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2015年09月12日 (16:35)

非小細胞肺癌に化学療法によるアジュバントへのベバシズマブ追加は生存を改善せず

 完全切除された非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、化学療法にベバシズマブを追加したアジュバントは、化学療法のみに比べて、生存を改善しないことが、ランダム化フェーズ3試験E1505で明らかになった。同試験は無効中止となっている。米国デンバー市で9月6日から9日まで開催された第16回世界肺癌学会(WCLC)で、Stanford Cancer Institute/Stanford Universityの Heather A. Wakelee氏らが発表した。

 対象は、IB期からIIIA期のNSCLCで、外科的手術後6-12週間以内に登録された患者。患者は化学療法のみを投与する群と化学療法とベバシズマブを併用する群に1:1の割合でランダム化された。ランダム化にあたり、化学療法レジメン、病期、組織型、性別で層別化された。主要評価項目は全生存期間(OS)、副次評価項目は無病生存期間(DFS)、毒性とした。

 化学療法は、3週おきに、シスプラチン(75mg/m2)を1日目に投与し、さらにビノレルビン、ドセタキセル、ゲムシタビンもしくはペメトレキセドを投与した。これを4サイクル行った。ベバシズマブ併用群では、ベバシズマブ(15mg/kg)を3週おきに、1年間継続した。術後の放射線療法は行っていない。

 2007年7月から2013年9月までに1501人が登録した。男性が49.8%、白人が87.9%を占め、年齢中央値は61歳だった。IB期の患者が26.2%、II期が43.8%、IIIA期が30%だった。また扁平上皮癌が28.2%であった。化学療法は、ビノレルビンが25%、ドセタキセル23%、ゲムシタビン19%、ペメトレキセド33%だった。

 中間解析は事前に設定されたOSイベントの25%の時点から開始し、6カ月毎に行った。2015年春に6回目の中間解析が行われ、OSイベントの60.9%であった。フォローアップ期間中央値は41カ月だった。その結果、データ安全性モニタリング委員会は試験の無効中止を勧告した。

 ベバシズマブ併用群の化学療法単独群に対するOSハザード比は0.99(95%信頼区間:0.81-1.21、p=0.93)であった。DFSハザード比は、0.98(95%信頼区間:0.84-1.14、p=0.75)であった。

 治療完遂率は、化学療法単独群が82%、ベバシズマブ併用群が37%だった。有害事象による治療中止が化学療法単独群は8%、ベバシズマブ併用群は28%、患者拒否がそれぞれ7%、24%で、病勢進行が1%、5%、死亡が各1%であった。なお3カ月の時点では、ベバシズマブ併用群の61%で治療を継続していた。有害事象による中止は17%、患者拒否が16%、死亡もしくは病勢進行が6%だった。

 ベバシズマブ併用によりグレード3/5の毒性が増えており、化学療法単独群では67%、ベバシズマブ併用群は84%であった。グレード3以上の高血圧がそれぞれ8%、29%、好中球減少が33%、38%だった。グレード5の有害事象は16人(2%)、19人(3%)で、有意な違いはなかった。

 これらの結果から、外科的切除したNSCLC患者において、ベバシズマブの化学療法への追加は生存を改善しないとした。今後サブグループ解析が予定されている。
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