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2015年02月03日 (16:21)

がんの増殖アクセルを2種類同時にストップする抗がん剤「OSI-906」

進行固形がんで安全性と有効性を検証、がんの縮小効果も
がん

 先日の記事でも紹介した、抗がん剤「OSI-906」の安全性と有効性について、別の病院で検証した結果が報告された(固形がんに対する新しい抗がん剤「OSI-906」、安全性と有効性を確認を参照)。

 今回も、副作用はあったものの、抗がん剤としての効果が確認され、実用化へ向けた次の検証ステップへ進む運びとなった。

がんの増殖アクセルを2ついっぺんにストップする薬

 英国の、がん治療で有名な王立マースデン病院を中心とした研究グループが、がんの臨床研究の国際誌クリニカル・キャンサー・リサーチ誌2014年9月10日号で報告したものだ。

 「OSI-906」は、「インスリン様成長因子1受容体」(IGF-1R)と「インスリン受容体」(IR)という、名前も似ているが形も似ている「がん細胞の増殖アクセル」を両方いっぺんにストップしてがんをたたく、飲み薬のタイプの抗がん剤だ。

最も良い飲み方を検証

 研究グループは今回、固形がん(白血病以外のがん)の進行ステージの79人にOSI-906を飲んでもらい、薬の安全性や抗がん効果などの検証を行った。

 その際、人により、次の3通りのいずれかのスケジュールで飲んでもらった。(1)最初3日連続で飲み、次の飲み始めは2週間後、を繰り返す。(2)最初5日連続で飲み、次の飲み始めは2週間後、を繰り返す。(3)1週間連続で飲み、一週間休み、を繰り返す。いずれも、1日に飲む回数は1回だ。

副腎皮質がんが縮小、単核球で作用を確認

 結果、副腎皮質がんの2人で、がんが元の3分の2以下の大きさに縮小していた。

 また、薬を飲んだ人の血液から「単核球」という種類の白血球を取って調べたところ、確かにOSI-906が「インスリン様成長因子1受容体」と「インスリン受容体」の両方の働きをストップしていると確認できた。

高脂肪食が薬を長く体内にとどまらせた

 OSI-906服用後、血中の薬の量は、飲んだ量に比例しており、飲んだら飲んだ分だけ血中に多く存在していた。

 またこの薬は、あまり体内に長くとどまらず、数時間で代謝、排泄されることが分かった。

さらにこのとき、食事の脂肪分が高かった人では、少し体内に薬が長くとどまるとも分かった。

次の検証ステップでの用法、用量を決定

 一方、全体的に見られた副作用は、吐き気、嘔吐、疲労感、下痢だった。

 また、高血糖、嘔吐、疲労感、不整脈などの強い副作用が生じた人は、服用量の見直しが行われた。

 これらの結果から、次の検証ステップは、1回の服用量を600mgとし、3日飲んで休むスケジュール、または1週間おきに飲むスケジュールで行うのが良いと研究グループは見ている。
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