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2015年12月21日 (10:10)

アジア人でも乳癌に対するpalbociclibとフルベストラント併用の効果を確認【ESMO ASIA2015】

 内分泌療法後に進行したホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性で転移を有するアジア人乳癌患者において、CDK4/6阻害薬palbociclibとフルベストラントの併用は、フルベストラントとプラセボ併用よりも、無増悪生存期間(PFS)を有意に改善することが、フェーズ3試験PALOMA-3のアジア人患者における解析で明らかになった。韓国National Cancer CenterのJungsil Ro氏らが、12月18日から21日までシンガポールで開催されているESMO ASIA 2015で発表した。

 同試験では、内分泌療法による前治療後に進行したHR陽性HER2陰性乳癌患者521人を対象に、palbociclibとフルベストラントを投与する群(palbociclib群)とプラセボとフルベストラントを投与する群(プラセボ群)に2:1の割合でランダムに割り付けた。

 palbociclib群では、palbociclib 125mg/日を3週間投与、1週間休薬とし、フルベストラント500mgを1サイクル目は1日目と15日目に投与し、その後は28日毎に投与した。プラセボ群には、プラセボとフルベストラントを投与した。閉経前女性および閉経周辺期の女性にはゴセレリンが投与された。転移を有する乳癌に対しては前治療として1回の化学療法は認められた。

 2015年3月時点のアップデータ解析では、フォローアップ期間中央値8.9カ月において、主要評価項目であるPFS中央値はpalbociclib 群9.5カ月、プラセボ群4.6カ月(ハザード比0.46、p<0.001)であった(San Antonio Breast Cancer Symposium 2015, P4-13-01)。

 また同試験ではアジア人(日本、韓国)105人がpalbociclib群(74人)とプラセボ群(31人)にランダム化された。患者背景は2群間でバランスがとれていた。
 
 アジア人と非アジア人を比べると、年齢中央値はアジア人では52歳、非アジア人は58歳で、閉経前および閉経周辺期の女性の割合がそれぞれ42%、15%、体重の中央値が56kg、72kgだった。またアジア人の80%は前治療の内分泌療法に反応性を示しており、33%は転移病変に対する治療として化学療法を受けていた。

 この結果、2015年3月時点の解析で、アジア人におけるPFSのハザード比は0.485(95%信頼区間:0.270-0.869、p=0.0065)だった。非アジア人ではPFSハザード比は0.451(95%信頼区間:0.343-0.593、p<0.0001)であり、アジア人と非アジア人でpalbociclibのPFSにおける効果に違いはなかった。

 また臨床的有益率(CR+PR+SD≧24週)は、アジア人ではpalbociclib群70%、プラセボ群52%、非アジア人ではそれぞれ66%、37%だった。

 palbociclib群の有害事象は好中球減少症が最も多かったが(92%)、用量調整で管理可能であった。palbociclib群の発熱性好中球減少症の発現率は4%だった。アジア人と非アジア人で発現率に違いが見られた有害事象は、好中球減少症(それぞれ92%、78%)、口内炎(26%、9%)、発疹(25%、6%)、鼻咽頭炎(21%、10%)、疲労感(19%、45%)だった。
 
 有害事象の多くは軽度もしくは中等度だった。palbociclib群において有害事象による投与中止はなかった。ただしアジア人で、有害事象によるpalbociclibの投与中断は82%、有害事象による投与遅延は51%に見られた。非アジア人では、それぞれ47%、32%だった。また重篤な有害事象の発現率はpalbociclib群14%、プラセボ群23%だった。有害事象による死亡はなかった。

 アジア人と非アジア人で薬物動態に違いはなかった。しかし非アジア人に比べて、アジア人では治療前の好中球絶対数が19%低いことが、好中球減少症の高い発現率の原因ではないかとした。

 これらの結果から、palbociclibとフルベストラントの併用はアジア人患者において、適切な治療選択肢であるとした。
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