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2014年06月16日 (21:55)

局所進行直腸癌に対する5-FUベースの術前化学放射線療法と術後化学療法にオキサリプラチンを追加することで無病生存率が改善【ASCO2014】

 局所進行性の直腸癌患者に対し、5-FUを使用する術前化学放射線療法(CRT)と術後化学療法にオキサリプラチンを追加することにより、無病生存率(DFS)と病理学的完全奏効(pCR)率が有意に改善し、忍容性も良好でコンプライアンスも高いことが、フェーズ3のCAO/ARO/AIO-04試験から示された。5月30日から6月3日まで米国シカゴで開催されている第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO2014)で、ドイツUniversity of FrankfurtのClaus Rodel氏が発表した。

 ドイツのフェーズ3試験、CAO/ARO/AIO-94試験では、局所進行性の直腸癌に対する標準治療として、術前CRT、直腸間膜全切除(TME)、5-FUによる術後化学療法が確立された。しかし、局所コントロールには有用性が得られたが、全生存期間(OS)の改善は示されず、転移に対する効果が不十分であるためと考えられた。

 そのためドイツの88施設が参加したCAO/ARO/AIO-04試験では、より有効な全身療法を統合することを目標とした。対象は、直腸腺癌で、cT3/4、cN+、cM0、ECOG PS 0-2などの条件を満たす患者だった。

 患者は次の2群にランダムに割り付けた。5-FU群:CRTとして50.4Gyの照射と5-FU 1000mg/m2の投与(1-5日目と29-33日目)を行い、TMEを行った後、術後化学療法として5-FU 500mg/m2を1-5日目に投与し、29日毎に4サイクル(4カ月)繰り返す。5-FU/OX群:CRTとしての50.4Gyの照射と5-FU 250mg/m2の投与(1-14日目と22-35日目)に加え、オキサリプラチン50mg/m2を1、8、22、29日目に投与し、TMEを行った後、術後化学療法としてmFOLFOX6(オキサリプラチン100mg/m2を1、15日目、葉酸400mg/m2を1日目、5-FU 2400mg/m2を1-2日目)を8サイクル(4カ月)行う。

 同試験の主要評価項目は3年時のDFS、主な副次的評価項目は毒性とコンプライアンス、R0切除率、pCR率、腫瘍縮小、再発、全生存期間(OS)だった。

 2006年7月から2010年2月までに1265人が登録され、5-FU群637人、5-FU/OX群628人となり、適格とされたのはそれぞれ623人と613人だった。5-FU群と5-FU/OX群において、年齢中央値はそれぞれ63歳と64歳、男性は両群ともに71%、ECOG PS 0は76%と79%、cT3-4は94%と97%、cN+は72%と74%だった。

 追跡期間中央値50カ月の時点で、ITT解析対象におけるDFSに関連するイベントは5-FU群の198人、5-FU/OX群の159人に発生し、ハザード比0.79(95%信頼区間:0.64-0.98)となった(p=0.030)。3年時のDFSは、5-FU群71.2%(95%信頼区間:67.6-74.9)、5-FU/OX群75.9%(95%信頼区間:72.4-79.5)となり、有意差が認められた(p=0.03)。5年時のDFSはそれぞれ64.3%と68.8%だった。

 3年時のOSは、5-FU群88.0%、5-FU/OX群88.7%、5年時のOSはそれぞれ78.3%と78.0%で有意差はなかった。

 同試験の副次的評価項目は、早期の結果がすでに報告されている。CRTによる急性毒性は、グレード3/4の事象が5-FU群20%、5-FU/OX群24%に発現し、消化管障害がそれぞれ15%と21%で最も多かった。CRTがfull doseで行われたのは5-FU群79%、5-FU/OX群85%だった。

 TMEについては、全グレードの合併症は、5-FU群44%、5-FU/OX群49%、グレード3/4の合併症はそれぞれ11%と13%に発生した。術後60日以内の死亡は、5-FU群6人、5-FU/OX群4人だった。組織学的に質の高いTMEは、5-FU群の77%、5-FU/OX群の76%で行われ、検査したリンパ節数の中央値はそれぞれ15個と14個となり、TMEの質が維持されたことが確認された。R0切除率は両群ともに95%だった。TNM分類でpCRが得られたのは、5-FU群の13%に対し、5-FU/OX群は17%となり、有意に改善した(p=0.038)。

 術後化学療法を開始したのは、5-FU群の77%、5-FU/OX群の78%だった。術後化学療法による急性毒性は、グレード3/4の事象が両群ともに36%に発現し、5-FU群では血液毒性が36%で最も多く、5-FU/OX群では感覚性の末梢神経障害が20%で最も多かった。術後化学療法の全サイクルを受けた患者は、5-FU群83%、5-FU/OX群79%だった。

 グレード3/4の晩期毒性は、5-FU群22%、5-FU/OX群26%に発現し、下痢はそれぞれ9%と7%、治療終了後1年以上持続する末梢神経障害は2%と5%に発現した。
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