ガン完全克服マニュアル

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2014年12月09日 (11:18)

再発・難治性の低悪性度リンパ腫、マントル細胞リンパ腫にはフルダラビンよりベンダムスチンとリツキシマブの併用が有効、8年間の追跡結果【ASH2014】

 再発・難治性の濾胞性リンパ腫(FL)とその他の低悪性度リンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)の患者を対象として、B-R療法(ベンダムスチン、リツキシマブ)またはF-R療法(フルダラビン、リツキシマブ)を行い、8年間追跡した結果、B-R療法で無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、寛解率と完全寛解率(CR)が有意に改善したことが、フェーズ3のNHL 2-2003試験から明らかになった。12月6日から9日まで米国サンフランシスコで開催されている第56回米国血液学会(ASH2014)で、ドイツのStiL(Study Group Indolent Lymphomas)を代表してJustus Liebig University GiessenのMathias J. Rummel氏が発表した。

 ドイツの55施設が参加するStiLは、2003年、低悪性度リンパ腫に対する治療法の有効性と安全性を比較する2件のフェーズ3試験を開始した。その1つが、B-R療法とF-R療法を比較するNHL 2-2003試験で、対象は、再発・難治性のFLおよびその他の低悪性度リンパ腫(ワルデンストレームマクログロブリン血症、辺縁帯リンパ腫など)、MCLの患者だった。

 2003年11月から2009年9月までに219人が登録され、2010年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2010)では、B-R療法はF-R療法と比べてPFSを有意に延長したことが報告された(ハザード比0.50、p<0.0001)。今回は、追跡期間中央値96カ月の結果が発表された。

 治療は28日を1サイクルとし、リツキシマブ375mg/m2を1日目に投与し、併用でベンダムスチン90mg/m2を1、2日目に投与するB-R療法、またはフルダラビン25mg/m2を1-3日目に投与するF-R療法を行う群のいずれかに、患者をランダムに割り付けた。治療は最大6サイクルまで行った。2006年にプロトコールが改定され、両群ともにリツキシマブ375mg/m2を2年間投与する維持療法が行われることになった。

 同試験の主要評価項目はPFSで、非劣性は1年後のPFSの差が15%未満の場合に検証されると定義された。副次的評価項目は寛解率、OS、毒性などだった。

 219人で寛解と毒性の評価が可能で、B-R群114人、F-R群105人となった。維持療法に進んだのはそれぞれ25人と19人だった。組織学的サブタイプはB-R群とF-R群で均等に分布し、濾胞性リンパ腫が最も多く、それぞれ53%と49%、次いでMCLの24%と23%だった。B-R群とF-R群の年齢中央値はそれぞれ69歳と66歳、70歳を超える患者は37%と35%、IV期の患者は72%と61%、骨髄浸潤を認める患者は53%と50%、国際予後指標(IPI)>2の患者は33%と34%、濾胞性リンパ腫国際予後指標(FLIPI)≧3の患者は40%と36%だった。1つの前治療を受けた患者が最も多く、B-R群68%、F-R群59%で、3つ以上受けた患者はそれぞれ15%と18%、リツキシマブによる治療歴があるのは40%と43%だった。最終治療はCHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)が最も多く、B-R群54%、F-R群51%だった。

 主要評価項目のPFS中央値は、B-R群34.3カ月、F-R群12カ月、ハザード比0.54(95%信頼区間:0.39-0.73)となり、B-R群で有意に延長した(p=0.000064)。

 PFSの延長はOSにも表れ、OS中央値はB-R群109.7カ月、F-R群49.4カ月、ハザード比0.64(95%信頼区間:0.45-0.91)となった(p=0.012)。死亡はそれぞれ55件と71件だった。

 また、リツキシマブによる治療歴がない患者ではPFSが有意に延長したが、OSに有意差はなかった。導入化学療法でCRが得られた患者、前治療が1レジメンの患者ではOSが有意に延長した。

 寛解率は、B-R群はF-R群と比べて有意に高く、それぞれ82%と49%となった(p<0.0001)。CRも、B-R群39%、F-R群16%となり、B-R群で有意に高かった(p=0.0004)。

 血液毒性は両群で同様に発現し、グレード3/4の好中球減少はB-R群14%、F-R群14.5%、白血球減少はそれぞれ13.6%と14.2%だった。悪心・嘔吐、疲労感、口内炎、アレルギー性反応、感染症などの発現率も両群間で有意差はなかった。2次癌が発生したのは両群ともに各16人で、このうち血液腫瘍は、B-R群では急性骨髄性白血病(AML)1人、慢性骨髄性白血病(CML)1人、F-R群では骨髄異形成症候群(MDS)が1人、AMLが2人だった。

 サブ解析(計画外)では、リツキシマブによる維持療法を行った患者は、行わなかった患者と比べて、PFSの延長(ハザード比0.52[95%信頼区間:0.32-0.85]、p=0.0083)とOSの延長(ハザード比0.52[95%信頼区間:0.29-0.93]、p=0.024)が示された。ただし、この結果についてRummel氏は「リツキシマブによる維持療法が有用性を高めると考えられるが、対象数が小さく、選択バイアスの可能性などの限界がある」とした。
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