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2015年03月07日 (16:04)

がん治療、薬の効かなさを打破、「PD-L1」を抑え込む新手法、放射線+2種類の薬でメラノーマ奏功率向上

複数のがんで同様な動き、ネズミで治療抵抗性の原因を解明
新技術

 転移性メラノーマ(悪性黒色腫)の治療に放射線療法と2種類の免疫療法を組み合わせることで、治療がうまくいかない状況を打破できる可能性があるようだ。

 米国ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院を含む研究グループが、有力科学誌ネイチャーのオンライン版で2015年3月9日に報告した。

まずイピリムマブ+放射線で生存率アップ

 研究グループは、米国や欧州で承認されている転移性メラノーマの免疫治療薬、イピリムマブ(一般名、米国の商品名はエルボイ、yervoy)に放射線療法を組み合わせた臨床試験を実施。安全に腫瘍縮小の改善を確認している。

 一方で、放射線を組み合わせると、イピリムマブだけを使う場合より生存率は上がるものの、依然として治療に抵抗性を示すがんもあったのは課題だった。

 ネズミで同様の実験を行って抵抗性の仕組みを調べていったところ、失敗したマウスでは、腫瘍と闘うT細胞を抑制してしまう「PD-L1」という遺伝子が多く発現していると分かった。

さらに別の免疫治療薬を加える

 このPD-L1を阻害する薬、ペンブロリズマム(一般名、米国の商品名はキートルーダ、keytruda)、ニボルマブ(一般名、日本でも承認、商品名はオプジーボ)も米国食品医薬品局(FDA)承認を受けている。

 ネズミでは、PD-L1阻害薬を投与すると、イピリムマブと放射線療法の生存率がさらに上がった。

 臨床試験でも、PD-L1発現量が多い患者は治療に失敗していたが、少ない患者は生存率50%と高かった。

 PD-L1が治療抵抗性をもたらしているため、多くの治療法を組み合わせて副作用の危険増加を防ぎながら、効果的な治療につなぐこともできそうだ。

 膵臓がんや肺がん、乳がんでの臨床試験も進みつつあるという。

 がん治療は着実に進歩しそうだ。
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