ガン完全克服マニュアル

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2017年01月17日 (11:00)

全く新しいがん治療法 免疫療法

この度、がんの新たな治療方法として注目されている免疫治療法についての新たな一歩を示す発表がなされました。
 

がんの免疫治療の臨床試験開始

 従来、がんの治療法といえば、外科手術、化学療法(抗がん剤などの薬物治療)、放射線治療の3つが主に考えられてきました。しかし近年では、免疫療法という方法が新しい方法として注目されています。免疫療法は、主に個体が持つ免疫力(免疫細胞)を活用して治療を行っていきます。免疫療法は、他の治療ほど即効性はないとも言われますが、効果が長期間持続するという特徴もあります。他の治療法のように健康への負担が少なく、副作用の面でも心配がないので有効な治療法だと考えられています。しかし免疫療法は、自分自身の持つ免疫力を使う治療なので、体力があり免疫の働きが強いことが条件となります。そして進行がんでの効果が限定的で、早い段階のがんに有効であると言われています。
 
特に樹状細胞ワクチン療法やペプチドワクチン療法など免疫療法は、他のがん治療に比べて副作用の報告も明らかにされました。現在では、手術、抗がん剤、放射線といった従来の治療と組み合わせて使うことが検討されています。最近では、日本でも皮膚がん、肺がんで保険適用され始めています。

2つの免疫治療

 がん免疫療法は大きく2つの種類があります。
(1)がん細胞を攻撃し、免疫応答を亢進する免疫細胞を活かした治療
免疫細胞の機能を高めてがんに対する攻撃力を強める治療法です。樹状細胞ワクチン療法などがあります。樹状細胞ワクチン療法は、生体内で、樹状細胞ががん細胞からがんの目印を取り込んで、それをリンパ球に伝えてがんを攻撃させる免疫システムを利用したものです。
(2)免疫応答を抑える分子の働きを妨げるよる治療
オプジーボ、キートルーダ、ヤーボイなどの免疫チェックポイント阻害剤として用います。一部はすでに日本でも承認されがん治療に使用されています。これらは直接がん細胞を攻撃するのではなく、がん細胞を攻撃するTリンパ球にブレーキをかける分子の働きを阻害します。これによって、Tリンパ球はがん細胞に対する本来の攻撃性を取り戻し、抗腫瘍効果を発揮します。
 そして、ここ最近、遺伝医学の世界的権威、米シカゴ大学医学部内科・外科の中村祐輔教授は爆発的な破壊力をもった新しい免疫療法のシステムを作り上げ、来年中にも人への臨床試験を開始する計画であることが発表されました。がん細胞に対して特異的に働く免疫力を活用するため副作用が少なく、新しい治療法の道が開ける可能性があることを明らかにしました。今回中村教授による免疫療法も、免疫チェックポイント阻害剤の抗CTLA-4抗体、抗PD-1抗体を抗体薬として用いて行われました。
 中村教授によると、「T細胞受容体遺伝子導入療法は、がん患者からがんを殺すT細胞(リンパ球)を見つけだし、このT細胞のもつ受容体遺伝子を明らかにする。そして、この遺伝子を患者自身のリンパ球に遺伝子操作によって導入する」と述べています。T細胞を1億~10億個レベルまで増やし、この免疫力によって一気にがんを殺す」とのことです。

特異的抗原とT細胞受容体

 このような免疫治療のキーとなるのは、がん特異的抗原(がんの目印)とT細胞受容体を見つけ出すことです。今年6月には、シカゴ大の他の研究室との共同研究で、マウス実験で、がんが消えることが報告されました。そして培養された人のがん細胞の実験でも遺伝子操作したリンパ球ががん細胞を殺すことが確認されました。このことは、がん特異的抗原(がんの目印)とT細胞受容体が合致すればがんを殺すことが可能であることを示しています。中村教授は「がん特異的抗原を認識するT細胞受容体を見つけ出すことはこれまで技術的に難しかったが、新しい手法によって容易になった」と指摘しています。
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