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2015年10月05日 (17:11)

非小細胞肺癌に対し抗PD-L1抗体atezolizumabはドセタキセルに比べ生存を有意に改善

 非小細胞肺癌の2次治療もしくは3次治療として、抗PD-L1抗体atezolizumab単剤はドセタキセルに比べて、生存を有意に改善することが、ランダム化フェーズ2試験POPLARで明らかになった。またPD-L1高発現の患者ではより生存は改善されることも示された。9月25日から29日までオーストリア・ウイーンで開催されているEuropean Cancer Congress(ECC2015)で、ベルギーUniversity Hospitals KU LeuvenのJohan Vansteenkiste氏らが発表した。

 atezolizumab(MPDL3280A)は、腫瘍細胞(TC)および腫瘍浸潤免疫細胞(IC)に発現しているPD-L1を標的とし、T細胞表面上のPD-1およびB7.1との結合を阻害する。

 POPLAR試験は多施設共同オープンラベルランダム化フェーズ2試験で、局所進行もしくは転移を有する非小細胞肺癌患者を対象とした。患者はICにおけるPD-L1発現、組織型、前治療数により層別化された。

 Atezolizumabは1200mgを3週おきに静注し、許容できない毒性の発現や病勢進行による症状の悪化など、臨床的有用性が損なわれるまで投与継続した。ドセタキセルは75mg/m2を3週おきに静注し、病勢進行まで投与を継続した。

 試験には治療歴がある287人が登録した。主要評価項目は全生存期間(OS)、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、奏効率、安全性であった。PD-L1の発現は、SP142抗体を用いた免疫組織化学染色法(IHC)によりTCおよびICでの発現の有無を評価した。

 この結果、OS中央値は、ITT集団において、atezolizumab群で12.6カ月、ドセタキセル群は9.7カ月、ハザード比0.73(95%信頼区間:0.53-0.99)、p=0.040だった。

 PD-L1のIHCスコア別には、TC3もしくはIC3の患者(47人、16%)では、atezolizumab群は15.5カ月、ドセタキセル群は11.1カ月、ハザード比0.49(95%信頼区間:0.22-1.07)、p=0.068だった。TC2/3もしくはIC2/3患者(105人、37%)では、それぞれ15.1カ月、7.4カ月、ハザード比0.54(95%信頼区間:0.33-0.89)、p=0.014だった。

 またTC1/2/3もしくはIC1/2/3患者(195人、68%)では、atezolizumab群は15.5カ月、ドセタキセル群は9.2カ月、ハザード比0.59(95%信頼区間:0.4-0.85)、p=0.005だった。これに対し、TC0もしくはIC0の患者(92人、32%)では、それぞれ9.7カ月、9.7カ月、ハザード比1.04(95%信頼区間:0.62-1.75)、p=0.871だった。

 組織型別には、扁平上皮癌の患者(97人、34%)のOS中央値は、atezolizumab群では10.1カ月、ドセタキセル群は8.6カ月、ハザード比0.80だった。非扁平上皮癌患者(190人、66%)では、atezolizumab群は15.5カ月、ドセタキセル群は10.9カ月、ハザード比0.69で、どちらの組織型でもatezolizumabによる有用性は示された。

 PFS中央値は、ITT集団においてatezolizumab群は2.7カ月、ドセタキセル群は3.0カ月、ハザード比0.94(95%信頼区間:0.72-1.23)だった。

 PD-L1のIHCスコア別には、TC3もしくはIC3患者のPFS中央値は、atezolizumab群は7.8カ月、ドセタキセル群は3.9カ月、ハザード比0.60だった。TC2/3もしくはIC2/3患者においては、それぞれ3.4カ月、2.8カ月、ハザード比0.72。またTC1/2/3もしくはIC1/2/3の患者では2.8カ月、3.0カ月、ハザード比0.85だった。TC0もしくはIC0の患者においては、atezolizumab群は1.7カ月、ドセタキセル群は4.1カ月、ハザード比1.12だった。

 奏効率は、ITT集団においてatezolizumab群は15%、ドセタキセル群も15%だった。しかしTC3もしくはIC3の患者ではatezolizumab群は38%、ドセタキセル群は13%、TC2/3もしくはIC2/3患者ではそれぞれ22%、15%で、TC1/2/3もしくはIC1/2/3患者では18%、17%、TC0もしくはIC0の患者では8%、10%であった。

 奏効期間の中央値は、ITT集団においてatezolizumab群は14.3カ月、ドセタキセル群は7.2カ月だった(p=0.033)。

 有害事象はatezolizumabの先行研究で報告されていた結果と一致していた。治療関連のグレード3/4の有害事象はatezolizumab群で11%、ドセタキセル群39%で、治療関連のグレード5はそれぞれ1%、2%であった。5%以上に見られた有害事象は、atezolizumab群では食欲低下、呼吸困難、発熱、関節痛、筋骨格痛、不眠症、肺炎、甲状腺機能低下であった。
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