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2015年09月28日 (16:55)

アンドロゲン受容体陽性の進行トリプルネガティブ乳癌でエンザルタミドは臨床的効果を示す

 アンドロゲン受容体(AR)陽性の進行トリプルネガティブ乳癌において、アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミドは良好な臨床的効果を示すことが、フェーズ2試験MDV3100-11で明らかになった。また遺伝子発現検査で、より効果の高い患者を同定できる可能性も示された。9月25日から29日までオーストリア・ウイーンで開催されているEuropean Cancer Congress(ECC2015)で、スペインVall d'Hebron University HospitalのJavier Cortes氏らが発表した。

 MDV3100-11試験はオープランラベルのサイモン2ステージデザインの試験。対象はAR陽性(IHCでAR>0%)の進行トリプルネガティブ乳癌で、未治療もしくは治療歴のある患者。骨転移のみの患者も含まれた。脳転移がある患者は除外された。

 主要評価項目は16週時点の臨床的有用性(完全奏効、部分奏効、もしくは16週以上の病勢安定:CBR16)とした。副次評価項目は全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、24週時点の臨床的有用性(CBR24)、奏効率、安全性であった。

 エンザルタミドは160mgを1日1回経口投与した。ステージ1では評価できた26人のうち3人以上にCBR16が認められた場合、ステージ2に移行するとした。

 またこの試験では遺伝子発現プロファイリング検査(PREDICT AR)によって、AR発現を評価した。

 試験には118人が登録し、PREDICT AR陽性は56人(47%)だった。前治療数の中央値は1レジメンで、タキサン系抗癌剤、カペシタビン、プラチナ系抗癌剤、エリブリンが使用されていた。

 データカットオフ時点(2015年7月1日)で、PREDICT AR陰性群の治療期間中央値は8週、PREDICT AR陽性群では15週だった。

 CBR16の割合は、PREDICT AR陰性群(62人)では11%、PREDICT AR陽性群(56人)では39%で、CBR24の割合はそれぞれ6%、36%、奏効率は3%、9%であった。

 PFS中央値は、PREDICT AR陰性群で8週(95%信頼区間:7.1-12.6)、PREDICT AR陽性群は16週(同:10.4-26.1)だった。前治療数0-1レジメンの患者(63人)では、それぞれ8.3週(95%信頼区間:7.1-15.7)、32.3週(同:14.7-60.3)となった。

 フォローアップ期間中央値14カ月において、ITT集団でのOS中央値は51.6週(95%信頼区間:36.4-到達せず(NYR))、イベント数は62人(52.5%)だった。

 PREDICT AR陰性群のOS中央値は32.3週(95%信頼区間:20.7-48.3)、PREDICT AR陽性群では75.6週(同:51.6-91.4)であった。

 また1次治療もしくは2次治療としてエンザルタミド投与を受けた患者においては、PREDICT AR陰性群のOS中央値は43.4週(95%信頼区間:32.9-NYR)、PREDICT AR陽性群では到達していない(同:55.4-NYR)。

 多変量解析の結果、PREDICT ARの状態(陽性、陰性)、治療ライン数(1以下、2以上)が予後(PFSおよびOS)を有意に改善する因子であった。

 安全性データはエンザルタミドでの既報告のプロファイルと一致していた。主な有害事象は倦怠感、悪心、食欲低下、便秘、下痢、頭痛などで、グレード3以上の有害事象は倦怠感、悪心、便秘、腰痛、呼吸困難だった。

 以上のことから、進行トリプルネガティブ乳癌患者において、エンザルタミドの臨床的効果が確認されたとした。また新規の遺伝子発現プロファイリング検査によって、エンザルタミドでより効果が得られる患者を同定できる可能性があるとした。
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