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2015年12月10日 (16:15)

術前化学療法でpCRが得られなかった乳癌に術後カペシタビン投与が有効【SABCS2015】

 HER2陰性のI期からIIIB期の乳癌で標準的な術前化学療法(アントラサイクリン系かつ/またはタキサン系抗癌剤)を受けて病理学的完全奏効(pCR)が得られなかったかつ/またはリンパ節陽性の患者に、手術後に標準療法(ホルモン受容体陽性の場合はホルモン療法、ホルモン受容体陰性の場合は全身療法なし)にカペシタビンを加えて投与すると、標準療法のみの患者に比べて、無増悪生存(DFS)、全生存(OS)が有意に良好であることが明らかとなった。日韓で行われた多施設オープンラベル無作為化フェーズ3試験CREATE-Xの結果、示されたもの。

 12月8日から12日まで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS2015)で、京都大学の戸井雅和氏によって発表された。発表後、多数の質問が行われ、予定時間を5分以上超過した。関心の高さが伺われた。

 カペシタビンの投与は、3週間を1サイクルとして1日目から14日目まで1日あたり2500mg/m2を経口で、8サイクル行われた。

 CREATE-X試験の主要評価項目はDFS。副次評価項目は全生存期間(OS)、術前化学療法の最初の日から再発または死亡までの期間、安全性などだった。

 試験には、2007年2月から2012年7月までに韓国人304人、日本人606人の計910人が登録され、カペシタビンを追加投与する群(カペシタビン群)と追加しない群(対照群)に無作為に割り付けられた。適格基準を満たさなかったなどの患者を除いて、カペシタビン群(440人)、対照群445人が解析対象とされた。2015年に当初から予定されていた最初の中間解析が、最後の患者が登録されてから2年たった時点で行われた。独立データモニタリング委員会はプロトコールに従って、試験を中止するよう勧告した。データカットオフは2015年9月30日に行われた。

 患者の年齢中央値はカペシタビン群が48歳(25-74)、対照群が48歳(25-74)。閉経前患者はカペシタビン群が59.3%、対照群が56.0%。ステージIIIA/IIIB期はカペシタビン群が40.5%、対照群が37.5%。ホルモン受容体陽性はカペシタビン群が63.9%、対照群62.9%。リンパ節転移0個はカペシタビン群が39.3%、対照群が22.2%。リンパ節転移4個以上はカペシタビン群が22.7%、対照群が22.2%だった。術前化学療法はアントラサイクリン系、タキサン系を順に受けた患者が多く、カペシタビン群81.1%、対照群が83.4%だった。術後内分泌療法は閉経前患者でカペシタビン群が42.5%、対照群が40.0%、閉経後患者でカペシタビン群が24.5%、対照群が28.5%受けていた。

 試験の結果、5年DFS率は、カペシタビン群が74.1%、対照群が67.7%で、ハザード比0.70(95%信頼区間:0.53-0.93)、片側p=0.00524で有意にカペシタビン群が良好だった。サブグループ解析の結果は、年齢、ホルモン受容体の状態などのすべての分類で、カペシタビン群が優位だった。

 5年OS率は、カペシタビン群が89.2%、対照群が83.9%、ハザード比0.60(95%信頼区間:0.40-0.92)、片側p<0.01で有意にカペシタビン群で良好だった。

 カペシタビン群で対照群よりも有意に多く認められたグレード3以上の副作用は、好中球減少症(6.6%)、下痢(3.0%)だった。手足症候群はグレード1-3が72.3%に発現した。
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