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2017年02月01日 (17:59)

いま最も必要なワクチンとは? おたふくかぜ、百日咳、子宮頸がん・・・

日本でいま最も必要なワクチンは何か、をテーマにした講演会が2017年1月21日、東京で開かれた。主催は高齢社会を医師と患者が手を携えて乗り切ろうというNPO法人・医師と団塊シニアの会(辻哲夫代表理事)。

岡部信彦・川崎市健康安全研究所長が、ワクチンには「定期接種」「任意接種」があり、公費負担(無料)で救済制度も充実した定期化が望ましいと強調し、続いて4人の医師が4つのワクチンについて講演した。
家族への接種が必要なケースも

WHO(世界保健機関)が定期化を強く勧めているものの、おたふくかぜ(ムンプス)とロタウイルスのワクチンは日本では任意のままだ。

愛知県江南厚生病院こども医療センターの後藤研誠・第2小児科部長によると、おたふくかぜで入院を要した子どもの9割が未接種、1割弱が2回中1回のみ接種で、ワクチンの有効性は明らかだ。おたふくかぜには難聴や脳炎の後遺症もある。日本で重大視されたワクチン副作用の無菌性髄膜炎は自然感染の25分の1ほど。接種率は3割程度で、しばしば大流行がある。

ロタウイルスは重い嘔吐、胃腸炎を起こす。東京都済生会中央病院の藤野元子・小児科副医長によるとウイルスの型が多く、予防率は8~9割だが、発熱・嘔吐は軽くなり、入院は減らせる。接種率は6割ほどまで上がってきているという。

百日咳ワクチンはすでに「4種混合ワクチン」の定期接種に含まれている。国立感染症究所感染症疫学センターの神谷元・主任研究官はワクチンの効果が下がり、学生や大人の再感染が世界中で起きていると指摘した。赤ちゃんを守るには家族や妊婦への接種が必要で、成人向けワクチンの開発が急務だ。

日本大学医学部産婦人科の川名敬教授は特異なHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの現況を報告した。このウイルスが原因の子宮頸がん予防のため世界中で使われている。オーストラリアでは4年で前がん状態女性がほぼゼロになり、海外ではより有効なワクチン開発が進んでいる。一方、日本は定期接種にはなったが、重度の神経副作用が起きているとの報告を各メディアが書いて中断状態になった。未接種者にも同じ率で同じ病気が出ているとの報告もあるが、ワクチンの副作用に敏感な日本の親は女子中学生に接種させなくなっている。世界の傾向とは逆に日本の子宮頸がんは増え続けているという。

(医療ジャーナリスト・田辺功)
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