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2014年08月08日 (11:03)

次世代型重粒子線、山形大に研究棟開所 省エネや省スペース化、技術開発の拠点

 山形大が医学部への導入を目指す次世代型重粒子線がん治療装置について、省エネ、省スペース化などの技術開発を図る研究棟が山形市の同学部構内に完成し、4日、開所記念式典が現地で行われた。同大は「山形大学モデル」として三菱電機、東芝と共同で次世代型装置の開発に取り組んでおり、研究棟を拠点に医工学連携をさらに進めたい考えだ。

 次世代型装置のコンセプトは▽省エネ▽施設の省スペース▽操作の簡易化と効率的な保守管理▽廃棄物ゼロ―の4点。このうち省エネは、がん病巣に照射する炭素原子核などの加速装置の運転時間を最大約7割短縮する技術の開発を目指す。操作性に関しては、装置の立ち上げや線量測定機器の設置を自動化するシステムを構築し、簡素化。こうした世界最先端の技術開発で将来的には海外への輸出も視野に入れる。

 研究棟は延べ床面積396平方メートルの平屋で、シンクトロン加速器や超電導電磁石を導入。研究棟本体は三菱電機が全額出資して建設しており、金額は非公表。研究開発費については国の2012年度補正予算で7億2千万円、13年度補正予算で6億1500億円がそれぞれ同大に割り当てられている。

 同大重粒子線がん治療施設設置準備室長の嘉山孝正同大学長特別補佐は「これが導入に向けた本当のスタート地点。産業界と手を取り合い、医工学連携を発展させたい」としている。

 式典には約120人が出席。嘉山氏のあいさつに続き、吉村美栄子知事らが祝辞を述べた後、関係者でテープカットを行い、完成を祝った。引き続き内覧会を開いた。

 計画では15年度に装置本体の設計と製作に取りかかり、19年10月の治療開始を予定している。現在、重粒子線がん治療施設は千葉、群馬、兵庫、佐賀の4カ所にしかなく、東北・北海道は空白地帯となっている。

山形新聞社
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