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2015年05月30日 (16:20)

骨髄線維症にJAK2/FLT3阻害薬pacritinibは有意な脾体積減少と症状改善を示す

 原発性骨髄線維症(PMF)、真性多血症から移行した骨髄線維症(PPV-MF)、本態性血小板血症から移行した骨髄線維症(PET-MF)に対し、JAK2/FLT3阻害薬pacritinibは忍容性に優れ、脾体積の有意な減少と症状のコントロールが認められることがフェーズ3試験PERSIST-1で明らかになった。米国Mayo Clinic Cancer CenterのRuben A. Mesa氏らが、5月29日から6月2日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で発表した。

 PERSIST-1試験は多施設共同のランダム化比較対照試験で、PMF、PPV-MF、PET-MFの患者を対象に実施された。またJAK2阻害薬による治療歴がない患者とし、治療開始時の血小板数やヘモグロビン値で患者の除外は行わなかった。

 Pacritinibを投与する群と現状で利用可能な最良の治療(best available therapy:BAT)群に2:1の割合で患者を割り付けた。ランダム化にあたり、血小板数、リスク分類、地域で層別化した。pacritinibは400mgを1日1回投与した。

 主要評価項目は、治療開始から24週までにMRIまたはCTで35%以上の脾体積の減少(SVR)を認めた患者の割合とした。副次評価項目は、骨髄増殖性腫瘍の症状評価フォーム(MPN-SAF)で治療開始から24週までに総症状スコア(TSS)50%以上の低下を認めた患者割合だった。

 試験には327人が登録し、pacritinib群は220人、BAT群は107人だった。PMFが各群65%、55%、PPV-MFが22%、31%、PET-MFが12%、14%だった。JAK2 V617F変異陽性の患者は70%、86%であった。また血小板数が5万/μL未満の患者は16%、15%、5万以上10万/μL未満の患者は両群とも17%、10万/μL以上の患者が67%、68%だった。

 BAT群のうち、hydroxycarbamideによる治療が最も多く、55.7%を占め、経過観察が25.5%だった。

 フォローアップ期間中央値は8.4カ月だった。BAT群の79%はクロスオーバーしてpacritinibの投与を受けた。

 この結果、24週時で35%以上のSVR率はITT集団でpacritinib群19.1%、BAT群4.7%(p=0.0003)、評価できた患者では25%、5.9%(p=0.0001)だった。

 治療開始時の血小板数別には、ITT集団で、35%以上のSVR率は、5万/μL 未満の患者でpacritinib群22.9%、BAT群0%(p=0.0451)、10万/μL未満の患者で16.7%、0%(p=0.0086)であった。また評価できた患者では、5万/μL未満の患者で33.3%、0%(p=0.037)、10万/μL未満の患者で23.5%、0%(p=0.0072)だった。

 このため「血小板数に関わりなく、35%以上の脾体積の減少がpacritinib群で有意に多かった」とした。

 TSS 50%以上の低下は、ITT集団ではpacritinib群24.5%、BAT群6.5%(p<0.0001)に見られた。血小板数別では5万/μL未満の患者で20%、6.3%(p=0.4086)、10万/μL未満で25%、8.8%(p=0.0677)、10万/μL以上で24.3%、5.5%(p=0.0004)であった。

 赤血球輸血依存が治療開始時にはpacritinib群で15.9%、BAT群14%だったが、治療後にはpacritinib群で25.7%が輸血非依存となり、BAT群ではいなかった(p=0.043)。

 pacritinib群の主な有害事象は下痢、悪心、嘔吐で、グレード3以上がそれぞれ5%、0.9%、0.9%であった。消化器毒性は投与開始の2週以内に起こることが多く、特に65歳を超える患者や血小板数が10万/μL未満の患者で多く見られた。血液毒性は2群で大きな違いはなかった。pacritinib群では有害事象による用量減量が10%の患者で行われた。

 この結果を受け、血小板数が10万/μL以下の患者を対象に、pacritinibの400mg 1日1回投与、pacritinibの200mg 1日2回投与、BATの3群を比較するPERSIST-2 試験が計画されている。この試験ではJAK2阻害薬による治療歴のある患者も含まれる。
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