ガン完全克服マニュアル

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2017年04月13日 (11:06)

がん治療のキーワード、「免疫治療」関連銘柄を解説! 

現在のがん治療分野では「免疫」がキーワードになっている。免疫とは、人などの動物が体中に侵入した異物を排除するために生まれながらに備わっている能力である。

 岩波書店の生物学辞典によれば、免疫は“動物体内から外来性および内因性の異物を生理的に認識・排除し、自己体として個性と恒常性を維持するための機構の総称”となっている。「外来性の異物」とは、花粉などのアレルゲンをはじめとしたもので、移植により体内に導入される臓器によるタンパク質関連も含まれる。

 一方、「内因性の異物」とは、まさにがん細胞などを指す。がん細胞を攻撃するのはナチュラルキラー細胞であり、がん細胞を異物と認識して殺傷するシステム全体が免疫機能。現在のがん治療法の主流は、外科治療(手術)、化学療法、放射線治療の三つであり、これらを総称して三大がん治療法とも呼ぶ。この3つ治療法に加えて、新たな四つ目の手法として注目されているのが、「免疫療法」なのである。

 免疫療法は、生まれながらの免疫の能力を人工的に高めるというもの。がん治療を目的とした免疫療法が「がん免疫療法」といわれるものである。近年、免疫システムの研究開発の進展から新しいタイプの治療法が次々に登場している。世界的に著名な科学誌『サイエンス』は、Cancer Immunotherapy(がんの免疫療法)を魅力的な治療法として、科学のブレークスルーの一つとして選出している。

 1990年代までの免疫療法は、進行がんに対する単独での有効性が実証できなかった。しかも免疫療法は国内で医療保険の適用外であり、効果の割に費用が高額で患者の負担も大きかった。このため、医療関係者のなかには、同治療法に対して否定的な見方も少なくなかった。しかし、免疫細胞ががん細胞を攻撃するメカニズムが徐々に明らかになるにつれて、「正常細胞に影響なく、がん細胞のみを攻撃する」というがん免疫療法が急速に医療現場で取り入れられるようになってきた。

■ 免疫チェックポイント阻害剤が新たな治療で注目

 免疫機構を応用した治療薬分野では、「免疫チェックポイント阻害剤」が市場を席巻する。免疫チェックポイント阻害剤とは、免疫抑制=免疫に対するブレーキの緩和を担当する薬剤。“ブレーキを緩める”とは頼りない気がするものの、ヒトの免疫力は本来極めて強力である。

がん免疫療法も既存の免疫力の向上が主目的だが、「通常の免疫力が機能すればがんはそれほど怖くない」というのが医療の常識。免疫チェックポイント阻害剤が開発された背景は、がん免疫の仕組みが解明され、がん細胞が初期段階で免疫により排除される免疫監視の機能が解明された点が大きい。

 通常のがん細胞は免疫機構で排除されるケースが大半であり、免疫管理の環境下ではがん細胞は本来増殖できない。しかし、がん細胞は特異的状況で免疫の抑制環境を作り出し、免疫監視から逃れて増殖するという説ががん分野で有力となりつつある。このため研究現場では、がん細胞が免疫監視から逃避するシステムを遮断する新薬の開発が進められてきた。同分野の先頭を走るのが、免疫チェックポイント阻害剤である。

■ がん免疫療法との併用に期待

 がん免疫療法は、医療機関などを中心に幅広く実施されている。株式公開市場では、テラ(2191)とメディネット(2370)が事業化で先行。がん免疫療法は免疫チェックポイント阻害剤との併用により、頭頸部がんや大腸がん等で完全寛解など高い治療実績の報告もあり、期待は一段と高まる。

 免疫チェックポイント阻害剤では小野薬品工業(4528)が他を圧倒。この他、非上場だが10年に万有製薬とシェリング・プラウが統合して誕生したMSDも親会社のメルク社の製品を手掛ける。MSDは大塚ホールディングス(4578)傘下の大鵬薬品工業と販売提携しており、動向が注目されている。

 また、親会社のスイスのロシュ社と共同で新薬の開発を進める中外製薬(4519)も同分野の開発を加速する。さらに、ベンチャー分野ではがん分野に強みを持つグリーンペプタイド(4594)やキャンバス(4575)などの企業群も免疫チェックポイント阻害剤の開発を進めており、動向が見逃せない。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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