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2017年04月08日 (10:57)

子宮頸がん検診の有用性を統計的手法で考える

 今回のテーマは、「子宮頸がん」と「ベイズ推定」である。二兎を追うような感もあるが、仔細に言えば、「子宮頸がん検診で陽性と判定されたとき、精密検査を経て子宮頸がんに罹患していることが確定する確率」を「ベイズ推定」し、その過程を通して、子宮頸がん検診の有用性をより深く知ってもらおうと試みるものである。ベイズ推定は、ビッグデータの活用が注目される中で利用価値が高まっている統計手法だ。【6ページ文末に補足1】

● 年間約9000人が感染する子宮頸がん 早期発見のための検査の有用性を検証しよう

 子宮頸がんの発症は、そのほとんどが性交渉の際にヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus:以下HPV)に感染することに起因することが知られており、日本では子宮頚がん症例のほぼ100%(世界的には90%以上)でHPVが検出されている[6ページ文末に出典1]。また、日本では年間約9000人が子宮頸がんと診断され、2700人が死亡している(2013年)[2]。ちなみに、39歳以下では(子宮体がんと子宮頸がんを合わせた)子宮がんのほとんどは子宮頸がんであり、全ての部位の中で乳がんの次に罹患率が高い[1]。

 したがって、子宮頸がんを早期発見できるかどうかは、女性にとってはもちろんのこと、娘を持つ親にとっても一大事であるはずだ。この一大事に対して、ベイズ推定による子宮頸がん検診の有用性と事後確率を提示することには大いに意義があるのではないか――これが本テーマを取り上げた動機である。

 なお、“子宮頸がん”と聞けば、子宮頸がんワクチンの接種後に健康被害の訴えが相次いだことや、関連の報道を想起された方も少なくないだろう。しかしながら本稿は、予防策としての子宮頸がんワクチン接種の是非を論ずるものでもなければ、子宮頸がんワクチン接種と子宮頸がん検診の優劣を論じるものでもないことをあらかじめ申しあげておきたい。
● 検査精度の指標となる「感度」と「特異度」 子宮頸がんの進行段階

 ここから先を読み進めてもらうには、「感度」と「特異度」という2つの専門用語を知っておいてもらう必要がある。ともにその検査が疾患の有無をどの程度正確に判定できるかを示す定量的な指標である。感度は「疾患罹患者中の検査陽性者の割合」であり、特異度は「疾患非罹患者中の検査陰性者の割合」を示している。【補足2】

 加えて、子宮頸がんの進行の仕方、及び子宮頸がん検診はどういった段階を捕捉するものなのかについても説明が必要だろう。子宮頸がんは概ね、

 正常 ⇒ 軽度異形成(CIN1) ⇒ 中等度異形成(CIN2) ⇒ 高度異形成(CIN3) ⇒ 上皮内がん(CIN3) ⇒ 微小浸潤がん ⇒ 浸潤がん 

 という順に進行し、子宮頸がん検診はこのうちの「CIN2」の検出を狙いとしている。

 CIN1は「一過性感染の可能性が高い」段階、CIN2は「持続感染の可能性が高い」段階とされ、言い換えれば「CIN2は悪性(がん)ではないが、のちにがん化する可能性がある」段階だと捉えておけばよいだろう。

 また、現在の累積子宮頸がん罹患率(子宮頸がん生涯罹患率)は約1.3%(76人に1人)である(2012年)[3]。そして、子宮頸がん検診で陽性と判定され(要精検率:1.58%)、そのうち精密検査を受診した人の中で子宮頸がんが発見された割合は1.04%であった。つまり、子宮頸がん検診を通じて新たに子宮頸がんと判定される割合は0.0164%である(2014年)[4]。

 本来であれば、ここから先は「ベイズ推定」そのものに関する説明をした上で進めることが望ましいが、この場では割愛させてもらう。理論的なところは『完全独習 ベイズ統計学入門』『まずはこの一冊から 意味がわかるベイズ統計学』などの解説書を参照してほしい。

 翻って、検査結果を得る前の経験に基づく罹患の有無の確率(事前分布)を設定でき【補足3】、実際の「感度」と「特異度」がわかれば、「ベイズ推定」を実行することができる。この時、感度と特異度は専門家が公にしているものでなければ信憑性に欠けてしまう。よって今回は、自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科の今野良教授が2012年9月6日に学会発表された「子宮頸がん検診はHPV検査併用の時代へ 根拠と具体的な運用の方法」[5]に依拠することにする。
● 子宮頸がん検診には「細胞診」と 「HPV検査」の2種類がある

 じつは、子宮頸がん検診には「細胞診」と「HPV検査」の2種類があり(HPV検査のほうが新しい)、「細胞診は感度は低いが特異度が高い」「HPV検査は感度は高いが特異度が低い」という特性がある。【補足4】

 細胞診についてベイズ推定を行うと、細胞診で陽性と判定された場合、本当に子宮頸がんに罹患している確率は0.22%程度、つまり約450人に1人ということになる。【補足5】

 一方で、HPV検査におけるベイズ推定では、HPV検査で陽性と判定された場合、本当に子宮頸がんに罹患している確率は0.18%程度、つまり約550人に1人となる。【補足6】

● 「併用」検査は飛躍的に精度を高めるだけでなく 精密検査~治療の間に「経過観察」の機会を与える

 検査方法が2種類あるのであれば、当然、「併用して精度(正確さ)を上げられないの?」という疑問も湧いてくる。

 数学的に単純計算すれば、併用時の感度は99.2%となるのであるが、経験的に100%としている資料が多い。特異度は単純計算すると85.6%となる。ちなみに、特異度を93.8%とする資料や89.7%とする資料も見つかったが、感度はいずれも100%となっていた。

 細胞診・HPV検査併用におけるベイズ推定では、陽性と判定された場合に、本当に子宮頸がんに罹患している確率は0.19%程度、つまり約530人に1人となる。併用によって、「偽陽性率」はほぼ変わらないまま「感度」を限りなく100%に近づけられることの意味はすこぶる大きいと言えよう。【補足7】【補足8】

 では、細胞診とHPV検査を併用することによって、具体的にどのようなメリットが得られるのか? 概ね以下の5点に整理できるだろう。

 第一には、何と言っても見落とされる可能性が大きく下がる(ほぼなくなる)ことだ。しかも、併用時には細胞診とHPV検査とで同じサンプルを使用することができる(1回のサンプル採取で両方の検査ができる)ため、検診を受ける側の面倒は変わらない。

 第二には、細胞診が陰性だった被検者については、HPV検査も陰性であれば(細胞診で陽性ならば即精密検査が必要なため、検査の順序としてこうなる)、HPV感染の可能性がほぼ取り除け、検診後の被検者の安心感が高まる。

 第三に、と同時に、ともに陰性であれば次の検診までの間隔を長くでき、子宮頸がん検診に係る双方のコストが抑えられる。

 また第四に、単一検査では「白か黒か」、二者択一の判定とならざるを得なかったものが、細胞診は陰性だがHPV検査は陽性という被検者については、精密検査をせずとも検診間隔を短めに設定して経過観察するといった第三の選択肢が生まれる。

 よって第五に、同時に要精検者を減らすことにつながり、精密検査のための総コストが大きく下がる。

 細胞診とHPV検査の併用は、さほど手間を掛けずに被験者の安心感を高め、検査精度が向上するだけでなく、検査コストも大幅に抑えられるということだ。
● 社会問題としては「解決済み」とは言い難い 子宮頸がんワクチン問題

 話は変わるが、後半はHPVワクチン接種が下火になってしまった経緯を振り返ってみたい。

 HPVワクチンについては、2009年に厚生労働省が女性への投与を認可し、2013年4月からは定期接種となった。しかしその後、HPVワクチン接種直後の副反応が多数報告され、同年6月14日には厚生労働省から自治体に向けて、「定期接種の中止は行わないものの積極的な接種勧奨を差し控えるよう」勧告されるに至った。

 一方で、海外の疫学調査では、HPVワクチン接種によって実際にHPV感染者が減少していることが確認されている。さらに、HPVが原因となる子宮頚がん及びその他のいくつかのがんに対する罹患抑制効果が認められており、その有効期間も20~30年以上にわたると予測されている。[6] 

 しかしながら、認可されている2種類のHPVワクチンは、全罹患者の約70%に関与しているとされる発症リスクが高い2つの型に特化しており、全ての型のHPVウイルスに対応しているわけではない[7]。よって、HPVワクチンを接種すればHPV感染や子宮頚がんを100%防げるわけではない。また、感染者自身の免疫によってHPVが駆逐されることもある。

 その一方では、障害を残す副反応の発生率は0.002%(10万接種あたり2人が未回復[8])に過ぎない(とは言っても5万人に1人の割合であり、これを多いと見るか少ないと見るかは意見が分かれるところかもしれない)。

 では、現時点での専門家の見解はどうなっているのか?

 WHOはワクチン接種と副反応の関連性を完全に否定しており、厚生労働省の判断に対して厳しい見解を示している。実際、未だ「ワクチン接種と副反応の因果関係が科学的に証明された」という話は聞かない。現在では、日本産科婦人科学会、日本小児科学会とも、「子宮頸がん予防ワクチンの勧奨再開を求める」あるいは「積極的な接種を推奨する」立場をとっており、「小学校6年~高校1年の頃にワクチンの定期接種を始め、20歳になったら2年に1回は子宮頸がん検診を受け、その後ある時点からは子宮頸がん検診のみとする」というのが一つの推奨パターンとなっているようだ[2][5][9]。
● ワクチンを取り巻く 政治・経済的な事情

 前段で〈厚生労働省がワクチン認可から定期接種化し、その後推奨しないよう勧告した〉ことに触れたが、細胞診とHPV検査の併用に関する提案・意見書の類は(ネット上を探した限り)一旦は定期接種となった2013年4月前後に作成されたものが多い。斜に構えた見方をすれば、検診派とワクチン派の角逐のピークがこの時期だったのかもしれない。

 また、本稿の準備のためにあれこれ調べてみた印象では、子宮頸がんワクチンを巡る騒動の裏には、政治・経済的な事情も透けて見える。財務省統計によると、2015年の医薬品輸入額は3.0兆円に上り、これは液化天然ガスと液化石油ガスを合わせた額の半分くらい、スマホなどの通信機と同じくらいである。逆輸入が多い品目を除けば、実質的な入超額は鉱物性燃料に次いで医薬品と通信機が大きい[10][11]。

 詰まるところ、海外の医薬品メーカーにとって、日本へのワクチン輸出はドル箱である。認可済みのHPVワクチンには、サーバリックス(グラクソ・スミスクライン社製)とガーダシル(メルク・アンド・カンパニー社製)があるが、ともに輸入製剤である。いずれも3回の接種が必要で、市中の接種費用は1人当たり5万円前後となっている。小6~高1の1学年の女子人口がだいたい60万人くらいであることを考えると、全員がワクチン接種をすれば、個人消費分だけで毎年300億円の売上が立つことになる。当然、海外製薬メーカーと国内医療機関は支払いを受け取る側であり、厚生労働省と自治体は補助金を支出する側である(そして元は税金である)。また、海外の製薬大手はWHOに対しても一定の影響力を持っている、と考えるのが妥当であろう。

 このように考えていくと、社会問題としては未だ「解決済み!」とは言い難い子宮頸がんワクチンを巡る問題において、今後、厚生労働省をはじめとする公的機関や医療機関、メディアが果たすべき役割はまだまだ残っているように思える。
● 科学的に「解決済み」と考えるなら 子宮頸がんワクチン接種と検診の両方を行うのが合理的

 細胞診とHPV検査の併用には大きなメリットがあることがわかったが、ワクチン接種の是非とも併せて考えた場合、我々はどういう考え方、態度で臨むのが望ましいのだろうか?

 手掛かりになりそうなものとして、たとえば、名古屋市が2015年9月に行った大規模なアンケート調査がある。同年12月時点の分析では、「年齢が上がるにつれ、接種がなくても症状を訴える傾向があった」「接種者と非接種者で“統計的に明確な差は確認できない”」との結果が出ている[12][13]。

 あるいは、その後に厚生労働省が全国の医療機関に呼びかけて行った『青少年における疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状」の受療状況に関する全国疫学調査』の結果が昨年末(2016年12月)に出ており、結論として、「HPVワクチン接種歴のない者においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の「多様な症状」を呈する者が、一定数存在した。」「本調査によって、HPVワクチン接種と接種後に生じた症状との因果関係は言及できない。」の2点が提起されている[14][15]。

 この結論を筆者なりに言い換えると、「HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の『多様な症状』を呈する者」の人数は、HPVワクチン接種歴がなく『多様な症状』を呈する者の人数の倍くらいになっているが、有訴率に対するバイアスの範囲内と考えられ、少なくとも「HPVワクチン接種と接種後に生じた症状との間に因果関係がありそう」とは言えない、ということだ(逆に、因果関係が「ない」とも断定はできない)。

 もしあなたがこれらの調査結果を信じられる、すなわち副反応を生じるごくわずかな可能性を引き受けられるのであれば――という条件付きではあるが、「子宮頸がんを予防し早期発見するという目的のためには、“子宮頸がんワクチン接種と子宮頸がん検診の併用で対処するのが合理的”」ではないだろうか(ただし、副反応の原因として心因性も疑われているため、受験などで子どもに掛かるストレスが相対的に大きい時期は避けたほうがよさそうだ)。


 【補足1】:ベイズ推定とは

 スタンダードな統計学(ネイマン・ピアソン統計学)では、「真の値が存在し、データを多くとればとるほど、その真の値に近づく」を前提としているが、ベイズ統計学では「真の値の存在を仮定せず、与えられたデータによって確率(分布)は変化する」という立場をとる。

 スタンダードな統計的推定では、一定のリスク(推定が外れること)を踏まえた上で「(確率**%で)××である」のような形式で結論を1つに絞るが、ベイズ推定では「どちらもありうるが××の可能性のほうが高い」のような形式で両方の可能性を残した結論を導く。

 違う言い方をすると、「おおよそ」という言葉の解釈(意味)として、スタンダードな統計学では、「おおよそAであろう」を「リスク(外れる可能性)はあるが、Aを結論としよう」という立場で使うが、ベイズ推定では、「おおよそAであろう」を「AもBもありうるが、Aのほうが可能性が十分に高いだろう」という立場をとる。

 ベイズ推定の特長(強み)として、「事前の客観的なデータがなくても推定が可能」「データが少なくても推定でき、その後データが増えるにつれて正確になっていく」「事前確率を主観的に設定して推定を実行することもできる」「あとから入ってくるデータをリアルタイムに組み込んで、自動的に推定値を更新できる」といった点がある。

 【補足2】:「感度」と「特異度」

 検査結果が「陽性か陰性か」のように定性的に得られる場合、疾患の「有・無」と検査結果の「陽性・陰性」との組み合わせで、以下の4パターンに分かれる。

 a.陽性かつ疾患あり=真陽性
 b.陰性だが疾患あり=偽陰性
 c.陽性だが疾患なし=偽陽性
 d.陰性かつ疾患なし=真陰性

 つまり、「感度」とは a /(a+b)で表される「疾患罹患者中の検査陽性者の割合」のことであり、「特異度」とは d /(c+d)で表される「疾患非罹患者中の検査陰性者の割合」のことである。よって、「1-感度」は罹患者に占める偽陰性の割合、「1-特異度」は非罹患者に占める偽陽性の割合を表すことになる。

 【補足3】:
 [表1 ベイズ推定における子宮頸がん罹患率による事前分布(新たに子宮頸がんが見つかる割合)]

 子宮頸がん
 0.000164
 健康
 0.999836

 【補足4】:
 [表2 子宮頸がん検診における細胞診とHPV検査の感度及び特異度(日本の場合)]

 
 感度
 特異度
 細胞診
 86.0%
 93.6%
 HPV検査
 94.0%
 91.5%

 【補足5】:細胞診の有効性をベイズ推定する

 表2から得られる表3は「子宮頸がん罹患者であれば正しく陽性と出る確率は0.860、陰性と出る(誤診の)確率は0.140。健康者であれば陽性と出る(誤診の)確率は0.064、正しく陰性と出る確率は0.936」ということを表している。また表4は、表1と表3から得られる、細胞診における「真陽性」「偽陽性」「偽陰性」「真陰性」の割合である。

 [表3 細胞診の精度についての条件付確率] 

 
 陽性の確率
 陰性の確率
 子宮頸がん罹患者
 0.860
 0.140…(*1)
 健 康 者
 0.064
 0.936…(*2)

 [表4 細胞診における4パターンへの分岐(表1と表3の統合)]

 子宮頸がん&陽性
 0.000164×0.860=0.000141
 健康&陽性
 0.999836×0.064=0.0640
 子宮頸がん&陰性
 0.000164×0.140=0.0000230
 健康&陰性
 0.999836×0.936=0.936

 ここでは「陽性と出た人が、本当に子宮頸がんであるのか(真陽性)、実際は健康であるのか(偽陽性)」それぞれの確率を問題としているため、陰性については措いておく。確率は全体で1になるので、真陽性と偽陽性の確率を足して1になるように、表5の数字を調整する(この操作を「正規化」という)。

 [表5 細胞診に於ける陽性者の子宮頸がんと健康の比率]

 子宮頸がん
 0.000141
 健康 
 0.0640

 [表6 細胞診における陽性者の子宮頸がんと健康の事後確率]

 子宮頸がん
 0.00220
 健康 
 0.99780

 【補足6】:HPV検査の有効性をベイズ推定する

 細胞診の表3~表6と同様に、HPV検査に関してベイズ推定を適用すると表7~10のようになる。

 [表7 HPV検査の精度についての条件付確率]

 
 陽性の確率
 陰性の確率
 子宮頸がん罹患者
 0.940
 0.060…(*3)
 健 康 者
 0.085
 0.915 …(*4)

 [表8 HPV検査に於ける4パターンへの分岐(表1と表7の統合)]

 子宮頸がん&陽性
 0.000164×0.940=0.000154
 健康&陽性
 0.999836×0.085=0.0850
 子宮頸がん&陰性
 0.000164×0.060=0.0000098
 健康&陰性
 0.999836×0.915=0.915

 [表9 HPV検査に於ける陽性者の子宮頸がんと健康の比率]

 子宮頸がん
 0.000154
 健康
 0.0850

 [表10 HPV検査に於ける陽性者の子宮頸がんと健康の事後確率]

 子宮頸がん
 健康
 0.00181
 0.99819

 【補足7】:細胞診・HPV検査併用の有効性をベイズ推定すると?

 引用元として先に挙げた「子宮頸がん検診はHPV検査併用の時代へ 根拠と具体的な運用の方法」[5]には、表11にあるとおり細胞診とHPV検査を併用した場合の「感度」と「特異度」も提示されている。

 [表11 子宮頸がん検診に於ける細胞診・HPV検査併用の感度及び特異度]
   
 細胞診・HPV検査併用 感度:100% 特異度:91.5% 

 ▼どちらか一方が陽性の場合の計算式
 併用時の感度 99.2%=1-0.14(*1)×0.06(*3)

 ▼両方とも陰性の場合の計算式
 特異度も計算すると85.6%=0.936(*2)×0.915(*4)

 細胞診の表3~表6、HPV検査の表7~10と同様に、細胞診・HPV検査併用に関してベイズ推定を適用すると表12~15のようになる。

 [表12 細胞診・HPV検査併用時の精度についての条件付確率]

 
 陽性の確率
 陰性の確率
 子宮頸がん罹患者
 1.000
 0.000
 健 康 者
 0.085
 0.915

 [表13 細胞診・HPV検査併用時に於ける4パターンへの分岐(表1と表12の統合)]

 子宮頸がん&陽性
 0.000164×1.00=0.000164
 健康&陽性
 0.999836×0.085=0.0850
 子宮頸がん&陰性
 0.000164×0.00=0.00
 健康&陰性
 0.999836×0.915=0.915

 [表14 細胞診・HPV検査併用時に於ける陽性者の子宮頸がんと健康の比率]

 子宮頸がん
 0.000164
 健康
 0.0850

 [表15 細胞診・HPV検査併用時に於ける陽性者の子宮頸がんと健康の事後確率]

 子宮頸がん
 0.00192
 健康
 0.99808

 【補足8】:ベイズ推定のプロセスに関する補足

 議論の中で、ベイズ推定に係る部分には少なくとも一つの落とし穴がある。検査体系が変わると、当然、表1の前提となる子宮頸がん検診で陽性と判定され精密検査が必要となる割合(要精検率)も、精密検査受診者中の罹患者の割合も変化する。

 筆者も本稿を進めながらずっとこの点は気になっていたのだが、次の2つの理由で表1の数値をそのまま採用して最後まで進めることにした。

 一つは「細胞診 ⇒ HPV検査 ⇒ 併用」の間で、感度の上昇度は割合としてはそれほど大きくなく、子宮頸がん検診で陽性と判定され精密検査が必要となる実数は何割かの違いで収まること。

 もう一つは、精密検査受診者中の罹患者の割合を大きく左右するのはむしろ「特異度」のほうであること。つまり、偽陽性率(精密検査受診者中の実際には子宮頸がんではない割合)が上がると、そもそも子宮頸がんではない人の総数が大きいため、精密検査の効率(精密検査受診者中の罹患者の割合)を大きく下げてしまう。しかしながら、併用時の「特異度」はHPV検査の真陰性率(HPVに感染していない割合)が採用されていることから、精密検査受診者中の罹患者の割合には大きな影響を与えそうにはない、という点である。

 ***

 【参考資料ほか】

 [1] ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンに関するファクトシート 平成22年7月7日版(国立感染症研究所)
[2] 子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ(平成25年6月版)|厚生労働省
[3] 最新がん統計:[国立がん研究センター がん登録・統計]
[4] 検診の意義と目的 | 日本対がん協会
[5] 世界標準の子宮頸がん予防対策 なぜ日本だけが遅れるのか - 子宮頸がん検診はHPV検査併用の時代へ 根拠と具体的な運用の方法
[6] 子宮頚がん予防ワクチンの有効性について(厚生労働省結核感染症課) 資料12
[7] 横浜市衛生研究所:ヒトパピローマウイルス(HPV)と子宮頸がん等について
[8] ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種推進に向けた関連学術団体の見解
[9] 子宮頸がん予防ワクチン接種の「積極的な接種勧奨の差し控え」についてのQ&A|厚生労働省
[10] 財務省貿易統計 Trade Statistics of Japan
[11] 対世界主要輸出入品の推移(グラフ)
[12] 子宮頸がんワクチン:副反応、因果関係判断せず 名古屋市 - 毎日新聞
[13] 名古屋市:子宮頸がん予防接種調査の結果を報告します(暮らしの情報)
[14] 子宮頸がんワクチン全国調査 未接種でも症状 一定割合 | NHK「かぶん」ブログ:NHK
[15] 青少年における疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状」の受療状況に関する全国疫学調査

 (ライター/吉田克己)
.
吉田克己 [5時から作家塾(R) 代表/World Business Trend Tracker 主宰]
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