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2017年06月30日 (14:02)

劉暁波氏「がん全身転移」 中国、国外治療を拒絶 支援者、対応を疑問視


【北京=西見由章】ノーベル平和賞受賞者で服役中に末期がんと診断された中国の民主活動家、劉暁波氏(61)と妻が申請した国外での治療について、中国司法省が拒絶したことがわかった。関係者が明らかにした。一方、中国当局は29日までに「原発性肝臓がんが全身に転移している」との診断結果を発表。刑務所での綿密な定期検査や専門家らによる集中治療など適切な対応も強調したが、劉氏の支援者からは疑問の声が上がっている。

 関係者によると、劉氏は3月、心身の不調を訴えていた妻、劉霞氏の提案に応じて出国に同意。北京のドイツ大使館が受け入れ姿勢を示し中国側と交渉していたが、中国司法省は出国を認めない意向を劉霞氏に伝えた。在米華字サイトの明鏡網によると、当局側は国家政権転覆扇動罪に問われた劉氏が罪を認めていないことと、病状が急激に悪化しており長時間の移動に耐えられないことを拒否の理由に挙げたという。

 一方、劉氏が病院で治療を受けている遼寧省瀋陽市の司法局は声明を発表し、5月31日の定期健診で臓器に異常が見つかり、病院移送後の6月7日に診断が確定したと状況を説明。専門家チームが策定した計画に基づいて治療を進め、家族の要望を受けて漢方医も治療に加わったとしている。劉氏と家族が当局側による診療に「満足している」とも強調した。

 インターネット上では28日ごろ、劉氏が刑務所内で健診を受ける様子などをまとめた約3分間の動画が投稿された。当局側が編集、公表したとみられる。

 当局側による一連の“情報公開”は、劉氏に適切な治療を受けさせず病状を悪化させたとの国内外の批判をかわすのが目的だ。

 ただ劉氏の支援者は「当局が言うように完全な検査が行われていたならば、肝臓がんの兆候は早期に検出できたはずだ」と指摘。「末期の肝臓がんが突然判明するということは理屈に合わない。少なくとも職務怠慢であり、謀殺の可能性もある」と不信感をあらわにした。
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