がつくるもの。それまでの自分の生き方がストレスになってがんをつくる。手術はまだしも、抗がん剤や放射線治療など自分の体の存在自体を忌み嫌って傷つけることを、私はやめた。お利口だから大人しくしていて、という態度です。その代わり、昔の自分の生き方と戦う。がんの原因になったストレッサーを排除して、やさしく丁寧に生活する。この生き方が私には合っていたように思います」

 統計によれば、日本人の2人に1人はなんらかのがんになるという。告知にどう心を構えるか、決して他人事ではない。気持ちの前向きさに、がんの進行が譲歩するのである。

 がんは人生における最大級のピンチだ。しかし、それまでの悪弊を断ち切り、新たなライフスタイルを確立する大チャンスでもあるのだ。

須藤靖貴=文 時事通信フォト=写真

2015年07月28日 (15:58)

「クローン病」や「潰瘍性大腸炎」とは? 治療につながる物質を神戸大が発見

「クローン病」や「潰瘍性大腸炎」の発症を防ぐカギとなるタンパク質を、神戸大学の研究グループが確認したことが発表されました。ここでは、クローン病、潰瘍性大腸炎(この2つを炎症性腸疾患と総称します)とはどのような病気なのか、また、今回の発見にどのような期待が寄せられているのか、見ていきましょう。
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◆国から難病指定されている炎症性腸疾患

「クローン病」や「潰瘍性大腸炎」の2つをまとめて、「炎症性腸疾患」と呼びます。最近では、脚本家の北川悦吏子さんが炎症性腸疾患であることを告白して話題になりました。北川さんはさまざまな薬を試し、大腸全摘の手術をして、ようやく症状が落ち着いたと報道されています。

炎症性腸疾患は、腸などの消化管に発生する病気で、国内の推定患者数は約20万人。国から難病指定されています。長期にわたって激しい腹痛や下痢の症状を伴う厄介な病気です。いずれもはっきりとした原因は不明で、根本的な治療法はまだありません。

ひどい場合には1日20回以上の下痢に悩まされ、腹痛に苦しみます。食事も十分に摂れない状態が続きます。重症度によって程度に差はありますが、長期にわたって治療を必要とし、多くの場合、症状を抑えながら生涯つき合っていくことになります。

◆すべての消化管に炎症が起こり得るクローン病

クローン病と潰瘍性大腸炎は、どちらも10~20代の比較的若い世代に多く見られる病気で、腸の炎症によって、激しい腹痛、下痢、発熱などの症状が出る点で共通しています。

クローン病の特徴は、炎症が口から肛門まですべての消化管に起こり得ることです。特に小腸、大腸を中心に、腸のあちこちで潰瘍ができ、悪化すれば腸に亀裂が入ったり、通り道が狭くなって腸閉塞を起こしたりすることもあります。

◆主に大腸に発症する潰瘍性大腸炎

一方、潰瘍性大腸炎は、主に大腸に限定して潰瘍やただれができる疾患です。重症の場合、血液が混じる下痢を繰り返し、貧血を起こす場合もあります。また、10年以上経過した「全結腸型」では、大腸がんのリスクも高まります。また、クローン病と比較すると高齢者でも発症する可能性があり、より幅広い世代で起こり得る点も特徴です。

クローン病と同じように、食事、薬物といった内科的治療が中心ですが、症状が落ち着いている状態と、悪化する状態を繰り返すことも多く、最終的には手術で病変部を切除する場合もあります。

2015年07月28日 (10:31)

夏の部活 万全の紫外線対策とケアが大切


 陸上部やテニス部など外で活動する部活の人にとって、太陽がキラキラと輝く晴れの日は、絶好の部活日和ですよね! でも、これからの時期に注意したいのが紫外線。小麦色に焼けた肌は、健康的に見えるけれど、注意しなければならない要素もたくさんあります。大量の紫外線を浴びることは、シミやそばかすの原因になるということがよく知られています。さらに、中高生で悩む人の多いニキビを悪化させてしまう可能性もあるのです。何年もの間、紫外線を浴び続ける日々を送っていると、将来的に皮膚がんになるリスクが上がるとも言われており、肌だけでなく健康面にも影響を及ぼしかねないので、しっかり対策することおすすめします。

日焼け止めの選び方

 紫外線対策と聞いてまず思い浮かべるのが、日焼け止めでしょう。最近では、クリームタイプ、ジェルタイプ、乳液タイプ、スプレータイプなどさまざまな商品が出ています。つけ心地が好みのものを選んでOKですが、いくつか注意してほしいポイントがあいます。
 
・ウォータープルーフかどうか
 部活をすると、必ずといっていいほど汗をかきますよね。せっかく塗った日焼け止めが汗で流れてしまっては意味がありません。「ウォータープルーフ」と書いてある落ちにくいタイプのものを選ぶといいでしょう。ただし、いくらウォータープルーフと書いてあっても汗で少しずつ落ちていきます。休憩中などに、上から重ね塗りをすることをおすすめします。また、これは通常の石けんでは落ちませんので専用のクレンジングで落としましょう。ドラッグストアなどの日焼け止めが売られているところの近くに置かれているはずです。ウォータープルーフの日焼け止めは、刺激が強いので面倒でも毎日しっかり落とすようにしてください。
 
・SPFとPAの見方
 日焼け止めには「SPF」と「PA」2つの数値が描かれています。SPFは、日焼け止め効果が続く時間。50が最大になっています。PAは、日差しの強さが関係しています。
+から++++まであり、+が多いほど炎天下に適しているものといえます。つまり、市販されている日焼け止めの中で一番効果が高いのが「SPF50・PA++++」というものです。ただ、これは肌への負担も大きいので、肌が弱い人はもっと数値の弱いものでも問題ありません。

日に焼けてしまったら

 どんなに日焼け止めを塗っていても、焼けてしまうことがあるでしょう。そんなときは、体の内側からケアするのが効果的です。肌を回復させる効果のあるビタミンA、C、Eを多く含む食材を摂るのがおすすめです。ビタミンAはレバーや卵など、ビタミンCはピーマンやフルーツなど、ビタミンEはえびやいかなどに多く含まれています。
 
また、日に焼けてしまった日は肌が軽く火傷した状態になっています。化粧水をコットンに染み込ませて5分ほど肌にのせておく「化粧水パック」などで肌を落ち着かせてあげましょう。
 
紫外線の悪い面ばかりをお話しましたが、決して悪いことばかりではありません。太陽の日差しを浴びることは、ストレス解消にもなり、また、骨を強くするために必要なビタミンDを生成することも知られています。しっかり紫外線対策をして、思いっきり部活に励んでくださいね。

ラーニングパーク

2015年07月27日 (17:11)

腎細胞癌を対象に抗PD-L1抗体とベバシズマブの併用フェーズ3が開始、ベバシズマブの免疫抑制に対する効果を期待

 中外製薬は、腎細胞癌を対象に、抗PD-L1抗体atezolizumabとベバシズマブを併用投与する国際共同フェーズ3試験が6月に開始されたことを明らかにした。

 開始されたフェーズ3試験は、進行腎細胞癌患者の1次治療として、スニチニブとatezolizumab-ベバシズマブの併用を比較するもの。中外製薬によると、VEGF-Aが腫瘍免疫において免疫抑制状態に関与していることから、ベバシズマブとatezolizumabの併用が有効になり得ると考えているという。ベバシズマブはVEGFに拮抗することで、免疫抑制的に作用するサイトカインや腫瘍部位に浸潤する骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)や抑制性T細胞(Treg細胞)を抑えるとしている。

 試験は、併用群にはベバシズマブを42日間を1サイクルとして1日目から22日目まで15mg/kg投与、atezolizumabを42日間を1サイクルとして、1200mgを1日目から22日目まで投与する。対照群には42日間を1サイクルとして1日目から28日目までスニチニブを毎日50mg投与する。患者登録数は全体で550人を想定している。

 また、中外製薬は、AKT阻害薬であるipatasertibの固形癌を対象にしたフェーズ1試験を6月に開始した。去勢抵抗性前立腺癌への応用を視野に入れている。

 なお、固形癌を対象にしていたPI3K阻害薬pictilisibの開発は中止した。2015年第1四半期にスイスHoffmann-La Roche社のポートフォリオから削除された事を受けて、海外での今後の開発の可能性を考慮し中外での対応を検討した結果、中止するに至ったという。

2015年07月27日 (11:19)

FDAが再発多発性骨髄腫対象にKRd療法を承認

 米Amgen社は7月24日、1から3ラインの前治療を受けた再発多発性骨髄腫を対象に、プロテアソーム阻害薬carfilzomibとレナリドミド、デキサメタゾンの併用療法(KRd療法)が米国食品医薬品局(FDA)から承認されたと発表した。

 carfilzomibは日本では小野薬品が開発を行っており、現在併用療法の国内試験を実施、患者登録が終了した段階まできている。国内試験の結果がまとまり次第、申請される模様だ。

 FDAによるKRd療法の承認は、フェーズ3試験ASPIREの結果に基づくもの。ASPIRE試験で、KRd療法は、レナリドミドと低用量デキサメタゾン併用療法(Rd療法)に比べ、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、臨床的有用性が高いことが明らかとなっていた。主要評価項目であるPFSのハザード比は0.69(95%信頼区間:0.57-0.83)、p<0.0001で有意にKRd群で優れていた。PFS中央値はKRd群26.3カ月、Rd群17.6カ月だった。

2015年07月25日 (16:31)

キムチなど韓国発酵食品、生体アミン生成でがんの原因になる恐れ―韓国メディア

2015年7月20日、中国網によると、韓国メディアは19日、キムチなど韓国の代表的な食品が発酵する過程でアミノ酸からできる生体アミンが生成され、がんなどの疾患の原因になる恐れがあると伝えた。

生体アミンは食物の発酵、貯蔵過程で、タンパク質が微生物と結合。一種の腐敗物としてできる。韓国の発酵調味料コチュジャンなどの原料となる大豆に含まれるタンパク質が40%を超えた場合、一種の有害物質が生成される可能性がある。

生体アミンを人が摂取した場合、腹痛や下痢、血圧の上昇、頭痛などを発症したり、がんの原因になる恐れもあるとみられる。韓国食品薬品安全局は10年、国内で販売されている発酵食品45種類について、アミン類の含有量を計測。国際基準を超えた食品を摂取した場合、人体への何らかの影響が出ることが懸念されていた。(翻訳・編集/大宮)

2015年07月25日 (11:23)

有名ブランドの偽造シャンプーから基準の58倍超のヒ素検出、長期間の使用でがん発生率が増加―北京市

2015年7月20日、新京報によると、北京市内の卸売市場で販売されている有名ブランドのシャンプーの偽造品の一部から、基準を58倍超えるヒ素が検出された。

新京報記者が卸売市場で購入した、Head&Shoulders、PANTENE、Rejoice、CLEARなどの偽造シャンプーについて、専門機関に検査を依頼したところ、一部商品から、基準を58倍超えるヒ素が検出された。

専門家は、こうしたシャンプーを長期間使用することでがん発生率が増加すると警告を発している。(翻訳・編集/柳川)

2015年07月24日 (16:16)

日本の「C型肝炎」は、3年ほどで撲滅できる

肝臓がんの原因となるC型肝炎に、96~100%という高い治癒率を誇る特効薬が登場した。
2015年5月に日本で発売されたのは、「ソホスブビル(製品名ソバルディ)」。遺伝子型が2型(2a型、2b型)のC型肝炎ウイルス感染者(100万人以上いる国内患者の3割)が対象だ。
さらに7月3日には1型(1b型)ウイルスの感染者(同7割)が対象の、「レジパスビル・ソホスブビル配合剤(製品名ハーボニー)」も製造販売承認を取得。今秋までには発売される見通しだ。
いずれの薬も、従来の治療法に比べ、治療期間を大幅に短縮できる。
開発したのは、米ギリアド・サイエンシズ。欧米などで2013年末から発売したこの二つの薬で、2014年は1兆円以上を稼ぎ、製薬企業の世界売上高ランキングでは前年の20位から10位に急浮上した。日本での開発を担当したギリアド日本法人の折原祐治社長に、新薬の可能性について聞いた。
■ 治療期間はこれまでの4分の1に

 ――発売済みのソバルディはどのような点が画期的なのか。

 これまでの薬とは、作用機序(薬効をもたらすメカニズム)、有効性、治療方法の面で異なっている。ソバルディの作用機序は世界唯一のもの。ソバルディは、C型肝炎ウイルスが遺伝情報を持つRNA(リボ核酸)に入り込み、RNAの伸長を止め、ウイルスの増殖を強力に抑える。

 臨床試験では、96%の患者でウイルスが除去され、高い有効性を得た。治療方法においても、従来はインターフェロンという物質の注射で半年から1年間通院しなければならなかったものが、飲み薬によって12週間で治療できるのは大きな改善。

 この3つのポイントによって、厚生労働省からも画期性加算(薬価算定において画期的な新薬に価格面でプラスの評価をすること)をいただいた。

 ――ソバルディは1日1錠6万1799円、12週間の治療でかかる薬剤費が併用薬を含めて約546万円という、高い価格でも話題となった(自治体の医療費助成により、患者負担は月1~2万円)。ハーボニーも高額になる可能性がある。価格についてはどう考えるか。

 米国と違い、日本では薬の価格は企業がつけられるものではなく、厚労省などの評価に従って決めていただいたもの。そのため、薬価そのものに対してはコメントできない。価格の高さも低さも意識しない。ぜひ、製品の持っているバリュー(価値)について徹底的にディスカッションをしてほしい。

 実は、開発途上国では低価格で提供している。エジプトでのソバルディの価格は、米国の100分の1ほど。インドでは、現地の後発薬メーカー数社にソバルディとハーボニーを生産する権利を渡し、開発途上国91カ国に低価格で販売している。ギリアドが強みを持つエイズの薬も、エイズ患者が多い貧しい国には低価格で提供してきた。世界を見ると米国のように高い設定をしている国もあるが、逆に、タダに近い価格で提供している国もある。

 ――ハーボニーとソバルディにより、C型肝炎は近いうちに撲滅されることになるのか。

 3年くらいをかけて、日本からC型肝炎がなくなるという方向性が見えるようにするのが、私どもの会社のミッション。1型と2型の両方の治療薬を持つ会社になるので、「ギリアドといえば肝臓に特化した会社」として、3年目くらいに認知されたい。その年に、撲滅に向けた方向性が見えればいいなという形で動いている。

■ 患者の4割は検査すら受けていない

 ――あっという間に、患者のほぼ全員に使われるということにはならないのか。

 1型にしても2型にしても、誰にでも治療できるものではなく、全国に約7000人の肝臓専門医がいる医療機関に限定される。そのため、年間に治療できる患者の数がある程度決まってしまう。ただインターフェロンのような通院ではないので、治療人数は増えていくと思う。

 消化器科や内科を標榜している診療所などでも、医師であれば使おうと思えば使える。だが、C型肝炎ウイルスを除去するには、耐性(ウイルスが薬に抵抗力を持つようになること)が生じないようにしないといけないので、専門医の先生に注視して治療をしていただきたい。私どもの薬では今のところ耐性は生じていないが、どんな薬を使っても、ごく一部のウイルスが変異して薬が効かなくなることがある。

 新規の患者はほとんどいないので、薬による治療で患者数は減少に向かうが、それ相応の期間はかかる。そもそも、C型肝炎患者の4割弱が検査を受けておらず未治療。そういう人たちに検査を促す活動や、検査で陽性なのに未治療だったり、過去の治療に失敗したりした患者の受診を促す活動も行っていく。
――インターフェロンは、発熱、発疹、うつ、脱毛といった激しい副作用で、治療を中止する例も多かった。新薬の副作用は? 

 臨床試験の段階ではほとんどない。ある先生は、臨床試験中に患者から「先生、私が飲んでいるのはプラセボ(偽薬)じゃないんですか?」と聞かれたほど。治療している間もQOL(生活の質)が十分守れる。

 ――患者自身が服用で気をつけるべき点は? 

 12週間毎日、1日1回1錠をきちんと飲んでいただきたい。飲み忘れることがないよう、スマートフォンアプリなどと連動させた、服用のための資材も作っている。臨床試験を行った先生からも、「本当に毎日きちんと飲むことだけだね」と言われている。

■ 2型用の薬はどこも開発していなかった

 ――なぜ、患者が多い1型対象のハーボニーではなく、2型対象のソバルディを先に開発したのか。

 日本は米国よりも、患者の高齢化が進んでいる。米国は40代後半くらいが中心だが、日本は60代半ばのベビーブーマーが多い。何もしないと肝臓がんを発症して死んでしまう、もう待てない、という世代だ。

 1型対象のインターフェロンフリー療法の薬は、米ブリストル・マイヤーズ スクイブなど何社かが開発していた。だが、2型はどこも開発していない。そこで2012年後半に、日本では2型を最初に開発すると決めた。米国本社は、市場が小さいか大きいかは関係なく「患者のために何がベストか、何を最優先してやらなければならないか」を考えている。当時、日本法人立ち上げの際の面接でこの話を聞いて、ユニークな会社だという印象を持った。

 ――数多くの製薬企業で幹部を務めた折原社長から見て、ギリアドはどのような会社か。

 「for the patient(患者のために)」ということをずっと考えている。こういうことは、どこの会社のパンフレットにも書かれているが、ギリアドは本当にそれをベースにして考えている唯一の会社だと思う。

 ハーボニーはレジパスビルとソホスブビルの配合剤で、最初から1錠で作っている。これは私の過去の経験では非常にもったいないこと。ソホスブビルとレジパスビル、1錠ずつを開発して市場に出し、特許が切れたら配合剤にするというような会社も私は経験している。だが、そういう話を面接の際にしたら怒られた。まったくそういう発想がない。もちろん作用機序も有効性も治療方法も大事だが、もう一つ、患者のためということを意識して開発している。

 その基盤には配合剤を作る技術がある。何でも最初から1錠にしようとする。ある1型C型肝炎の競合薬は、1日1回2錠。そうすると、患者は大変だし、飲み間違えるリスクも高まる。でも、われわれの薬は1日1回1錠。

 これはギリアドが強かったエイズの薬からきている。エイズはかつて1日60錠など、片手からこぼれるくらいの量を飲まないといけず、患者にとって大きな負担だった。ギリアドは最初からなるべく1錠にしようとしてきた。ずいぶん前からギリアドの薬は全部1錠。1錠に入っている薬剤は、当初の2製剤から4製剤まで増えた。

■ 「ばかじゃないか」と言われた買収のおかげ

 ――ソバルディを創製した米ファーマセット社を2011年に買収したことで、C型肝炎領域のリーダーになった。

 欧米の製薬大手も足繁くその会社に通っていたが、最後にギリアドのジョン・マーチン会長、ジョン・ミリガン社長がその会社を買収し、ソホスブビル(ソバルディ)を入手した。ギリアドがファーマセットに払った金額は1兆円を超えた(110億ドル)。当時の年間売り上げよりも大きな金額で、「高すぎる」「ばかじゃないか」と言われ、ギリアドの株価は大きく下がった。臨床初期だからリスクもあったが、経営者が二人とも化学専門のサイエンティストなので、目利き力がある。そうとう自信があったのだろう。

 ――現在の開発品目は? 

 一つ重点を置いているのは、肝臓の領域。C型肝炎は、グローバルでは治療期間を12週間よりも短縮するための臨床試験も進んでいる。新しいB型肝炎の薬も、国際共同治験により世界同時進行で開発している。日本では、食生活が欧米型になって増えているNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)の治療薬の臨床試験を行っている。肝硬変、肝がんも含め、肝臓周りは全部手掛けている。肝臓の領域のプロジェクト数としては、世界トップだと思う。

 そしていま立ち上げようとしているのが、がんの領域だ。がんでは、治すことを目標にしている。がん細胞のシグナル伝達を阻害するタンパク質をターゲットとする薬を開発している。昨年小野薬品工業からもその種類の化合物を導入した。

 そのほかにも、潰瘍性大腸炎、不整脈などの開発品がある。治療法がなく、死に直結してしまう疾患をメインに開発している。

長谷川 愛

2015年07月24日 (10:37)

便秘やストレスはがんの原因になるものか? 専門医が解説

 日本の女性の14人に1人が検診で見つかっているというのが大腸がん。死亡率も格段に高い。そんな大腸がんだが、便秘が原因となっているとの説もあるが、実際にはどうなのだろうか。

 40~69才までの男女約6万人を対象に、厚生労働省研究班が『便通、便の状態と大腸がん罹患の関連』(1993~2002年までの7年間調査し2006年に発表)の大規模疫学調査を実施した。

 その中で排便回数を、「毎日2回以上」「毎日1回」「週に2~3回」のグループに分けてがんにかかる割合を比較した結果、「毎日2回以上」の人と、「週に2~3回」の人では大腸がん発症リスクに差はなかった。秋津医院院長で著書に『がんにならないのはどっち?』(あさ出版)などを持つ秋津壽男さんはこう説明する。

「便秘だから大腸がんになるわけではありません。ただ便秘が長引くと腸内環境が悪化して免疫低下につながり、結果、大腸がんを誘発することも。食物繊維を豊富に摂るなど生活習慣の改善を心がけるとともに、長びくようなら病院へ」

 部位別のがん死亡率では、男女ともに2位なのが「胃がん」。ストレスで胃痛を起こし、「このままでは胃がんになってしまうかも…」と不安になることもあるが、ストレスで胃がんになることはホントにあるのだろうか?

「ストレスは個人差があるので、がんとの関連性を裏づける研究結果はありません。ただし、胃潰瘍はストレスからくることもあり、これを繰り返すことで胃の粘膜が傷つけられ、胃がんを起こしてしまう可能性も否定はできません」(秋津さん)

 ストレスは溜めないに越したことはないようだ。

※女性セブン2015年7月30日・8月6日号

2015年07月23日 (17:08)

最近注目の食道がん(1)食道がん診療の現状

 最近、有名な芸能人の方が発症したり、亡くなったりということがあり、注目されることが多くなった食道がんですが、決してそれほど多いがんというわけではなく、わが国では男性で7番目、女性で14番目です。年間約1万8000人が発症しており、男女比は4対1で男性(特に高齢者)に多いがんです。

 食道は喉から胃の間をつなぐホースのような臓器であり、頚部(けいぶ)食道、胸部食道、腹部食道の三つの領域に分類されます。食道がんの多くは胸部食道に発生しますが、その中でも心臓の裏の胸部中部のがんが最も高頻度です。

 わが国で発生する食道がんのほとんどは口や喉にできるがんと同じ扁平上皮がんです。アルコールや喫煙、熱い食事等が発がんの原因であることが知られていますが、これらの中でもアルコールが体内で分解される際に発生するアセトアルデヒドが発がんに強く関わっています。アセトアルデヒドは二日酔いやお酒を飲んだ時に顔が赤くなる原因物質でもあります。

 アセトアルデヒドは主に肝臓でアルデヒド脱水素酵素2型(ALDH2)という酵素でさらに酢酸に分解されますが、われわれ日本人の40%はこのALDH2の活性が半分しかないことが知られています。このような人はお酒を飲むとすぐ赤くなり、若い時に飲み始めたころはお酒に弱いのですが、慣れるとだんだん飲めるようになります。しかしアセトアルデヒドが体内に残りやすい体質ですので、長年お酒を飲み続けていると食道がんにかかるリスクが何十倍も高くなるわけです。

 早い段階の食道がんは、ほとんど症状がありません。さらに平べったい病変が多いので検診のバリウム検査ではなかなか見つかりません。というわけで、赤くなるけれどお酒をよく飲まれる中高年の男性のような食道がんのハイリスクの人には、ぜひ内視鏡検査をお勧めしたいところです。特に近年は内視鏡診断技術が著明に進歩しており、内視鏡的切除により根治可能な、粘膜内にとどまった早期食道がん(ステージ0)も見つかるようになってきています。
 しかし、食道がんは粘膜の下にある程度入っただけでリンパ節へ転移しやすいという特徴もあります。さらに転移診断についても近年はPET―CT等が導入されており、診断精度はより高まってきています。リンパ節転移の可能性がある段階(ステージI~III)になってきますと、標準的な根治療法は手術となります。しかし、食道がんは早い段階から原発から少し離れた場所のリンパ節にも転移しやすいことが知られていますので、広い範囲のリンパ節郭清(切除)が必要になります。このため頚胸腹部におよぶ手術操作が行われ、手術の侵襲は大きく、合併症も起こりやすいわけです。

 そこで最近は、食道がん手術に対しても手術の侵襲を下げる目的で鏡視下手術を導入する施設が増えています。また合併症軽減のため多職種の医療スタッフからなるチーム医療による周術期管理の重要性も注目されてきています。

 なお、進行がん(ステージII~III)に対しては手術の根治性をより高めるために、術前の抗がん剤治療(状況によっては放射線も併用)を行うことが推奨されていますが、抗がん剤による副作用対策についても薬剤師を中心としたチーム医療が大切です。

 そこで、次回からは手術を中心とした食道がん診療の実際について、最新の治療も含め紹介させていただきます。

 しらかわ・やすひろ 福岡県立筑紫丘高、岡山大医学部卒。医療法人寺田病院、福山市民病院、恵佑会札幌病院、岡山大病院助教、講師などを経て2014年から現職。日本外科学会指導医・専門医、日本消化器外科学会指導医・専門医、日本消化器内視鏡学会指導医・専門医、日本食道学会食道外科専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医。

2015年07月23日 (10:40)

高度医療で地域を支える(1)心臓疾患

 がん、心疾患、脳血管疾患は日本人の死因の上位を占めています。皆さんの関心も高いはずです。一方、津山中央病院が所在する津山市を含む岡山県北エリアは高齢化率(65歳以上の人口割合)が高く、高齢化によりこうした病気の発症リスクは高まります。高齢化先進地ともいえる地域での当院の診断・治療実績を交えながら、これらの病気の最新事情をお伝えします。初回は心臓病です。

 当院心臓血管外科は、岡山県北で唯一、心臓血管外科手術を行っています。1997年に開設され、2014年2月に心臓胸部大血管手術が1000例に達しました。14年度は94例の手術を行い、うち30%が緊急手術でした。当院がカバーする県北医療圏人口30万人の高齢化率は33・7%(岡山市は24・1%)と高く、年間平均4800台の救急搬送を受け入れる当院の救命救急センターは、必然的に緊急処置を要する高齢者が多いのが特徴です。


後尖の腱索が切れて逸脱し逆流を起こしていた後尖を台形に切除、縫合し、弁輪にリングをかけた。左室内に水を入れ加圧する水テストで前尖、後尖の接合が改善し逆流は消失した


▼虚血性心疾患

 狭心症に対する冠動脈バイパス術は、人工心肺を使用せず心臓を拍動させたまま血管吻合(ふんごう)を行うオフポンプ手術を主としています。人工心肺を使用しないため、脳梗塞や腎機能低下などの合併症のリスクを低くできます。日本冠動脈外科学会の13年度のデータでは、オフポンプ手術の全国の平均施行率が65%で、バイパス手術を受けた患者のうち70歳以上が52・8%、80歳以上が12・3%と、年ごとに高齢化がすすんでいました。当院では14年までの7年間、184例の単独バイパス手術のうち85%がオフポンプ手術でした。また、13年度の冠動脈バイパス術のうち70歳以上が68%、80歳以上が25%と全国平均より多く、高齢患者に可能な限りオフポンプ手術を行い、低侵襲手術のメリットを生かしています。

 急性心筋梗塞の合併症で、死亡率の高い心破裂や心室中隔穿(せん)孔に対しても積極的に手術を行っています。さらに心筋梗塞慢性期に合併する、左心室瘤や虚血性僧帽弁閉鎖不全症に対しても、瘤切除や、腱(けん)索を引っ張っている偏位した乳頭筋を弁輪に釣り上げたり、寄せたり(接合術)する左室形成術を行っています。

▼弁膜症

 昨年は弁膜症手術を40例行い、同時に冠動脈バイパス術や二弁以上に治療を行う複合手術が55%を占めました。患者の高齢化に伴う大動脈弁狭窄(きょうさく)症の増加により、大動脈弁置換術が増えています。僧帽弁は前尖(せん)と後尖の2枚の弁から成り、弁に付いたひも状の腱索が心筋から出た乳頭筋につながり引っ張られ、パラシュートのような形で左心室の高い圧に耐えて逆流を防いでいます。

 弁付着部の弁輪が拡大したり、腱索が切れたり、弁が細菌感染により破壊されたりして、僧帽弁逆流をきたします。近年、弁置換術に代わって、壊れた僧帽弁を直して逆流を治す形成術が患者のQOL(生活の質)を上げ、耐久性も良いことが証明されてきました。当院でも90%以上の僧帽弁逆流に対して形成術を行っています。前尖の切れた腱索に対しては、人工腱索を乳頭筋に縫い付け、弁の高さを正常の高さに合わせます。後尖の病変に対しては三角形または台形に切除して高さを合わせます。

▼大血管疾患

 大動脈瘤に対して通常の手術と低侵襲手術であるステントグラフト治療(図2)を行っています。心臓から出てすぐの大動脈瘤に対して、瘤とともに頭へつながる血管を全て取り換える弓部置換術や、難度の高い胸腹部大動脈瘤に対しても、術前にCTで脊髄を栄養するアダムキュービッツ動脈(AKA)を同定し、術中に脳を刺激して運動誘発電位を確認しながらAKAを再建し、対麻痺(まひ)を防ぐ取り組みを行って成果をあげています。

 急性A型大動脈解離は心臓付近の大動脈の内中膜が逆むけに裂けていく恐ろしい病気で、発症から1時間ごとに1%ずつ死亡率が上がっていきます。当院では過去8年間に急性A型大動脈解離が143例救急搬送され、80例の緊急手術を行っていますが、61例は心肺停止で来院して1例を除き手術が不可能でした。今後の課題と考えます。

 ステントグラフト治療は、日本で有数の症例数を誇る施設で研修を受けた医師が胸部、腹部のステントグラフト指導医として担当しています。また、腹部大動脈瘤で開腹手術の必要な患者には、私が開発した小切開手術を行って術後早期回復を目指しています。

◇ ◆

心臓血管外科の周術期の患者が合併症なく、早く回復するために各科の医師のみならず、コメディカルとのチーム医療を推し進めています。なかでも心臓リハビリには特に力を入れており、術後の回復を強力にサポートしています。



津山中央病院((電)0868-21-8111)

 まつもと・みつあき 愛媛県立宇和島南高、岡山大医学部卒。同医学部第一外科、心臓病センター榊原病院、川崎医大胸部心臓血管外科講師など経て2004年から津山中央病院勤務。医学博士。日本外科学会指導医・専門医、日本胸部外科学会指導医、日本循環器学会専門医、日本心臓血管外科学会国際会員。

2015年07月22日 (15:52)

「新薬でC型肝炎患者の負担は減る?」最新治療について専門家が講演


C型肝炎(C型慢性肝炎)の治療には長らくインターフェロンが使われていたが、副作用に悩まされ、治療を断念したり、仕事を辞めざるを得なかったりする人がいた。しかし近年、インターフェロンを使わない治療が登場し、患者にとって福音となっている。7月14日に東京都内で開催されたギリアド・サイエンシズ主催のプレスセミナーでは、専門家である国立国際医療研究センター国府台病院(千葉県市川市)の溝上雅史医師がC型肝炎の最新治療について講演。インターフェロンが不要な新薬「ハーボニー」(一般名・ソホスブビルとレジパスビルの合剤)や、患者の声なども紹介された。
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◆重い副作用のインターフェロン

国内のC型肝炎患者は現在、150万~200万人いるといわれている。病原のC型肝炎ウイルスは日常生活では感染はせず、感染している人の血液が他の人の血液に入ることによる血液感染がほとんどだ。

どうやって国内で感染が拡大していったのか。溝上医師は、初期の要因として寄生虫の日本住血吸虫を駆除するための注射を挙げている。実際、日本住血吸虫の流行した地域と肝臓がんの死亡率が高い地域は合致していることが知られている。また、戦中の戦意高揚、戦後の社会的混乱で覚醒剤(ヒロポン)が多用されたことにも要因があり、その後も買血制度や献血などによって感染が拡大していった(現在は献血による新規感染はほぼ認められていない)。

C型肝炎の治療には長らく、インターフェロンという薬が使われていたが、副作用の問題が大きく、治療の妨げとなっていた。しかし、昨年にはインターフェロンを使わなくてよい薬が発売され、今年にはさらなる治療効果が認められた「ハーボニー」が登場している。
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◆うつや高齢で断念していた患者も治療可能に

治療は大きく進歩したが、患者の捉え方はどうなのだろうか。患者からの電話相談を受けているNPO法人「東京肝臓友の会」の米澤敦子さんによると、「ハーボニー」に対して「うつや高齢でも治療を受けられるか」「インターフェロン治療は副作用がきつく日常生活に支障を来すのが怖く、家族や職場に知られてしまうので受けられなかったが、今回の治療では副作用が軽いのか」など、今までは治療を断念していた患者からの相談が寄せられているという。

溝上医師は「臨床試験では、高齢者が多く含まれていたにもかかわらず、『ハーボニー』は100%のウイルス駆除率が認められた。また、副作用の発現率も低く、治療による生活の質(QOL)への影響も認められなかった。実際、患者さんからも副作用でつらいという訴えはほとんど経験していない」と述べている。

注意すべき点として「こうした高い治療効果を得るためには、決められた用量をきちんと守って服用すること」が大切であり、「ウイルスを駆除した後も定期的なフォローアップが重要」と助言している。

(佐藤光延)

2015年07月22日 (11:03)

大腸がんのチーム医療(3)がん専門薬剤師の役割


 一般的に薬剤師の印象とはどのようなものでしょう。「薬の袋詰めをする人」「白衣で薬の調合をする人」といった声をよく耳にします。確かに、薬剤師の仕事の基盤には調剤業務があります。調剤とは医師の処方箋に基づき医薬品を交付することであり、その過程では患者さんに安心して薬を使ってもらえるよう、薬学的な知見に基づいて服用量や服用時期、飲み合わせなどの確認を行っています。しかし、実際の現場では他にも抗がん剤の調製や服薬指導、病棟常駐業務、麻薬管理などチーム医療に不可欠な数多くの業務に従事しています。

 現在2人に1人が「がん」に罹(り)患する時代です。がん患者さんの増加に加え、高度化・複雑化するがん治療の中で、国は2010年の厚生労働省医政局長通知で“主治医だけではなく複数の専門性を持った医療職が協働してがん治療を進めていく「がんチーム医療」の必要性”を唱えています。また同時に、より高度な医療を提供するために各専門分野におけるスペシャリストの育成を求めています。そのがん領域における薬剤師が「がん専門薬剤師」です。現在、日本医療薬学会が認定するがん専門薬剤師は全国に437人おり、岡山県には4人が登録されています。倉敷成人病センター(以下、当院)にはうち2人が在籍しており、がん専門薬剤師制度の定義にある「高度な知識や技術、臨床経験を備える薬剤師として国民の医療・健康・福祉に貢献する」ことを目的に、日々のチーム医療に携わっています。

 当院はがん専門薬剤師の職能を活かしてがんチーム医療として全国に誇れる業務を行っています。その一つが08年9月に全国に先駆けて開設したサポート外来(薬剤師外来)です。がん専門薬剤師による円滑で質の高いがんチーム医療の実現を目的として、がん患者さんを対象に主治医の診察前に30分程度の介入を行っています。副作用マネジメントや支持療法の提案、疼(とう)痛管理だけでなく、患者さんの状態から治療の適切性を見極め、治療の施行可否から次治療検討までさまざまな提案を行っています。

 二つ目が14年4月から実施しているCDTM(Collaborative Drug Therapy Management=共同薬物治療管理)です。これは医師と薬剤師が事前協議を設けて治療プロトコール(計画書)を作成し、それに準じた範囲の薬物治療を薬剤師が代理で行うものです。契約医師の代行権限を利用した薬剤師による規定薬剤の処方をはじめとして、治療に必要な採血検査や尿検査のオーダー、抗がん剤の用量設定などを行っています。実際、米国では1970年代後半から一部の州で実施されており、医療の質の向上や医師の負担軽減など顕著な成果が得られています。医療の質の向上、すなわち患者満足度の向上に貢献し得る新業務です。

2015年07月21日 (16:56)

TAS-102の副作用は臨床試験の結果と類似、ILDの既往がある患者では注意深いモニタリングが必要、市販後直後調査の結果【臨床腫瘍学会2015】

 転移を有する大腸癌に対するTAS-102の市販後直後調査(EPPV)の結果、日常診療における副作用は、これまでの臨床試験の結果と類似していた。ただし間質性肺疾患(ILD)が報告されたことから、ILDの既往がある患者では注意深いモニタリングを要することが明らかになった。7月16日から18日まで札幌市で開催された第13回日本臨床腫瘍学会学術集会で、東京医科歯科大学大学院総合外科学分野の植竹宏之氏らが発表した。

 TAS-102 は標準的な化学療法が不応の転移を有する大腸癌に対し、プラセボに比べて全生存期間および無増悪生存期間を有意に改善することが示されている。日本では他国に先駆けて、フェーズ2試験の結果をもとに、2014年3月に承認された。TAS-102は70mg/m2/日(BID)を、1サイクル4週として、5日間投与2日間休薬のスケジュールで2週行い、その後、14日間の休薬期間をもうける。

 市販後直後調査は、製造販売開始から6カ月間に発生した副作用を把握するため、TAS-102を投与する転移を有する大腸癌患者が登録された。調査期間は2014年5月26日から11月25日だった。

 重篤な副作用(ADR)は、死亡に至った副作用、生命を脅かす副作用、入院を要するもしくは入院期間を延長させる副作用など、日米EU医薬品規制調和国際会議のICH-E2D、ICH-E2Aガイドラインに従って定義された。

 この6カ月間で、1209医療機関のおよそ3373人において、ADRは219人で計370件が報告され、うち重篤な副作用は51人、89件であった。

 最も多く見られた副作用は骨髄抑制だった。好中球減少症が77人(うち重篤な副作用は7人)、白血球減少症が28人(同3人)、血小板減少症が23人(同9人)、貧血が20人(同8人)、発熱性好中球減少症が19人(同18人)であった。

 非血液毒性では、悪心は33人(同2人)、食欲不振は31人(同4人)、下痢は25人(同5人)、倦怠感は17人(同0人)、嘔吐は13人(同2人)であった。

 また間質性肺疾患(ILD)は7人で報告された。発生時期の中央値は51日(22-91日)。うち3人は前治療によるILDの既往があった。転帰は7人すべてが回復もしくは回復中である。なおTAS-102のフェーズ3試験ではILDは報告されておらず、フェーズ2試験ではILDが1人に認められたが、TAS-102に関連したILDではなかった。

 好中球減少症は22日前後に多く発生し、重篤な好中球減少症および発熱性好中球減少症は15日あたりに発生する傾向があった。また好中球減少症による感染症で死亡した患者が2人報告された。1人は15日目に発熱性好中球減少症が発生し、もう1人は14日目に好中球減少症、18日目に発熱性好中球減少症を発生していた。このため、TAS-102の1サイクル目には週1回(8日、15日、22日)の検査が推奨されるべきであるとした。

 以上のことから、市販直後調査で、日常診療におけるTAS-102の副作用は、ILDを除き、これまでの臨床試験の結果と類似していたとした。またILDの既往がある患者では注意深いモニタリングが必要であるとした。

2015年07月21日 (11:11)

ニボルマブが進行腎細胞癌の全生存期間をエベロリムスよりも延長

 米Bristol-Myers Squibb社は、7月20日、既治療の進行または転移を有する腎細胞癌に対し、抗PD-1抗体ニボルマブとmTOR阻害薬エベロリムスを比較するオープンラベル無作為化フェーズ3試験CheckMate-025において、ニボルマブ投与群が優れることが明らかとなり、試験は早期中止になったと発表した。

 独立データモニタリング委員会が、対照群であるエベロリムス群に対して、ニボルマブ群で評価項目である全生存期間(OS)が優れることが証明されたと結論づけたことによるもの。免疫チェックポイント阻害薬の腎細胞癌に対する生存延長効果が確認されたのは、初めてだという。

 小野薬品によると、CheckMate-025試験には日本人患者も含まれており、今後については決定していないが、申請できるかどうかを当局と相談して行くとしている。

 CheckMate-025試験は、既治療の淡明腎細胞癌患者821人をニボルマブ群(2週おきに3mg/kgのニボルマブを投与)かエベロリムス群(毎日エベリリムス10mgを投与)に無作為に割りつけた。主要評価項目はOS。副次評価項目は奏効率、無増悪生存期間などだった。

2015年07月18日 (16:44)

パートナーがいなくても卵子だけ残しておく!「卵子凍結」やってみたい?


年齢とともに卵子が老化することはご存知の方も多いでしょう。特に「35歳を過ぎるとどんどん卵子が老化する」といわれ、独身女性や出産経験のない女性は慌てている人もいるかもしれません。結婚はいつでもできますが、出産できる年齢には期限があります。

そんななか、2013年11月には、健康な未婚女性が将来の妊娠に備えて行う「卵子凍結」が可能になり、2015年2月には千葉県の浦安市が少子化対策として、卵子凍結に公費助成を出すという取り組みまで出されています。

パートナーがいなくても将来を考えて卵子だけ残しておくということができるとしたら、あなたは「卵子凍結」をしたいですか?

◆そもそも…「卵子凍結」って?

卵子凍結とは、放射線療法を受ける前の若年女性がん患者や、パートナーのいない女性が将来の妊娠を考え、卵子を取り出して凍結保存することをいいます。取り出された卵子は液体窒素のマイナス196℃で保存され、妊娠を希望する際に体外受精を行います。
卵子凍結によって、身体の事情や加齢とともに子どもができなくなることへの不安が軽減されます。一方で、妊娠や出産には卵子だけでなく母体となる身体の年齢も大きく関わるため、現段階では卵子凍結による妊娠率は低く、凍結しても必ず妊娠できるとは言えない状況です。

また、日本生殖医学界のガイドラインによると、卵子の採取は40歳未満まで。受精卵の移植は45歳未満までと決められています。

◆「卵子凍結」のメリットって?

卵子凍結のメリットは、不妊治療をする際の妊娠率を高める選択肢のひとつになり得ることです。加齢とともに妊娠率はさがり、卵子が老化し、卵子そのものの数も減少します。卵子が老化すると、染色体異常になることもあり、流産や障害を抱える子どもが産まれる可能性が高まります。卵子凍結は卵子を採取した当時のままの状態で保存することができます。また、個人的な事情によって妊娠や出産の時期を調整できるという部分もメリットのひとつです。

◆「卵子凍結」のデメリットって?

一方、卵子凍結によるデメリットもあります。それは、とにかく費用がかかるということ。卵子凍結保存には保険が適用されないため、検査や入院、麻酔、採卵などを含めてだいたい70万円~100万円かかると言われています。さらに、卵子ひとつを保管するのにかかる値段は、年間約1万円。10個の卵子を保管すれば年間で10万円かかります。そして、体外受精をする際にも30~50万円と、お金がかさむのはデメリットかもしれません。

そしてなんといっても、そうまでして妊娠できる確率は1割前後だということ。また、卵子を凍結保存しておいても、パートナーと巡り合えずにそのままになる可能性もあります。さらに、卵子を取り出すときの性腺刺激ホルモン注射による副作用もデメリットになり得るかもしれません。

みなさんは「卵子凍結」に興味がありますか?あるいは、やってみたいと思いますか?

監修:坂本忍(医師)
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Mocosuku編集部

2015年07月18日 (11:46)

飲酒によるがんリスク 男性より女性のほうが影響受けやすい

 日本人の2人1人ががんにかかり、3人に1人はがんにより亡くなるといわれているが、日頃の食生活がどのようにがんに影響するかは意外と知られていない。がんリスクが増える食材もあれば、がん予防の効果を発揮する食べ物もある。

 たとえば、野菜。どんな野菜ががん予防に効果を発揮するのだろうか。秋津医院院長で著書に『がんにならないのはどっち?』(あさ出版)などを持つ秋津壽男さんはこう話す。

「アメリカ国立がん研究所が1990年に発表した『デザイナー・フーズ・プログラム』によると、ビタミン類の多い、緑黄色野菜はがん予防にいいとされています。とりわけカロテンの多いにんじん、ビタミンCが豊富なブロッコリーが高い評価を受けています。にんにくやしょうがといった香味野菜、食物繊維が豊富なセロリ、キャベツも予防効果が高い。これらをバランスよく取り入れましょう」

 では、果物ではどうだろうか。

「これも、『デザイナー・フーズ・プログラム』の指標に基づくものですが、ビタミンCを豊富に含んだグレープフルーツやレモンは予防効果が高いとされています。ただ、個々の果物や野菜とがんの関係はまだ明らかになっていない部分もあります。あまり気にせず好きな果物を食べてもOK」(秋津さん)

 そして、乳製品ならヨーグルトが予防効果を持つという。

「ヨーグルトは乳がんを誘発すると言われていますが根拠はありません。乳酸菌などの善玉菌が含まれ、腸内環境を整え免疫も上がるので、食べることでがんになりにくい体に。チーズも栄養バランスはいいですが、プロセスチーズなどは塩分も含んでいるので、摂りすぎはがんのリスクを高くします」(秋津さん)

 栄養価の高いナッツ類を体にいいとおやつにする人もいるが、ピーナッツは発がん性が高いとの話も。これは本当なのか?

「ナッツ類はピーナッツをはじめ、アーモンドなどのナッツ類に付着するカビがアラフトキシンという強い発がん性物質なんです。ピーナッツは輸入物も多く、多く摂取しすぎるとがんを引き起こすので注意して」(秋津さん)

 n-3系脂肪酸が多く含まれ、がん予防が期待される青魚。でも、魚の焦げはがんリスクを上げるってホント? 国立がん研究センターの笹月静さんはこう説明する。

「焦げに含まれるヘテロサイクリックアミンは、発がん物質であるとわかっています。ですが、大量に焦げを食べなければ心配しなくても大丈夫」

 飲酒によるがんリスクは男女で違いがあるという。

「男性に比べると女性は体も小さく、飲酒の影響を受けやすい傾向に。そのため、少量でも病気になる確率が高くなります。お酒をたくさん飲む女性は、まったく飲まない人に比べて乳がんのリスクが1.8倍に。飲酒はほどほどに」(笹月さん)

※女性セブン2015年7月30日・8月6日号

2015年07月17日 (16:41)

進行大腸癌へのTAS-102の効果はレゴラフェニブの前投与の有無に関わらず有効

進行・再発の大腸癌へのTAS-102の効果は、レゴラフェニブの投与経験のある患者とない患者で差がないことが明らかとなった。TAS-102とプラセボを比較した国際共同フェーズ3試験RECOURSEの最新の解析の結果、示されたもの。7月16日から18日まで札幌市で開催されている日本臨床腫瘍学会で、国立がん研究センター東病院の吉野孝之氏によって発表された。

 TAS-102はトリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。FTDはDNAの複製時にチミジンの代わりに直接DNA鎖に取り込まれ、DNAの機能障害を引き起こして抗腫瘍効果を発揮すると考えられている。TPI はFTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害し、FTDの血中濃度を維持する。

 RECOURSE試験は、無作為割付・二重盲検・プラセボ対照の国際共同フェーズ3試験で、日本の他、北米、欧州、オーストラリアなど13カ国114施設から800人の患者が、2012年6月から2013年10月に登録された。対象は少なくとも2種類以上の標準化学療法(フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカン、オキサリプラチン、ベバシズマブ、KRAS遺伝子に変異のない野生型の場合では抗EGFRモノクローナル抗体)に不応となった治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者。TAS-102の有効性を検証することを目的に、患者をTAS-102+支持療法群(534人)またはプラセボ+支持療法群(266人)にランダムに2対1に割り付けた。患者にはTAS-102かプラセボを、4週間を1サイクルとして1日目から5日目と8日目から12日目に35mg/m2投与した。主要評価項目は全生存期間(OS)だった。

 患者の3分の1が日本人(266人)で、3分の2が西洋人(欧州403人、米国99人だった。患者背景で地域別で異なっていたのは、日本はPS 0が70.1%、PS 1が29.3%で、欧州がPS 0が51.1%、PS 1が48.9%、米国がPS 0が41.4%、PS 1が58.6%と、日本人において全身状態が良い患者が多かったことと、日本人では前治療としてレゴラフェニブの投与を受けていた患者はいなかったが、欧州では27.0%、米国では24.2%がレゴラフェニブの投与歴があった。

 試験の結果、TAS-102群のOS中央値は7.1カ月、プラセボ群は5.3カ月、ハザード比0.68(95%信頼区間:0.58-0.81)、p<0.0001で有意にTAS-102群でOSが延長していた。副次評価項目の無増悪生存期間(PFS)についても、ハザード比0.48(95%信頼区間:0.41-0.57)、p<0.0001でTAS-102群の方が有意に優れていた。

 地域別の効果の解析では、どの地域でもTAS-102を投与された患者でOSの延長効果が認められた。日本人ではTAS-102群のOS中央値は7.8カ月、プラセボ群は6.7カ月、ハザード比0.75(95%信頼区間:0.57-1.00)、p=0.047だった。欧州ではTAS-102群のOS中央値は6.8カ月、プラセボ群は4.9カ月、ハザード比0.62(95%信頼区間:0.48-0.80)、p=0.0002だった。米国では、TAS-102群のOS中央値は6.5カ月、プラセボ群は4.3カ月、ハザード比0.56(95%信頼区間:0.34-0.94)、p=0.0277だった。PFS、疾患制御率、副作用発現率についても同様で、地域による差はなかった。

 今回、新たに解析されたのは、欧米の患者におけるレゴラフェニブの前投与歴による効果の解析だった。レゴラフェニブ投与経験のある患者に限定すると、TAS-102群のOS中央値は6.0カ月、プラセボ群は5.5カ月、ハザード比0.69(95%信頼区間:0.45-1.05)、p=0.0791とTAS-102群でOSが延長される傾向があった。レゴラフェニブ投与歴のない患者ではTAS-102群のOS中央値は6.7カ月、プラセボ群は4.6カ月、ハザード比0.63(95%信頼区間:0.49-0.82)、p=0.0004で有意にTAS-102群でOSが延長されていた。ハザード比に大きな差はなくレゴラフェニブの前治療の有無による差はないと考えられた。

 PFSについても レゴラフェニブの投与歴がある患者では、中央値がTAS-102群は1.9カ月、プラセボ群は1.8カ月、ハザード比0.53(95%信頼区間:0.36-0.78)、p=0.0012で有意にTAS-102群で良かった。レゴラフェニブ投与歴のない患者ではTAS-102群のPFS中央値は2.0カ月、プラセボ群は1.7カ月、ハザード比0.40(95%信頼区間:0.31-0.50)、p<0.0001で有意にTAS-102群で良かった。

 吉野氏は「どちらの薬剤も等しく患者に提示できる薬剤だ。皮膚毒性が既にある患者ではTAS-102を投与することを勧める」と語った。

2015年07月17日 (10:21)

進行非扁平上皮NSCLCにBBPが有効な可能性【臨床腫瘍学会2015】

 進行非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者に、1次治療で化学療法とベバシズマブ投与を行い、増悪後に次治療として別の化学療法剤とベバシズマブを投与することは、有効である可能性が明らかとなった。西日本がん研究機構(WJOG)が行ったオープンラベルフェーズ2試験WJOG5910Lで有望な結果が得られたもの。7月16日から18日まで札幌市で開催されている日本臨床腫瘍学会で、西日本がん研究機構(WJOG)の研究グループを代表して、九州がんセンターの瀬戸貴司氏によって発表された。

 大腸癌などでベバシズマブと化学療法による治療を行い、増悪後に別の化学療法剤とベバシズマブを投与すること、いわゆるベバシズマブ beyond PD(BBP)が、別の化学療法剤のみを投与する場合よりも有効であることは、大規模フェーズ3試験で明らかになっている。しかし、NSCLCに対してBBPが成立するかは明らかとなっていない。

 そこで、研究グループはWJOG5910L試験で白金系ベースの化学療法とベバシズマブを投与し、増悪したのちにドセタキセル単剤投与(60mg/m2を3週おきに投与)とドセタキセルとベバシズマブ併用投与(ドセタキセル60mg/m2とベバシズマブ15mg/kgを3週おきに投与)を比較した。

 主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は、全生存期間(OS)、奏効率、安全性だった。EGFR変異陽性患者では白金系抗癌剤の前にEGFR-TKIの1次治療を受けていた場合も可とした。

 統計学的な試験の設計は、片側有意レベル0.2で対照群におけるPFS中央値を2カ月と仮定し、80%の統計力で30%のリスク低下を検出するために、90件のPFSイベントが必要で、両群で100人とされた。

 併用投与群50人、単剤投与群50人の患者背景では、PS 0が併用群36%だったのに対して単剤群28%と、併用群で良好な傾向があった。また、再発が併用群は4%、単剤群が12%だった。

 試験の結果、PFS中央値は、併用群が4.4カ月、単剤群が3.4カ月で、ハザード比0.71(95%信頼区間:0.47-1.09)、層別化p=0.058(片側)で併用群に良好な結果が得られた。OS中央値も併用群が13.1カ月、単剤群が11.0カ月で、ハザード比0.74(95%信頼区間:0.46-1.19)、層別化p=0.11(片側)で併用群に良好な結果が得られた。奏効率も併用群が36%(95%信頼区間:22.9-50.8)、単剤群が26%(95%信頼区間:14.6-40.3)で、併用群の方が良好な傾向(p=0.387)だった。ウォーターフォールプロットに両群で差はなかった。

 サブグループ解析では、白金系抗癌剤治療で最良効果が完全奏効(CR)または部分奏効(PR)が得られた患者では併用療法の有効性は高かったが、病勢安定(SD)、増悪(SD)では有効性は高くなかった。また、1次治療での最後のベバシズマブ投与からPDまでの時間が3週間以上の患者で有効性が高く、3週間未満では高くなかった。

 副作用は、高血圧、出血、蛋白尿が併用群で多かったが、予想外または重篤なものはなかった。

 なお、現在、スイスHoffmann-La Roche社が主導で、非扁平上皮NSCLCを対象にBBPを検証するオープンラベル国際フェーズ3b試験AvaAllが進められている。

2015年07月16日 (16:27)

進行がん「治癒のスイッチ」を見つけるヒント

 『がんが自然に治る生き方』は2014年、フリーライターの長田美穂さんが訳したことで、日本にも広く紹介されることとなりました。
長田さん自身、原著者の論文に出会って励まされ、1人でも多くの日本の方々へ、特に今がんを患っている方へ「治癒へのスイッチ」の入れ方を伝えたくて、日本語訳を自分にやらせてほしいとケリーさんに申し出たそうです。

■がんからの生還者「サバイバー」は意外と多い

 がんは病期が進むと、事態は少々「やっかい」になります。「やっかい」になるというのは、「治らない」という意味では決してありません。

 「サバイバー」(がんからの生還者)は、探せば意外に多いものです。彼らのように、がんを治す方法はあるのですが、治し方が一様でなくなるため、「治癒へのスイッチ」が入りにくくなるのです。

 つまり、自分に合った治し方を、自分自身で気付かなくてはいけなくなるのです。このため、治癒へのハードルは高くなります。なかなか気付けないので、多くの方は焦って不安や恐怖にさいなまれ、くじけそうになってしまいます。そこをうまく切り抜け、「治癒へのスイッチ」をオンするヒントがこの本には詰まっています。

 今の医療は、よくも悪くも「医師主体」です。本来は医療の主役であるべき患者さんの希望や思いは、顧みられることがないのが現実です。そもそも、がんをはじめとする慢性疾患は、けがや感染症とは異なり、自身の生活習慣やストレスが大きな要因となって、慢性的に自己治癒力を低下させ、病気となって現れていることも少なくありません。つまり自身の生き方の総決算が病気となって現れている可能性があるのです。

 したがって、原因は個人によって異なり、そのため治療方法も個々人によって異なるのです。今までの生き方を変えるという点では共通していますが、個々の原因を丹念に探り当て、逐一解消していく作業が治療には必要です。また人はそれぞれ遺伝背景も異なるため、「お仕着せの標準治療でがんが治るはずもない」というのが、私の見解です。

 何より「自分自身が医療の主役である」という認識が大事です。「医師にすべてお任せして病気を治してもらおう」という発想は直ちに捨てるべきです。医師に依存したために命を失った患者さんを私たちは嫌というほど数多く見てきました。しかし「医師にすべてお任せして治った」という患者さんをほとんど見たことがありません。

 主体的な姿勢こそが治癒をもたらすことは、サバイバーの教える1つの大事なポイントです。

 もちろん、主体性を保つためには、自助努力も不可欠になります。ある程度の医学知識は習得しておく必要がありますし、最終的な判断も自身で行う必要があります。また自身の現状を常に把握しておくことも必要です。

 リンパ球数の変化、腫瘍マーカーの変化、症状の変化(体重、体温、不定愁訴)などの検査で、大まかな病態は把握することができます。
■「本当のことを知ること」は希望となる

 今社会に求められていることは、医学の進歩はもちろんのこと、広い視野で治療方法を考えることのできる多くの医師と、多くのサバイバーたちによる情報の発信活動です。この医師たちとサバイバーたちとの協働ネットワークを日本全国まであまねく構築することができれば、がん患者さんが迷いや不安をおぼえることなく、的確な医師とサバイバーに容易にアクセスすることができ、納得して有効な治療を受けることが可能になります。

 また、それと同時に、混乱や誤りに満ちた今日の医療健康情報を是正し、弱者の視点に立った疾病予防システムを作り上げることも可能になるはずです。がん患者さんにとって、一番の希望の星は、同じ病気、同じ病期から治ったサバイバーたちです。私たちが運営するウェブサイト「e-クリニック」も、サバイバーを数多く輩出していくよう日々努力しています。サバイバーを数多く生み出すことが多くのがん患者さんへの福音になることでしょう。

 世の中を見回してみてください。テレビドラマや小説、映画などでがんが主題として扱われる場合、どれも画一的に「最終的にがん患者が亡くなる」という結末ばかりです。「最後に別れがあるストーリー設定のほうが、視聴率が取れたり、ヒットするから」というのがその理由だそうです。とはいえ、がんから生還したサバイバーのような存在もいるのですから、情報としては不正確で実態を反映していないと言わざるをえません。

 がんの治療は少しばかり長い時間を要します。まさに総力戦であり、持久戦です。闘い抜くためには、サバイバー、家族、同志など、心の支えになる人たちがどうしても必要です。特に気の合うサバイバーは、患者会などに参加して、ぜひ早めに見つけてほしいと思います。自分と同じ病気で、同じ病期かもっと深刻な病期から治った方がそばにいれば、これほど心強いことはありません。

 私が本書を強くおすすめしたい理由は、「本当のことを知ること」が、間違いなく1つの希望となるからです。

 治療を提供し、闘病に伴走する医師という立場から言うと患者さんが「希望を失うこと」が一番悔しいことなのです。

 なかでも、がんの告知を受けたばかりの人で、落ち込んだり、2次作用としてうつなどの心の病気にかかる人も少なくありません。「どこかに道はある」そう思い続けてほしいのです。

 その道が何であるかは人それぞれ異なります。ですが私は、がんを抱える患者さん本人やご家族のもれなく全員に、道を探し続けるよう助言をしています。

■患者さんの目的は「とにかく治ること」

 「期待を持たせすぎてはいけない」と説く専門家の言い分も、もちろんよくわかります。

 しかし現場の医師から言わせてもらうと「希望がない」という言葉は何ももたらしません。

 まずは「治った方が意外といるのだな」という認識をもっていただくことです。そして本書を心の杖として「道を探し続けること」を実践していただければと思います。

 最後に、本書に対する専門家からの想定されうる批判に対する私なりの答えを書いておきます。

 「本書に出てくる事例は、単なる『一例報告』ではないか。より大規模な数の被験者を、5年、10年と追跡し、『逸脱した事例』が生じる確率まで、詳細に割り出すべきではないか」

 しかし、がん患者さんにとってみれば「精度の高い、緻密なデータ」よりも治る手がかりをみつけることのほうが先決です。患者さんの目的は「とにかく治ること」、これに尽きます。

 「5年も10年も、正確なデータを待っていては間に合わない」という現実があることを、私たち医師は忘れてはなりません。

 もちろん、患者さんに無闇な期待を抱かせるだけで終わってはいけません。

 しかし本書に登場しているような「逸脱事例」が、「高額宝くじの一等賞に当選するような、天文学的に低い倍率」でないことは確かです。

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岡本裕(おかもと・ゆたか)
医師、医学博士。1957年生まれ、大阪大学医学部、同大学院医学部卒業。麻酔科、ICUの研修を経て脳外科専門医になり、悪性脳腫瘍の治療に取り組む。細胞工学センターでがんの免疫療法、遺伝子治療の研究を行う。その後、現在の医療・医学に疑問を持ち、仲間の医師たちと「21世紀の医療・医学を考える会」を設立。 2001年から、本音で応える医療相談ウェブサイト「e-クリニック」(http://www.e-clinic21.or.jp/)を運営する。
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岡本裕 構成=山守麻衣

2015年07月16日 (10:33)

「塩辛い食べ物が好きで毎日2合以上飲酒」でがんリスク増加

 人間の体を作る食べ物は、がんともかかわりがある。特に次のような食生活ががんリスクを高めてしまうと、国立がん研究センターの笹月静さんは警告する。

「塩辛い食べ物が好きで、野菜や果物をあまり食べない、毎日2合以上のお酒を飲むという人は、がんにかかる確率が高くなります」

 さらにこのような生活を続けていると、がんだけではなく、脳卒中や糖尿病などの生活習慣病を促すことに。では、どんな食生活をすればいいのか?

「国立がん研究センターの研究では、野菜や果物に含まれるビタミン類が、多くのがんのリスクを低くするという結果が出ています。1日に、野菜と果物を合わせて400g程度、摂るのが理想です。また、青魚に含まれるn-3系脂肪酸を摂ることで、大腸がんの中の結腸がんや肝がんにかかるリスクが低くなる。そして、大豆に含まれるイソフラボン類も複数のがんにいいという結果も出ています」(笹月さん)

 これらをバランスよく摂ることで、がんリスクを減らそう。

※女性セブン2015年7月30日・8月6日号

2015年07月15日 (17:09)

肝がんリスクは飲酒量に影響 ビールなら1日大瓶1本まで

 体内に入るほとんどの物質を代謝するのが肝臓だ。秋津医院院長で著書に『がんにならないのはどっち?』(あさ出版)などを持つ秋津壽男さんはこう説明する。

「肝臓は人体にとって有害な物質を分解し、体外へ出す役割を果たしています。アルコールはもちろん、食品に含まれる有害物質なども解毒していくので、日々、活発に動いています。そこへアルコールを多量摂取して、余計な負担をかけると、肝臓に負担をかけ、結果、がんへとつながっていくのです」(秋津さん)

 では、ビールとワイン、どちらがよくないのだろうか?

「肝がんはアルコール度数ではなく飲酒の量によります。少量でも毎日飲んでいれば肝臓に負担がかかります。ビールであれば大瓶1本、ワインはグラス2杯程度にとどめておきましょう」(秋津さん)

 また、肝がんは肝炎ウイルスの感染による発生率も高く、飲酒していなくてもかかりやすいがんともいえる。

※女性セブン2015年7月30日・8月6日号

2015年07月15日 (10:51)

日本で死病と恐れられた壊疽性口内炎、栄養失調の子どもに広がる【ニジェール】


最貧国の一つ、西アフリカのニジェールで、壊疽(えそ)性口内炎が発生しています。
世界でこの病気にかかる人は、14万~18万人いますが、その大半がニジェール人です。
壊疽性口内炎は、体のもつ自然免疫力が極端に落ちた状態で発症するもので、栄養不足やビタミン欠乏症などが体に起きています。また水の汚染などの衛生問題も関係しています。

◆壊疽性口内炎とは
栄養状態の大変悪いときに化膿菌と腐敗菌との混合感染によって起こる重症の口内炎です。
急性の口内炎で、潰瘍や壊死を伴い、歯肉や口角から壊疽になり、鼻など顔面に至ります。
病気の進行が非常に早く、壊死は72時間以内に起こり、顔に症状が現れてからではもう手遅れという現状です。

◆原因はなにか?
口腔内の多種の常在菌により感染します。それらが病原となるのは、口の中の粘膜の抵抗力を落とすような不衛生な状態や傷など局所的に問題があるケースか或いは、体全体に何らかの問題があるケースです。体全体の問題としては、亜鉛欠乏など栄養状態不良、中毒、極度の疲労、ステロイドの常用などが考えられます。

◆症状は?
急性壊死性潰瘍性歯肉炎として、口腔内の歯肉から発生することが多く、初めは、歯間乳頭(歯と歯の間の歯ぐきの部分)あるいは辺縁歯肉(歯茎部分)に限局した壊死性の潰瘍ができます。

病変が口蓋、口底など隣接粘膜に広がると急性壊死性潰瘍性口内炎と呼ばれます。多種類の細菌が混在していますが、誘因としては、重症の栄養障害、免疫力の低下、感染症などがあります。
潰瘍を形成すると口腔内は不潔になり、接触痛、出血、強い口臭などの症状があらわれます。また進行すると高熱、食欲減退など全身症状を伴い、全身衰弱、栄養失調などがあれば、病巣は、深部にまで拡大してしまい、筋肉、骨、皮膚などの壊死をきたします。この状態に至った場合を、壊疽性口内炎と呼びます。

治療は、全身的背景の改善が重要で、同時に抗菌薬の投与を行います。接触痛があるので、栄養管理や口腔内の清掃が必要です。

◆昔、日本でも
かつては、日本でも死病と恐れられ猛威を振るった時期があったようですが、昭和30年以降は、激減して古典的疾患となり、今は医学書から消えている病気です。

当時は、水癌(すいがん)ともいい、口腔内に何らかの刺激があり、そこに抵抗力の弱くなった部分に細菌が感染して発症し、治療法は、局所的に病巣を切除・焼灼し、清潔安静と滋養強壮を保つほかなく、死亡率は、70~95%に及んでいました。

◆予防方法について
アフリカでの壊疽性口内炎の予防は、この病気に関する知識を広め、母親たちに知識を持ってもらい、子どもが感染した場合には、一刻も早く手当てを受けるように呼びかけているそうです。早い段階でこの病気を発見できれば、結果は非常に向上するとのことです。

執筆者:南部 洋子(看護師)
監修医:坂本 忍(医学博士 公認スポーツドクター(日本オリンピック委員会強化スタッフ))
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Mocosuku編集部

2015年07月14日 (15:54)

じつは食事だけでも!? 40男の紫外線対策

紫外線が強まる季節。色白を目指していなくとも、シミやシワの原因となる紫外線はなるべく避けておきたいもの。日焼け止めをこまめに塗るのが基本だが、実は食事に気をつけることでも紫外線対策ができるという。そこで、肌トラブルを防ぐ「紫外線に効く食事」について、管理栄養士の杉山典子さんに聞いた。

■■今回のアドバイザー
管理栄養士 杉山典子

女子栄養大学を卒業後、管理栄養士として保育園、行政で栄養管理や食育、特定保健指導などに携わる。その後、薬だけに頼らず、病気の原因を探り、栄養素と食事で病気を根本的に治療する分子整合栄養医学に出会い、長年苦しんでいた頭痛やアレルギーを克服。現在、分子整合栄養医学に基づく栄養療法を行うクリニックHYGEIAの管理栄養士として、食事指導や栄養カウンセリングを行っている。

■過度の紫外線は、肌以外のトラブルの原因にも

杉山さん「夏の強い紫外線は、大量に浴びると体内に活性酸素が発生し、皮膚細胞を酸化させシミやシワの原因となってしまいます。酷い場合は皮膚がんを引き起したり、目の結膜を傷つけたり、白内障の原因になることも。

私たちの身体にはこうした活性酸素を除去する“活性酸素除去酵素”を生成する機能があるのですが、活性酸素除去酵素の生成は20歳頃がピークで、それ以降は徐々に生成量が減少し、40歳頃になるとピークの半分にまで低下してしまいます。年齢による老化は、活性酸素消去酵素の生成が少なくなり、身体を活性酸素の老化から守れなくなるのが原因1つなのです」

■活性化酸素除去酵素の減少を食べ物で補おう

杉山さん「年齢による活性酸素消去酵素の減少を補うためには、活性酸素を除去する働きがある栄養の摂取が重要です。紫外線から体を守ってくれる栄養素を持った食材をいくつかご紹介しましょう

●胚芽つきの穀類(全粒粉のパンや玄米など)
胚芽にはビタミンEが多く含まれています。ビタミンEは強い抗酸化力を持ち、活性酸素を除去してくれます。ビタミンEはビタミンCと一緒にとることがおすすめです。

●良質なたん白質(サーモンのグリルや焼き鳥のレバーなど)
肉や魚、卵などにはコラーゲンの材料であるたん白質や鉄分、ビタミンA、皮膚の新陳代謝を高めるビタミンB2などが多く含まれています。特にレバーには鉄分、ビタミンA、ビタミンB2が多く含まれているので弱った肌の再生にオススメな食材です。また、サーモンに含まれるアスタキサンチンは自然界トップクラスの抗酸化力を持ち強力な活性酸素除去能力を持ち紫外線から身体を守ってくれます。

●緑黄色野菜、アーモンド(緑黄色野菜を良質のオイルと一緒に)
緑黄色野菜にはビタミンEやβカロテンが、アーモンドにはビタミンEが多く含まれています。ビタミンEやβカロテンは抗酸化力に優れ、活性酸素から肌を守ってくれます。ビタミンEやβカロテンは脂溶性ビタミンですので油と一緒に摂ると吸収率がアップします。

●旬のフルーツ(キウイフルーツやブルーベリーなど)
フルーツに含まれるビタミンCは肌にハリやうるおいを与え、紫外線によって増える皮膚の表面のメラニン色素の沈着を防ぎ、シミやそばかすを防ぎます。

●赤ワイン
赤ワインに含まれるレスベラトロールはブドウなどに含まれるポリフェノールの一種で抗酸化力に優れ、活性酸素から肌を守ってくれます」

■日焼け止めクリームと食事の両方で、夏の日差しから肌を守ろう

杉山さん「上記のような食べ物を積極的に取ることで紫外線対策への効果が見込めますが、さらに効果的に紫外線をブロックしたい人は、やはり日頃から日焼け止めクリームを使用した方が良いでしょう。

しかし、極度の紫外線対策は体内でのビタミンDの合成量が低下し、免疫力の低下や骨粗鬆症の原因にもなるのでほどほどに。夏の爽やかな陽の光を楽しみつつ、肌の老化を上手に防いでくださいね!」

■最後にアドバイザーからひと言

「紫外線に無頓着な男性は老化が早いです。食事に気をつけてシミ・シワの内はだを目指しましょう」

記事提供 / 素晴らしきオトナたちへ。モテるオトナの悦びを。[editeur エディトゥール]
(R25編集部)

2015年07月14日 (11:15)

「がんからの生還者」から学ぶ「治る人」の共通点

 がんというのは、特殊な病気です。
ほかの病気と決定的に違う点は、「治し方」が患者さん一人ひとりによって異なることです。もちろん、ガイドラインに沿った標準治療は存在します。しかしそれ以上に「患者さんが心に抱えている問題」にまで踏み込む必要があることが多いのです。平たく言うと、心の持ちようで、治るペースが遅くも早くもなります。

 『がんが自然に治る生き方』(ケリー・ターナー著/プレジデント社)には、医学的・科学的には説明のつきにくい劇的な寛解の事例が「逸脱した事例」と総称して、数多く登場しています。

 私自身も、本書に挙げられていたような「逸脱した事例」を目にしたことは多々あります。今まで、のべ約4000名のがん患者さんの医療相談に応えてきましたが、体感では年間4~5例、逸脱した事例に接したと記憶しています。

■「知らない間にがんが消えた」という人も

 私が実際に患者さんに接した例は、大きく2つのグループに分けられます。

 まずは、ある老人福祉施設に入所中のがん患者さんの場合です。

 年齢を重ねている患者さんの場合、おなかにメスを入れるだけで、相当な負担となることがあります。

 そのため、手術が可能な範囲であっても、本人やご家族と話し合い、積極的な手術には挑戦せず、あえて見守ることもあります。

 「手術に挑まず、経過を見守る」という選択に、ご本人もホッとされる部分もあるのでしょうか。そういう方の中には「なぜかがんが見当たらなくなっていた」、もしくは「進行しないがんと数年間共存して、老衰で亡くなった」ということがよくあります。

 もっとも、その老人福祉施設は「食養生」や運動を実践しています。それらの努力が、がん細胞の消滅や、肥大抑止に、功を奏しているのかもしれません。

 一方で、この本の「9つの実践項目」に相当するような事柄に留意をせず、切除手術もしていないのに「がんが知らない間に消えた」という人たちにもお目にかかります。これらも「逸脱した事例」です。

 私はこれらの「逸脱した事例」には、共通した理由が、必ずと言ってよいほど存在していると感じています。
■3大治療は「時間稼ぎ」にすぎない

 私たちは、「e-クリニック」というウェブサイト上で、日々個別の相談を受け付けています。そのため、一度相談に乗ったことのある方が「サバイバー」(がんからの生還者)となり、連絡をくださることも少なくありません。実は、サバイバーの方こそ、がんとうまく付き合うコツを知っています。

 私は彼らと接しながら、このような問いかけをよく繰り返しています。

 「がんが治る人と治らない人との決定的な違いは? 」と。

 やはり「考え方を変えた」「食事を変えた」という違いが、よく挙げられます。つまり、「今までのままでは駄目」ということなのです。今までの自分がストレスを増長させ、病気になったわけなのですから、積極的に患者さんが「自分自身」を変える必要があるのです。

 まずは食生活を変えることから始め、趣味や旅行、働き方、人とのお付き合いの仕方まで。具体的なことを変えると、「考え方」は大きく変化し、それまでに負荷としてかかっていたストレスを減らすことにもつながるのです。そして、どうしても「時間稼ぎ」が必要な場合には、がんの3大治療(西洋医学)も上手に利用すればよいのです。

 そもそも、3大治療とは万能なものではなく、「時間稼ぎ」にすぎないことを理解しておく必要があります。3大治療は、ほとんどが対症治療です。がんには対症治療だけでなく根本治療が不可欠です。

 がんの根本治療とは、すなわち自身の自己治癒力を高めて、がんの病勢に打ち勝つこと。そのためには3大治療とは別にどうしても自己治癒力を高める手段が不可欠となります。今までの生き方や過度なストレスが、自己治癒力を低下させ、がんを発生させたのですから、今までの生き方や考え方を変えることが大切です。

 私たちは自己治癒力を有意に高めるため、がん患者さんに中医学(気功、中医薬)などの補完代替療法を奨めています。もちろん、3大治療を頭ごなしに否定するわけではありません。上手に活用すれば非常に有用です。

 しかしながら、主治医の言いなりに3大治療を受けるのではなく、必ず次に述べる2点をしっかりと押さえて欲しいのです。

 1点目は、「やろうとする治療法の目的」「メリットとリスク」「治療の根拠」「代替案の有無」を担当医に訊いておくことです。

 また目指すところが「根治」か「微々たる延命治療」か、はたまた「機能回復」「緩和治療」か、「形ばかりのアリバイ治療」かも、確かめておきましょう。

 2点目は、「匙加減が可能かどうか」を確認しておくことです。今や欧米では標準治療を基準にしながらも、抗がん剤の投与量を微調整するなど、個人に合った治療を行っています。そのような小まめな配慮をしてくれるかどうかも最初に訊いておきたいところです。

■医師と患者で異なる「治る」の意味合い

 そして患者さんは「治る」ということに関して、正しく認識してほしいと思います。

 実は「治る」という言葉は、医師サイドと患者サイドで、大きな差があるのです。

 多くの患者さんにとって「治る」は「元気で長生きする」ことであるはずです。

 しかし、たとえば抗がん剤を手がける医師から見た場合、抗がん剤によってがんが50%以上縮小した期間が最低4週間あれば、「効果あり」と認められます。

 極端なことを言えば、患者さんのがんが50%以上小さくなって、抗がん剤治療の4週間後に亡くなったとしても。医師からすると、そのケースは「抗がん剤は効いた」、そして「抗がん剤によってがんが治った」ということになるのです。これは、患者さんにとっての「効く」とは、かなりかけ離れたイメージではないでしょうか。

 医療の現場においては、患者さんと医師の認識の間に、このような乖離がしばしばあります。

 そして突き詰めて考えると、優秀な医師が最先端の医療を活用しても、「治す」ことができない病も少なからずあります。

 私自身、若い頃は脳外科の道を選んで脳外科のスペシャリストを目指しました。ところがどれだけ技を尽くしても、治したい人を思うようには治せないのです。脳外科医だった当時、「医療とは何のためにあるか? 」という根本的な問いに自分自身が答えられなくなり、医療の最前線から「降りる」ことにしました。そして、患者さんの患部に限らず、人格をも含めた全体を捉える方向へと考え方をシフトしました。すると、違った風景が見えてきたのです。サバイバーを目の当たりにしたとき、私は彼らから多いに学ぶべきだと気付いたのです。

 一般的な医療の現場では、標準治療以外で治った患者さん(「逸脱した事例」)は「例外」とされ、「なぜ治ったのか」という点に関してはまったく関心を持たれなくなります。それは非常にもったいないことです。

 本質的なことを言えば、たとえ「例外」でも治ればいいはずです。「例外」というレッテルを貼るのなら、その「例外」の事例を増やせばよいのです。どうしたら「例外」が増えるか、どのようなことで「例外」が増えるか、本書のように共通項を探して、広く一般に広めればよいのです。

 「例外」となる確率が上がることには、本書にあったようなヨガや呼吸法、食生活の改善など、さまざまな要素があります。

 私たちは、ときにサバイバーを含むがんの患者会の皆さんと共に活動しています。結局のところ、本書にあるような「治っている人がいる」という事実こそ、がん患者さんの直接的な励みとなるからです。

 サバイバーが気軽に情報を発信したり、誰もがアクセスできるウェブ上のシステムや、リアルなコミュニティーが各地にできれば、がんに対するイメージも変わってくると思います。

 ※本稿で紹介している『がんが自然に治る生き方』原作(ケリー・ターナー著)のウェブサイト(http://www.radicalremission.com/)では、劇的な寛解(がんが自然に寛解したり進行しない例)について、誰でも投稿・公開できるようになっています。

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岡本裕(おかもと・ゆたか)
医師、医学博士。1957年生まれ、大阪大学医学部、同大学院医学部卒業。麻酔科、ICUの研修を経て脳外科専門医になり、悪性脳腫瘍の治療に取り組む。細胞工学センターでがんの免疫療法、遺伝子治療の研究を行う。その後、現在の医療・医学に疑問を持ち、仲間の医師たちと「21世紀の医療・医学を考える会」を設立。 2001年から、本音で応える医療相談ウェブサイト「e-クリニック」(http://www.e-clinic21.or.jp/)を運営する。
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岡本裕 構成=山守麻衣
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