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2008年10月31日 (00:04)

<抗がん剤治療>生存期間に5カ月の差 進行胃がん患者

がんセンターや大学病院などのがん専門病院の間で、抗がん剤治療を受けた進行胃がん患者の平均的な生存期間に、約9カ月から約14カ月まで5カ月程度の差があることが、専門病院が共同で作る「日本臨床腫瘍(しゅよう)研究グループ」(JCOG=代表・西條長宏国立がんセンター東病院副院長)の分析で分かった。抗がん剤治療の成績格差が数字で明らかになるのは、日本で初めてという。

 分析を担当した国立病院機構大阪医療センター外科の黒川幸典医師が、名古屋市で開催中の日本癌(がん)治療学会で、31日に発表する。

 JCOGは00年~07年に、手術できない進んだ胃がんや、再発した胃がんの患者、計約700人を3グループに分け、それぞれを別の抗がん剤で治療して、生存期間などを比べる臨床試験をした。

 この試験で各グループ2人以上を治療した22病院(患者計658人)を対象に、同じ薬でも、患者の生存期間が病院ごとにどう違うかを分析した。公平のため、年齢や全身状態など9項目を補正し、各病院が平均的な患者を治療した場合の生存期間を統計的に算出した。

 患者の半数以上が生存するとみられる期間を比べると、3種類のうち「ティーエスワン」という抗がん剤の場合、最も長い病院では14.2カ月だったが、最短の病院では9.0カ月にとどまり、5.2カ月の差があった。病院名は公表していない。

 一方、がんの進行や重い副作用で、最初の抗がん剤が使えなくなるまでの期間は、最長2・7カ月、最短1.9カ月で、差は1カ月足らずだった。その後の治療方針は病院ごとにばらばらで、この違いが生存期間の差につながったとみられるという。各病院の年間の胃がん患者数や、抗がん剤治療を担当する科のスタッフ数などは、生存期間と関係がなかった。

 試験の事務局を務めた静岡県立静岡がんセンターの朴成和・消化器内科部長は「差の大きさに驚いた。原因は分からないが、各病院には生存期間を知らせたので、それぞれで対応を検討していると思う」と話している。【高木昭午】

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